彼氏じゃなくて、新しい推し!
「推し‥‥最高!!」 私――ルイには、推しがいる。 私の推しは、あるアイドルグループのメンバーの1人! グッズを爆買いして、ライブには必ず行って、24時間365日ず~っと推しのことを考えてるんだ!! 推し‥‥最高!! はやく推しに会いたいな! 「‥‥ィ」 今日は、推しのビデオ見ようっと! 「‥‥イ!」 それから、部屋の中に溢れるほどあるグッズたちを、きれいに並べ替えようかな~‥‥ 「ルイ!」 「は、はい!?」 なんか名前を呼ばれた!? 私が慌てて返事をすると、目の前には数学の先生が立っていた。 ‥‥あ、そうだった!今って、数学の授業中なんだった! 「お前、ボーっとしすぎだ!」 「す、すいません!」 はー‥‥ひどい目にあったぁ。 ☆彡 「ルイ、ちょっといいか?」 下校時刻。 はやく推しのビデオを見たくてワクワクしている私に、男の子が声をかけてきた。 彼はユウト。私の幼馴染なんだ! 「どうしたの?」と聞く。 「あそこの空き教室で話してもいいか?」 「いいよ」 そして、私たちは空き教室に行く。 「お前、授業中ずっと推しのこと考えてただろ?」 ユウトからそう言われた。 「な、なんで分かったの?」 「なんとなくだよ」 ユウトは、なぜか少し怒った表情。 「‥‥俺、ルイが好きだ」 ‥‥え、 えぇぇぇぇ!? 「い、いきなりの告白!?」 私は驚く。 まさか、ユウトから好かれてたなんて‥‥。 すると、ユウトが「だから」と言った。 「俺は、お前には推しのことを考えてほしくない。その‥‥嫉妬するから」 ユウトが、推しに嫉妬‥‥!? か、可愛いかも‥‥! 「で?告白の返事は?」 ユウトに聞かれる。 あ、そうだった! 「えっと‥‥まだ私、ユウトのことを異性として好きではないんだよね」 「分かった。じゃあ好きになってもらえるように努力する」 「え!?努力!?」 私はこの告白に驚いたけど、 ちょっぴり嬉しかった。 ‥‥でも、ユウトのことはやっぱり異性として好きにはなれない! なぜかって?それは―― ユウトのことを、今日からは『私の新しい推し』として見てるからだよ!