夏のせいにしよう
「 なんかお前顔赤くね?大丈夫か? 」 …知ってる。 だって目の前に好きな人がいるんだよ? 当たり前じゃん。 空はすっかり夏色に染まっている。 幼馴染以上の 関係になりたいと思った。 「 暑いからだよ 」 「 まあそれもそうだな、最近暑いよなぁ 」 「 好き。付き合ってください 」 「 …え? 」 「 ……恋愛的な意味で 」 「 …まじか?ありがとう。 でも、ごめん。幼馴染としか見れない 」 「 …そっか。ごめんね 」 視界がゆっくり滲んでいく。 真っ青な空は、水を含みすぎた画用紙みたいで。 「 …ごめん 」 あたしは君にそんな顔をしてほしいんじゃなくて。 ただ、自分の想いを伝えたかっただけで、 自分の想いにけじめをつけたかっただけで…。 「 好きになってくれてありがとう 」 あたしが諦め悪いの、知ってるくせに。 また顔が真っ赤に染まるんだろうけれど、 君の優しさに耐えきれなくなるんだろうけれど、 その横顔に見惚れてしまうんだろうけれど、 でも、悔いはないよ。 夏が全部、包みこんでくれるから。