短編小説の相談いちらん
短編小説
みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。
僕のみらい。きみの現実。
「佐藤!」 ひー!!ヤベーー!?センセー怒ったわ!!どうしよ!?その時だ、 「大樹はなにもしてない!楓が悪い!」 桜...。僕は、佐藤大樹(さとうだいき )。今叫んだのは、塚田桜(つかださくら)正直に言うと、好きだ。桑水流葵(くわずるあお)以外は、だれも知らない。つーか、桜のせいで、楓叱られたじゃないかよ。まあいいか。明日桜に告白する。頑張らないと! 次の日、桜は学校に来なかった。桜は、もういない。何で。僕の思いを伝えられないじゃないかよ!桜は、事故で、いなくなった。何でなんで。僕は、教室から駆け出した。そして桜の家へ向かった!大磯彩葉(おおいそあやは)だ。無視していこう。彩葉が何か言った。けど聞こえなかった。桜の家についた。 「あら、大樹くん。」 「桜は、どうしたんだ!ひどいじゃないか!」 「...手紙を預かっているわよ。」 「手紙?桜からの?」 叔母さんは、桜からの手紙をくれた。 なんだよ...。『大樹の幸せは、私の一番大事な願いだからね。』って...。寂しいじゃないかよ。思わず涙がこぼれる。止まらない。 「僕だってっ、僕だってっ一番大事な願いはっ、桜の幸せなんだよっ!だからさぁっ、戻ってきてさぁっ、また一緒にっ、勉強しようよっ!」 僕は、荷物を捨て、手紙に抱きついて、膝から崩れ落ちた。 「戻ってっ、来てよぉっ!」 どうも-作者のサマーです!短編小説はじめてです!感想でもなんでもかいてくださーい!じゃあ、ばいちゃぁ!
寝てるばかりじゃ無いんです
いつもと変わらない動作でお気に入りの黒色のソファーの上に乗り、体重を預ける。小さく丸まり、目を閉じる。開いた窓の外からは暖かい太陽の匂いが漂う。 今日も相変わらず平和だ。 クワッとあくびを一つこぼし、眠りにつく。 次に目を開けるともう外はすっかり暗くなっていた。腹の虫が鳴いたのでソファーから起き上がり、伸びをする。そしてのそのそとキッチンへ向かう。 パリパリといつものご飯をほうばりながらフと考える。 自分がここに来たのはいつだったか。寒い日だったような気もするし、暖かい日だったような気もする。 いくら首を傾げて考えても出てこない答えに「はぁ…」とため息を吐く。 でも外に出ようなんて思わない。ココはご飯はなにもしなくても出てくるし、ずっと寝ていても安全だ。いつも適温がこの空間では保たれている。 それに… ガチャリと玄関の鍵が回る音がした。玄関の方へ走っていくと扉が開き、スーツを着た男性が入ってきた。 「ただいまー。コテツ、いい子にしてた?」 しゃがんで僕の名前を呼び、頭を無遠慮に撫でて来るのはあの時僕を拾ってくれた名も知らぬ男だ。 「にゃー」 こうやって返事をすればコイツは「なんだよぉ」とニヤニヤして喜ぶ。 「なんで猫ってこんなに可愛いんだろう。どうせ今日も朝からいなかった俺の事なんて知らんぷりでずっと寝てたんだろー?」 コイツは膝の上に僕を強制連行し、「ヨシヨシ」と言って頭から尻尾まで優しく撫でる。 誰が「知らんぷりでずっと寝てたんだろー」だ。お前が居ないと一日中ご飯は補給されないし、お前が片付けたオモチャどこかわからないしで暇なんだぞ! それにっ、撫でて欲しいし、声も聞きたいし、膝の上に乗りたいし…実は寂しかったりするし…。 絶対、絶対!コイツには言ってやんないけど!! そうやってココロに気持ちを秘めていつものようにプイと無視し、毛繕いをする。 でも気が付いたら喉がゴロゴロとなっていて、コイツはボソッと呟いた。 「ツンデレ…」 __ こんにちは三原色です。 誰視点の小説かわかりましたか? コレは猫視点の小説になっています。 初めて短編小説に手を出しました。文才は逃走していますが、どうぞご感想を宜しくお願いします。目を通していただき有難う御座いました。
あなたのそばにいるから
ねえ 行かないで 置いていかないで どうしていくの? 前まで一緒にいたじゃん 一人でさ、どこに行くのよ 行っても良いけど、あなた風邪ひいているのに 入院してたのに 急にベットが運ばれて どこ行くの わかった。 嫌いになったんだね。 私のこと 風邪って嘘でしょう。 冷静になると風邪で入院しないもの。 私も行きたい。 一緒にいたい。 そばにいるから。 あなたのそばにいるから。 もう怖がらないよ。 死んだんだね。 信じれない。 私も死のう。 「待て」 あなたの声。 何。 あなたが置いて行ったのに 「お前は生きろ」 「俺の分まで生きろ」 「バカ」でも良いだろう。 「生きろよ」 「じゃあな」 冷たいものが頬を伝った。 『死んでも、、、、、 あなたのそばにいるから
小説の小説
