短編小説の相談いちらん
短編小説
みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。
意味が分かると怖い話「葬式」
知ってる方もいるかも?とにかく始めます~ 私のおばあちゃんが亡くなった。おばあちゃんの葬式に来ていたー おばあちゃんは親戚が多くていろんな人が集まっていた。中には小さい子も何人かいて、葬式をよく知らないその子達はかくれんぼをしていた。葬式は予定通り進んでいた。しかしー だんだん、空気が緊迫していった。 出口の方でおばさんが何かを叫んでいた。私のお母さんも叫んでいた。誰かを探しているような感じだった。小さい子達も戻ってきてそれぞれの親にくっついていた。でも段々、皆慌ただしくなってきた。そして 「ママ、皆どうしたの?」 そして、ママは答えた。 「それが、火葬場から骨が二人分見つかったらしいのよ…」 [解説]かくれんぼをしてる小さい子もいたが、葬式は順調だった。しかし空気が緊迫してきた。おばさんや、お母さんが叫んでいるのは誰かを探しているから。探す遊びといえば?かくれんぼ。そして、母はこう言った。“火葬場から骨が二人分見つかったらしいのよ…”そう。かくれんぼをしていた子が棺に隠れてそのまま火葬場へ行ってしまったのだ…
君と見るはずだった花火で。
「ばーん…。ぱんぱんぱん」 私はじぃっと光輝く空を見つめた。 君がいるはずだった1席を開けて。 光輝く花火が彼だったりして。いなくなった彼と見れるはずだったのに。 「グスッ、ヒッ グスッグスッ」 堪えきれない涙を浴衣の裾で拭う。 「…泣くなんてだせー」 一瞬だけ彼かと思った。優しい声。 「…朝日?どうして…」 朝日は幼馴染みで彼と付き合っているときですらずっと変わらない関係だ。 「彼、いなくなったから泣いてるんだろ。人いんだからやめろよ」 あえてずばりとした言葉に違う意味で涙がこぼれてくる。 「人の死は受け入れないといけない。…それまで俺じゃダメか?」 「あ、朝日、本気…だよね、」 「うん。だ、ダメならいいから、」 私は空に向かって問いかけた。 (朝日のところへ行け。前を向け。) 彼がそう言ってくれた気がした。 「いいよ。お願いしますっ」 朝日の手をぎゅっと握った。 朝日の声が彼と重なって聞こえたのはなぜか。私にはわかる気がする。 ふと見た花火に一瞬笑った彼の顔が見えたような気がした。
ハツカレ。 “恋愛短編小説”
私は中根愛実。高校3年。実は今まで恋愛した事が…ある。そう、あるの。 1人だけだけどね。告白したけどあっさり振られた。けど、あまり悲しく…いや、超悲しかった。てかめちゃ泣きまくった。ヤバ、思い出し泣きしそ… 愛実「うっ…うっ…」 とうとう涙が溢れた。 ??「あの…大丈夫?中根さん。」 愛実「だ…れ…?い、猪又君?!」 猪又君は同じクラスの男の子。 和人「和人でいいよ。それより急に泣き出してどうしたの?」 愛実「じ、実は…ん?何で和人が私の家の近くに…?」 和人「あ、俺ん家ここだから。で、どうして泣いてたの?」 愛実「…振られたから。あっさり。」 和人「……なの。」 愛実「へ?ごめん、聞こえんかった」 和人「俺じゃダメなの?」 愛実「そ、それって…つまり…」 和人「愛実が好き。」 ドキン 何か…前のようなこの気持ち… 和人「チュ 返事は今度でいいから///」 愛実「いいに決まってるじゃん。」 和人「し、失恋したばかりなのに…いいの?」 愛実「うんっ!前好きだった人に抱いてた感情よりもっと大きいんだ。私も和人が好きだよ。」 和人「やった…やったぁぁ(涙)」 こうして私のハツカレが出来ました。 でも…結局結婚した後、浮気され離婚しましたけどね…汗
【#短編小説】スカッと系 本当の友達って?
