短編小説の相談いちらん

短編小説

みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。

短編小説みんなの答え:3

未来への希望をキミに託して。【短編小説】

私は生まれつき体が弱い。そんな自分が、大嫌いだ。 私、川村リリカは幼少期、ずっと入院していた。両親はそんな私を放り出してどこかに行ってしまった。今は施設暮らし。両親が出て行って一か月くらいは戻ってくると信じて願っていたものだが、今はそんな希望はどこにもない。学校なんて行けずにずっと入院していたから、基礎学力をこの施設で高めている。もう私は長くない。あと半年も持てばいいところだろう。私は別に両親を恨んだりしない。恨むのは、自分の弱くて頼りない体だ。人を嫌ったことはほとんどないが、自分だけはずっと嫌っている。そんな自分も大嫌いだ。 ある日施設に見知らぬ人がきた。いつものことだと思い、何もせずにボーっとしていると、 「君、川村リリカさん?」 なぜ私の名前を知っているのだろう?私の名前なんて両親と施設の人くらいしか知らないはずなのに。 「あなたは誰ですか?私に何か用ですか?」 「君の母親が経営するバーで働いてるんだ。僕はー…」 「母親に関することなら私には関係ありません。母から伝言を受けたのならばそう言っておいてください。」 私とあの人はもう無関係だ。今更よりを戻そうなんて言われても断る。 「そうか。僕は笠山テル。魔法使いだよ。じゃあね。」 そういってテルさんは去っていく。 「……魔法使い?」 一人、誰もいない施設の玄関で、そう呟いた。 笠山さんが訪れてから二日後、私はテルさんに興味を抱き、施設の人に言って母親のバーを探してもらうことにした。『魔法使いだよ。』この言葉がずっと頭に流れる。どうせなら、私の寿命を延ばしてもらいたい。その頃、私はもう三か月くらいしか生きられない体になっていた。両親を探したいわけじゃない。ただのんびりゆっくり生きていきたいのだ。 それから二週間後、母親のバーが見つかったと知らされた。まず私は外に出る練習を一か月続けた。新しい不治の病にかかり、体が弱っているのは間違いないが、歩けないこともない。全力疾走は難しいけれど、まだ軽く走るくらいならできる。 普通に外も街も歩けるようになった一か月後、バーの位置を聞き出した。それは施設から徒歩30分くらいの場所だった。歩くには遠すぎる。私は限界でも合計で15分くらいしか歩けない。車に乗ると酔って歩ける距離は少なくなるが、仕方ない。三日後にその場所に連れて行ってもらうことにした。 ついに『その日』がやってきた。私の心臓がいつもより少し早く鳴っている。施設の人に声をかけられ、たくさんの人に見守られながら施設を出発する。思ったよりも早く到着する。ゆっくり、ゆっくり歩いていく。辺りは真っ暗だった。もうすぐ、テルさんが出てくる時間だという。裏口で座って待つ。そして、ドアが開いた。そこにいたのは、母親だった。 「あんた…リリカ?なんでこんなところいんのよ。早く施設に戻りなさい。」 「て、テルさんを呼んで。」 「なんであんたなんかの命令を聞かなきゃならないのよ。ほんっと、空気読めない子ね。帰りなさい。」 帰るわけにはいかない。そう、感情が高ぶったのが、最後だった。母親が立ち去った後、考えもなしに立ち上がる。その時、 私は倒れた。 視界が真っ白になって、頭に強い衝撃を感じる。忘れていた。私は最近病気の進行が早くなって、余命より数日早く亡くなるだろうと言われていたのを。その後すぐにテルさんの声が聞こえる。 「り、リリカさん………???生きてる…?」 私には未来への希望なんてなかったんだ。私はテルさんに何を求めていたのだろう。生きること?どうせ人は死ぬのに。運動したかったこと?私は体を自由に動かせるわけないのに。 しばらく考えて、分かった。 幸せになること。 ただひとつ、これを求めていた。テルさんに会った時、私は幸せになれる気がしたんだ。 そんな、わけ、なかった、のに、な…… そこで、私の意識は途切れた。 私は目を覚ました。どうして?あぁ、死後の世界ってやつか。でももふもふするし…あったかい。ぬくもりというものを何か感じる。死後の世界にもそんなことあるんだ。そう思って目を開けると… そこにはテルさんがいた。 「て、テルさん……?」 「お、目を覚ましたんだね、リリカさん。」 「な、なんで…私、死んだんじゃ……?」 「忘れた?僕は、魔法使いだよ。」 私はそこで、生まれて初めて泣いた。涙というものを初めて感じた。テルさんは、私のことを助けてくれたんだ。 「テルさん、私、いつまで生きれるの…?」 「君が本気で死にたいって思うまで。」 「いつまで私…………幸せでいられる……?」 「君が幸せはもう十分だって思うまで。」 ずっと、泣きはらした。ずっとずっと、テルさんの腕の中で泣いた。 それから、私の体は嘘のように動いた。走れた。笑えた。 感謝しかない。ありがとう。テルさん。