「これ、なんだろう?」 自分の部屋で僕はよくインターネットの「ニフティきっず」というサイトを見ていた。その中に、「キッズなんでも相談」というコーナーがあり、それによると、五月一日から二千字程度の小説を投稿できるようになるらしい。 「小説かぁ・・・・・・気になるけど、なんだか難しそうだなぁ」 諦めてそう声を漏らした時、ドアを叩く音がした。ドアが音を立てて勢いよく開き、ドアと同じくらいの身長の人が入ってきた。 「おいっすー! 元気してっかぁ?」 隆志叔父さんだった。年相応の髭を生やしていて、近くからでなくても髪にフケが付いているのが見える。普段ならまず、いつ頭洗った? と聞くところだけど、今はとっても好都合だ! なぜなら、叔父さんは小説家だから! 「叔父さん、小説の書き方教えて!」 「おー、おー、二千文字しか書けないからってそう展開に急ぐことはないぞ」 と叔父さんは訳の分からない事を言って、僕に小説の書き方を教え始めた。 まずだな、最初に言いたいことは、「ルールは守れ」ってことだ。例えば、文字数(賞なら原稿用紙数で考えるぞ!)、ジャンル、著作権なんかだ。これは君が思っている以上に重要だぞ。ルールを守れない作品は絶対に許されない。厳しいようだが、選考対象にすら入らない。考えるまでもなくゴミ箱行きだ。夏目漱石が書いたような小説でもだ。特例は無いと思った方がいい。これだけ理解してくれ。 次に、「かっこつけない」ことも大切だ。例えば君が船の小説を書くとしよう。君は毎時何キロとか、甲板とか、そういう言葉を使うだろう。だが、船の上では時速は「ノット」という単位だし、「甲板」は「かんぱん」ではなく「こうはん」だ(かんぱんでも普段使いなら間違いではないぞ)。よく知りもしない題材や言葉は、良く調べてから書かないと突っ込まれて恥をかくから注意しような! 「かっこつけない」で言えば、難しい言葉を使わないことも大切だ。君は「就中」や「躯」、「天網恢恢疎にして漏らさず」という言葉を読んだり、意味を理解できたりするかな? これらの言葉は一般的じゃぁない。もし知っていたら「よっ、知識人!」と言わざるを得ないけれど、君が知っていても読む相手が知らなければ意味がない。読者の年齢を考えて、言葉は適切に使おう。 君は多分、「起承転結」という言葉を知っていると思う。これは小説に限らず、漫画やゲーム含む理想的な物語の進め方だ。起は始まり、承は話を進めて、転で話を変え、結で終わらせる。例を挙げよう。 「魔王を倒すために旅に出て、道中仲間と出会い、一度仲間が攫われるも助け、絆が深まった仲間と協力して魔王を倒す」 ここで大切なのは承の「仲間と出会う」と転の「助けたことで絆が深まる」という結果のおかげで起の「魔王を倒す」という目標が達成できたこと。物語に一貫性を持たせるんだ。いくら転で話が変わると言っても、宇宙人と戦っていたのに急に主人公が寿司職人に転身し始めたら、それはハチャメチャ。自然かつ結に繋がるように考えような。 で、最後に文についてだ。小説というのは文の集合体。文が読みにくいと、小説が読みにくいという致命的な欠陥が出てしまう。そのくらい読みやすさは大事だ。じゃあ読みやすいって何なの? って話だが・・・・・・正直、これは一概に言えない。勿論、定石はある。先ほど言った「かっこつけない」や、「○○の」を使い過ぎない、「、」の使い方に注意する、なんかがあるが、読みやすい簡潔な文章では美しさを表現しにくいんだ。例えば、「木漏れ日」と「湿った草で木漏れ日がまるで万華鏡のように反射している」だと、情報量はほぼ同じだが、文字数が増えるおかげで後者の方がぶっちゃけ若干読みにくい。でも、後者の方が美しさはあるだろう? 読みやすさと美しさ、この中間を上手くとるのが大切なんだ。 「どうだ? 良く分かっただろ?」 と叔父さんは自慢げに話を終えた。 「もっと言うと文法だのタイトルだのややこしいのがいっぱいなんだけどな。俺兄貴に急ぎの用事があるんだ。そいじゃな」 そう言って軽く手を上げ、お父さんのいるドアの向こうへと消えていった。その様子を見届けた僕は再びパソコンに向き、キーボードのキーを叩き始めた・・・・・・。
彼の優しさは私の心を温める
冷たい空気で覆われた街を彼と並んで歩く。 息を吸うと、鼻の奥がツンとする。 小さな結晶が木々の色を変える。 「寒いね」 私は手袋をした両手を擦り合わせて言う。 「ユリ、鼻水垂れてるよ」 彼は笑いながら言い、私の鼻水をティッシュで拭き取る。 「…」 恥ずかしくて言葉も出ない。顔を赤らめて下を向く。 すると彼は、私の手をそっと握った。 「こうすると少し暖かいね」 「…そうだね、少しだけ暖かい」 手袋越しでも伝わる彼の優しさ。彼の優しさは私の心を温める。 「でも、すごく温かいね」 『心が温まる』という意味だとは言えないけど、優しさが伝わっていることを彼に知ってほしかった。 「どういうこと」 笑って首を傾げる彼。 文字にしないと伝わらないのか。 白い息を吐き出して歩き続ける。 なんてことを思い出しながら、雲ひとつない青空で覆われた街を彼と並んで歩く。 あの時から約5ヶ月。白く染まった木々は生き生きとした緑に輝いている。 「今年の冬も一緒にいれたらいいな」 「大丈夫。ずっと一緒だよ」 彼は自信満々にそう返してくれた。そして私の手を少し強く握る。 繋いだ手から、彼の優しさが伝わってくる。