「おーい!ミカ!トイレ?一緒にいこーよー!」 私はミカ。小学六年生。私にはちょっと迷惑な友達がいる。それがこのワカナ。私が行動する時はいつも一緒。正直迷惑。 「えー…。」 「えーじゃないよ!友達でしょ!」 出た、ワカナの口癖、友達でしょ。これにいつもイライラしてる。 「しょうがないなあ。」 いつもこんな感じ。避けても避けてもついてくる。トイレをすませる。 「じゃあ、先いっとくね。」 「ミカ?ちょっと待ってよー。」 待ってよじゃないでしょ。トイレくらい自由にさせてよ。 次は図工の時間だ。準備をしていると、 「ああ!」 とワカナの声がした。 「絵の具忘れた!あ、ミカ、貸して?」 いやいや、昨日絵の具いるって先生言ってたじゃん。 「いや、昨日いるって先生言ってたじゃん。それはワカナが悪いよ。私の分無くなるから、貸してあげれない。」 「えー?でも、友達でしょ?こういうのは当たり前でしょ。」 「友達でも、無理なものは無理。」 そう私が言うと、ワカナが泣き出した。 「うえーん…。ミカがいじめてくる…。」 顔を見てみると、涙は出ていない。うそ泣きだ。 「え?なになに?」 「あー!!ミカがいじめてる!!」 そして私は怒られた。内容は全くの嘘。多分ワカナが言ったんだろう。本人は、全く怒られなかった。私は絵の具を少しだけ貸した。 「もー!最初っからそうしてくれれば良いじゃん!」 と笑顔でワカナが言った。さっきのが嘘だったように。忘れたのが悪いでしょ。とてもイライラした。 次の日。 「あ、ミカー!今日あっそっぼー!!」 とワカナが言った。今日は習い事がある。 「ごめん今日習い事あるから無理。」 「えー。友達でしょ。遊ぼうよぉ。」 ああもううるさい。習い事だっつうの。 「無理だよ。友達でも。」 「なんで!?友達でしょ。遊ぶのは当たり前でしょ!!」 私の頭がカッとなった。 「ねぇ、本当の友達ってなんだと思う?」 出来るだけ感情を抑えて言った。 「え?いつも一緒にいて、一緒に動いて、その人のことを一番に考えることでしょ。」 そうワカナが言った。 「私は違う。お互いを信頼しあって、いざというときに助け会うものだと思う。」 「え?違うで…」 「もしワカナが言ってることがあってるとしても、私の言ってることがあってるとしても、今のことと昨日のことは違うと思う。」 「え…?」 「私が思ってること、言うね。」 私は大きく深呼吸をして立った。ワカナは汗を流している。 「どっちも同じこと、それは友達のことを思うこと。でも、今のと昨日のことは違うと思う。友達のことを思っていたら、習い事があったら誘わないと思う。遊びたいのは分かるよ。でも習い事もお金とか色々ある。それも考えないで誘うのはちょっと違う。」 しかも、と私は言って、机をガンっと叩いた。 「昨日の嘘、本当にあり得ない!!自分が悪いのに、関係無い人を身代わりにする。自分が良ければそれでいい、それは友達のことを思っていたらやらないことだよ!!」 自分でもびっくりするほどの声が出た。クラスの人達が寄ってくる。 「なになに?」 「おーい!昨日の、嘘だってよ!!」 様々な声が飛び交う。ワカナは青ざめた顔で、言った。 「そ…それは…ちが…」 「何ですか騒がしい。」 先生がやって来た。私は昨日のことを話した。 次の日。 「これまでごめんね。昨日のミカの話、よくわかった。すごく迷惑をかけちゃったんだね。これからは気を付ける。だから、これからもよろしくね。」 と、ワカナが言った。どうやら昨日先生に怒られたらしい。 「わかってくれればいいんだよ!これからもよろしくね!」 そう私は言った。今はワカナと仲良くしてる。 どもこん!さっぴでーす!!皆さんは、本当の友達って何だと思いますか?是非教えてください!では!
ちかっぱ遠い
ちかっぱ遠い あなたはこの言葉の意味が分かりますか? 博多弁です。また、山口県の一部でも使われます。 近そうで遠い。 そう言う意味だと勘違いする方も多いでしょう。 でもこれは、すごく遠いと言う意味です。 そんな、<ちかっぱ遠い>と言う言葉、、 会いたい、会いたい、会いたい会いたい。 優に会いたい。 私はあかり。12歳。 優というのは、最近コロナウイルスで亡くなった弟。9歳だった。 あの日、優は具合が優れなくて、病院に行ったんだ。 優はなかなか検査してもらえなかった。すごく混んでいた。しかも貴重な検査だから。 やっと検査してもらえた。その喜びはどこへ行ったのだろう。 お医者さんの声が、いつもお母さんが怒る何倍も怖く思えた。 「陽性です。」 なんで、、なんで優が、、 その瞬間、家族は息を呑んだ。優だけじゃなくて、家族も感染している可能性は十分にある。 優はこれ以上ないくらい青くなっていた。 「まだお若いので助かる可能性は十分に有ります。ただし、これ以上少しでも広まらないよう、入院していただきます。