短編小説みんなの答え:6

本当の愛。ー恋の始まりー

「恋愛」とは何か?恋に落ちる、愛しあえる…。結ばれた2人だからこそ本当の「恋愛」の意味がわかるのではないか。私の名前は佐野千里(さのちさと)。中学2年生。図書委員に入っている。母が真面目で難関校の受験対策として週3日、塾に通っている。部活から帰ってきてすぐに塾へ向かう。22時過ぎに帰宅し、少しだけ軽食をとり、塾や学校の課題をし日付が変わる頃に寝る。ほぼ毎週、同じような生活を繰り返して生きてきた。頭が良い方だが最近、テストの結果がイマイチだ。勉強に悩ませられる日々だ。クラス替えをし、新学期、私は鈴村勇人(すずむらはやと)に初恋をした。今まで「人を愛す」「異性の人を好きになる」とは無関係な世界で生きてきた。だから授業に集中できない。勇人は隣のクラスのメガネをかけたカッコいい男の子。1年生の頃はクラスが離れていて話す機会がなかった。始業式の日、こんな人がいたのかと他人事に思っていたが恋に落ちた。ある日の休み時間、手を洗って教室に入ろうとしたときいきなり勇人に声をかけられた。「あの、◯組の子だよね。(私のクラスメイトの)〇〇呼んでくれる?」と。「いいよ。まってて」と言ってその子を連れてきた。そしたら「ありがとうっ。」と言われてウィンクをされた。胸の鼓動が良く聞こえた。私の勉強のライバル的な存在、小林香奈(こばやしかな)がある日、私、彼氏できたんだ。とみんなに言い回していた。香奈は一人っ子で少し甘えん坊。勉強ができて運動が苦手。女子力がすごく高い。ある日、本を読んでいると香奈の彼氏は勇人だということが耳に聞こえた。はっきりと。「私、男の子に嫌われちゃうタイプなんだよなー。」とか「最近、全然、勇人、LINEを返してくれない」とか言っている。先生にも恋愛相談をしていた。私はキャピキャピした女子がはっきり言って嫌いだ。自分にやきもちをやいたような気持ちで過ごしていた。期末テストが近づき勉強ですっかり恋はさめていた。私はテストが近づくと朝、はやく学校へ行き一人で勉強をする。教室を独り占めできるからだ。いつものようにはやく学校へ行きワークの問題を解いていると勇人が教室の前に来てこっちへ来ての合図を手で示した。私は教室を見回した。もちろん香奈はいなくて私1人だ。駆け足で勇人の方へ向かった。 「千里が好きだ」と言われ返事は昼休み図書室で。と書かれたメモを受け取った。顔が真っ赤になりながら

短編小説みんなの答え:4

君が好きだ

私の名前は徳丸楓華(とくまるふうか)。中学一年生! 私の好きな人の名前は岡田善太(おかだぜんた)。 私は「ぜん」と呼んでいる。ぜんは私のことを「ふうか」と呼んでいる ぜんは私の2つ年上の中学3年生。 ぜんとの出会いは、、、、3年前の私が小学4年生の時私の兄とぜんはとても仲が良かった。 私も前の弟とは同い年て仲が良かった ぜんの家に行きよく遊んだ。 その時はまだ友達としか思っていなかった。 ぜんが小学校を卒業した。 ぜんが中学生になって毎朝登下校で会ったら 「おはよー」や「ばいばーい」と言ってくれた。その会話は毎日あった、、、、、 私は中学生になった。 中学生になって部活見学をしたらバドミントン部にぜんがいた 元々私の兄が入るのでぜんも入ったのだろう 私もぜんがいたのでは入部した ぜんは小学校の時よりもとてもかっこよくて好きになった。 学校ではぜんを探すようになった。 ぜんと会うと手を振って挨拶してくれる。 5m先にいても必ず手を振ってくれる ある日居残りがありぜんも居残りだった そうするとぜんが 「不審者おおいらしいからふうか可愛いし一緒に帰ろ」って言ってくれた! 私は嬉しすぎて言葉が出なかった。ただうなずくだけ 別れ際にぜんが 「ふうかが好きだ。次の中体連で俺が勝ったら付き合って」っと言った 私は 「うん。」と言って帰った 中体連当日 ぜんのお母さんによると毎日練習していたそうだ そしてぜんの試合、、、、、、、 そして優勝者発表 「○○大会優勝岡田善太」 その名前が呼ばれた瞬間ぜんは、、、、、、、、 観客が100人以上いる中で私に告白した 私は嬉しくて涙が出た。