この世に残したラブレター
嗚呼、彼女の事を目で追い始めたのはいつだったか 嗚呼、彼女の事を好きだと自覚したのはいつだったか 嗚呼、彼女が居なくなったのはいつだったか と彼女、奈々の思い出を辿る。 好きだった奈々が死んだその事実を僕はまだ受け入れられなかった。 ふと奈々の教室に行った。教室には誰もおらず、奈々の机には花瓶に入れられた白菊があった。「嗚呼もうやはり彼女、奈々は居ないんだ」そのまま奈々の事を考えていると心に穴がぽっかり空いた様な感覚に陥ってしまい非常に心許無く、とても虚しくなってしまった。 悶々と考えに耽っているともう夕方になっており校舎内は薄暗くなっていた。帰ろうと自分の鞄を漁ると彼女と最後にあった時に貰ったクッキーと手紙が入った袋が入ってあったのである。そこには奈々の魂が入っている様な気がし、開けてしまったら奈々の魂が抜けてしまいそうな感覚がする。小刻みに震える手で鞄にいれようと手を動かしたが 「…ぁ」 落としてしまいクッキーが割れてしまった。もう奈々の魂が割れてしまった様になってしまった。このまま魂が昇ってしまうのなら…と僕は手紙をゆっくり読み始めた。 「貴方が居なくても貴方の事ばかり考えてしまいます。付き合って下さい…!」 彼女特有の汚くも愛らしい字で描かれており、手紙には赤いアネモネ。花言葉が君を愛す。花言葉が『君を愛す』のアネモネの押し花が貼ってあった。彼女はかなり不器用だから努力したのだろう。『君の気持ちに気付けなかった』そんな気持ちと共に『君が僕に最後に残した気持ちに気付けた』二つの気持ちが心を渦巻きいつの間にか透明な涙が頬を伝う。 嗚呼、また彼女の事を忘れられなくなる。
不思議な話
クラシックが7時限目の終わりを告げ、さあ帰るぞと思った瞬間、 「今日図書委員だね。一緒に行こ。」 少し苦手なクラスメイトだったが、親切な所は好きだ。 「そうだった。どうもありがとう。」 図書室のドアを開け、本の整理を始めた。彼女はいい化粧品だの、好きなアイドルだのぺらぺら話していたが、私はそういうものには門外漢なので、聞き流すしかなかった。そんな時、私はとある本が目に入った。分厚いのに、小説など滅多に読まない私をも惹きつける、異様な魅力があった。すぐさま本を手に取り、読み始めた。手が汗だくになろうが、顔中が熱くなろうが、悪寒がしようが、時が経つのも忘れてページをめくった。 あ、遅刻だ。と思ったその時、私は図書室にいた。時計をみれば深夜3時。えっ、なぜこんな時間にチャイムが鳴っているの。帰らなければ、帰らなければならないのに。周りを見れば、本など一冊もなかった。あるのは隙間を埋めるように並ぶトイレ。私はふらつく足で咄嗟に逃げ出した。教室から頭が異常に大きい宇宙人のようなものがこちらを向いている。そして彼らが、額にあるボタンを押したその瞬間、宇宙人が全員消えた。電気も消えた。 あ、遅刻だ。と思ったその時、私はベッドの上にいた。時計を見れば朝8時。夢でよかった。あれ、なんで母さんは私を起こしに来ないんだろう。
1年後の約束。
4年生の春。 「1年後に、絶対に輝星の好きな人言ってね。約束ね。」 照れながら言っていた、 彼のあの約束から1年が過ぎた。 わたしは4年生の教室で、 彼を待つ。 わたしの名前は、 輝く星と書いてきららと読む。 現在小学5年生。 今、あの約束を果たすため、 4年生の教室にいる。 懐かしいな... 胸が高なる。 とくん、とくん、 彼はいつ来るのかな? もしかしたら 来ない...? 頭の中に、 不安がよぎる。 それでもわたしは、 彼を信じたい。 来なかったとしても、 彼を信じたい。 どんだけ待っても、 彼は来なかった。 でも。 いつかは来てくれる。 そう信じると、 わたしも希望を持つことができて、 いろんなことをがんばれる。 だから。 ずっと 君のことを想うよ─── 1年後も、 2年後も。
春の大三角形