ご家族の皆さんはまだ助かっていることもあるのです。心配だと思いますが、今日はお帰りになり、お見舞いはお避けください。」 やっぱり助かる、助からないの問題なんだ、、、 その夜から優は入院、あとは着替えなどを数回お母さんが持っていくだけだった。 「お姉ちゃん。僕大丈夫だから!こんなに元気だもん!」 「そうだね。優なら大丈夫!頑張ってね!」 入院する日の最後の会話が本当に本当に最後だった。 ぶかぶかの入院用パジャマを着た優の姿、まだくっきり覚えている。 亡くなった、ほんとにいきなり。 お医者さんから連絡があり、家族で猛特急で病院に向かった。 そしてやっと見れた優は動いていなかった。 見送れずに去っていった。 私は今の状況を飲み込めなかった。受け入れられなかった。受け入れたくなかった。 泣くより先に、私は倒れそうになった。 そして最後に優が残してくれたもの、それは手紙だった。 病院の布団を片付けたりしていた時に見つけた手紙。 それはもうガタガタな線で書かれていた。よっぽど苦しかったのだろう。 『お姉ちゃん、雨音が響いていますね』 国語が大の苦手な優なりに選んでくれた言葉。これはもしかしたら恋愛でしか使わない言葉かもしれない。 でも私の思いも変わらないよ。 大好きだよ、優 ちかっぱ遠い。近そうで遠いのではなく、とても遠いことを言う。 でも今は、近いことと勘違いしておいてもいいかもな… 最後まで読んでくださりありがとうございました。 こんな時期だからこそ書ける物語を書かせていただきました。 感想お待ちしています。
お兄ちゃん
お兄ちゃん、お兄ちゃん。 そう言って妹の真白はいつもいつも俺の後ろをついてまわった。 うっとうしくて時にイラッとすることもあったけれど、俺の真似ばかりする真白に悪い気はしなかった。 「お兄ちゃん…私ね、好きな人ができたの」 不意に真白が呟いた。 声はどこか震えていて、人形のように白い頬を透明な涙が伝う。 少なくとも好きな人の話をする時の顔じゃない。そう思った。 「……」 なにがあった? どうして泣いている? そいつに泣かされたのか? 滅多に泣くことのない真白のその姿に、皮肉にも俺は声をかけてやることができなかった。 なんて情けない。これでも兄だと胸を張って言えるのかよ? 真白の頭に伸ばしかけた手が、ふっと空を切る。 「…っ振られちゃったよ」 無理やりに笑顔をつくる妹の顔を見るのはあまりにもつらくて、こっちが泣きたくなってしまった。 本当ならここで頭を撫でてやったり、なぐさめの言葉のひとつくらい言えたりしたらいいのだが。俺にはどうしてもできなかった。 出てしまった涙をごまかすように、真白は窓の外を見た。 俺もつられて外を見る。 俺たちには眩しすぎるくらいの太陽が、ぎらぎらと木を、草を、全てを照らしていた。 「ねぇ、どうして?」 不思議なことに、不幸は連鎖するもので。 「っどうしてさぁ、お兄ちゃん、逝っちゃったの」 真白は窓の外を見たまま、こちらを見ようともしない。 俺は反射的に下を向いた。 「ごめん」 いくら大声を張ったとしても、この声が届くことはない。 謝ることでさえ。話すことでさえ。 俺にはもう、何もできない。 「逢いたいよ」 虚ろな瞳で真白が言った。 動かない俺の肉体を舐めまわすように見てから席を立ち、どこかへ行こうとする。 「お、おい!やめろ…!」 何をしようとしたのかはすぐに検討がついた。 あの真白のことだ。 いくつになっても俺の真似ばかりで… ああ、どうして届かない? 手も届かない。指先ですら届かない。 このままでは兄として失格だ。最後の最後までかっこのつかない奴。そんなのになりたくなんかない。 ーーーがたん。 部屋の棚を倒した。真白が振り向いた。 一瞬、目が合ったような…気がした。 「真似してんじゃ、ねぇよ」 俺とよく似た真白の黒い瞳から、とくとくと大きな粒が流れ落ちる。 ああ、ああ。 俺がもっと注意していれば。 周りを見ていれば。 猛スピードのトラックにもっとはやく気付けていたならば。 まだまだ長く、真白を守ることができたのに。どうしてこう、人の命は脆いのだろう。 生きたい。生きていたい。 まだ、ずっと、これからも、真白のそばにいてやりたい。 …でもそれは、叶わない。 「ありがとう、ありがとう…お兄ちゃん。もう大丈夫だから」 真白が笑った。 こんどは間違いなく。俺の目を見て、笑った。
日本人形(短編ホラー)(バットエンド)
ふと目についた、古そうな箱。 彼女は、興味本位でそれを開けた。 「…っ、え。……な、なにこれ…!?」 その中には、傷だらけの日本人形が。 うっすらと不気味な笑みを浮かべ、 彼女を見上げている。 「っ…!!」 怖くなった彼女は、 人形の入った箱を部屋の隅に投げる。 すると── "ギ、ギギギ…ギギ" ──と、箱から耳をつんざくような音。 手を床につける音。 足を曲げる音。 体を前に出す音。 踏ん張る音。 首を回す音。 こっちに近付いてくる音。 全て、日本人形の音だ。 薄ら笑いの日本人形は、彼女に歩んだ。
