君が残した1ヶ月。
「私…もっと一緒にいたかった…」 ー君が残した1ヶ月。ー 私、すず。 今日も悠真にいたずらをされた。 いたずらと言っても、彼のいたずらはかわいものだ。 帰り道、虫を持っていないのに、持っているフリをして、虫嫌いな私を驚かしてきたり。 彼の前では怒っているが、本当は微笑ましい。 「ねぇ悠真、今日の放課後遊ばない?」 『ああ、ごめん、ちょっと用事があって…』 『…また遊ぼ!』 「うん!」 こんな会話をしつつも、彼の元気が日に日になくなっていくのが、私にはわかった。 こんな彼を見て、心が痛む。 「どうしたのかな…」 「あっ、悠真。」 『何?』 「気になってたんだけど、最近元気ないんじゃない?」 「…私でよかったら、いつでも話聞くからさ。」 『っ…病気にもならないすずには、わからないよ!』 彼は走ってどこかに行ってしまった。 このとき、私はある言葉が引っかかった。 「病…気?」 彼と話さない時間は長く感じた。 彼は、学校に来なくなった。 ー2ヶ月後 ある日、夕飯の支度をしている母が、突然言った。 『悠真くん、入院しているんですって。』 頭が真っ白になった。 あの言葉の違和感は、確かにあったのだ。 『余命も…あと1ヶ月くらいみたいよ。』 あんなに、元気だった悠真が…? 「お母さん、どこの病院?」 『あの、お城の近くの病院。』 「わっ、私行ってくる!」 本当は病院の場所もわからない。 近くの人を頼りに向かった。 「…はぁ…はぁ。」 病院に着いた。 待合室に悠真の両親がいたため、悠真がいる部屋に入れてもらうことができた。 彼は腕にたくさんの点滴をつけていた。 私が見ているものは、夢だろうか。 それにしても、妙にリアルだ。 もう彼は、目を覚まさないのだろうか。 心拍数が少なくなる。 「悠真、生きてよ。」 「あと1ヶ月でもいいから…。」 悠真はぱちっと目を開いた。 『ありが…と。』 ピ------- 静かな病室に、機械音が鳴り響いた。 「ゆう、ま…?」 「ねぇ、起きてよ」 私は思いっきり泣いた。 こんなに特別な感情を抱いたことはない。 この感情に気づいていたのなら。 これを、恋というのなら。 「好き」の2文字を彼に伝えられたのなら。 …ここまで、後悔することはなかったはずなのに。 彼が残した1ヶ月。 それは、自分の無力さを知った1ヶ月。 跡形もなく消えていった1ヶ月。 「悠真、好きだったよ。」
みんなの答え
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えっ・・・泣く
こんばんは竹んぼです! えっ・・・泣く 悠真死なないでほしかった・・・(泣) 「好きだったよ」のとこ最後の一言刺さる! いい作品をありがとう じゃあばいばい\(◎o◎)/!
好きだったよ 過去形がまたいい!
どもぷりんりんやで いやぁ!好きだったよの過去形でまじとりはだったた!