桜の木の下で君に笑顔を見せていたい
ピョロ ピー 朝起きると桜の花弁が私の布団の上にかかっていた。 「もうそんな季節か、、」 私は昔から身体が弱かった。 外の世界を私だけ行けない別世界だと思っていた。 でも、病室の窓から見える桜の木は、私にとって外の世界を見れる唯一のものだった。 「日香莉ちゃん、朝ご飯だよ。」 毎日看護師の千堂さんからご飯をもらう。 「はい、ありがとうございます。」 私は一度だけでいいから外の世界で好きなだけ好きなもの食べたかった。 でも、そんなの夢のようだった、体を動かそうとしても思うように動かない、上半身だけ動くのに、、、 「早く、外の世界を歩きたいなー、、、」 そんな事を言ってまた、千堂さんから「はいはい」と軽く流されるだけ。言うだけ無駄だ。 まあいいや。早く食べてちゃんと寝よう。早く治すために。 「日香莉ー!さみしいと思って来てやったぞー!」 「コラッ!影兄うるさい!」 また来た、、暗崎兄妹、、賑やかだな、、 「影仁くん、影奈ちゃんおはよう。朝から元気ねぇ」 「千堂さん!はよーございます!!元気もりもりです!!」 「影仁うるさい。」 「う、ウッセー」 暗崎家は小さい頃、まだ体が動かせるときに一緒に遊んでた友達だ。 「今日も花束持って来たぜ」 「ありがと、、」 ちらっと花束を見ると黄色い花があった。 「ねぇ、これ何の花?」 「え、あぁ、それミムラスの花」 「みらみす?」 「ミムラス。色々な色があるんだけど黄色選んできただけ。」 ミムラス、、何か良い。きれいだな、、、 「なぁ、お前って感情ある?」 え、は?何いってんの?急に 「あるけど?なんで。」 「だって、笑ったとこ見たことねーもん」 笑う?なにそれ。外の世界ではみんな笑うってやつするんだ、、 「変なの、、」 ピーーーーーピーーーーーピ 「お、お母さん、私、、あのね、、、」 「日香莉、もういいから、お母さんは良いから、、だから生きて、、お願い、、、」 ハァ、ハァ、苦しい、、誰かに手を握ってほしい、、 「か、、げと、、、」 なんで、、今、影仁の名前を言ったんだろ、、、 でも、影仁に手を握ってほしい、、そっか、、これが、好きってやつなんだね、、、やっとわかったよ、、 「ハ、、ハハ、、た、、のし、、、かっ、、た、、」 ピーーーーーーーーーーーーー 「いやぁぁ、日香莉ぃぃぃ」 「桜木さん、落ち着いて」 ーーーーープツッーーーーー 「桜、きれいだな、、、」 「あぁ、そうだな。」 「何年ぶり?」 「そうだな、お前が早く逝ったからな、、、ざっと85年ぶりだな」 「まだ、ここの病院変わってないね」 「あぁ、俺があの日近くにいてやれなかったんだ。その詫びみたいなもんだ」 「医者、楽しかった?」 「まぁまぁだな、勉強難しいし、大変だし、、」 「そっか」 「でも、少しでも患者の助けになれた。おかげで結婚までな」 「そう、、」 「そう怒んなって、昔はお前が好きだった。でも先に逝ったからな、、」 「じゃあ、今は好き?」 「あぁ、これからはずっと一緒だ。」 「うん、次の人生は運命の人同士で変わりたいね。」 「あぁ、準備はいいか?」 「何いってんの、勿論よ。」 「ハハッ、そうだな」 「フフッ、そうよ。」 「やっと笑ったな」 ーーーードボンーーーー