俺の名前は杉浦蒼大(すぎうらそうた)、小学6年生 幼馴染ってほどじゃないけどすんげぇ仲良い女子がいる その名も江本蒼葉(えもとあおば) 俺は2年の時に転校してきたんだけど名前一文字一緒だなっつって仲良くなった 5年の時気づいたら蒼葉に恋してた なんか気づいたら告白してた 答えは変に別れたくないから付き合わないけど蒼大のことが推しの次に好きだってことだった もう半年くらい蒼葉のことが好きで好きで頭から離れない 僕は友達といろいろあって信頼できる人が蒼葉含め3人しかいなくなっちまった 今そのうちの1人も嫌いになりかけている… 今日も蒼葉をじっと見つめている(キモっw) なんか最近蒼葉陸人と仲良いなー(りくと 信頼できる人の1人) 思い切って聞いてみた 「蒼葉陸人のこと好きなん?」 「まあね!バレたなら仕方ない。手伝ってくれる?」 嫉妬もちょっとしたけど蒼葉と陸人のためなら2人をくっつけちゃえ! 陸人は蒼葉のことが好きではないけど友達としてみている感じらしい よーし陸人に蒼葉のいいところめっちゃ教えてやろう! こっから1ヶ月くらい猛アピールしてみた その結果陸人が蒼葉のこと好きになってくれた! 運命の告白の日 陸人「付き合ってください!」 蒼葉「… うち蒼大のことも好きになっちまったかもしれん…」 蒼大「だめ!本当に俺のこと好きになったんなら陸人と付き合え!」 蒼葉「う.うん。だけど蒼大も捨てがたい…」 蒼大「俺は!2人を影から支える!」 蒼葉「ありがとう。じゃあ陸人付き合って!」 陸人「喜んで!」 蒼大「よっしゃーこれからはメインは蒼葉と陸人で!俺は2人を持ち上げてやる!」 蒼葉 陸人「ありがとう」 蒼大「じゃあ帰ろっか!」 この後は最高の時間だった みんなで泣いて笑った この時間が一生続くよう頑張ろうって3人で誓った じゃあバイバイ ありがとうございました! なんかよくわかんないとこいっぱいあるけどすみません 辛口でいいので感想お願いしますー
百獣の王アーサー
俺はアーサーだ。俺はは百獣の王。 金色の毛を風になびかせ、ライムグリーンの瞳が何もかもを見抜いている。その威厳に満ちた姿を前にして、全ての生き物は恐れおののきひれ伏すだろう。 王には、身の回りの世話をする召使いがいた。毎日欠かさず上等な食事を用意し、労を惜しまず衛生環境を整える。一声呼べば必ず駆けつけるが、必要以上に干渉することはない。王もその従順さと有能さに満足していた。 しかし、心の底から忠誠を誓っているのだろうか。日々の鍛錬で手心を加えられた試しはない。それどころか七日に一度、攻勢が激しさを増す。まさか反逆心を秘めているのでは!? この国の王にふさわしいのは誰か。それを分からせてやらねばならぬ、と王は考えた。王は城から国中に睨みを利かせていた。豪勢な寝床、爪をとぐための玉座、昼寝する麗らかな陽だまり、務めを果たす召使いの隣、それらも良い。だが、王はこの見晴らしの良い城を大分気に入っていた。 鍛錬の時間になり、召使いが地上から俺の名を呼ぶ。 「いいだろう。相手になってやる!」 そう言うと、アーサーは軽やかに地に降り立った。召使いは狂暴な海の怪物を召喚する。赤い鎧を身につけ、大きなハサミを持つ怪物だ。黒々とした恐ろしい目が向けられるが、王は怯まぬ。挑発するかのように目の前で揺れる獲物を前に、猛獣の血が騒ぐ。飛び跳ねるように動く怪物も、のろすぎる。鋭い殴打を浴びせ、沈んだところにすかさず牙を突きたてた。それだけでは終わらない。なんども蹴りをいれる。こうなってしまえばもう、赤い怪物は何も出来ん。「オレの勝ちだ。力の差を思い知ったか!」 敗北した召使いは地に這いつくばり、こちらを見上げうめいていた。俺は勝利の雄叫びとともに踏みつける。召使いはたまらず悲鳴を上げた。これに懲りたら、明日からもきちんと従え! _________________________________________ アーサーは私の愛猫だ。 金色の毛はふわっふわのもっふもふで、黄緑色のまんまるな目がとっても可愛い。その愛らしすぎる姿を前にして、従わないない人間なんていないだろう。 私にとってはお世話も幸せな時間だ。私が用意した三つ星ゴロニャンフードを美味しそうに食べ、ブラッシングをすれば心地よさそうに目を細める。見てはいけないと思いつつも、うんちのふんばりポーズが好きでチラ見してしまう。排泄のたびにトイレ掃除をすることに誇りすら感じる。そして、お世話の中でも運動は最高に幸せな時間だ。猫じゃらしやぬいぐるみを追いかけて飛び跳ねたり、猫パンチや蹴りを繰り出す姿はまさにこれが天使だと思う。へそ天で眠る姿とのギャップがたまらない。平日は少ししか遊べないからこそ、たくさん遊べる休日には気合いも入る。 レオは今日もキャットタワーの一番上まで登りくつろいでいた。この家で特にお気に入りの場所なのだ。 「アーサー、遊ぼ~」 「ニャーォ!」 元気いっぱいのお返事も可愛い。スタっと降り立つ凛々しい姿も可愛い。ピンと立てたふわふわの尻尾も可愛い。あまりの可愛さに口に含みたくなる。 ぬいぐるみを目の前で揺らすと、目が満月のようになった。更にすばやくすると、猫パンチをお見舞いされる。ぷにっぷにの肉球で殴られるぬいぐるみが羨ましくなってきた。更には、小さくも鋭い牙でカプっと噛みつく。