君がいる、 私がいる
いじめられている私がいる。 手を差し伸べる君がいる。 泣いている私がいる。 背中をさする君がいる。 私のちっぽけな背中をさすって、私の傷だらけの背中を押して。 太陽のような眩しい笑顔で。 私の手をとる。 君に会えてよかった。 元気がない君がいる。 君のような笑顔を向ける私がいる。 空っぽな笑顔を返す君がいる。 君はずっとそうだった。 辛くても苦しくても笑顔を向けて。 ずっと笑顔の君がいる。 変わらぬ笑顔を寄せて。 そっと手を合わせる私がいる。 目にいっぱいの涙をためて。 風になった君は私の背中をさすった。 あの頃と同じように。 最期まで笑顔だった君がいる。 君のおかげで笑顔が増えた私がいる。
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子供のSOSの相談窓口[文部科学省]
チャイルドライン[特定非営利活動法人
チャイルドライン支援センター]
18歳までの子どものための相談先です。
あなたの想いを大切にしながら、
どうしたらいいかを一緒に考えてくれるよ。
みんなの答え
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君のまま、前へ。
卒業式のあと。卒業生が校庭に出払い、誰もいない教室に、一人。 私は、窓際の席から校庭に咲く桜を眺めていた。私の席じゃないけど、別にいいよね。 今日で私も卒業。3年間通ったこの中学校ともお別れだ。 本当は、私もみんなといたほうがいいんだろうけど、どうしても最後にここから桜を眺めていたかった。 ふと、校庭の隅に咲いている桜を見ていると、木の下にいる男女が目に留まる。男子生徒が緊張した顔で女子生徒に何かを伝えると、女子生徒は驚いた後、少し恥ずかしそうに頷く。少し前に、『卒業式のあと、あの桜の木の下で告白すると叶う』という噂が流行っていたせいか、さっきからそういう人たちが多い。 (青春だな……) と思いつつ、視線を桜に戻す。 私の“好き”は、きっと叶わない。 綺麗に、でも、どこか寂しげに咲く桜。 「あ! いたいた。心乃葉ー!」 「あっ。さくら」 クラスメートの桜庭さくら。小学生の頃から仲が良い“親友”だ。 「探してたんだよ!」 「ごめんごめん! ここから見える桜が綺麗でさ」 「ほんとだー!」 そう言って、さくらは私の前の席に座り、さっきの私と同じように校庭の桜を眺める。 私は頬杖をついて、そんなさくらの横顔を見つめていた。いつもと変わらず可愛いけれど、少しの寂しさと満足さが混じったような、そんな顔をしていた。それすらも愛おしく感じる。 私はそんなさくらのことがずっと“好き”だ。 でも、これももう…… 「ねぇ、心乃葉?」 さくらが振り返る。 「ん。どうしたの?」 「今まで、本当にありがとう!!」 そう、私とさくらは違う高校に進学する。今までは同じクラスで毎日のように会えていたけど、そんな日常ももう、終わりだ。 どうしようもないほどのない悲しさがこみ上げてくるが、それをぐっとこらえる。 「こっちこそ、今までありがとう!」 「あのね。わたし、心乃葉に会えて本当に良かったと思ってる!! 小学校からずっと、毎日楽しかったよ!」 「私も!」 「ずっとずーっと大好きだよ!!」 「っ!――」 きっと、さくらの“好き”と私の“好き”は違うって分かってる。でも、 「――……ありがとう」 そう、答えるしかなかった。 けれど、さくらは微笑んでくれた。 その優しさはとてもあたたかくて、痛かった。 「……あっ! 待ち合わせしてたんだ!」 「待ち合わせ?」 「う、うん……! その……校庭の隅の桜の木の下で……」 恥ずかしそうにさくらは言う。 「……分かった。いってらっしゃい!」 「! 心乃葉も校庭に来てね! みんなで写真撮るらしいから!」 「うん!」 手を振りながら教室を出たさくらに、私も手を振り返す。 「……あーあ」 私だって、さくらのことが、ずっとずっと大好きだ。 きっと、さくらと待ち合わせをしている人よりも。 でも、それを伝えてしまったら、この関係が壊れてしまうかもしれない。 さくらの好きなものも さくらの好きなことも さくらの初恋の人も さくらの好きな人も 全部知っているのに、それは私ではないし、さくらの隣に居れるのも、私じゃない。 私達の関係が“親友”以上になることはない。 でも、それでも。 この気持ちだけは、他の誰にも譲れないから。 「ずっと、好きだよ。」 今までも、これからも。 誰にも伝えることのできない、この想いを。 きっと叶わない、この想いを。 抱えたまま生きていかないといけない、この想いを。 大好きな人すらも傷つけてしまうかもしれない、この想いを。 終わりを告げる春の空に、呟いた。 少しは、前に進めたかな。 春瀬 心乃葉(はるせ このは) 桜庭 さくら(さくらば さくら) あとがき――――――――――――――― 読んでくださりありがとうございます!雨憂です。 タイトルが先に思いつき、そこからノリと勢いで書いたので、読みにくいとことか誤字脱字があると思います。ごめんなさいm(_ _)m 改めて、読んでくださりありがとうございます!感想お待ちしています! ※辛口NGでお願いします。