薄紫の花
この女は、人間じゃない。 ふと、そう思った。 だが不思議と、怖くはない・・・。 こんなド田舎の畦道には似つかわしくない、美しい女性。薄紫のワンピースが、ひらひら風に揺れる。肘の辺りまである黒髪。 女が、ついと顔をこちらへ向けた。目が合う。 『あなた・・・いくつ?』 彼女は、涼やかな声でそう問うた。 『・・・17』 その姿に若干ボーッとなりながら、俺は答える。 『そうなの・・・』 女の、髪をかき上げる仕草。直後、花が咲くように笑った。 『高校生くらい?若いのね』 彼女はしばらく、俺に学校の事や家の事などを尋ねては、嬉しそうに話を聞いていた。 会話が尽きる頃。彼女はワンピースの裾を破いて、俺に目隠しをした。 『いいよって言うまで取っちゃダメよ』 彼女はそう、柔らかく笑う。 ほんの数秒の沈黙。 さあっと一際強い風が吹いたとき、 『・・・いいよ』 そこには、大輪の花をつけた、大きな藤の木があった。
善意と悪意は映らない
私は卒業したばかりの中学校に足を踏み入れた。 私は出来れば、この学校に行きたくなかった。 卒業製作の鏡のフレーム。あのフレームは壊れている。いや、正確に言えば、傷つけられている。カッターのようなもので。あのフレームを傷つけたのは田川楚実(たがわそみ)。だが、田川は見事に教師に叱られなかった。 簡単だ。人に罪をなすりつけたから。なすりつけられた生徒は倉田秋音(くらたあきね)。成績優秀、眉目秀麗な美少女。人当たりが良く、物腰も柔らかで鷹揚として綺麗な生徒だった。だけど、田川に罪をなすりつけられたことで倉田さんの信用は地に落ちた。もう上がってくることのない月のように。なぜ、私がそれを知っているのか。田川の犯行を目撃したから。田川はとても楽しそうだった。きっと、愉快犯だったのだろう。私はそれを黙って見ていた。注意、しなかった。だって、鏡のフレームだし、卒業制作。一時のことに本気になるなんて馬鹿らしい。けれど、濡れ衣はダメだ。人としてやってはいけない。 もちろん、教師に言った。倉田さんはやっていないと。でも、認められなかった。 だから、私にとってあの事件はトラウマになっている。人の信用はいとも簡単に落ちると知ったから。ならなぜ、この学校に来たのか?どうしても行く用事があったから。 私が所属する部活、写真部の部員であり、同じ中学出身の中山月子(なかやまつきこ)に本を返すよう頼まれた。月子は今、自律神経の病気を患い、家から出られなくなっている。代わりに私が返すことになった。 「返すなら、もっと早く返してよ。卒業した後に返すなんて。返し忘れも甚だしい」 悪態をつきながら、本を返し、また、鏡の前を通る。すると、鏡が光りだした。キラキラと眩しい輝きが私を包んだと思ったら、私は今、通っている高校の屋上にいた。 屋上にいたのは私だけではなかった。 倉田秋音。田川楚実に濡れ衣を着せられた美少女。美少女は暗い悦びを顔に浮かべた。日頃の彼女の様子からはそう添えもつかない、ぞっとするような笑みだった。 「蓮実(はすみ)さん、今から始まる儀式を見てもらおうと思って、私が呼んだの」 「え?」 「もう時間。あれを見て」 空は赤かった。雲が空を流れて行く。そんないつも通りの空に、一つだけ、いつも通りでないものが暑わた。田川がいた。空に浮かんでいた。両腕は伸ばされ、頭は垂れ、動く気配が無い。見えない十字架に固定されたかのようだった。 「時間が来れば、あいつは獣に食われる。頭はもがれ、喉を引きちぎられる」 本当のこととは思えなかった。ドラマでも観ている気分だった。 「ある日突然、悪者にされ、信用を失った。同学年の人たちからは罵られ、邪険にされた。たかが卒業制作、鏡のフレーム。それだけのことなのに。 前世紀でどれだけの血が流されたか。そして、今も世界中のどこかで血が流れている。 殺人だけじゃなく、苦痛となる行為も多い。それは血にならない血。そしていつか、危害を加えた者達が裁かれる時が来る。 その日、天から血が降り注ぎ、ようやく虐げられた者達に恵みの雨が降る。その時になってようやく、私たちは報われる」 歌うように話した倉田さんは冷静だった。狂気に憑かれてなどいなかった。でも、私はそれは違うと思った。そんなことで、報われていいの 「倉田さん、それは違う。そんなことになったら、誰かが悲しんで、血ではない血が流される」 倉田さんは私を見つめた。そして、呟いた。 「そう。分かった」 そして、私はまた、あの光に包まれた。 私はあの鏡の前にいる。手には斧。手袋をし、私は斧を持ち出した。 鏡に向かって降ろした。二度、三度と繰り返し、鏡の破片が散らばった。 田川の悪意も、倉田さんの悲しみもこれで無くなればいいと思った。 そう思いながら、私は泣いていた。 翌日、地元の朝刊で中学校の鏡が割れたことが報じられていた。 もちろん、誰がやったのか、何故やったのか、分かっている。 でも、それが正しく、間違っていないことだったのか分からない。
