シェアハウス
私は今、二人暮らしをしている。 ていっても、その人とは別に恋人同士でもなんでもない。 私はその人に恋愛感情を持っていないし、あっちも私にそんな感情を持っていないだろう。 まあ、持たれても困ってしまうんだけど。 とにかく私が転がり込むようにして、二人暮らしの生活が始まった。 私達の生活は平凡そのもので、毎日が同じように過ぎていく。 朝。 6時にアラームが鳴り始める。 もちろん、それは相手がセットしたアラームだ。 彼の朝は早いのだ。 そのアラームの音で、上の部屋の私のほうが先に起きてしまったり、彼を起こしたりなんてことはしない。 それはルール違反だ。 だから、彼が起きてアラームを消してくれるのをじっと待つしかない。 時々、彼がなかなか起きてくれなくてイライラするけど、私は文句が言える立場ではないのだ。 なぜなら、私は家賃を払っていないから。 まあ、払えないといった方が正しいのだけれども。 とにかく、私は我儘が言える立場ではないので、我慢する。 部屋だって、私の方が随分と狭い。人なんか呼べないほどだ。呼ぶ友達なんていないけどね。 彼が家を出たら、ようやく私の時間。下へと降り、テレビを付け、掃除を始める。あ、もちろん軽くだよ。あんまりきれいにしすぎてもまずいから よく部屋が汚い人が言うでしょ、汚く見えるけど、それは自分が使いやすいように配置しているとか。彼もそのタイプみたい。だから、気付かないところや、ずっと掃除していないところを掃除する。 いやー、この前排水溝周りを見た時は、びっくりした。今までよくつまらなかったな、って感じ。 だから、ピカピカにしてあげたんだ。…彼は気づいていなかったけどね。 それが終わったら、朝食。冷蔵庫を開けて、中を見る。 それなりにものが入っているけど、彼はあまり、料理をしていない。いや、仕事が忙しくてできないっていった方がいいのか。料理自体は好きみたいで、休みの日には食材を買っている。でも、それが使われることはあまりない。ほとんど腐らせてしまう始末だ。本当は私が作って上げればいいんだけど…。そんなことをすれば何を言われるかわからない。男からしたら、好きでもない女に作ってもらうのは嫌だろう。本当、男って面倒くさい。ササッと朝食を作って食べて、食器を洗って元に戻す。うん。完璧。さてと、そろそろ出かけようかな。私は働いていないって言っても、ニートってわけじゃない。日雇いのバイトとか、ちょっとしたお手伝い何かをしている。…まあ、自慢するほどの金額じゃないけれど。そんなこんなで今日も一日、平穏に過ぎていく。こんな毎日がずっと続くのかなって思ってた矢先のこと。その平穏はあっさりと崩れることになる。彼が引っ越しすることになったのだ。急な転勤。家じゃ、そんなこと言ってなかったのに。なので突然、彼とはお別れすることになった。恋愛感情を持ってなかったことが不幸中の幸い。とはいえ、寂しさはあるけどね。だけど、彼は全くそんな感じは出していない。まあ当然なんだけどね。彼がいなくなった部屋の中はかなり広く感じる。やっぱりさみしくもあるけど、開放感もある。なんか、部屋の主担ったみたいで、結構嬉しい。でも、今のままじゃ、ちょっと不便だ。なーんて考えているときだった。突如、部屋の中に人が入ってきた。そして私は警察に捕まった。 解説 主人公の女は侵入者。 部屋に住む男にバレないように天井裏で息を潜めていた。 だから、掃除も食事もバレないようにしていた。 最後は部屋の中でくつろいでいたら、部屋を見に来た不動産屋と遭遇して通報されたのだ