短編小説みんなの答え:1

どうしようもない紫を

それは鮮烈な赤だった。 朱美は幼馴染だ。常に明るく、天然で、笑っている。 でも、絵に向かっているときは、驚くほど真剣なのだ。 鋭い視線。小柄な猫背は、いつまでもキャンバスの前に座っていた。 朱美は赤色が好きだった。 スカーレット、と書かれた絵の具のチューブを思いっきり絞っていた。 それで描かれるのは、どんな絵なのか。 それは美しい青だった。 蒼太とは、同じ部活に入った。ひょろりとしていて、色白、丸メガネがよく似合う。 彼は、絵が大好きだった。幼馴染の私も驚くほどに。 まっすぐな背筋に、細く長い指は筆を柔らかく握っていた。 蒼太は青色が大好きだった。 インディゴ、と書かれた絵の具のチューブの蓋を開けていた。 彼の描く青空は、遠くまで澄み渡っているのだ。 「朱美、絵の具貸して」 「何色?」 少し、迷った。今日の部活の課題は「空」だった。 「…スカーレット」 彼女は少し驚いたような顔をした。 パレットに出したその絵の具を、平筆で取ったと思うと、僕のパレットにのせた。 「ありがとう」 大好きなインディゴに、朱美からもらったスカーレットを混ぜる。 じわりと溶けて、いつかの夏の夕暮れのようににじんだ。 それは、どうしようもないほどに、まっすぐな紫色だった。 ✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄ Thank you for reading .。.:*☆ 「朱美(あけみ)」と「蒼太(そうた)」のお話でした。 2人は幼馴染で部活も一緒です。 絵の具になぞらえた2人の空気感をお楽しみください!

みんなの答え

辛口の答え

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面白い!

絵の具に例えていたところが好きです。また書いてほしい! 短編がもう終わりなのが寂しいなあ… じゃあね!あなたにエール、届けます!


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