あなたのいない街。
東京。 人と人が行き交い、高度な文明が発達し、建物が永遠に立ち並ぶ街。 そんな中で、一人の少女は今日も生きていた。 その少女はその昔、火事によって家族を失い、少女は大きなやけどと共に心に傷を負っていた。 家族も、住むところも、好きなものも、何もかも全て一瞬にして失った。 少女は家族の親戚に引き取れたが、親戚の家族から忌み嫌われ、いじめを受けていた。 元々、長野県の山村に住んでいた少女にとっては、都会の暮らしなどすぐ慣れるはずがなかった。 ボロボロの服を着て、様々な人々に舐めるように見られながら、今日もゆっくり歩く。 少女は耐えられなかった。心というメモリーの容量にはこれ以上、ストレスというデータは入らなかった。 少女は、ある日忽然として消えた。 でも、少女が消えた後も、誰もその少女のことを気にかけることなく、街は今日も回っていく。