短編小説みんなの答え:0

あの時言えなかった「おめでとう」

「おめでとー!!」 「やったな!星絆!」 「さすがイケメン!羨ましいぞ~」 クラスのみんなは星絆くんを囲んでる。 もう、叶わない恋。 _朝_ 今日こそ、星絆くんに告白するんだ! 心臓がドキドキする。 5年1組の教室に向かう。 「おは…」 「咲空ちゃん、ダメ!!」 莉々愛ちゃんが叫ぶ。 どうしたんだろう? 「おめでとー!!」 「やったな!星絆!」 「さすがイケメン!羨ましいぞ~!」 クラスのみんなが星絆くんを囲んでる。 なんとなく察した。 星絆くんに、“彼女”が出来たんだ。 莉々愛ちゃんは、申し訳なさそうな、泣きそうな顔をしている。 私は気付いたら、体育館にいた。 莉々愛ちゃんも追いかけてくる。 そういう事か。 莉々愛ちゃんは、隠そうとしてくれてたんだね。 私が傷つかないように。 「私、失恋しちゃったんだね。莉々愛ちゃん、今まで応援してくれてありがと」 莉々愛ちゃんは、泣いていた。 何も出来なくてごめんね、って。 私の方こそ、振りまわしてごめんね。 後から聞いたこと。 星絆くんの彼女は、2つ上で小6の “乃々先輩”だったこと。 星絆くんから告白したこと。 もう、叶わない恋だって、分かってる。 分かってるのに。 どうして、諦められないんだろう。 _中1_ 私は、中学生になった。 私は、今でも星絆くんが好き。 莉々愛ちゃんは、私を励まして、応援してくれている。 あの後、星絆くんと乃々先輩は1ヶ月も経たないうちに別れた。 乃々先輩を“嫌がらせ”から、守るためだって。 星絆くんは、乃々先輩は、今、誰を好きなのか分からない。 でも、もし2人が両思いだとしたら… 今日も2人は、肩を並べて、楽しそうに話しながら帰る。 あの時は、素直になれなくて、言えなかったけれど。 もうすぐ近づいて来てるよね。 2人に、「おめでとう」を言える日は。 _END_ 〈登場人物〉 涼風咲空(すずかぜ さく) 白雪莉々愛(しらゆき りりあ) 夜空星絆(よぞら せな) 小森乃々(こもり のの)

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