ある人形の物語
「わーっ!可愛い人形だっ!!買って!買って!」 隣にいる可愛らしいフランス人形は、今日もとても人気がある。 なのに…なのに、わたしには目もくれない。 隣のフランス人形によると、ブサイクみたい。 ひどすぎる。ありえない。 いつもあの人、周りの人形に自慢ばっかして。 人形には、嫌われているが、人間の子供たちには、好かれている。 あの人は、わたしにとって、天敵。 わたし…いつ買われるんだろう…。 人気があるのは、人形にとって羨ましい。 「ねぇ、ママ!!あの子、可愛い!ほしいなぁ!」 その子が指さしたのは…わたし?? 「ママ、あれ、買って?おねがい!!超可愛いじゃんっ!!」 はじめて、言われた。嬉しい。 胸がほんのり、温まる。 ちらりと、横を見ると、フランス人形が ものすごい形相で、睨んでくる。 そうか。 人形にとって、1番、嬉しいのは、 買われることなのか。 「可愛くて、ちやほやされても、デメリットが1つあったのね。あなた」 フランス人形のこめかみが、ピクピク、ひきつっている。 値段が高いから、買われなかったのね。 いつのまにか、優越感に浸っていた。 周りを見れば、他の人形は、羨ましい視線でわたしのことを見つめてくる。 でもどこか…納得しているような顔で。 ついに、わたしは買われた。 「クマちゃん!今日からわたしの友達だよっ!」 …へ? クマ? わたしって…クマの人形なの!? 性格と全然、違うのだが…可愛げのない性格のクマってことか。 そういえば…自分自身がどんな姿か、知らないわね…。 鏡というものがあるのは知っているが…見たことがない。 見たことがなければ、自分がどんな人形か、わからない。 あっ、あそこに、夢に見た鏡が!! つれていってと、アピールするが…なんと効いた…。 「あ、自分の姿みたい?いいよー!」 え…。 「ねっ?可愛いでしょ?クマちゃん、可愛すぎ~~!!」 か、可愛い…。自分で言うのもあれだが…意外だ。 みんなの納得の視線はこういうことか。 フランス人形の「ブサイク」は、嘘なわけだ。 これから、クマの人形と自覚してからの、人生の扉を開いていきましょう、この子と。 Finish ババーっと書いた作品なので、ちょっと違和感感じるかもしれない…ごめんなさい!! 感想、アドレス、お願いします!! |。・∪・。)ノbye+*