短編小説みんなの答え:1

勇者と魔王

私は勇者だ。ただ目の前にいる魔王を倒すだけの存在。 私は人間が憎い。私一人に全ての責任を負わせて魔王を倒させようとした。 でも、魔王を倒せば人間は私を英雄だと思ってくれるに違いない。 それなのに・・・ 目の前にいる魔王は、私よりも清らかな心と笑顔を持っていた。 そしてその瞳を見た瞬間に私は、人間以上にこの魔王に対する憎しみを感じた。 だからだろうか。 私は魔王に敗北したあと、殺されることも逃げることもせずに、 あと少しの魔力で自らを悪魔として復活させた。 <数年後> 俺は勇者だ。俺は魔王を倒すために禁忌に手を染めた。 俺は悪魔の力を使い、人間を殺してまで魔王を倒そうとした。 しかし、目の前にいる魔王はとても俺が倒せるような者ではなかった。 俺は悪魔の力を使い、武器を創造したり大きな力を手にいれることができた。 しかしその代償はあまりにも大きすぎた。 悪魔の力を使うたびに、俺の生命力を大きく削られた。 ある日廃人になりかけた俺は、悪魔になんとかしてくれと願った。 すると、周りにいた人間が全員即死した。 そして俺の体は徐々に回復していった。 俺は、人間を殺したことを知り後悔した。 しかし、こうなったからには必ず魔王を倒さなければならないと思った。 だが、魔王の力は俺を超えていた。 俺は魔王に勝てないと知り、最後に俺を殺してくれと魔王に頼んだ。 人間を殺し、魔王にも勝てない俺が生きていていいわけがない。 だから・・・ 俺は魔王だ。 ある日最強の力を手に入れた俺は魔王を名乗ることにして、世界を破壊しまおうと思っていた。 しかし、この世界は破壊するには勿体無いと思い、人間たちを観察し続けてある時は勇者と戦ったりもした。 ただ、一度だけ人間を強く恨み続けた者がいた。 そいつは悪魔になったが、俺と戦う事はなかった。 そして、今度は自分を殺してくれと言う勇者がいた。 俺は少し迷ったが、せめて痛みを感じないように強力な魔法で一撃で殺そうとした。 そいつが人間だったのなら、肉体もろとも一瞬で消滅していたのだろう。 しかし、魔法が勇者の身体に触れた瞬間、魔法が消滅した。 そう、もう勇者は勇者ではなくなっていた。 魔王の魔法により勇者の肉体が崩壊する瞬間に、私は魔法を吸収した。 そして、勇者の精神が消滅したことを確認して、魔王を殺した。 魔王を吸収して私は最強の力を手に入れた。 ここまで長かった。 悪魔へと身を転じた私は肉体を作り変えようとしたが、人間の体はその強いエネルギーに耐えられなかった。 私は肉体を捨て、再び勇者が現れるのを待った。 私は勇者に取り付いて、自分で悪魔を召還したかのように記憶を改ざんした。 記憶の改ざんには限界があったので、あとは好きにさせた。 しかし、肉体が手に入ったのは好都合だった。 この体ならば私と適合することができ、魔王を殺すほどの強いエネルギーをてにいれることができた。 そして私は世界を破壊しようとした。 人間への復讐が始まったのだ。 <未来> 魔王の手によって荒廃した世界。 しかし、そんな中でも人間は生きていた。 ある日魔王は殺戮と破壊を止めた。 そして再び文明が発達し、勇者が生まれた。 私は愚かだった。 人間の中には、邪悪な者もいれば、正義の心を持った者もいた。 人間の力は素晴らしかった。 それなのに私は、なぜあんなことを・・・ そして、勇者が現れた。 どうやら私はここまでのようだ。 最後に私は、勇者に世界を破壊してはいけないと教えた。 今はわからなくてもいい、だけどいつかは思い出してほしい。 そして、魔王は勇者に倒された。 勇者は大きな力を手に入れ、魔王を名乗った。 そして、新たな勇者が誕生する・・・ <完>

