桜の木の下、君を待つ。
「また来年も桜見ようね!」 花見は僕らの恒例行事だった。 桜の下の君は、いつもの数倍可憐で可愛かった。 あの日、待ち合わせ場所に行く道中君は事故で死んでしまった。 桜の花びらが悲しそうに散っていた。 「なんなんだよ、俺を置いていったくせに!」 桜の木下、一人つぶやく。 「今更遅いんだよ。」 だんだんと視界が歪んでいく。 ぽたりと雫が、紙に落ちた。 今でも鮮明に覚えている。 たくさんの管に繋がれた君の姿を。 俺を安心させるために無理して笑ったあの表情を。 そして、君がいなくなったあの真っ白な部屋を。 「なんなんだよ本当に。」 風がざわりと吹いた。 俺は、彼女の愛用していたピンと、持っていた手紙をそっと木の下に埋める。 「ありがとう。」 そう聞こえたきがした。 彼が埋めた紙を、そっと呼び寄せる。 あの日、事故の日渡す予定だったラブレターに少し何かが書き加えられていた。 ok 「そういえば、LINEの返信も短かったよね。」 ほんっと、人が書いた手紙への返事が2文字とか。 頑張って書いたのに!こっちは。 「置いていっちゃってごめんね。ありがとう。」 「さくらちゃん、早く早く!」 「はーい。」 手紙をそっと埋め直して、弓と矢を持ってパタパタと先輩天使をを追いかけた。