塾恋
私は七瀬理香(ななせりか)、中高一貫校に通う中学3年生。これは中学受験生の時の話。 塾に、好きな人がいた。 それが、藤森大翔(ふじもりひろと)くん。塾の同じクラスの子だ。 藤森くんは私の親友の林美月(はやしみづき)と同じ学校で、面白い藤森くんの話をよくしている。 そんなある日、 「なんかさー、藤森くんが学校で、理香の最寄り駅聞いてきたよ?」 帰っている途中、美月がそんな事を言い出した。 「は?なんで?美月はなんて答えたの?」 「え、普通に○○駅って答えたよ?」 「ふーん。それにしても、何で急にそんな事聞いてきたんだろ?他の子の最寄りとかは聞いてこなかったの?」 「あー、理香だけだったと思う…」 まじか… どういう意図があってそんな事聞いてきたの!? 気になり過ぎたので、勇気を振り絞って本人に聞いてみる事にした。 ーー2日後ーー 「ねぇ藤森くん、美月に私の最寄り聞いたの?」 「えっ、あぁ、まぁー」 「え、何で聞いたの?」 「いやー、ちょっと…」 「答えたくなかったら無理に言わなくていいんだけど…」 そのまま席に戻ろうとした瞬間、 「待って、言いたい事がある。」 藤森くんに腕を掴まれた。 藤森くんが言いたいことがあるらしい… 塾では話しづらいとの事なので、美月からの帰りの誘いを断って、2人で帰る。 「それで、言いたい事って?」 「あのさ、実は…」 ドンッ 「俺、七瀬さんの事好きだった」 え、えぇ~! りょ、両思い!? 「あの、私も…好き」 沈黙が続く。 「あのっ! 付き合ってください!」 言ってしまった… どんな反応が来るのか… 「うん、今日から恋人ね?」 意外とあっさりー 「本当!?ありがとう…」 嬉しい、嬉しい、これで受験も頑張れる気がしてきた…! そうして私たちは、第一志望合格に向けて勉強を頑張った。 だが、私は第一志望の女子校に落ちた。 なんとか受かった第二志望の共学進学する事にした。 「ねぇねぇ、大翔くんどこの学校になったの?」 「第一志望落ちたんだよね、◎◎中になった」 「嘘!私もそこ!」 「マジで、運命すぎるでしょ…!理香と同じとか超嬉しいんだけど」 あれから4年。 今日も彼氏の隣で歩き、幸せな日々を送っている。