会いたい
会いたい…生きてたら今日はママの誕生日。なんでママ、いなく…なっちゃったの。 ママがいなくなったのは3年前。私が…まだ10歳の時。 あの時、私を庇ってママは車に- やだよ、やだよ。なんで…。私が、ちゃんとしてれば…。雨の中、私はそのまま夢を見た。 「人生、やり直したい?」宙に浮いている、謎の生物が話しかけてきた。 「え?」 「今なら、人生やり直せます。好きな年代に戻れますよ。」 「…ま、ママに、会えるの?全部、やり直せるの…?」 「はい。いくらでも変えれます。つらい記憶だって忘れられます。」 「戻りたいです」と言いかけた瞬間、目が覚めた。 …私はただ、泣いた。こんなこと、夢にも出てくるなんて。どれだけママのこと…。 「濡れてんじゃん」 濡れてる私を見て、傘を差し出したのは、 「え?海?なんでここに…」 「こんなとこで、何やってんだ。」 「…海はさ、人生やり直せるって言ったらやり直したいと思う?」 「そんなこと、思うわけないだろ」 「え…なんで?」 「樹奈…隣で泣いてる幼馴染は、どうすんだ?おばさんの誕生日にへこんでるやつ、だれがほっとけんの。」 っ。こんなのずるいよ…幼馴染のくせに。 「道、違うけど…どっか寄るの?」 「いくだろ。墓参り。」 「あ…う、うん」 記憶を辿りながら、今思った。 ママは救急車を呼んで、運ばれて行く時に言ったんだ。 「辛い死が、希望に変わる時だってあるんだから。樹奈。大好きだから」 私はあの時…何も言えなかった。ただ泣いてただけ。だけど…。これが希望か分からないけど…今、お墓の前で思ったんだ。 伝えられなかったこと…それと、いつか伝えたいこと…ママ、海…大好きだよ。 終わり (この物語は完全なるフィクションです) 登場人物 「嶺南 樹奈(れいなん きな)」 「串時 海(くしどき かい)」 ネーミングは適当です(笑) 寧(ねい)の短編小説でした!