短編小説の相談いちらん
短編小説
みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。
持ち寄る波動
「人にはね、見えない波動が出ているんだよ」 父は、オカルト話を平気でする人だった。病床に横たえる父がその話を始めたのは、淡い斜陽がカーテンを射す夕暮れ時のことだった。僕はそのときも隣で本を読んでいた。僕がページを捲る横で話は進んでいき、あるとき父は、こんな興味深いことを言った。 「波動はね、眠ると消えるんだよ」 その言葉に思わず耳を傾ける。視線は父を見ない。 「でも持ち寄ることはできる。誰がくれるかはわからないけどね。 その話は幼少期の僕では理解できず、頷きも相槌も口を衝かない。父の饒舌が解かれたのはその後だ。病室の静寂に突き刺される。ふと父に目を向けた。そのときにはもう、父は息の根を止めていた。 40歳で癌だった。余命5ヶ月。抗癌剤の影響で、髪が抜け、痩せ身は骨を浮き彫りにしている。まるで生きた屍だ。僕はその残酷な姿を見るのが苦痛で、よく本に視線を逸らしていた。活字は精神を和らげる。しかし失ってから、もっと父と接するべきだったという悔恨を孕んだ。 父が息を引き取った後、僕は不登校になった。母は放任主義だったせいか、咎めなかった。誰かの死がトラウマになった。名も身も知らない赤の他人の訃報にも、自然と涙が募った。 そして僕は47歳になった。22歳には就職先に恵まれ、26歳には婚約を交わし、28歳には一人娘を授かった。そして大事もなく47歳を迎えた。 客観視すれば順風満帆な生活だが、記憶には今も父の死が刻まれている。見えない波動の話もだ。その話が脳裏に甦るたび、僕は煙草に触れた。嫁や娘から止められたが、それでも紫煙を燻らせたベランダで父を想う。次は母かもしれないと思うと、涙が溢れた。 その直後だ。憶測は大きく外れることになる。順番が回ってきたのは僕だった。外出中に腹痛で倒れ、救急車に運ばれた後、僕は医師から膵臓癌だと告げられた。嫁には泣いて怒られた。どうして言わなかったの、と。僕に向けた憐れみと哀しみをないまぜにした声は、まだ記憶に残っている。 そして医者が息を吐いたのは、入院を続けて5ヶ月を迎えた時だった。 「余命5ヶ月です」 苦虫を噛んだような表情で告げる医者の前で、僕は固唾を飲んだ。目には潤う涙もない。後ろに立つ娘も驚愕して身体を硬直させている。顔を伏せて泣いたのは、隣に佇む嫁だった。医者は「でも」と、僕らに希望を馳せるよう促した。 「ドナーが見つかれば、まだ助かるかもしれません」 あまりにも他人事で無慈悲な、一縷の希望。僕の心には絶望が灯った。 その絶望は覆らないまま、僕は病室の天井を眺めていた。残り5ヶ月しかない命を、家族と病室で過ごす。ドナーはまだ見つかっていない。抗癌剤の影響で僕の髪も薄くなり、頬は痩せてきた。 椅子に腰かける嫁が、諦めたように呟く。 「まだ生きたい?」 僕はその唐突な問いに、しばらく経ってから唇を微かに動かした。 「どうだろうな。僕は……生きたいのかな」 わからなかった。父の運命が決した闘病生活に、僕も同じく終止符を打つか。ドナーという奇跡に賭けてまだ生きるか。僕としてはどちらも本望だった。むしろ、いま死んでも後悔はない。正確には、ひとつだけ後悔が残る。それを晴らすために、僕は口を動かした。 「僕の父さんも、癌で死んだんだ」 嫁は目を見開いて頷いた。親子の妙な共通点を察したのかもしれない。対して僕の瞳は細くなって、閉じる。 「そのとき、父さんが言ったんだ。人には見えない波動が出ているって」 見えない波動? 嫁が問う。僕も頷き、話を続ける。 「その波動は、死ぬと消える」 ぞわりと、嫁の背筋が凍ったように見えた。 「でも、波動は持ち寄ることができるんだ。誰が持ち寄ってくれたかはわからないけど、確かにわかるらしい」 「ねぇ、それって……」 僕は嫁と目を合わせる。彼女は唇を震わせながら、僕の膵臓を見ていた。涙袋は透明に濡れて、僕はそれを指先で拭ってやる。 見えない波動の話は、闘病生活の末に気付かされた。勝手に勘違いしていただけで、これは今の話だ。 「あぁ、きっと臓器移植のことだ。