大好きなあなたへ。
「芽依早くしてよー!」 「ちょっと待ってって!瑞季は歩くの早いでしょー」 何気ない会話をしながら私は進んでいく。 だってこのペースで歩かないと、大好きなあの人と一緒に行けないから。 この坂を登ればあの人が_ 「瑞季ーおはよー!今日は一人なんだー」 「おはようございまーす!芽依も後ろにいるよー早くしなよー」 「ハアハアハアおはようございますハアハア」 今日も会えた。 いつも駅から学校へ向かうあなた_佐藤先生に。 佐藤先生は、私の好きな人_入学したあの日からもう3年が経つ。 入学式があったあの日と同じように、芽依と進む通学路。 でもひとつ違うのは、佐藤先生がいることと_こうして歩くのは最後の日ということ。 そう、今日は卒業式だ。 「瑞季、芽依もう今日で卒業だな。入学した時の緊張した表情とずいぶん違うね。もう大先輩、いや高校生の表情だよ。」 「はい。もう通学路もあの校舎も体育館も最後かあ。瑞季、落書きでもしちゃう?」 「やめなさい笑もう相変わらずだよw」 「先生それより、ね瑞季プレゼントあるんだよね。」 「うん。先生3年間ありがとうございました!芽依と私から最後のプレゼントです!」 「いいのか?ありがとう。もう最後みたいじゃん。まだ俺には仕事あるんだぞ、お前達の名前を呼ぶっていうな。3年間担任として支えられて俺もうれしかった。ありがとう。最後まで思い出たくさんつくろうな。」 『はい!』 「横森風雅さん。」 「はい!」 いよいよ私の番。 「若葉瑞季さん。」 「はい!」 ステージの上に立った時ちらりと先生を見ると、涙を浮かべた目で一生懸命笑ってくれた。 「卒業の歌、栄光の架け橋、卒業生起立。」 指揮者の佐藤先生が指揮をふり始める。 ピアノの伴奏が始まる。 みんなの声がそろう。 “芽依と私から最後のプレゼントです!” そんなことはない。 最後のプレゼントはこの歌、いやここでつくった思い出だ。
みんなの答え
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めっちゃ感動
年下から失礼します。めっちゃいいと思います! 特に名前を呼ばれてステージの上に立って先生の方を見ると先生は泣いてたのに一生懸命笑ってくれたのがもうめっちゃ感動しました!