五秒の恋
俺の名前は川本樹(かわもとたつき)。 今、夏祭りに来ている。ちなみにぼっちで。(´;ω;`) まあ、目当ては夏祭りで行列ができやすい(?)、焼きそばだ。 焼きそばの屋台が見えた。行こう。 「うわー、やっぱ行列だな―。」 とりあえず並ぼう。えーと財布は......あれ? 「ない!財布がない!落としたのか!?」 まずい!俺の財布、結構入ってたのにー! 俺がわあわあ言っていると、後ろから声がした。 「あ、あの、これあなたのですよね?」 「え?」 俺が後ろを振り向くと、そこには、ひとりの綺麗な浴衣を着た女の子がいた。 手には、俺の財布があった。 「あ、えーと、はい、俺のです.....あ、ありがとう。」 びっくりして、そう返答すると、 「よかった!落としたようだったので、届けられてよかったです!」 と、女の子は可愛い笑顔を見せた。 ドキッ。 俺の心臓が跳ね上がった。他人の財布をひろって届けただけなのに、あんな笑顔を見せてくれる。なんて優しい子なんだろう。 俺はいま、あの子を好きになってしまったようだ。 なら、もう一回話しかけよう。自分から。 「あ、あのっ!」 そう俺が言ったとたん、目には信じられない光景があった。 「大丈夫?落とした人に届けられた?」 「うん!ゆうくん、待っててくれてありがと!」 ......マジか。彼氏持ちだったのか。 「マジかー...。」 俺はそう、力なくつぶやき、焼きそばはあきらめて、家に帰った。