この世にこんなに可愛い生物がいるなんて。世界が滅びるのでは。猫は神が創りし最高の生物。いや、神をも追い越す。そしてぬいぐるみを後ろ足で何度も蹴り、満足そうに鳴き声をあげた。 「ゴロニャ~ン♪」 「アサたん可愛いねぇ~」 あまりの可愛さに床に這いつくばってしまう。そうして眺めていたら、蹴ったぬいぐるみをポイっと放り、アーサーが私の背中へ登る。そのまま私の背中を容赦なく踏みつける 可愛くて柔らかい肉球が私の背中を襲う。最高すぎて悲鳴をあげてしまう。「ありがたき幸せェ!」 はい、これは自分の事を百獣の王、すなわちライオンだと思っているアーサーくんのお話だよー!まあ現実では溺愛されている金毛の愛猫なんだけどねww中々りちゃ頑張ったよー!誤字あるかも!あったら許してね?(*´∇`*)
桜の衣を変えるころ
私は眠る前に考えた。 この記憶を忘れる前に。 春の霧の中で、私は生まれた。 周りはきれいな色の霧で包まれていた。 私は純白の髪に、同じ色をした肌に同じく純白の衣を着ていて、白銀の色をした目をしていたらしい。 正面には、白に近い桜色をまとった女性がいた。 「あなたはね、山桜の桜の精よ。横の木を見てみなさい」 横には幹の先にきれいなもやをまとわりつかせた木があった。 私はその時、言葉というものを知らなかったが、その木を見たとたん、全てを悟った。言葉の存在と自分の存在を。 「ここは桜の森、桜の精の森。ここにある木には、それぞれ精がいるの。あなたが最年少で、私が最年長」 体を取り巻く色が白から桜色に変わっているのに、私は初めて気付いた。 「あなたの名前は、さん。山桜のさんよ」 私はここで暮らすんだ。 「よろしくお願いします」 戸惑いつつ挨拶をした。 「こちらこそ。私はよしのよ」 そう言ってよしのは歩いて行く。自分の木の方へ。 私も自分の木へ近づき、そこで1日を過ごした。 次の日からさんの日々は忙しくなった。毎日色々な桜の精が挨拶に来るからだ。 そんな日々が終わるころ、夏が来た。 さんを取り巻く色が緑に変わった。 桜の花が散ったからだよと、ある桜の精が教えてくれた。 桜の木とともに、取り巻く色も変わるらしい。 夏には緑、秋には赤か黄色、冬には銀色に変わった。 私は近所の桜の精と毎日遊んだ。春夏秋冬、春夏秋冬、春夏秋冬。 いつの間にか100年たっていた。 とある冬の日。幸せはつぶれた。 空気が乾燥している日だった。 森の端に雷が落ちた。不思議と雨は降っていなかった。 雷は炎になり、燃え広がった。木を1本、2本と呑み込んでいく。辺りは桜の森から炎の森へと変わっていった。 下に近所の桜の精がいた。こちらに向かって叫んでいる。 「あなたの木の下に桜の木の種が落ちてる。それに乗り移って逃げて。あなたは最年少なんだから」 私は種に乗り移って逃げた。ひたすら転がり、止まるまで転がる。 崖の先端で種が止まった。そこからは、先程までいた桜の森が良く見えた。さんが止まったのを見はからったかのように、大雨が降り始めた。炎は消えた。 忘れたくなかった。新たな木になって、記憶を忘れたくなかった。 でも、生き残らなければ。 決心をして、やわらかな眠りに沈みこんだ。 深い深い眠りに。 ある森で火災があった。その焼け野原に集落ができた。火災から10年後の春のことだった。 その集落からは崖の先端にある山桜の木が良く見えた。 人々はその桜には精がいるといって、祀った。山と名前をつけて。 山……さん……と呼ばれた精は、木の上で笑った。 衣を銀色から桜色に染めなおして。110年前のあの日のようだと思いながら。 感想もらえると嬉しいです。
雨の日の待ち時間
(遅いな…) 僕は、図書館の玄関で彼女を待っていた。 壁の時計では4時50分を過ぎている。 (ここの図書館って5時で閉まるんじゃなかったっけ) そんなことを考えながら、今日も僕は待っている。 彼女と出会ったのは、半年ほど前のことだった。 よく一緒に出かけるようになって、好きなこと、嫌いなこと、全てとは とても言えないけど、それでも彼女のことをたくさん知った。 その中で、彼女が時間にルーズだという欠点も知った。 いつも待つのは僕の方。今日だってこうして待たされている。 だけど、それは当たり前。僕には『待つ』ということが苦にならなかった。 「閉館5分前になりました。ーー」 4時55分を告げるアナウンスが流れた。 外では少し前から降っていた雨が、ちょうど止むところだった。 雨上がりの空を見ていると、ふと自分の存在が疑問に思えてきた。 僕は、何のためにここにいるのか。 僕は、本当に彼女の役に立っているのだろうか。 考えれば考えるほど、わからなくなる。 気づけば、また雨が降りだしていた。 同時に、彼女が戻って来て言う。 「あー、雨降ってる」 そして少し視線をさまよわせた後、僕の姿を捉え安堵したように笑う。 それを見て、はっとした。 (僕は役に立てている。) そんな自信が沸いてくる気がした。 図書館の帰り、私は空を見上げた。 「あー、雨降ってる」 (持って来てたっけ……あ、あった!) 思わず、(良かった~)と笑みがこぼれた。 「やっぱり『傘』持って来といて良かった!」 時々、思うことがある。私達が日々当たり前に使っている『道具』。 それらにも実は、魂が宿っているんじゃないかって。