短編小説みんなの答え:2

ポスト・ブルー

厭と言うほど雨が降っている。昨日までの厭と言うほどの快晴とは取って代わって、厭と言うほど厚い雲と静寂だけがある。煩いのは雨だけだった。  物心がついたばかりの頃、こんな天気の日に一人で外を練り歩いて風邪ひいて、 「せんせ、カゼひいたの」 と鼻水垂らして診療所に行ったことがあったっけ。  先生は笑いながらティッシュをくれたんだ。まだ、鮮明に覚えている。  先生がいなくなった診療所は、ひどく寒くて、暗かった。  先生のぬくもりがどれだけこの離島を明るくしていたか、痛いほど感じる。 20ちょっとでこの島の医者として連れてこられた先生は、瞬く間にこの島の人気者となった。 おばちゃんには若い男だともてはやされ、おっちゃんには絡まれ、子供には懐かれ。 「先生がいいこと教えてあげようか。すごおく空が青くってきれいな日に、大きくって白い雲があったら、そのあと雨がいっぱい降るんだよ。」 「なんでよう、ずっと晴れがいいよお。」 「あはは、先生もお空のご機嫌は治せないもんなあ」  先生の、眼鏡越しの柔らかい笑顔が好きだった。 その当時の私はそんな言葉知らなかっただろうが、言うならば磨けば光るタイプの陰キャみたいな見た目だった。眼鏡・黒髪・前髪・細身、それなのに私たちにはとびきりの笑顔を見せるのだ。 その先生が、優しく語りかけてくれるのが好きだった。どうしようもないほど。 ――それが恋だと、気づいたのは、去年の、15歳の夏だった。 叶わない、否、叶ってはならない恋だとはわかっていた。 だけど、私が上京して、この恋の馬鹿馬鹿しさに気づくその時までは、私に寄り添っていてほしかった。その時になったら、ちゃんと諦めるつもりだった。恋仲になんてなるつもりはなくて、ただ、会いに行ったときに、今日はどうしたの、何でもないのに来ちゃいました、それは重傷だね、患者さんが来たら帰ります、と言葉を交わせるだけでよかった。 「先生、東京の病院に行って頑張ってたみたいだけど、亡くなっちゃったんだってよ」 それなのに。 ここ最近診療所を留守にしていると思ったら、東京で、息を引き取っていた。 何も言わずにいなくなってしまった。 なんで、どんな病気だったの、と母に聞いても、不治の病としか聞いていない、と返ってくる。心配かけたくなかったのかもね、と他人事のように言う。 知らないんだから仕方ないんだろうが、なんだか許せなかった。 診察室は、先生がいた時のまま残されていた。 新しい医者が来て、跡形もなくなってしまう前に、あの診療所に行かなくては。 そんな使命あるわけないのに、勝手にそう思って、気づけば走り出していた。 この小さな丸椅子に、スタイル抜群の先生が窮屈そうに座っている姿が鮮明に思い浮かぶ。カラフルなカルテを片手に、くるくるとペンを回しているんだ。 先生は、数十人しかいない島民のために、一人一冊のノートを用意していた。 もちろん何も書いてない人もいただろうけど。 デスクの棚から、私のノートをそっと抜き取る。 『7月13日 症状:なにもない かなり重症』 『7月15日 再診:なにもない 重篤。』 まぎれもない、先生の字だった。 忘れかけていた涙が、堰を切ったように溢れた。 少々難しい文になってしまいました。神話大好きマンの神話人です。 神話モチーフの小説を書きがちなのですが、 ニフティ用ということで久々に現実味のあるお話を書きました。 彼女のその後は、ご想像にお任せします。では。

短編小説みんなの答え:2

私の 能力

初めに言おう。私は狐だ。 今山と言う山にいる狐の一族に生まれた。 私の一族は、みんな何かしらの能力を持っている。 お父さんは時間を操る能力。 お母さんは、火を操る能力。 弟ははなんでも美味しいものにする能力。 能力って、便利なんだ。 ここまで言っていて、変なことない? 気づいた人はすごいけど、私の能力を言っていないということ。 実は、私の能力は、まだ見つかっていない。 これは、私の悩みでもある。 今まで、一族で能力のない狐なんていなかったから、とても不安だ。 何年か経って、今山に病気が流行した。 みんなが病に倒れていく中、私は病気にかからなかった。 しかも、私が看病した人は、すぐに元気になっていった。 長老の病気を看病した時、長老に話しかけられた。 「なあ、おまえの能力がわかったぞ。」 私は期待が高まった。もしかしたら、小さい時にはわからなかったぐらいすごい能力かもしれない。 「それはな、生きる能力じゃ。」 ガッカリしてしまった。人の感情をコントロールできるとか、動物と話せるとか、そんなものを期待していたのに。 それを見て、長老が言った。 「生きると言うことは、全てにおいて、大切なことなんじゃよ。  命がなければ、何もできん。」 私はその言葉が、深く心に響いた。

短編小説みんなの答え:6

ありがとう、もし私が男であれば――

「好きです!!!」 私は叫んだ。声が道路の方まで響いた気がした。 とある中学校に通う、普通の女の子の私、皆森鈴(みなもりすず)。 私は、部活の先輩でもあり、塾の先輩でもある、 山茶花井祐(さざんかいゆ)への告白の真っ最中なのであります。 「私、井祐先輩にずっと憧れてました!!!  勉強も運動もできて、バレー部ではいつも優しく指導してくれて・・・・!!!!」 私はできるだけ気持ちが伝わるように、必死で叫んだ。 井祐先輩はしばらく黙って私を見つめていたが、やがて言った。 「鈴ちゃんには、言ってなかったね」 井祐先輩は寂しそうに笑い、その先を続けた。 「僕・・・・私は、女なのよ」 ――え? 驚きで声を出せず、代わりに心の中で上ずった声を出した。 「私は女なの。両親に男として育てられたけど、女なのよ。  せっかく告白してくれたのに、・・・ごめんね。女なのよ・・・」 井祐先輩は「女なのよ」を繰り返した。 それ以外にかけられる言葉がないことを分かっていたのだろう。 「井祐、先輩。ごめんなさい・・・・・・・」 私は泣いた。 女の人に告白なんてしてしまった自分が情けなかった。 きっと、井祐先輩は、女として育ててほしかっただろうに。 男ではないのだから。 ご両親の事情は分からないけど、きっと、井祐先輩はいやだったのだろう。 私が号泣していると、また声がした。 「ありがとう。もし私が男であれば、きっとYESって言えたのに。  もし男であれば、きっとあなたを彼女にする・・・、妻にする、よ」 井祐先輩まで泣いた。 私ももっと泣いた。 風が吹いた。 井祐先輩の手を握って、私はひたすら泣いた。 「井祐先輩」 私は途切れ途切れ、言った。 「・・・なあに?」 「私――」 私は、力を込めて声を出した。 「友達として、先輩として、井祐先輩が大好きです!」

