君はもう、私のことは好きじゃないの……?
私には、好きな人がいるの。 でもね、私は、どうやら好きな人に嫌われちゃったみたいなんだ。 前までは、ずっと私に向けられていた君の瞳。 その瞳はもう、今では私じゃない誰かに向けられている。 「かわいいね。」 君のこの言葉は、ずっと、私にだけ言っていると思っていた。 「愛してる。」 君が私を抱きしめながら言ったこの言葉も、いつしか、私じゃない誰かに向けられるようになってしまった。 私は、今でもずっと君のことを愛してるのに。 「君はもう、私のことは好きじゃないの……?」 ──────────────────────────────────────── 後ろから誰かに背中をつつかれたと思って振り返ると、そこには私の愛猫のるるがいた。るるは、私が生まれたときからずっと一緒にいる。嬉しいときも、悲しいときも、私の横にはいつでもるるがいた。でも……。 今年の4月、私が高校生になったのと同時に、もう一匹の猫を飼うことになった。名前は、らら。ららは、るると同じマンチカンのメス猫。生後1か月になったばかりで、まだまだ生まれたての子猫と同じくらい手がかかる。それで、最近では、るるの世話は両親にさせて、私はずっとららにつきっきりになってしまっていた。 「ごめんね、るる。私、最近、新しく来たららのことばっかりで、全然るるのことをかわいがってあげられなかったよね。るる、大丈夫だよ。るるも、ららも、私の大切な家族だからね。」 「にゃー。」