『星』と書いて『キミ』と読む【短編小説】
「1ヶ月ぶりだね、ようくん」 月命日の日、私はキミの家にお邪魔させてもらって、写真の前で手を合わせて言う。 もう1年たったんだ、なんて考えながら手を合わせているんだ。 キミがいない世界に、私はまだ慣れないよ。今でもたまに、この世界のどこかにいるんじゃないかなぁって思ってちゃうんだ。もうこの世界のどこににも居ないのにね。 「美桜ちゃん」 そう名前を呼ばれて振り向くと、ようくんのお母さんが紙を手に持ち立っていた。 私は目からこぼれそうになっていた涙をバレないように拭い、立ち上がる。 「どうしたんですか?」 少し声が震えてしまった。 やはり親子だからか、おばさんを見てるとようくんを思い出してしまう。 「この手紙、陽介から美桜ちゃんへのなの。あの日の前に書いていたみたいでね。孝太が預かっていたみたいなんだけど、辛くて渡せなかったって…昨日渡してきたのよ。読んでくれると嬉しいわ。きっと陽介も読んでもらいたいだろうから」 私は震える手で手紙を受け取る。ようくんから、私への、手紙… おばさんに断りを入れ、封を切って手紙を開ける。 最後まで読み終わると、さっき止めたはずの涙が一滴、二滴とこぼれて手紙を濡らした。 『俺は星になっていつもみんなを見てるから。美桜を見てるから。』なんて…… 「…子供じゃッ、ないん、だからッ、さあッ。戻って、来てよぉッ…!!」 力が抜けたように膝から崩れ落ち、手紙を抱きしめながら泣いた。 ずっと我慢していたからか、涙が止まらない。 私の背中をさすってくれているおばさんからも泣く声が聞こえて来る。 部活で遅く帰ってきたこう兄が驚いて、優しく抱きしめてくれて頭を撫でてくれた。 ようくんの家族は、みんな優しいね。 ようくん、見ててね。またキミに会った時にキミが大好きだと言ってくれた笑顔で会えるように頑張るから。 キミの家から帰るいつもの道で、空を見上げると星が光った。 END
また逢う日まで。
「阿川転校するってよ」 そうクラスメートから言われた時は、頭を一発殴られたくらいの衝撃だった。 (そんなの、いつの間に?聞いてないよ……) 頭の中ではもう一人の自分が錯乱しているが、現実の私は至って"クールキャラ"だ。 「ふーん。瀬良の奴引っ越すんだ。」 そうさり気なくカッコつけた。 ―――私、源湊奈(みなもとそな)には親友……いや、大親友がいる。 それが、阿川瀬良(あがわせら)。 小学校の時から、私達は二人で一人だった。 『セラソナ』なんてあだ名もついて、お互いを当たり前のように呼びすてする仲だ。 しかし、性格は正反対だった。 『瀬良かわいすぎてマジ天使』 可愛い容姿のゆえ、そう崇められる事もしばしばの瀬良。 しかし、性格は意外とサバサバしている。 反対に、『ボーイッシュ』とよく言われるん私だけど、内面は女々しかったりする。 ……瀬良の前だけはね。 「ねぇ。瀬良転校するって本当?」 ようやく二人になれた時に、私は聞いた。 こんなに私が不安に見舞われてるのに、瀬良は涼しい顔をしている。 「うん。名古屋あたりにちょっとね。」 瀬良が転勤族という事は知っていた。 でも、それを"ちょっとね"で済まされるのは嫌だ。 「何で私に言ってくれなかったの。そんな浅い関係だっけ。」 これでも9年の仲でしょ、と付け足す。 だけど、瀬良は大きな目を細め私を睨んだ。 「そういう『〇〇の仲でしょ』とか肩書きみたいなの大嫌いなんだけどっ」 「……え」 瀬良が珍しく怒ってる。そして、その矛先は私に向かってる。 「湊奈は変わったね。すぐ私をあてにする。」 「せ、瀬良?いつもと違くない……?」 優しい返事を期待したが、そんな淡い気持ちはすぐ消えた。 瀬良の一言で。 「これが本来の私だから。一緒にいたいなら、その人の目を気にするの辞めな」 そう言って消えた瀬良は、別人のようだった。 * * * * * * * * * 家に帰ってから私は考えた。 (いつからあんな風に思われてたのかな) "人の目を気にするの辞めな" その一言が喉の奥につっかかる。 ――嫌われたくない。瀬良もそうでしょ? "湊奈はかっこいい" どうせならそう思われたい。 でも、瀬良はそれが嫌なんだ。 しばらく思い詰まっていたら、私は昔瀬良が私に言ってくれた言葉を思い出した。 『そなの良い所は明るくて、面白い所!みんなに自慢しちゃおー』 瀬良は私の"素"の性格が好きだった。 