偽物の王子様
私は、加賀みやび。15歳。 私には、好きな人がいる。 その人の名前は、鈴木そうま様。 そうま様は生徒会長で、勉強もできるし、運動もできる。 その上、とってもカッコいい人なの! そうま「誰か、これを職員室まで運んでくれない?生徒会で忙しくてさ。」 女子たち「「「はい!私がやります!」」」 そうまくんは、女子たちにも大人気だ。 そうま「うーん…みやびさん、お願いしてもいい?」 みやび「は、はい!」 (キャー!「みやびさん」って呼ばれた! そうま様に名前を呼ばれるなんて!) 荷物を職員室に運び終わって、教室に戻る。 先生「今から、文化祭の劇の配役を決めるぞ。まずは王子様役からだ。」 女子A「はい!鈴木さんがいいと思います!」 先生「そうか。じゃあ、お姫様役は誰がいい?」 女子たち「「「はい!私がやりたいです!」」」 お姫様役は、王子様役のそうま様と手をつなげる…私もやりたい! みやび「私もやりたいです!」 女子A「みやびのくせに、ちょっと可愛いからって調子に乗って…」 女子B「ほんとそれ。本気で恋してるこっちの気持ちも知らないでさ。」 (私だって本気で恋してるのに!) 女子A「先生、お姫様役は王子様に決めてもらうのがいいと思います!」 先生「そうだな。じゃあ、鈴木、誰がいい?」 そうま「僕は、みやびさんがいいと思います。」 (えっ…やった!そうま様と手をつなげる!) 先生「そうだな。美男美女でお似合いだぞ。」 そうま「やめてくださいよー、恥ずかしいですって!」 今日は文化祭当日。 劇が無事に終わった。 もっと手をつないでいたかったな… そうま「みやびさん、ちょっといい?」 みやび「は、はい!」 (わわわ、そうま様が話しかけてくれた!) そうま「屋上に来てくれる?」 みやび「う、うん。」 (えっ…文化祭の後に屋上って、まさか…!) 屋上に着くと、そうま様はもう来ていた。 そうま「僕、ずっと前から、みやびさんのことが…」 (ごっくん) そうま「嫌いでした!」 みやび「えっ…なんで?」 そうま「ははっ!その驚いた顔が見たかったんだよ!」 みやび「…え?」 そうま「僕、女の子を泣かせるのが好きなんだよ!」 みやび「…は?」 (そうまって、こんな人だったんだ…最低。) 女子A「そうま様って、こんな人だったんだね。」 女子B「完全に冷めたわ。」 そうま「え!?なんでここにいるの!?」 女子B「みやびが屋上に呼び出されたから、告白されると思って、ついてきたの。」 女子A「あんたのこと、全部録画してたから。」 女子C「学校中に見せちゃおうかな?」 そうま「や、やめてくれ!僕は女の子をおとしめて泣かせるのが趣味なんだ。それがバレたらモテなくなる!」 みやび「貸して。それ、今すぐ拡散するわ。」 女子A「どうぞどうぞ!」 そうま「そんなぁー!」
希望の花
引き出しを整理していたら、古い日記帳が出てきた。 『日記 3年4組 みやざわ ゆきの』 なつかしい日記だった。3年生だから、今からもう5年も前になる。今見ると少しへたっぴな、でも丁寧に書かれた名前。鉛筆や消しゴムのかすで少し汚れた表紙を、そっとめくった。 『11月1日 月曜日 お母さんが、スノードロップのきゅうこんをもって帰ってきました。お母さんはスノードロップの花がすきです。うちのうらにわにうめました。明日からはわたしが一生けんめい育てます。』 『11月2日 火曜日 お母さんにやり方を教えてもらって、スノードロップを育てています。…』 書いてあるのは、ほとんどスノードロップとお母さんの事だった。毎日毎日、休日でも休みなく、スノードロップの様子が記されている。『お母さんにおこられました。お水はあげすぎるといけないそうです。』『葉っぱがのびてきました。』『つぼみがついていました。』…冬になり、2月になると、育ってきた様子が嬉しそうな字で記されている。『2月18日 きのうまでつぼみだった花が、朝見たらひとつさいていました。お母さんが帰ってきたら見せてあげたいです。早く帰ってこないかな。』…次のページは、真っ白だった。一日も休まず書かれていた日記が、19日は何も書かれていない。その代わり、雫を落としたように、ページがしわしわになっていた。次も、その次も。 黙ってページをめくる。 『2月22日 前に、スノードロップは「死の象徴」だと、本で読みました。でも、お母さんにきいたら、「スノードロップはね、きぼうの花なのよ。」と言いました。わたしはこれからも、スノードロップを育てます。はじめてのつぼみは、おし花にします。お母さんの言った「きぼう」にしたいです。』 ふっと目を覚ますと、もう空が明るくなっていた。日記を読みながら寝てしまったらしい。 外に出て、裏庭のスノードロップを一輪だけ摘んだ。 家に戻り、居間に入った。仏壇に向かう。そばの小さな花瓶に、摘んできたスノードロップを活けて、仏壇の前に正座する。 無色だった雪に、自分の色を与えたスノードロップ。お母さんも、私に希望を与えてくれた。 確かに、死の象徴も間違いではないかもしれない。でも私にとって、スノードロップは希望の花だ。自分に希望をくれた母のように。 希望を与えてくれて、ありがとう。 微笑む母の遺影に呟いて、そっと手を合わせた。