明日は晴れますか?
明日は晴れますか? 絶対叶わない恋だった。 話したこともない。ただキラキラ眩しくて。ずっと遠くから見ているだけで。そんな先輩に恋をした。 一つ上の学年の卒業式。卒業式が終わって太陽のような笑顔に包まれ、目には水を溜めて、卒業証書お手に卒業生が次々と出てくる。 でも私はその中でも1秒、いや、数えられないほどの速度で先輩を見つける。 見慣れた背中なのに、スーツ姿でとても大きく見えた。 クールな先輩が笑顔に包まれていた。その途端にドクンと心臓がなる。 みたことのない先輩の顔だった。 一度深呼吸をして、ゆっくりと気持ちを落ち着かす。 勇気を出して足を踏み出す。一方また一方。先輩との距離がどんどん縮まっていく その度に心臓の音が大きくなって、もう心臓の音しか聞こえないんじゃないかと思う。 言わない後悔より、言った後悔の方がいい。 きっとはじめで最後の先輩と話す日だ。 先輩の目の前まで来て足を止める。そしてばっと顔を上げる。 「あの、先輩。」 ゆっくりと声をかけると私よりも10センチくらい高い身長から見下ろされて。そして先輩は目を見開いた。 またその顔にもドクンと胸がなる。 「少し時間いいですか?」 私がいうと先輩はただただ1度頷いてくれた。 そのまま俯き、先輩がついてきてくれていることを祈りながらひたすら歩き続けた。 実際の距離は短いのに、長く長く感じる道のり。 そして私はふと足を止める。 そこは、少しした山の上。この辺で1番広い、街を見下ろせる公園だ。 この時間は誰もいなくて。 そこで先輩の方を振り返った。 心の中で深呼吸をして、目を瞑って入学してからの先輩に恋をしてからの色々な思い出を振り返る。 初めて感じた沢山の気持ち。 そしてうっすら涙を目に溜めた。もう、これを言えばこの恋は終わるんだな。でも、言わなければ。 息を大きく吸って思い切って声をかけた。 「先輩。卒業おめでとうございます。」 そして花束と手紙を渡す。先輩はさっきとは違う驚いた顔をした。でもその後すぐににっこり笑ってくれた。 そして、ゆっくりと歩いてオレンジ色に染まっていく夕陽を眺め先輩に言った。 「明日は晴れますか?」 『拝啓 湊先輩 こ卒業おめでとうございます。 先輩。今何をしていますか? どんな気持ちですか? 私は先輩の全てが知りたいです。 先輩と出会えて本当に良かった。 先輩。色々な気持ち、ありがとうございました。 この恋は叶わない恋。ただ、この言葉だけ言わせてください。 先輩。好きです。 後もう一つだけ。 星が綺麗ですね。 明日は晴れますか?』 私の恋の終わりのベルがなった。 END ※明日は晴れますか?…私の気持ちは伝わってますか? 星が綺麗ですね。…恋焦がれています。