ありがとう
もう1年がたってしまったのかとカレンダーを見てため息をつく。 私の大好きな人が亡くなってからもうすぐ1年。 冬休みがもうすぐ終わり明日から学校だ。 嘘の笑顔を張り付けてなんでもないように振る舞う毎日。 「澪ーまだ寝てるのー?はやくしなさーい今日は出掛けるって言ったでしょー」 「はぁーい」 私を元気付けようとしてるのがバレバレだ。 今日は温泉旅行と言ってたかと重い体を動かす。 楽しいふりをして夜に泣く毎日、朝ごはんを食べ家族と出かける。 冬なのに今年は暖かい。 家族と喋りたくないので車に乗りスマホで温泉を調べるふりをする。 青森の温泉に行くらしい。学校の準備をして学校へ向かい、校門の近くでそっと息つく。 大丈夫いつも通りににこやかに接するだけ。 「澪じゃん!おっはよー!」 「おはよー!花奈」ちゃんと言えただろうか少し心配になる。 「おー澪、花奈おっはー」 「おはよー凪」「おっはよー!」 私、蓮、凪、花奈は幼なじみだ お母さん同士が仲良しでずっといっしょだった。だから嘘も何もかもが見抜かれる。だから表情が読まれたら終りだ。 蓮と私は付き合うと言ったら家へ駆けつけパーティーを開いてくれたっけ。 懐かしいなぁその頃は毎日楽しかった、キラキラしてた。 今は何をしても楽しくない、白黒の世界に放り込まれみたい。ダメだ涙が出てきてしまう。 元気な私を演じなきゃ。 落ち着いて深呼吸をする。 授業が終わり家へ帰る、そして玄関を開けようとしたした瞬間お母さんが出てきた。「澪!早く準備して病院いくよ!蓮くんが目をさましたって!」 「えっ?蓮は1年前に交通事故で死んじゃったんじゃないの?」 「何いってるの意識がないっらしいって1年前に言ったじゃない!」 蓮が交通事故にあい派手に車が飛ばされたって言ってたからてっきり亡くなったと… そう言えばそのあとお母さんが何か言ってた。交通事故という言葉がショックで何も聞いてなかった。 急いで準備して車へ乗り込んだ。 ポケットに入れたスマホがなった。凪と花奈と私のグループ電話だった。 「澪!今聞いたんだけど蓮の意識が戻ったって…あ!もう行かなきゃ」 といって花奈が通話を終了させた。「澪大丈夫か…?泣いてるけど…」と凪の声がした。嬉しくて泣いてるのか良かったと安心して泣いてるのかわからない。 「泣くのは病院にしろ そして蓮に今までの寂しさを話せ」私は何度も頷く「うん!」 「澪!病院についたよ」 この病院に蓮が… 深呼吸してお母さんと一緒に病院へ行く看護師さんに部屋を聞いてノックをした。 「ーはい」あぁ蓮の声だ。 お母さんが大丈夫?と聞いて ドアを開けてくれた。 「澪!久しぶりだねぇー」蓮の声を聞いたら安堵で涙が込み上げてきた。バタバタと足音が聞こえる。 花奈と凪だろう。「蓮!」凪と花奈が今にも泣きそうな声で言った。 「心配させるなよこのままいなくなるかと思ったじゃねぇかバカ」と大粒の涙を流しながら言った。 「ごめんって、あっそうそう僕ね、このまま死ぬのかなって大きな大木を見てたら澪達が戻ってきて!死なないで!って僕に言ってきてくれたんだよ。ありがとう。多分澪たちに合わなかったら…僕は死んでたと思う。だからありがとう」と蓮は言った。 そのあとはたくさん皆で話した。 1年間話せなかった分まで。 「澪ー準備出来たー?」とドアを開ける。 「えっ!どうしたの!?具合悪い!?どっかぶつけた!?結婚式休む?」と蓮が慌てながら聞いてきた。 「大丈夫!ちょっと昔のこと思い出してただけだから」と涙を拭き取る。 すると蓮が急に抱きついて「大丈夫、もう僕はいなくならない。ずっと一緒だよ!だから泣かないで?ほら、下で凛と樹が待ってるよ?」と私を立たせてくれた。「うん、ありがと」と微笑む 今日は凪と花奈の結婚式だ。 精一杯お祝いしてあげよう。 おめでとう、そしてたくさん助けてくれてありがとうと…