この空が、時間が、世界が止まればいいのに。
ああ、この空が、時間が、世界が止まればいいのに。隣を歩く蓮の気配を感じながら私はそう思った。隣を見たら、れんがいる。そんなささやかなことが私の幸せ。ずっと一緒にいたいけれど、私はあなたに私のことを忘れて欲しい。そんなことを私が思うのはおこがましいだろうか。 「ねえ、りん。みて? 虹だよ。綺麗だね」 れんが呟いた。私にとっては、虹よりも、暁の光に照らされ、赤く染まっているあなたの横顔の方が美しい。あの時から、ずいぶん大人びたたれんを見ながら私は視界が滲んでいることに気がついた。泣いている、と理解するのに少し時間がかかった。最後に泣いたのはいつだろう。たしか、アイスを買ったらあまり美味しくなくて悔しさの余り大泣きした時だったか。あの時は、この幸せがずっと続いていくと信じて疑わなかった。そんなことはないって知っていたのに。 ああ、お迎えが来た。これが本当に最後なんだ。直感的に私は理解した。覚悟はしていた。でも、本当にその事実を突きつけられても動揺しない程、私は完璧な人間じゃない。今日が最後のお別れだと思うとまた涙が出てくる。でも最後に、これだけは伝えたい、届いて。最後の愛のメッセージ。ううん、最後じゃない。私は、また、あなたに愛を伝えにくるから、それまで待っていて。 「れん、愛してる」 じゃあね。元気で。愛してる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ああ、この空が、時間が、世界が止まればいいのに。ふと、りんの口癖を思い出し、苦笑する。ああ、なんてあの頃が幸せだったんだろう。何も考えなくても、りんがそばにいる。そんなことはもうないのに。 「ねえ、りん。みて? 虹だよ」 もうりんはいないとわかっているのに、ぽつりと呟く。今日なら伝わるかもしれないという、希望を乗せて。僕は、何年経ってもずっと、君のことが一番好きなんだ。絶対に。今日が最後だなんて、馬鹿げてる。明日朝起きて学校に行ったら、普通にりんがいて、「勝手に私を殺さないでよー。」とか言って笑ってくれる。なんて事、ありえないけど想像してしまう自分が一番馬鹿らしい。 「れん、愛してる」 「りん!? 僕も、僕も愛してるから! ずっと……ずっと! 愛してる……愛してるから」 伝わって、この思い。僕は君と会えて良かった。ずっとずっと愛してる。そう叫びながられんは泣き崩れた。その涙が、りんを失ったことによる悲しみなのか、りんの思いを知れて、りんに想いを伝えられて良かったという、安心から来たものなのかは、れんにもわからない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あとがき こんにちは。メンタルとーふです。初めて小説書いたので全然ダメだと思いますが、お手柔らかにお願いします。名前の通り、メンタルが豆腐なんで、優しくして欲しいです。感想などくれると飛び上がるほど嬉しいです。 解説 りんとれんは付き合っていました。←ラブラブです。ですが、中学1年生の時、りんが交通事故で死亡。このお話は、りんが死んでから、49日目の話です。49日なので、りんが天国に昇る日、ということですね。ちなみに、「あの日」というのは、りんが亡くなった日のことです。れんが大人びているように見えたのは、りんが亡くなり、死というものをしっかりと実感したからです。
みんなの答え
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感動!
ヤッホー!!みんなにとって今日1日良い日になりますように!虹色花火だよ! 本題 解説いいですね!とても感動しました!ありがとうございました!
解説ありがとう!解説聞くともっと感動!
どうも☆最近毎日キズなんに来る琴音と千草です! すごいです!解説聞くともっと感動します!例え方も素敵だし、言葉で説明できないほど素敵です!こんな短文何だけど、すごい感動!これからも短編小説書いてみてください! みんなの笑顔を願ってまたちぐ☆