短編小説みんなの答え:4

親友のために…。

「ねえ、美月!好きな人できた?」 隣から、小学4年からの友達、いわば親友の夏穂に言われた。夏穂は、心を許せる友達で、私が3組のイケメンな転校生、堀口マサトに恋していたのを知っている。 「マサトくんいいと思うけどなぁー。」 下校時刻をとっくに過ぎているのに、こうやって夏穂とは、ゆっくり話しながら帰るのが日課だった。 私の名前は、美月。受験勉強に追われている、小学6年生だ。クラスは違うけど、親友の夏穂は、いたって普通の私に比べて美少女だ。美少女だし、勉強できるしで、好きな人に最近告られてOKし、彼氏ができたばかり。だからか、話は恋バナばかり…。しかも、私が諦めたばかりの、夏穂と同じクラスのマサトくんの話題ばかり出してくる。 「あー、彼氏欲しいなぁー。」 私がいつもの口癖を言うと夏穂は、 「だったら、猛アタックしちゃいなよぉ~!」 と言ってきた。そろそろ、私の家が見えてくる。ここで、夏穂とは別れる。いつも通りに、話が終わり、別れた。 「あー、疲れた。家帰りたくないなぁ。」 そう言いながら、家に歩いていると、男の人に声を掛けられ、振り返ると同時に頭に袋を被せられた。 「キャー!ギャー!助けてー!」 どれだけ声を大きく出しても誰も来ない。車に入れられて、私は暗い事務所みたいな所に連れて行かれた。そして、袋を取られ、パイプ椅子に座らされた。周りには、男3人と女1人がいて、その女が、私だけ連れて奥の部屋に連れて行った。 「お前の名前は、神崎夏穂。間違えないな。なぜここに連れてこられたかわかっているだろう。お前の父親が、お前を殺せ!といったからだ。酷いことをしたのだろうね。あー、かわいそうに。ふふふふふ。」 夏穂と私が勘違いされてここにきたことがわかった。 「あ、あのー。最後に親に手紙を書いてもいいですか?」 喉から搾り出すように声を出した。 「ん?あ、いいわ。ちょっと待ってなさい!」 そう言い、その女は部屋を出て行った。溜め息を吐くと共に、目からしずくが落ちてきた。透明な…。私は、勘違いされて、ここにきた。そして、殺される。目からのしずくが止まらなくなり、親友をかばいたい気持ちが強くなって行った。いつも、よくしてくれた、母と父。兄と姉は意地悪をしてきたけど結局は優しかった。でも、学校が辛くて、死にたくて…。学校の屋上に行って、夏穂に止められたこと…。女が帰ってきて便箋と封筒を渡し、手の縄を解いてくれた。そして、ボールペンを私に渡し、部屋を出て行った。便箋がなくなるまで、ギリギリまで、手紙を書いた。遺書を書いた。感謝の言葉を並べて…。 ー美月の姉(綾)目線ー 「ただいまぁー。」 部活が長引き、今日も帰りが遅くなったが、いつも笑顔で迎えてくれる妹の美月がいないことにはすぐに気づいた。もう、18:30だ。美月がいないのはおかしい。両親などに連絡したが、すぐ帰ると言って、切られてしまった。電話帳の、電話番号を見ながら、美月に関係ありそうな人に電話して行った。そして、最後に美月の親友、神崎夏穂ちゃんの家に電話すると、ちょうど、留守番だったらしい夏穂ちゃんが出て、 「美月ちゃん…。もしかしたら、誘拐されたのかも。」 と、父親に反抗し、昨日その後父親が殺し屋に電話していたことを話してくれた。私は、念の為帰ってきた兄の駿に警察を呼んでもらい、帰ってきた両親に事情を話し、警察に話してもらった。 ー翌日ー 警察から、美月が見つかったと連絡が入り、急いで病院に家族全員で行った。美月は、弱々しくなっていて生きてはいたが、余命が、あと10分だと告げられた。美月にかけより、色々と話した。でも、5分も経つと、美月は動かなくなり、死んだ。美月を誘拐した誘拐犯は捕まった。夏穂は、元々母親が幼い頃に亡くなり、親戚も引き取らず父が捕まったため、美月の代わりとして養子として、うちに来た。美月は亡くなったが、美月の代わりに夏穂が家を和やかにさせてくれている。 ー夏穂目線ー 私のせいで、親友の美月が亡くなり、頼る人がいなくなった私は美月の家族に養子として入った。最初は申し訳なかったが、みんなが私を認めてくれて、今は楽しく暮らしている。美月は、私はモテないと言っていたが、本当は堀口マサトくんに、ラブレターを渡すように言われていたのだ。堀口くんから、美月へのラブレター。ラブレターを、見つめながら、親友の分もしっかり生きることを誓った。