最期にその話を持ち出すってことは、きっと父さんは、奇跡を諦めなかったんだろうね」 途端、病室のドアが2度、ノックされた。 「ド、ドナーが見つかりました!」 医者からそう連絡を受けた。息遣いは荒く、身を震わせている。その医者が、僕の最後の記憶だった。意識はぼんやりとして、闇が閉ざす。 光が差したのは8時間後。僕は薄らと瞼を開くと、隣には嫁と娘。あの後、眠ってしまったらしい。僕の視界が開けると嫁は目を腫らして泣いた。娘は僕に抱きついて、頬擦りをしてきた。 「成功、したって」 嫁の言葉に勘づいて膵臓に触れる。気づく。そこには持ち寄られた、見えない波動が蠢いていた。
ユウレイ(意味怖かも)
私が先日お墓参りに行った時のことだ。 若そうな女性2人組がこんな話をしていた。 盗み聞きは良くないと思ったが聞いてしまった 聞かなきゃ良かった。 右「私神社に行くと気配感じるんだよね…」 左「あー霊感あるね…」 右「たまに家までついてくるから嫌になるわ笑」 左「レイカンだね…怖い、怖い」 彼女は気づくのだろうか 右「まぁ家の 中 には来ないけど!」 左「流石にね。というか入れないし!」 1部はオバケじゃないってことに 右「というか××には憑かないの?」 オバケじゃなくてそこの… 左「取り憑く側だから私…」 右「? あー××それが仕事だもんねー」 左「うん…」 君の友達ってことに。
これからいっしょに、頑張ろう~不登校のあなたへ~
私、「天川 紅葉」(うみかわ もみじ)は不登校だ。 親は最初のうちは理解してくれなかったが、今は私のことをわかってくれたのか、いつも通り接してくれている。 ある日、担任の先生から手紙がきた。 「天川紅葉さんへ 家ではしっかり休めていますか? 1-Cのみんなは元気に過ごせています。 国語の学習で、作文を書く学習に入りました。テーマは、『少し前の自分と同じような状況の子に読ませてあげたい作文』です。 1-Cで最も優れているものを市の大会にだすことになっています。天川さんも作文を書いてくれると嬉しいです 江南友紀」 それにしても、作文か… 少し前と言ったら、不登校になりたての時のことだろう。 不登校になりたての時の子に、読ませてあげたい作文… とりあえず、作文に書きたいことをまとめてみよう。 また、手紙がきた。今度は、手紙と一緒に本のようなものが入っている。 「天川紅葉さんへ 作文ありがとうございます。 市の大会の結果を、封筒に入れておきました。」 市の大会の結果は、この本に書いてあるのか。 本のページを、なんとなくめくってみた。 「第五十二回、××市作文コンテスト 大賞:天川紅葉さん 『不登校のあなたへ』 金賞:佐々木葉月さん 『叶わなくても敵わなくても』 銀賞:七瀬美波さん 『大切なこと』…」 嘘。大賞を獲得したなんて。 もう一回、本を開く。そこには、確かに自分の書いた作文が載っていた。 そして、「作文へのお礼コメント」という欄があり、たくさんのお礼コメントが書かれていた。 ざっと読んでいたら、数十個ほど中のひとつに釘付けにされた。 「柴田隼斗さん 美名森中学校 一年生 この作文を読む前は、少し先の未来も、ずっと先の将来も、ずっと絶望しかないと考えていました。死にたいと思ったこともありました。しかし、この作文を読んで、未来に希望があると思えました。私に希望をくれて、私を救ってくれて、本当にありがとう。そして、これからいっしょに、頑張ろう。」 美名森中学校ということは、同じ中学だ。 こんな近くに、私と同じような人がいたんだ。 “これからいっしょに、頑張ろう。” ありふれた言葉だが、なぜか心に響く。 そうだ、これからいっしょに、頑張ろう。 本を閉じて、立ち上がる。 朝日が、やけにまぶしく見えた。 ~後書き~ おはー!都姫*だよー! 最後まで読んでくれてありがとうございました! 終わり方意味不明になっちゃって申し訳ないです(´;ω;`) 作文の文章も書いてみたかったけど文字数の関係で… ちなみに柴田隼斗は紅葉の未来の旦那さんです♪ 感想くれると嬉しいです! アドバイスもぜひぜひ!きっとツッコミどころだらけだと思うので… それじゃあ、ばいちゃ!
