麦茶
僕は良く、学校帰りに80歳くらいのおばあちゃんがやっている駄菓子屋に寄る。 今日、駄菓子屋に寄ったら、おばあちゃんがガラスの透明なグラスに入った麦茶を出してくれた。最近暑いから、だそうだ。僕は麦茶が大好きだから、すぐにゴクッと飲んだ。僕が駄菓子屋に寄る度、毎回、毎回麦茶を出してくれた。 飲んでいると、普通の麦茶とは後味が違うことに気づいた。少しフワーッとするというか、説明ができない。けれど何か違う。そして気になった僕は聞いてみた。どうやら、1L砂糖を小匙一杯、緑茶の茶葉を二枚入れて作っているようだ。 色々忙しくなり、あまり駄菓子屋に行けていなかった頃、急にあの麦茶が飲みたくなった。駄菓子屋に行っても、張り紙に臨時休業と書いてある。体調が優れないとのこと。家に帰り、麦茶、砂糖、緑茶の茶葉を言われた通りに入れた。けれど時間がたってもあの味にはならない。 そこで気づいた。あの味は思いやり、優しさ、苦労が詰まっているということ。 おばあちゃん、ありがとう。