仲良し姉妹、仲良しなのを頑張って隠す
「実莉と胡桃ってさ、仲良しなの――」 「「仲良しじゃありません!!」」 私――実莉(みのり)と、妹の胡桃(くるみ)は、双子の姉妹! 自慢じゃないけど、私たち姉妹は仲が良いんだ! 親は仕事が忙しくて、毎日ほぼ家にいない。 だから、たいていは私と胡桃だけで一緒に生活してるんだ! そして、高校2年生の私たちは、今日も元気に登校します! 「あ、おはよう実莉!」 「おはよー!」 私は、友達と挨拶を交わす。 実は私たち姉妹は、同じ高校なのに、一緒に登校していないんだ。 なんでだと思う?それはね―― みんなに、私たちが仲良しだと思われるのが恥ずかしいから!! 友達はみんな、兄弟姉妹とは仲が悪いらしいんだよね‥‥ それなのに、私たちだけ仲良しなんだよ!恥ずかしすぎない!? だから、あえて別々に行動して、仲良くするのは家だけにしてるんだ。 つまり、学校では仲が悪いふりをしてるってこと! ある日、友達が私と胡桃に話しかけてきた。 「実莉と胡桃ってさ、双子だよね?」 「うん。そうだよ」 胡桃が答える。 すると、友達が次にこう言ってきた―― 「実莉と胡桃ってさ、仲良しなの――」 「「仲良しじゃありません!!」」 私と胡桃は、 友達の質問をさえぎるように、2人そろってそう答えた。 「そ、そうなんだ」 友達はそう言いながら、どこかに行ってしまった。 ふぅ‥‥バレてない、よね? ☆彡 その後、別教室では。 さきほど実莉と胡桃に話しかけていた友達が、他の子と話していた。 「絶対さ、実里と胡桃って仲良しだよね」 「だよね!」 「仲良しじゃなかったら、あんなに焦って“仲良しじゃありません”って答えるはずないもんね」 「それに、“仲良しじゃありません”って言ってる時の表情、めっちゃわざとらしかったし」 「でもいいなあ~仲良し姉妹で」 「それな。私もお姉ちゃんがいるんだけどさ、毎日ケンカばっかりなんだよねー」 「分かるー!」 「だからさ、実莉と胡桃が仲良しなのは、私たちにとっては憧れだよね!」 「うん!憧れだよ!」 「じゃあ、なんで実莉と胡桃は、仲良しなことを隠すんだろう?」 「‥‥なんでだろう?」