短編小説みんなの答え:7

日常

今日も、なんの変哲もない1日が始まる。 朝起き、飯を食べ、着替え、登校する。 ただの毎日である。なんの変哲もない。 もちろん、学校でもやることは毎日と一緒。 ただ勉強し、休み時間には友達と話す。 なんの変哲もない。 家に帰ったとしても、やることは変わらない。 とりあえずゲームをし、宿題をして、飯を食い、寝る。 たったそれだけのなんの変哲もない日常。 きっとそれが幸せと言うことなのだろう。 どこにも代わり映えがない、ただただ過ぎゆく日々を見つめていることが、 世間一般で言う「生きる喜び」なのだろう。 自分の毎日に、起きることは必ず変わらない。 誰かがハプニングとか言って、 起きることは驚きもクソもない過去に起きたような何か。 自分の個性とか言うものも疑えるものだ。 ただ毎日を過ごすだけ。たったそれだけのどこに個性を見出せようか。 自分の指紋すら、本当の個性なのかを疑う。 変哲のない喜び。空白の幸せ。 そんなものが一般であってどうなるというのか。 何が嬉しくて。何が楽しくて。一体何に希望を持ち合わせてみんなが生きているのか。 何もかもがわからない。 一体そんな人生の何に生きがいを見出せよう? やけに見晴らしのいい場所。何もかもが見える。自分の足元にも薄明るい光が見える場所。 そして、それはまるで一歩踏み出すだけで、その薄明るいところに潜り込んでいけそうな場所だ。 今、私はそこに一歩踏み込む。何かを察した友人が「行くな」と声をかけたとしても私はおそらく踏み込んでいくだろう。 これが唯一の 「代わり映えのある新しい1日」 にする方法だから。 一足先に、失礼するよ。 (この物語はフィクションです。 実際の人物、出来事には一切関係ありません。)

短編小説みんなの答え:3

いじめっこ

私をいじめていたやつが死んだ。 事故だった。 あれは小6の9月頃からだ。 あいつはクラスの皆から人気だった。皆の憧れだった。 だから、その事を友達に相談しても、信じてもらえなかった。 それもあって、親に相談する事もできなかった。 結局、卒業するまでいじめは続いた。 あいつとは小学校を卒業してから一度も会っていない。 あいつの葬式に呼ばれたが、ちょうど予定があって行けなかった。 あいつが死んで1ヶ月くらいしてから、あいつの噂が学校で流れた。 あいつは虐待されていて悲惨な家庭だった、という噂だ。 それが嘘か本当かはわからない。 小6の8月20日の夏休み、あいつは私の家に遊びに来ていた。 ちょうどその時、私の両親もいた。 それを見てあいつは、優しそうな家族だね、と言った。 私はその時、自分の両親の事を嫌っていた。 だから、口うるさいだの、部屋に勝手に入ってくるだの、両親の愚痴をあいつに言った。 あいつは黙って聞いていたが、しばらくしてから 「そういえば、社会わからないって言ってたよね」 と話題を切り替え、教科書を机に広げた。 それからだ。私へのいじめが始まったのは。夏休みの終わった、9月頃から。 あいつを許そうとは思わない。今でも憎いし嫌いだ。けど、あいつに何があったのか私はよく知らず、友達面をしていたのかもしれない。 あいつは本当に事故で亡くなったのだろうか? それは未だに分からずにいる。

短編小説みんなの答え:2

ターゲット

ーいじめ。誰もが「いけないこと」「悪いこと」と言うが、本当は思っていないのかもしれない。 なぜなら、私達もそうだから。 放課後、生徒ががパラパラと帰り、先生も職員室へ戻った後。私達は飛鳥高校(あすかこうこう)の3年7組に集まる。みんなが揃った事を確認し、私、鈴木 杏菜(すずきあんな)はひらがなと「はい」「いいえ」を書いた紙と十円玉を出す。こっくりさんをするのだ。こっくりさんは、簡単に言うと十円玉に手を置き質問をすると十円玉が動き出し答えを教えてくれるという占いだ。 皆が十円玉に手を置く。 「こっくりさんこっくりさん、お越しください」 「こっくりさんこっくりさん、次のターゲットは誰ですか?」 そう質問すると、十円玉が動き出す。今から決めるのは、いじめのターゲット。私達は1ヶ月に1回、私が中心となっていじめのターゲットを決める。 「あ」「さ」「の」「く」「み」 ー次は浅野 玖美か。 その次の日から1ヶ月、いじめが続いた。 「うわっ…きも…」「近づかないでよ」「あんた本当にブスよねーw」 言葉と暴力でいじめる。まあ、1ヶ月なだけ、ありがたく思いなさいよね。 玖美は先生に言う勇気がないらしい。玖美の友達も、味方をしたら自分もいじめられるからと、そいつも玖美をいじめる。 いい気味。だけど今日で玖美は飽きてきたから終わりだ。次は誰だろう。 いつも通り、3年7組に集まり、こっくりさんをする。 「こっくりさんこっくりさん、次のターゲットは誰ですか?」 「す」「ず」「き」「あ」「ん」「な」 …は? 「み、みんな、今のことは忘れなさい…!」 「……何言ってんの?バカじゃないの?きもいんだけど。」 …!あ…、あぁ…っ… 「死ね!!」 激しい音と共に、私のお腹に激痛がはしった。…殴られた。周りの奴等に殴られる中、必死に走って逃げた。 「ハアッ…ハアッ…た、たすけて…っ!」 ー次の日。学校に登校したら、みんなが「来るな」とゴミを見る目で言われた。その中には、浅野玖美もいた。 「っ…!」 1ヶ月たった。私は心も体もボロボロ…。でも、これで、開放される…! だが、次の日もその次の日も、何ヶ月経っても、私はいじめを受け続けた。 こっくりさんは、これから永遠に私の名前を出して、私は永遠にいじめのターゲットとなる。

