短編小説みんなの答え:1

俺は親が苦手だ。

「裕也は凄い水泳選手なのよ。みんなとは違うの。」それが母親の口癖だった。だから普通の子とは仲良くしないで、と母はよく俺に言った。俺は母に言われた通りにスイミングスクールの選手コースに6歳で入り、誰よりも早く泳げるようになっていた。だが、そんな俺でも勝てない子が1人いた。白石姫菜ちゃんだ。 姫菜ちゃんは俺と同じ歳だった。一般的に選手コースは自由形の50のタイムは30秒。俺は27秒で泳いだが、姫菜ちゃんは23秒で泳げる。俺は悔しかった。だが、今まで俺に勝てる人間はいなかった。どこかで物足りなさを感じていたんだ。 俺は姫菜ちゃんに出会って水泳が楽しくなったし、水泳に打ち込めるようになった。そしてライバルとしても、人としても気になる存在になっていった。つまり恋愛感情だ。だが、今は大会練習でそれどころではない。いつか想いを伝えよう。 母は姫菜ちゃんのことを知らない。母は選手コース200m個人メドレー大会で俺が1位を獲ると思っていたらしい。だが、姫菜ちゃんがいるから俺は2位。銀メダルを見せると母は怒り狂った。 「どうしてあんなちっぽけな女の子に負けるのよ。どうして裕也が1位じゃないの?努力が足りないのよ。大体真面目に練習してるの?」俺は悔しかったが予想できていた結果だと思っていた。今の俺がどう足掻いたって姫菜ちゃんには勝てない。スクールが終わった後も俺は練習していた。いつも姫菜ちゃんもいた。俺は、ー俺たちは誰よりも真面目に練習していた。母は俺の頑張りを認めてくれなかった。母は俺が頑張っているのが見たいんじゃなくて、金メダルが欲しいだけだったのだ。俺は関係ない。金メダルを手にすればどうでもよかったのだとわかった。今までそのことに気づかずに、母に認められようと頑張っていた自分が馬鹿らしくなった。母にスイミングスクールを辞めたいと言おうか迷っていた俺に姫菜ちゃんは言った。 「裕也が辛くなるだけだよ。私ね、孤児院に住んでるの。誰も救ってくれなくて、もう16年も経っちゃった。今まで親がいる子がうらやましかったけど、裕也には親しみを持てたの。」そう言って笑った姫菜ちゃんの笑顔に俺は胸が熱くなった。 俺は家を出てスイミングスクールに行くことを決めた。両親にそういうと、父は裕也の好きにしたらいい。と言い、母は泣いていた。これから、姫菜に俺の気持ちを伝えに行く。「姫菜、好きだよ。」と。

みんなの答え

辛口の答え

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す、すごい‥‥!!

SUN★お日様だよ(*^▽^*) 色々な気持ちがこめられていて、 すごいと思いました!! 裕也くんのお母さんを見て思ったけど、 やっぱり大事なのは、結果じゃなくて、 今までのその努力の過程だな、と感じました! 恋愛も入っていて、すごく面白かったです!! 姫菜ちゃんが孤児院に入っているということも書かれていて、 色々な登場人物の気持ちなども細かく表現されていて、 読んでいて、 「切ない」や「悲しい」や「嬉しい」など色々な気持ちが浮かび上がってきました!! じゃね☆彡


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