思い。
俺は白井春樹。運動よし、勉強よし、顔もよし、の小学6年生。正直、もう大人だと思っている。そして俺には鬱陶しい双子の姉がいる。白井春香だ。この姉がまた、僕より賢く、運動神経抜群。なんでもできるのだ。そして顔は…綺麗だ。 認めたくないが認めてしまう。 「春樹!はい、朝ごはん。」 「ん。」 「それ食べたらサッカーの朝練、行くんでしょ。」 「知ってる。」 鬱陶しい…どうして俺の事情を知ってるんだよ。 「行ってきます。」 「行ってらっしゃい。気をつけてね。」 「うるっさいな…」 小声でつぶやく。 「そんなこと言っちゃダメ!女子にモテないよ!」 「関係ねーだろ!」 全く…鬱陶しいなぁ。モテるとかモテないとか関係ねーし。 「はよ!」 学校の友達、悠斗が話しかけてくる。 「はよ!今日さぁ、白井さんに会った。いっつも綺麗だよなぁ。」 「はぁ?そんなのだったらうちのクラスの向井の方が可愛いし。」 「そうか?まぁそうなのか?ま、どっちでもいいわ。」 なんで春香ばっかり…。 俺は水筒の中のお茶を飲む。 「うえっ!煎茶だ…。」 煎茶はほんっと、無理なんだよ…。春香、そのこと知ってて入れただろ…。 「よろしくお願いします!」 ピー! 始まった。俺は一回、ボールを取られた。 今のボールは相手。このままじゃ…。 「頑張れぇ!春樹ぃ!」 春香!? 「春香!お前なんで…。」 なんでここにいるんだよ…。面倒くさいし…。しかもよりによって他の女子と…。 「春樹!よそ見しちゃダメ!」 まーた始まった…。まぁよそ見はダメか。 「っと。」 ボールを奪った!これはシュートいける! …シュート! 「しゃぁ!」 「やったな、春樹!」 「よくやった!春樹!」 「…春樹。頑張ったね。」 春香が笑顔でお茶とタオルを渡す。どーせ水筒の中は煎茶だろ。 「…ん。まぁ、な。」 「はじめて大人っぽいとこ見た。」 「なんだよ初めてって!」 「ほら。子供っぽい。」 「…めんどくせぇ。」 俺はお茶を飲む。う…。ほんっと苦い…。 それでも、春香が見ているからグビグビ飲む。ここで無理とかいって麦茶飲んだらからかわれるだろ。 本当に春香、うざいけどこれからもいろいろ世話してもらうんだろ。 ま、いっか。春香だったらまだマシだ。 こんにちは!私、白井春香。 「春樹!はい、朝ごはん。」 今日の朝ごはんは私が作った。目玉焼きとソーセージ、ハムで作った。 「ん。」 いつもと変わらないそっけない返事。 「それ食べたらサッカーの朝練、行くんでしょ。」 この前春樹の友達から聞いた。「あ、白井さん。おはよう、春樹、明日サッカーの朝練出るって。」そう言ってた。 「行ってきます。」 春樹、もういくんだ。やっぱり朝練か。 「行ってらっしゃい。気をつけてね。」 「うるっさいな…」 聞こえてるよ。春樹。 「そんなこと言っちゃダメ!女子にモテないよ!」 「関係ねーだろ!」 やっぱり春樹って子供っぽい!そういうとこ、可愛いんだよねぇ。 「じゃぁ、私もいくとするかぁ。」 「あ、春香、おっはよぉ!」 「あ、友理奈、絵里。おっはよぉ!」 「今日も白井くんと喋ってたのぉ?いいなぁ~」 「いやそんな…。春樹って子供っぽいし…。」 「そうなの!?ずっとクールだと思ってたんだけど!意外!」 「ねぇねぇ春香、今日さ、一緒に朝練、応援しに行こうよ!」 「ま、暇だしいいよ!」 あっつぅ…。ここがグラウンド…。いつもよりも暑いよぉ…。 ピー! あっ!始まった! 「はっ春樹ぃ…頑張れぇ…」 「そんな声じゃダメ!もっと大きく!」 「頑張れぇ!春樹ぃ!」 春樹がこっちを見る。ダメ!ボールを取られちゃうじゃん! 「春樹!よそ見しちゃダメ!」 あっ!ボールを春樹が奪った!春樹!シュートいけるよ! そういえば…いっつも春樹はサッカーの練習をしていたなぁ…。 それで、がーんばれっ!って応援したらいっつもうるせぇ!って叫んで。 ちょっとは大人になったんだね。春樹。 シュート! 「やったぁ!」 良かったぁ…。私は春樹のところに行く。煎茶の入った水筒とタオルを持って。 「…春樹。頑張ったね。」 水筒とタオルを渡す。 「…ん。まぁ、な。」 いっつものそっけない返事。それがまた、子供っぽい。 「はじめて大人っぽいとこ見た。」 「なんだよ初めてって!」 「ほら。子供っぽい。」 「…めんどくせぇ。」 春樹がお茶を飲む。一瞬嫌そうな顔をしたけどグビグビ飲んでる。 春樹、大人になったね。 大人になってもよろしくね!