だけど、私は"素"ではない自分になりきってた。 もしかして瀬良はそれが__。 私は思い立ち、ある場所へ向かった。 * * * * * * * * ピンポーン そんな音がしてから数秒後、オフの姿の瀬良が出てきた。 「はーい?……湊奈?」 私を見るなり怪訝そうな顔をした瀬良。 まぁそうだよね、と思いつつ私は…… 「ごめんっ」 頭を下げた。 突然の展開について行けない様子の瀬良。 「みんなの前ではキャラ作ってかっこつけて。でも瀬良の前では、好き放題言って……。本当ごめん。」 「……」 瀬良は黙っていたが、その瞳はいつもの瀬良だった。 「瀬良がいる事が当たり前になってて……ずっと甘えてた」 そこまで言うと、瀬良が「やれやれ」と肩を竦めて言った。 「やっと気付いたの?"二人で一人"だから分かると思ったのになぁ」 懐かしい言葉が出てきて、私は頬が緩んだ。 (瀬良だ……!いつもの瀬良……!) 「ねぇ。離れていても親友でいてくれる?」 私がおずおずと聞くと、瀬良は少しだけ意地悪げに笑い、 「"親友"じゃないでしょ?」 「えっ?」 「大親友!」 そんな瀬良は、やっぱり世界に一人だけの私の大親友です。 「瀬良、また逢う日までね。」 「湊奈も、また逢う日まで。」 『セラソナ』は永遠。きっとね。END どうも作者のゆにと申します。 ここまで読んでくれてありがとうございます(*´ω`*)
後悔はしていない
俺は君に出会えたこと、後悔していない。 俺には彼女がいた。 高校1年生で初めてできた彼女だ。 本当に大好きだった。彼女のためなら"命に変えて守れる"と思えるくらい大好きだった。 でもある日、彼女は、俺を呼び出した。 「どうした?会いたくなったかー?笑」 俺はいつもの調子で彼女に話しかけた。 でも、彼女は違った。 真剣な表情で俺に言った。 「別れてほしい」 この日は2年記念日の1日前だった。 俺は明日のことを想像していた。 どこに行こうか。プレゼントのタイミングはいつか。その他にもたくさん。 俺の口がどんどん下がるのが分かる。 視界がにじむのがよく分かる。 泣きたくない。男だろ。言い聞かせて我慢する。 「どうして、。」 やっと出た言葉だった。 「ごめん…!」 彼女はそう言ってこの場を立ち去った。 俺は何が起きたか全く分からない。 高校3年生にして2年付き合った彼女との結婚すら考えるくらい好きだった。もちろん学年公認のカップルだった。 別れる理由すら聞けず、俺はどうしたらいいか分からなかった。だけど俺は彼女を追いかけると決めた。 「ごめん…!」 そう言ったのは私なのになんでこんなに辛いんだろう。苦しいんだろう。 本当は分かっている。まだ、彼のことが好きだということ。 でも、遠距離なんて続く自信がない。 「親の都合で外国に行くなんて言えるわけないじゃん…」 つい呟いた一言。 だって彼は「俺らなら大丈夫!」って言うと思ったから。 大丈夫の言葉が1番嫌だ。私は大丈夫じゃないのに。私は1日でも会えないのが辛いのに…! 「!?」 泣きながらしゃがみこむ私に誰かの手が触れる。 この手はきっと彼だろう。 でも顔を見ることは出来ない。 好きが溢れてしまうから。涙が溢れてしまうから。 「好きだ。」 やめて、好きなんて言わないで… 「だから君がいつか、帰ってきた時に俺とまた、付き合ってほしい」 「!!(聞こえてたの…?)」 「帰ってこなかったら…?」 「何年でも、ずっと待つから。いつ帰ってきてもいいよ」 「ありがとう…!」 その後2人で何時間泣いて、何時間話して、何回抱きしめたか覚えていない。 別れて3年が経つ今、あの泣き顔を見ても好きになれるのはやっぱり彼女だけだ。 いつまた会えるかなんて分からない。 だけど 【俺は君に出会えたこと、後悔していない】 初投稿なので優しい目で見てくださいませ…。 辛口コメントはNGで…。
君の手を離さないように
「君は誰?」 「・・・私の、名前は・・・」 少し曇った朝。またこの夢で目が覚めた。知らない子に名前を聞かれる夢。別に怖くもなんともないけれど、何故だろう・・・懐かしいような、知らないような、そんな不思議な夢だった。気分を変えようと外に出て、あてもなく歩く。見慣れた景色、住み慣れた町・・・。なんだか飽き飽きしてきた。ふと足を止め、上を向く。さっきより分厚くなった雲は、自分の心を写しているのかもしれない。そんなことを思っていたその時。 何かが、動いた。 自分にさえ秘密にしていた記憶がよみがえる。目的に向かって全力で走った。古ぼけた神社、そこにいたのは・・・。 「メーリ!」 小さい頃と一緒だ。妖怪のメーリ、一番の親友だったけれど、いつしか忘れてしまっていた。 「君は、誰?」 メーリが聞く。私は迷わず答える。 「私は、カンナ!」 私はメーリに駆け寄って、手を握る。もう二度と、離すことのないように。 「カンナ、来てくれると思ってたよ」 メーリが言う。私が何か言おうとすると、頭に雨粒が落ちた。その時私は、さっき考えたことは間違いだったと確信した。だって、空はこんなに暗いけれど、私の心は晴れ渡っていたから! こんにちは、あおさです!いかがだったでしょうか。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