短編小説みんなの答え:3

青春模様

青春。 髪が風に靡き、ひまわりは明るく満面の笑みのように咲く。 雨の日は傘を回し、暇話をしながら歩く。 缶とペットボトルの水滴が陽の光に当たり輝き、頬に触れる。 手を翳し、空を通る雲を追いかける。 水溜まりが反射し、夏蝉は鳴く。 夜空は輝き咲き、足音は軽く、滑らかに聞こえる。 坂道を降りる時の風は思うほどに清々しい。 森の中は自然を感じて浮き浮きする。 肩を組み翳されたスマホにポーズを取る。 写真に落書きをし、また笑う。 傘を降ろし、わざと雨に濡れてみる。 絡みながら学校へ行き、また叱られ、笑う日々。 そんな思い出が、去った君と共に、まだ在る。 黒い涙は流さないよ 青い汗を残しておくよ。 君の分はまだあるよ。

短編小説みんなの答え:3

君の言葉

作  星影の青 「私、そんなことしてないってば!!」 「いいや。してる。完全に、アウトだろ。」 一軒家の割にはこじんまりとしたとある夫婦が住む家に、響く声。 …。俺はそのうちの1人。 未川 大志だ。もう1人。未川 秋。 秋はバカなことに、不倫をしている。…はず、だ。 だから白状させてやろうと思っているのに。 しぶとい、しぶとい。 そしてついに俺はシビレを切らした。 「ほんとに!この厄病神!出ていけ!」 その言葉を聞いた秋は、一瞬大きく目を見開いて一言。でもそれは、俺の怒鳴り声で かき消された。 「さよなら」  微かに聞こえた妻の声。でもそれは、離婚の「さよなら」ではなかったようで、 俺が仕事から帰ってきても、妻はいた。 だが、朝と様子が全く違う。 今までは、正直言って、パッとしなかった顔が、 今となると、ぱっちり二重。  輝く、さらさらとした髪。 いわゆる、「美人」というやつだ。 俺の妻は、笑顔だった。あそこまで悪いことを言ったのに、笑っていた。 笑いながら、離婚届を差し出してきた。 気づけば俺は、1人だった。ただ、1人でいた。 妻は、いや、秋という1人の女性は、不倫などしていなかった。 あのとき、俺がかき消した1人の女性が口にした言葉は、なんだったのだろうか。 「大志、私、あなたにもっと愛してほしかった。信じてほしかった。」 END

短編小説みんなの答え:2

北の大地に沈んだ約束

2022年10月、俺はひと目惚れしたという同級生の美奈と付き合い始めた。 特に喧嘩もせず、相思相愛のまま幸せな日々を過ごしていた。しかし、3週間ほどたった後、美奈は北海道に引っ越してしまった。 胸に悲しみが立ち込める中、二人で「大人になったら結婚する」と約束して、美奈は旅立った。 少しずつ現実を受け止めていく中で自分は、悲しみが薄れていった…。 だが、11月上旬、美奈と連絡を取ろうとページを見たとき、「さようなら」と一言だけ書いてあった その後、連絡を取ることができたのだが、その時にはもう手遅れだった。 もうすでに体はボロボロで、治療をしても治ることはない状態になっていたのだ。 今までずっと大好きだった美奈がこの世からいなくなるのは納得できなかった でも、納得せざるを得なかった。そしてその翌日、美奈はこの世を去った。 「私にとらわれずに、生きていてください」という遺言を残して…… あと4か月で1周忌だ 今でもずっと見守ってくれているのだろうか。

