短編小説みんなの答え:1

たった1日の大冒険

目が覚めた。 まだ眠気が残っているが、1階へ下り、洗面所でいつものように顔を洗う。 やっと眠気がスッキリしたと思ったら、あることに気がついた。 家の間取りが全て左右反対だ。物の位置も部屋の位置も。 鏡に反射していたからか、それとも寝ぼけていたからか。 どっちにしろ、無意識って怖いな...。 「おはよう。」 左右反対のお母さん...いや、左右反対で性別も逆のお母さんが挨拶をした。 見た目も性別も反対なのか。気持ち悪いな。 「お、おはよう...。」 「どうしたの、美桜。顔が真っ青だけど。どこか具合でも悪いの?」 「いや...大丈夫だよ。」 「そう、なら良かった。」 優しすぎる。 いつもお母さんは、「いつまで寝てるの早く起きてきなさい!」と1階から怒鳴り散らす。 そして、最終的には布団を引き剥がされて無理矢理起こされる。 性格も真逆になるのか。まるで鏡の世界だな。 おかしい。おかしすぎる。 お父さんもお母さんもお姉ちゃんも、みんな真逆。 見た目も、性別も、性格も、何もかも。 そして、唯一おかしいと気づいているのは、私と猫のくるみだけ。 くるみは起きたらすごく怯えながらキャットフードを食べていたし、左右反転してない。私にはわかる。 もしかして、私とくるみは寝てる間に別世界へ移動しちゃった、とか? それも、あの地球が左右反転した世界に。 「ニャー...」 「大丈夫だよ、私はくるみの味方だから。」 今日は月曜日。 というわけで、学校に行かなければならない。 あと1日遅かったらこの変な世界の学校に行かずに済んだのに...。 「いってきまーす...。」 やっぱり何もかも真逆。 それにしても、教室や靴箱や机の位置が左右反対なのはやめてほしい。 ややこしすぎて間違えたらみんなに変だと思われちゃう。 「おはようございます...えーと、山澤さん。」 私の友達の、明るくていつも笑顔で可愛いあの優衣が、陰キャで真顔で不細工の男子に早変わり。 こんな優衣の姿見たくなかったー。 思わず心の中で泣いてしまう。 「...聞いてください。」 うわっ、こっちはいつも冷静で真面目だけど、意外とおしゃべりで大人気の渡邉先生が...。 「...あ、今日はテストがあります。...えっと、なんだっけ。まあ私にはどうせ関係ないから良いや。」 不真面目で陰キャな女...。最悪すぎる。 なんとか最悪な先生と生徒たちとの授業が終わり、とうとう下校。 字の向きまで逆なんて。テスト全然解けなかったじゃん。 明日もこれは嫌だよー。 「ニャー」 玄関でお出迎えしてくれたのはくるみ。 いつ見ても可愛い猫だなぁ。 ん?咥えているのは...二つの鍵? 「ニャー」 「あ、ちょっとくるみ!」 急いで靴を脱いでくるみを追いかける。 くるみが来たのは屋根裏部屋だった。 「うわぁ、ここ懐かしいな。何年ぶりだろう...。」 それにしても物がたくさんあるな。 「ニャー」 え、ドア?それも、ボロボロの。 屋根裏部屋にこんなドアあったっけ? 「ニャーニャー」 あ、そっか。私が開けるのか。 くるみから2つの鍵を受け取った。 金色の鍵と銀色の鍵、どっちも綺麗だな。 ドアに鍵を挿そうとしたが、ドアは今にも壊れそうで、一回鍵を挿しただけでも壊れそうだ。 「ねぇ、くるみ。先に鍵を挿すのはどっちがいいと思う? くるみに二つの鍵を見せながら言った。 「ニャ」 くるみは迷うことなく銀色の鍵の上に前脚を軽く載せた。 「そっか。ありがとう、くるみ。」 「ニャー」 あれ?くるみってこんなに賢かったんだな。 そう思いながら銀色の鍵をドアに挿した。 「...開いた!くるみすごい!」 くるみと一緒にドアを通ると、一瞬でドアが消えた。 「え?どうなってるの?」 「ニャ」 くるみが見ている方向を見ると、またドアがあった。 さっきのドアとは違い、綺麗で真っ白だ。しかも、開いてる。 それにしても、この金色の鍵はどうするんだろう。 「ニャ!ニャー!」 くるみがやけに驚いていると思ったら、白いドアは少しずつ消えていた。 「やばっ、急がなきゃ!」 私もくるみも全力で走った。 「見えた!私の部屋だ!」 全速力で走り、ギリギリで部屋にたどり着いた。 _ 「...なさい。起きなさい、美桜!いつまで寝てるの!」 「え?あれドアは?」 「何寝ぼけてるの!早く支度しないと、学校に遅れるよ!」 「はーい。」 なんだ、さっきのは夢か。良かったー。 それより遅刻しちゃう! 「いってきまーす!」 やっぱりこの世界が一番だ。 誰もいなくなった美桜の部屋には、金色の鍵が落ちていた。

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面白い

一瞬これ読んでかなり時間を費やしていると分かった そして感想はかなり事柄の表現力があるそして面白くて事件設定がちゃんと表されているさいごに金色のカギが落ちていたと書いていたことが一番の魅力だと思いました


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