ネバーランド 分かりにくいかも・・・
七月七日は七夕屋の日。 世にも奇妙な屋台の日。 誰にだってやって来る。貴女のもとにもやって来る。 一花は元々、だまされやすい性格だった。 でも、そんな彼女でさえも「七夕屋」の存在は信じていなかった。 単なる作り話 誰かの創り上げた架空の世界 少なくともあの日まではそう思っていた 「何これ…」 信じられない、本当にこんなものが… 目の前にポツンと建つ古びた店に、一花は動揺を隠せなかった 願いが叶うとうたわれ、一花の耳にもこの「七夕屋」の噂が流れたその日。 こんなにも簡単に見つかるなんて… 古びた桐の一枚板の刻まれた『七夕屋』という文字が一花の目を離さなかった。 「おや、どうされましたか?」 いきなりの響きに肩が震えた。 ゆっくりと後ろを見渡すと、そこには男の人がいた。 若く、くるくるとしたおかしな黒髪を生え伸ばし、それなのに何処か気品のある奇妙な男性。 一花の頭には「逃げろ」の三文字が浮かんでいた。 なのに‥ 足は微動だにしなかった。 その後の記憶は曖昧だ。 覚えているのは男の人に何か話したこと。 そしてその日から_--- わたしの世界は変わった。 みんな私の意見に頷いてくれて みんなみんな私の味方。 この学校に私の敵はいないの。 私がトップ 私の意見がトップなの! きっと、七夕屋が‥私の願いを叶えてくれたんだわ 私、幸せ者ね。 ふう・・・ あの子は今も学校内での一番に喜んでいるのだろうか。 学校内だけの、幸せな社会。 大人になったら意味もなく壊れてしまうクラス まぁ、幸せならいいか。 大人にさえならなければ。 ネバーランドのままならば。
命
私はある日学校の階段から落ちそうになった。そのとき男の子が助けてくれた。その瞬間彼に恋した。その子は、暗い顔で、ダメだよ命は大切にしないと。と言った。「わわっ」またこけそうになった。「スカッ」男の子の体が透けた。僕もう死んじゃったんだよね。と悲しそうな顔で言った。ふらっとその男の子は倒れた。消えかけながら、もう僕がいなくても、大丈夫だよね。と言い短い間だったけど、ありがとうと言い消えてしまった。 それからしばらくして、階段に幽霊の男の子が出るという噂を聞いた。私は泣きながら、階段でありがとうと何度も言った。
深夜の煌めく都市を駆け抜ける 【短編小説】
“待て!逃げるな!そっちに行ったぞ!追えー! ドキドキしながら駆け抜ける。心臓がバクバクなっている。胸に手を当てる暇もないが感覚で分かる。 いつから、こうなったんだろう。ガキの頃は誠実な人になるのが夢だったけどな。懐かしいや。 『ウッ!ヤベぇ。転けちまった。捕まる訳にはいかねぇ。全速で走るぜ』 こんな大きな音で起きないバカはいない。みんな窓を開け俺の事を見てる。恥ずかしいやら孤独感やらが今こうしている俺のように脳に走った。 『ハァ…。ハァ…。息切れが止まらねぇ。』 バタ…。 俺はその場で倒れた。このあと3か月位、新聞のトップ記事が俺で飾られることは俺もしらなかった。 『ハハ、自分のことなのにな。自分自身の事なのに俺が知らねえって。可笑しいぜ。』
ガラスには映らないー美波絹編
私は首を傾げた。 私の班が担当するパーツが筆記体のSに見えたのだ。 私のアラームが不信感を示していた。 私は妹の児童会の澪(みお)に卒業制作のステンドグラスの全体デザインを見せてもらった。 幸い、私は英検一級を持っており、筆記体にも通じていた。だから、We hate Asamiと筆記体を繋ぎ合わせれば出てくることも分かった。 「私たちはあさみが嫌い。あさみって、水木(みずき)あさみさんのこと?」 澪が不思議そうな顔をした。 「菊輪(きくわ)さんはこれで何をしたかったんだろう?」 菊輪あみ。ステンドグラスの卒業制作をデザインした人。 「たぶん、いじめてたんじゃない?菊輪さんが人をいじめてたとか、水木さんがいじめられてたとかいう話は聞いたことがなかったから、校外が舞台だったからこっそりいじめてたんでしょ。それで、極め付けにこれ。 ねえ、これ、どうするべき?Sを一本棒にして、Amiにする?」 澪は頷いた。 「そうした方が良いよ。こんなの、最悪だし、加担したくない」 翌日、私は水木さんを呼び出した。 水木さんに、卒業制作のことを伝えると、瞳から光が無くなり、ガラスのようになった。 「ねえ。澪に全体デザインを見せてもらって気づいたんだけどさ。この文、私たちはあさみが嫌いっていう文になるの。この、S、無くそうか?」 水木さんは頷いた。力の無い頷き方だった。 「じゃあね」 そう言って、私は背を向けた。 結果、私は水木さんを除く学年全体から嫌われることになった。 でも、後悔は無い。だって、学校がある限り永遠に残る制作に嫌っている人の名前を残す方が卑怯でしょ?
