お見通し!
――――――東咲良(とうさくら) 私は高校一年生。学校で複数人の男子にいじめられている。毎日水をかけられたり、お弁当をゴミ箱に捨てられたり。主犯は高校で出会った芹川幾(せりかわいく)という男子。なかなかのイケメンだけど性格は人をいじめられる心の持ち主。ああ、今日も学校行きたくない。ベッドから出たくない。、、、急にお腹痛くなってきた。頭も痛い、、。「咲良?そろそろ起きないと遅刻するわよ」お母さんの呼ぶ声が聞こえる。 ――――――芹川幾(せりかわいく) 俺は高校一年生、サッカー部。俺には好きな女子がいる。東咲良というクラスメイトだ。肩までで切り揃えられた髪、色白に映える大きな目。俺は高校で東をみた途端、好きになってしまった。でも、どうしたらいいのか分からなかった俺は東をいじめてしまっている。俺、ホントにサイテ―だ。好きな女子をいじめるなんて。でも今更やめられない。今日、東は体調が悪くて休みらしい。熱はないだろうか?そんな心配をしてしまういじめっ子の俺。、、、ホントサイテ―だ。 ――――――東咲良 熱を測ると38度超え。風邪かな。昨日芹川くんに傘を取られて土砂降りの中帰ってきたからかな。頭がぼっ―としてだるい。咳が止まらなくて苦しい。病院で出た薬は苦い粉薬。口の水の中に入れると苦すぎて思わずむせてしまった。 ――――――芹川幾 1週間、東は来ていない。少しでも良くなってると良いけど。早く顔が見たい。見舞いでも行くか。、何考えてんだ俺。いじめてる奴に会いたくね―に決まってるだろバカ。、、でもこの想いを伝えられたら、。俺は密かにある決意を決めた。 ――――――東咲良 風邪を引いてから1週間。体温は37度丁度。病院で出た薬は苦くて飲んでいない。やることもなく何と無く窓を見ているとピンポンとチャイムが鳴った。荷物かな。私は重い体を引きずるようにして玄関のドアを開けた。「よう、東。大丈夫か」、、、え?そこにいたのは芹川くん。何なに。なんであなたがここにあるの。いじるため?やだ!私は急いでドアを閉めようとした。 ―――――芹川幾 東の家に行くと東が血の気の失せた顔で出てきた。、、、まだ熱あんのか?怯えるような顔をして東はドアを閉めようとしたけど俺は咄嗟に東の腕を掴んだ。「嫌、嫌。やめて。嫌いな男に触られるとか気持ち悪いだけだから」東は震える声で一気にまくし立てた―――。だけど、言い終わった途端に咳き込んでしまってその場に座り込んだ。熱くなった背中を無意識にさする。東が驚いた顔で俺を見た。 ―――――東咲良 何?本当に芹川くんだよね?彼は優しい目でペットボトルの水を差し出してくれた。「無理するなよ」ぶっきらぼうに言うと突然、私を抱きしめた。信じられなくて目を見張った。「ごめんな、ごめん。俺のせいだよな。苦しませてごめん。、、、俺、東のことが好きなんだ!」、、、え?聞き間違い?夢?、、、うん。これは夢だわ。私いつの間にか眠り込んじゃって。でも無意識に頬をつねってみると、、痛い。現実?私の頬はカッと赤くなり右手を上げていた。 ―――――芹川幾 バチッ!!!東の表情が一瞬険しくなった瞬間、頬に刺激を感じた。平手が飛んできたのだ。俺は呆然と東を見た。「芹川くんのバカ!もしかしてアレ?好きな女子に男はちょっかい出すってやつ?そんなことお見通しよ、バ―カ!私を舐めないで、私はあんたのこと、、、」 ここからは皆さんの想像にお任せします。幾の恋情は叶ったのでしょうか?