短編小説みんなの答え:3

「でした」じゃなくて「です」

「はい、今日はみんなの親友を紹介する文を書いてもらいます!」 「5文くらいで全然大丈夫なので、しっかり書いてくださいね。」 新しい先生が元気よく言う。 新しい友達もできたし、ここの環境には慣れてきた。 そう、私は浜木町というところからこの町に引っ越してきたのだ。 私は山本愛羅(あいら)。普通の小5だ。 (親友かぁ・・・) 私は考えた。 (新しくできた友達のことを書く?でもそれは親友じゃない気が・・・) (そもそも親友ってなんだろう?引っ越す前の友達を書いた方がいいかな・・・) そのとき、私はあのときを思い出した。 「あのとき」の私はまだ浜木町にいた。 引越し当日、お別れのときのこと・・ 「がんばってね!!また会おうね!」 仲がいい藤咲虹心(にこ)ちゃんが泣きながら言う。 「うん。こちらこそ!!」 そう言って、私も返事をした。 いよいよ車が発車した。 だんだん虹心ちゃんが小さくなっていく。 「またね!!!」私は叫んだ。 きっと、また会える。どこかで・・・ その瞬間、私は見たことのないものを見た。 こっちに向かって手を振っている虹心ちゃん。 後ろから大きな物体がやってくる。車だ。 そのとき。虹心ちゃんが見えなくなる寸前のとき。 虹心ちゃんは車とぶつかった。 「は!?・・・・・・・・・・・・」 もう、現場は見えなくなっていた。 翌日、いつも見ているニュースのアナウンサーがこう言っていた。 「昨日、浜木町で10歳の小学生が車にはねられて、死亡しました。」 うそだ。虹心ちゃんじゃない。虹心ちゃんは生きてる。 そう願ったが、やっぱりダメだった。 私は涙があふれた。 「ねえ、ねえっ!どうしたの!愛羅ちゃん!」 はっ。私は学校にいた。 手元には「私の親友 山本愛羅」とだけ書かれた原稿用紙があった。 そういえば、これを書かなきゃなんだった。 もう、書く内容は決まった。 「私の親友 山本愛羅 私が紹介する親友は、藤咲虹心ちゃんです。 虹心ちゃんは、転校する前の学校のクラスメイトです。 虹心ちゃんはとっても優しくて、元気な子なので、親友になることができました。 どんな時も優しく、私に寄り添ってくれます。 だから、私と虹心ちゃんは、大親友です。」 こう書いた。 本当は最後の文は「大親友でした。」になるはずだ。 もう生きていないからだ。 でも、あえて「です。」にした。 虹心ちゃんは、生きているから。 私の心の中で・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー どうでしたか? 長い文章を読んでくれてありがとうございました! ぜひ感想を書いていってくれるとありがたいです!!

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