嘘をついた君に見惚れている
どうしよう、、。 いくら探しても無い。 後ろから無造作に教科書が渡された。 彼は何も言わずに教科書を貸してくれた。 あいつが慌てていた。 真面目なあいつが忘れ物をした。 何も言わずに渡したから、無愛想に思われたかも知れない。 「ありがとう、教科書。」 「気にすんなよ、そんぐらい。」 本当に嬉しかったのに、私は言葉に詰まった。 「何で貸してくれたの?」 そんなこと聞かれると思ってなかった。 「何でって、別に。」 「康太だって、教科書使うでしょ?」 「良いんだよ、俺怒られるの慣れてるから。」 軽い嘘をついた。 真面目なあいつは嘘をついたって知ったら、怒るんだろうな。 怒られるのに慣れてるなんて嘘に決まってる。 康太は優しい人だ。 本当は康太の方が真面目なんだ。 「嘘つき。」 思わず声が漏れた。 「そうだよ。」 否定しない康太を嫌いになった。 あいつは知らない。 俺が本当につきたい嘘が何かを。 「嘘つき。」 あいつがぼそっと言った。 「そうだよ。」 ちょっと驚いた顔をして、あいつが歩いて行ってしまった。 こんなところで素直になって、きっと嫌われたな。 私だって、康太が好きなのに。 康太は私の本当の気持ちを知らない。 私も、嘘つきだ。 「康太。」 突然声を掛けられた。 「何?」 「教科書、ありがとう。」 「良いって。」 「違うの、康太が貸してくれて嬉しかった。」 「俺が、勝手に貸しただけだから。」 「康太だから嬉しかったんだよ、もう嘘つかないで欲しい。」 やっぱりあいつは真面目だ。 気づいてるなら、素直になって欲しいって思う私に康太の返事は簡潔だった。 「俺はお前じゃなきゃ貸さなかった。」 康太の返事が嘘じゃないことは私にも分かった。 ー嘘をついた君の横顔に見惚れているー ーあとがきー こんにちは。みーこ@です! 今回は男の子と女の子、両方の視点から描きました。 描くとき、めっちゃ難しかったですー((+_+)) 感想など頂けるとモチベが上がります。((褒めて伸びるタイプでっす。 読んで頂き、ありがとうございました( *´艸`)
短編小説*ある日少女は恋を知る。
私、岸本 鈴奈。中学1年生。今日は終業式なんだ。でも通知表が配られるのは8/31なの。変でしょ? 「あっちぃ」「体育館?だるぅ…」 うわ…皆口々に文句言ってる…まぁ、確かに約400人が体育館に集結したら暑いよな。そう考えながら下を向いた ドンッ 鈴奈「ってて…誰?!走んな!!」 健吾「俺、急いでるから。あと、ボーとしてるとバカに見えるぞ。じゃ。」 むむむむ…何よあれ?!あれが人にぶつかった時の態度?!本当腹立つぅぅぅ… そして先生達の長い話が終わった。 先生「では代表の話だ。1-5の浅井健吾!前に出ろ。」 浅井健吾?誰だろ…かっこいいかなぁ 健吾「はい。今、コ○ナで学校が長く休校になり、夏休みも短くなり、皆うんざりしてると思います。ですが、僕達は先輩達に追い付けるよう、必死に努力していき、遊んでばかりいるんではなく勉強にも励み、規則正しく生活していきたいです。1-5浅井健吾。」 パチパチパチパチパチパチパチパチ 一気に体育館は拍手で響きわたった。 鈴奈「いい事言うじゃん…」 私も思いきり拍手をした。その時健吾と目が合った。そしたらニコッと笑って口パクで「馬鹿。」と言った。何よあれ。でも笑った顔かっこいい。初めて話した事があんなんなのに…この気持ちは…?胸に何かの感情が沸き上がった。その感情は…恋。
20歳の私へ(感想を待ってるよ)
卒業式の前日、私たち6年全員は3時間目と4時間目に20歳の自分に手紙を書く事になった。先「手紙を書いたら、同窓会の日に手紙を渡します。」この手紙に書くのは、それは自分自身の将来の夢。友達同士でお互いに見せたり読んだりするのは同窓会の日にまで禁止されている。 当日には先生が出すからな。それで渡されたのは白い紙。私は鉛筆を持って鉛筆を握りしめる。周りのみんなもそうで何を書けばいいのか、よく考えている。私も考えていると、記憶の中で母さんに言われた事を思い出す。母『れいなの将来の夢って何?』私『小説家!』夢の努力にしか思いつかない。でもみんなそうだろう。 『 20歳の私へ こんにちは。わたしは12歳の時のれいなです。いまはこうして仕事で忙しいとは思いますが、20歳になってからは人生を楽しんでいますか? 夢は小説家として世界中に感動を呼び、そして希望をもたらすような小説を書くために努力をしていますか?これはわたしからの一言です。 あなたなら出来る。わたしは12歳の時のあなたとして心から応援していますよ。努力はいつの日にか報われるから、どんな時でも負けないでください!!それからやりたい事は全てやる。泣きたい時は泣いて、笑いたい時は精一杯笑って。人生を過ごす限り、希望の未来という明日が来るように。昨日より笑顔が咲いてますように。時は変わるけど、過去は変えられません。