植物
まるで、植物みたいだ── 僕・植野草太。僕は、チビだ。 女子よりも背が低い。だけど、そんな僕に毎日話しかけてくれた子がいる。 「おはよ~」 笹原あゆちゃん。かわいらしくて、美人な子だ。 あゆちゃんも僕のことが好き……。 まあ、『カレカノ』ってやつかな。 でも、あゆちゃんはモテている。 この間、告白されているのをみた。 それに比べて僕は……、ふみつぶされそうなほど陰気で、チビで…。 それでも、あゆちゃんはずっとそばにいてくれる。 そんなあゆちゃん。最近は話してくれない。 ツンデレなのかな?って思ってたけど…。 そうも思っていられなくなった。 「私、彼氏できたの!!」 そう、僕に話してきた。 え…、と、考えることができなくなった。 彼氏……?彼氏…?僕、だよね……。 「岡田莉音くん!!超イケメンなの~!しかも、優しいし……。大好き」 嘘だ。 憎い。 憎い。 よくもあゆちゃんを…!! 「僕も会ってみたいな~……」 「今度連れてくるね!」 よし。 その時に、あゆちゃんがどっちが好きか。 どっちの方が彼氏か。 はっきりさせてやるんだ……! 次の日 「莉音くん、ここだよ!」 「わあ、素敵だね、あゆ」 あああ、あゆっ!? しかもイケメンだし……! いや、あゆちゃんを愛する力は僕の方が強い! 「さむっ……」 「マフラーいる?」 「あ、ありがとう」 目の前で。 好きな人が取られていく。 もう、いやだ。 我慢できない! 「おい岡田r」 「わあ、草が揺れてるね。風でかな?元気だね」 なっ……! 「もー、草とはしつれーな!この子はね、ソウタっていうんだよ!かわいいでしょ?」 「ふふ、そうだね」 「この公園いつも来てたからなぁ……。名前つけてたんだよ」 「いじめられていたから?…僕がそんなこと、ないようにする」 いじめ……? 名前……? 僕の知らないあゆちゃんだ。 「莉音くん、大好き…」 「僕も」 そよそよそよ…… 寒い。 寒い。 これは風のせい? いや、あゆちゃんを取られたからだ。 きっと。 きっと…。 「もう冬だね」 冬……。 去年は、あゆちゃんが一緒だった。 けど、今年は…。 一人だ。 「ソウタ、枯れちゃったね……」 「そうだね……」 僕は、植物だ。 何もできない。冬が来たら終わりの。 植物なんだ──
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発想がいい!
こんばんは竹んぼです! 発想がいいね! 読んでいてなるほどって思った 次も期待してます じゃあばいばい\(◎o◎)/!
なるほど!!
『ふみつぶされそうなほど』は文字通り踏みつぶされそうなくらいだったんですね!! 発想が面白くて読みごたえがありました!!
多年草
植物は枯れてもまた種が芽吹きます。(一年草の場合) 多年草は根で残るけどね。