短編小説みんなの答え:2

よかった

僕は高橋空高校2年2組だ (今日は学校だゆううつだ) 「おはよう」 あ、ゆみちゃんだ 「あ、おはよう」 「早く行かないとだよ」 僕のてを繋いできたドキドキ 「どうしたのかお赤いよ?」 「ううん大丈夫だよ」 1時間目は美術だ 「2人でペアになって肖像画を描きましょう」 「そらくん、そらくんのこと書いていいかな」 「いいよ」 「じゃあ始めるね」 ー10分後ー 終わったー 「そらくんはもう描き終わった?」 「うん描き終わったよ!」 「じゃあ見せてよ」 「いいよ見せ合いっこしようよ」 「せーの」 「え!ゆみちゃん上手いね」 「そらくんだって可愛く書いてくれてありがとう」 ー次の日ー (今日の1時間目も美術か) 「今日は肖像画を完成させましょう二枚書いて上手く書けた方を提出しましょう昨日と同じペアで書きましょう」 「じゃあかくよ」 ー20分後ー 「はいどうぞ」 「え?」 えには君が好きだと書いてあった 「そらくんどういうこと?」 「絵の通りだよ休み時間屋上に来てね」 ー休み時間ー 「あ、いたいた!」 「ごめんね呼び出してじゃあいうよ君のことが好きだだから付き合ってください」 「いいよ」 そう言われたらすぐにハグをした そしてキスをした ー終わりー こんにちは♪是非感想や意見を送ってください

短編小説みんなの答え:1

私の偽り家族

私は人と喋るのが苦手だ。家族とも話せない。当然学校でも喋れるわけない。でも、むかしは、そうじゃなかったんだ。 昔は皆から「よく喋るねー。」とか「活発な子だねぇ。」とよく言われていたんだよ。学校でも人気だった、じゃあなんでしゃべれなくなったかというとね、私がまだ1年生のとき、お母さんは事故で4んじゃって、 お父さんと私の二人で暮らすことになったの。 お父さんがいるから、寂しくはなかった、でもどんどんお父さんは、パ○○コとかとかに通うようになった。 私は悲しかった。そしてついにお父さんは再婚した。新しいお姉ちゃんも出来た。 でもお父さんは日々のストレスが溜まりにたまってしまい、とうとうお母さんに暴力を振るうようになった。お母さんを失った。なぜかは言わない、言いたくないから。まただ、またお母さんを失った。お父さんを憎んだ、恨んだ。私は偽りの家族と縁をきった、悲しかった。 この事をきっかけに私はひどく病んでしまった。 だから私は人と喋るのが苦手だ。まともに家族ともふれあえない私が 他人と喋るなんて出来ない。 また誰かを失ってしまうかもしれないから、 もし願いが叶うなら、もう一度家族をやり直したいな、

短編小説みんなの答え:1

恋でも恋じゃない

私は恋をした同じクラスの馬場ゆうまに私は告白をする。そう決めた。 私は告白をした 「もしよければ私と付き合ってください!」 私はさけんだ 「悪いけどお前の気持ちには答えられない」 私は目の前が真っ暗になる 「俺も好きだ!大好きだ!」 私は聞いた 「じゃあどうして…?」 「お前の好きと俺の好きは違う」 彼は去っていった 恋でも恋じゃない 私の恋は終わってしまった。

短編小説みんなの答え:2

恋なんてしない!

『ペアを作ってくださーい』  はぁ。最悪だ。陰キャぼっちの私・山下澄花には、先生のこの言葉は悪魔の囁きのように聞こえる。バドミントンのペアなんて、そっちで勝手に決めてほしいんだけどなぁ。(でもそれだと、陽キャ達が怒るか…)そんなわけで、どうせ余ってしまうんだろうな、と諦めていたその時だった。 『ねぇ、山下さん、一緒にペア組まない?』 背後から聞こえてきた声に、思わずびくっとする。振り返ってみると、同じ班の飯村真希ちゃんがいた。真希ちゃんには二人の親友がいて、その二人のうちのどちらかとペアを組むだろうと思っていたので、声の主が真希ちゃんだと分かって二度びっくりする。でもまぁ、ペアいないし、真希ちゃんはスポーツ万能だし、そして何より余りたくなかったから、喜んで頷いた。 でも、真希ちゃんが親友とペアを組まなかったのは、やっぱり不思議だった。どうして私なんかと組んだのだろう。  試合が終わり、お茶を飲んで休憩する。ふと横を見ると、真希ちゃんとその友達が、何か話していた。決して盗み聞きするつもりはなかったのだが、その友達が「何であいつとペア組まなかったの?」と真希ちゃんに質問していたので、私も気になって、つい聞き耳を立ててしまった。  真希ちゃんと親友二人は、ある男子と仲が良かった。親友のうちの一人は、その男子に恋をしていた。しかし、もう一人の親友が、好きでもないのにその男子と付き合った。それを真希ちゃんが注意したら、喧嘩になってもう縁を切ったらしい。  この話を聞いて、私はぞっとした。恋愛ってのは、友情を壊すことができるんだな。そして誓った。私は恋なんてしない、愛するのは家族と推し(と数少ない友達)だけにする、と。                          ーendー どうだったでしょうか?実話をもとに書いてみました!短編小説を投稿するのは初めてだったので、少し文章がおかしいところがあったかもしれません!感想お待ちしています!

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