だって過去がいまの自分を壊さずに作ってあなたが望む未来を照らすのですから。12歳のれいなより 』20歳の私にはこんな事しか伝えきれないだろう。空を見上げていく度に太陽は眩しい。前を見たらみんなは先生の前に一列に並んでいる。私も列に並ばなくちゃいけない。手紙は1人ずつにして先生に渡し、私の渡す時が来る。 7年後くらいに私は20歳。成人女性である。そう思いながらも、渡す時が来た。私「先生、書きました。」先生は私の文章を見てニッコリ笑った。周りを見渡して見るとみんなは私の事を見ていた。何を手紙にして 書いたのか気になっているのだろう。~作者からのメッセージ~ こんにちはヽ(^0^)ノれいなです!!わたしの短編小説、「20歳の私へ」は面白かったですか?20歳の自分……。やっぱり時が過ぎていくのですね。それでは、みなさんのたくさんの感想を待ってるよ☆ バイバイ☆
【短編小説】儚い命~どこまでも一緒~
私は香葉子(かよこ)。15歳の中学三年生。 普通の人だったら青春を謳歌している時期だが、私は違う。 私は1万人に1人の難病。余命宣告までされた。 お医者様によると、あと10年の命だって。 これを聞いたときは胸が張り裂けそうになった。 でも、仕方ないよね。 そういう運命なんだ。 辛いけど、私が生きていたという証拠は残っているから。 それに、あと10年生きられるってだけで感謝するべきでしょう。 でも・・・ 私には諦めきれない夢がある。 それは、好きな人と結婚すること。 今私が恋しているのは、修斗(しゅうと)。 彼は成績は最下位だし運動もほぼビリ、それに見た目もイマイチ・・・ だけど、私は彼のことが大好きだ。 彼はとても優しくて、思いやりがあって、それだけで十分だと思っている。 だけど、どうせ付き合ったって病気のことで迷惑かけるだけだろうし、他に好きな人がいるかもしれない。 そう思ったが故に、この恋は心の中にとどめていようと思っている。 ある日、修斗が学校を休んだ。病院に行っていたらしい。 (風邪引いたのかな・・・それとも怪我?) 私は少し心配になった。 次の日も休み、そして次の日も休み、その次の日も・・・ 何気なく一週間が経過した日。 修斗がやっと学校に来てくれた。私は少し安心し、思わず修斗に向かって行ってしまった。 「ねえ、修斗・・・大丈夫?1週間も休んじゃって。どうしたの?」 そういうと、修斗はぎこちなさそうに答えてくれた。 「えっと・・・ちょっとね。調子が良くなくて。でも大丈夫だよ。心配しないで。」 私は少し不安になったけれど、本人が大丈夫と言っているのだからそれ以上問い詰める必要はないと思った。彼女でもないのだから。 ~5年後~ 「香葉子!成人式でしょ!起きなさい!」 お母さんの声が聞こえてくる。 そうだ、今日は私の成人式。華やかな振袖を着て、髪を結い、晴れ晴れしく成人する日。 この日まで生きられただけでもありがたい。 成人式の会場に行くと、沢山の友達がいた。 先生もお祝いに来てくれていた。 ~1時間後~ 成人式が終わっても大人になった実感がまだ湧かないな・・・ でも、結局はあと5年の命だしね。 なんだ、子供時代の方が長いんじゃん。 もっと可愛らしいキラキラネームみたいな名前がついてても恨まないかも。 そんなことを素朴に考えながら帰宅していると、誰かが私の肩を叩いてきた。 「誰っ!?」 私は驚いて後ろを振り返ると、そこには修斗がいた。 「えっ!もしかして・・・修斗なの?」 私は恐る恐る問いかけた。 「そうだよ。香葉子。香葉子も成人か~。なんだか早いな。それより香葉子、お前綺麗になったよな~。大人っぽくなったぞ!」 修斗はニンマリしながら褒めてくれた。 「あっ、そうだ。香葉子、話したいことがあるんだけど・・・こっちきてくれるか?」 そう言われ、私は修斗について行った。 2人でベンチに座り、しばらく黙り込んだあと、修斗が恐る恐る口を開きこう言った。 「香葉子、話したいことっていうのはな・・・ おれ、香葉子のことが好きだ!俺の彼女になってくれ! あと・・・5年後!5年後に・・・その・・・えっと・・・結婚して欲しいんだ!」 「えっ・・・本気で言ってる?」 私は現実を受け入れられず、修斗に尋ねた。 「本気だ!俺、実はずっと香葉子のことが好きだったんだ! でも、俺はバカだしスポーツもできないし、不男だし、弱っちいから美人で上品な香葉子には釣り合わないと思って、ずっと告白できなかった!だけど、どうしても諦めきれなくて・・・」 「修斗・・・ もちろん!私も好きでした・・・!」 私はそう言って、思わず修斗に抱きついてしまった。 修斗は顔を真っ赤にしながら嬉しそうに微笑んだ。 ~5年後~ 1月20日。この日、私は修斗と一緒に息を引き取った。 もう少し生きたかった。 でも、修斗とこれからも一緒だと思うと、なんだか心強いな。 来世も、修斗と出会えたらいいな。 こんにちは。綺佳子(きよこ)です。 少し切ないお話を書いて見ました! 感想待ってます!