死んだ先の世界
本当に、これでよかったのだろうか。 見下ろすと、車や人が、点々と見える。 後ろにいる大人たちの声などは無視して、僕は、第一歩を踏み出した。 目を覚ますと、そこには、誰もいない。僕は何故か、辺り一面の草原の中心に突っ立っている。 見下ろしても、車や人は、ない。黄緑色の葉が、目がチカチカする程、きらめいている。 僕は思わず、その場に寝っ転がった。 なんてここの空気は澄みきっているのだろう。植物の匂いはなんていい匂いなんだろう。 心地よい風が僕の痣だらけの肌を優しく撫でた。ひんやりしていて、包まれている感覚。 幸せだ。 ずっとここにいたい。あんな世界、考えるだけで、ぞっとする。あそこは、息をする暇もない。ここでこんなに息を吸えることに、ありがたく感じる。 起きなければ。 寝っ転がった場所の葉々がぐったりしている。ごめんな。僕の体重で潰しちゃたな。 心地よい風がまた吹く。今度はさっきよりも強い。まるで前に進めと言っているかのようだ。なんだろう。このワクワクする気持ち。僕は思いっきり走った。果てしない草原を…。 …川だ。どうしよう。渡ろうかな。でも渡ってしまったら、もうあの世界に戻れない気がする。 頬に冷たい感覚。涙?泣いてる? もう少し、頑張ってみようかな。でも…。次から次へと涙が溢れだしてくる。戻りたくない。父さんと母さんに殴られる…。絶対嫌だ。そんな生活はゴメンだ。 『お前には味方がいるから。』 忘れていた。僕の大切な友達にかけられた言葉。心が強く締め付けられる。喉が熱い。 神様…どうか…どうか僕をあの世界に戻して。もう命を投げ出したりしない。一生懸命頑張るから。お願いします。お願いします…。 そうだ。願ってるだけじゃ駄目だ。戻ろう。この足で。 振り返ったとたんに目の前の視界が吸い込まれた。 目を覚ますと、そこには、天井?あぁ戻れた。やけにどたばたしてるな。 「自分が誰か分かる?」 白衣のおじさんが聞いてきた。僕は迷わずに答える。病室中が歓声を上げた。僕は嬉しかった。こんな僕でも、生きてくれたら喜んでくれるんだ。あっまた涙が…。今度は、思いっきり声をあげて泣いた。そしたら病室の人たちも声をあげて泣いた。僕はそれが面白おかしく、その瞬間初めて、心の底から笑うことができた。
失恋
ただ、このままでいい。 恋する瞳に、私がいなくても。 「俺、このキャラの書き方がいいな。」 横を向くと、そう言ってくれる先輩がいる。 放課後に、私のイラストを見に来てくれる先輩。 私は、その先輩のことを好きになってしまったんだ。 でも、私の気持ちが届くことなんかなくて。 そんな日々が1週間ほど続いたある日のことだった。 「そういえばさ、好きな人っているの?」 いきなりすぎる、先輩の言葉に [はい。先輩のことが好きです。] なんて言えるはずもなく。 「いや、いませんね。」 そうウソをついてしまった。 「そっか。女子って恋とかしたら、どうなるのかな~って思っただけ。」 「逆に、先輩っているんですか?好きな人。」 いないよ、その1言が聞きたかっただけなのに。 「俺?俺の学年にいるよ。だからさ、告白しようと思うんだけど、どう思う?」 「えっ、え一っとそうですね。」 そっか...。 先輩、好きな人いたんだ。 もし、今私が告白したら、付き合えるのかな。 そう考えた。何度も頭をよぎった。 けど、私は一一一 「告白したほうがいいと思います!がんばってください。」 応えんすることに決めた。 「ありがと!明日告白してみる!」 そう言って、笑顔を見せてくれた。 その笑顔が好きだった。 そんな笑顔をこわしたくないから、なんて言い訳にすぎないのかもしれない。 けど、応えんするって、決めたから。 ~2日後~ 「せ、先輩。告白の返事、どうだったんですか?」 「...OK!付きあうことになったよぉ!」 先輩が喜ぶすがたを見ていると、私が告白しなくてよかったと思う。 「良かったですね!」 「でさでさ、これからもイラスト見に行っていいよって言われたから、よろしくね。」 「...はい!」 たとえ私が、どんなに頑張ったとしても、先輩には彼女がいて。 「絵が上手な子」としか、思われないけど。 付き合えないからって、私の世界が全て不幸になるわけじゃない。 告白した方が良かったって思ったことが、ないと言えばウソになるけど。 でも、付き合わなくて、気づけた世界がいっぱいあるから。 私は前を向いて、進んでいく。 ~end~