君の手を ひきたい
きみの手に触れさせてほしい、 なんて叶わぬ願いを心にしまって。 「 あたしね、 好きな人できたんだ。 」 「 へぇ、どんな人? めっちゃ気になる。 」 「 ううん…仕方ないなぁ。 じゃあ第1ヒントね。 頭が良いの、すっごい。 」 頭が良い人、ね。 ぼくは残念ながら頭が良くない。 つまり、違うということ。 「 叶うと良いね。 」 「 えへへ、ありがと。 」 そのへにゃりとした笑い方も 運動は苦手なところも きみは花みたいで。 押しに弱いところも みんなに優しいところも きみは天使みたいで。 〝ね、好きな人花火大会 誘えたんだけど…!〟 〝え、おめでと。〟 〝もっと祝ってよ!! 超勇気出したんだからさぁ。〟 〝ごめんごめん笑〟 その勇気を出してくれるのは僕が良かった。 きみはおしゃれが好きだから、 浴衣を着て、髪の毛も綺麗にするのだろう。 その姿をおさめるのは、僕がいい。 人混みの中手をひくのは、僕がいい。 きみが好きだと言ったアイスを、 夏の空にかざした。