「好き」は、止められない。
「あんたなんか死ねばいいのにっ!!」 ヒステリックな叫び声と共に、ドンッという鈍い衝撃が全身を駆け巡る。 ああ、また突き飛ばされた。 死ねばいいのに?そんなの、こっちの台詞だよ。 家に居るのが辛くて、毒親に育てられて自殺する子がいる。 でも、私はそんなことしたくない。 最低な奴に負けて自分の人生を終わらせたくない。 大丈夫、あと少し。もう少し耐えればいいだけだから。 そう自分を奮い立たせて何度も何度も立ち上がる。 絶対に負けない。 「本当にごめんなさいが言えない子だね!!そんなふうに育てた覚えはない!!」 なんで此奴、こんなにキレてるの? 身勝手で、無様で、惨め。 元々跳ね上がっている目尻を更に高くして、机をひっくり返す。 力強すぎ。 あーあ、早く出ていきたい。 ─ 2年後。 私は高校生になった。 何も告げずに家を出て、マンションを借りた。 親の同意書なんてものは作ればいい。 私はここで好きなように生きていく。