ぶっきらぼうな君が失恋した私を変えてくれた
私は田中千鶴、中学三年生。ガチの陰キャ女子だ。クラスでの印象は薄く、モテるどころか名前すら覚えてもらえない。そんな私だけど、かなりの少女漫画オタクだ。少女漫画みたいなキラキラした恋を自分もしてみたいな。小学生の頃からずっと思っていた。 こんな芋女の私も中学二年生の冬、初恋をした。相手は、その当時中学三年生だった大島翔先輩。ある時、大島先輩が私を助けてくれて、その優しい瞳と声掛けにキュンとした。しかし、その恋は長く続かなかった。 大島先輩は、バレンタインに幼馴染の女子に告白されて、付き合い始めたそうだ。まあ、地味系陰キャ女子の私とイケメンな大島先輩が付き合える訳ないよね。先輩への想いを胸に秘めて、私は中学三年生になった。 もう恋なんてできない。私は少女漫画の世界に浸っているだけでいいの。そう思っていたが、運命の相手というのは突然現れる。 いつも通り、教室で一人ぽつんと少女漫画を読んでいたら・・・ 「おい、田中。また少女漫画読んでるのかよ。ほんっと好きだな。少女漫画バカか?」 同じクラスの藤井悠真が声を掛けてきた。しかし、バカと言われて正直カチンときた。 「何よ、私の事なんか何も知らないくせに。放っておいて。」 その後も藤井くんは私に話しかけてきた。あっ、話しかけるというか、からかっているという方が正しいかもしれない。いつも腹が立つような事を言うが、最近それが楽しくなってきた。それに、藤井くんと仲良くなった(?)おかげで知り合いも増えたし、前よりも明るくなれた気がする。 私、もしかして藤井くんに恋、している?いや、失恋した私に恋?それも、相手は藤井くん?ぜーったいに何かの間違い、だよね...? セミが鳴き始めた暑い夏の朝、私は学校の靴箱にこんな手紙が入っている事に気が付いた。 『放課後、屋上に来て。』 ぶっきらぼうな表現だし、字も綺麗ではない。恐らく、この手紙を書いたのは藤井くん?まあ、とりあえず放課後、屋上に行くとするか。 放課後、帰りの会が終わったら、私はすぐに屋上に向かった。そしたら、案の定藤井くんがいた。そして、私にこう言った。 「俺、田中の事が好き...!」 照れてる、物凄く照れてる。でも、よく通る声で私の耳にはハッキリそう聞こえた。答えは、もう私の心の中にある。 「私も、藤井くんが好き。だから・・・」 『付き合ってください。』 私と藤井くんの声が重なった。 私は陰キャで、恋やモテとは全く無縁な人生をこの十五年間送ってきた。しかし、藤井くんと出逢って、毎日しつこく話しかけてくれて、私の恋の花は咲いた。藤井くん、これからもよろしくね。
輝く私と努力
「やっぱり惠愛はかわいいなーっ!もうっ!」 「えへへっ、ありがとっ!」 こんなやり取りが私、花宮 惠愛(はなみやめあ)は大好き。だって、自分のこと褒められて嬉しくない人いる? いないよねっっ?!…でもさーっ。私の事を悪く思う人もいてー。まぁ大体女の子。聞こえてくる陰口では、「調子乗ってる」とか「顔に恵まれてていいよね」とか「努力なんてしたことないんだろうね」とかかな。何言ってるんだろうね、馬鹿みたい。 私はすっっごい努力してきたよ? 2年前、中3まで、私は暗くて、顔もそんなによくなくて、どちらかというとブスな陰キャだった。今とは全然違う。クラスの人達に「名前と見た目の差ヤバw」とか言われたり、いつも人に合わせるからパシられたり。 ーでもある日、私はある人に出会った。 テレビで見たモデルさんだ。その人は可愛くて綺麗で、面白くて、真面目で。私はその時、決めた。 「私も絶対あの人みたいに輝いてみせる。」って。 その日から、ダイエットしてスタイルが良くなるように頑張った。スキンケアして、お小遣いで可愛い洋服やメイク道具を買って。毎日毎日、たっくさん努力して、ちょっと可愛くなれた。そのおかげで勇気が出て、明るくなれた。 ー今の私は数々の努力の成果。 悪口言う人達は言ってればいい。その内に私はもっと努力して、もっと可愛くなってやるから。 努力をして、自分を愛せば、未来は明るくなるんだから!
奥手な2人の物語 【恋愛小説】
初めましてっ! 私は西城 希空(さいじょう のあ)! 恋バナ大好き、中学2年生です♪ 唐突だけど、ちょっと内緒話! いーい?絶対に秘密ね! 実は私、西城希空は… 同じ部活の、木城 涼雅(このしろ りょうが)くんのことが好きなんです…! …あっ、もぉ~ッ! そんなに大きい声出しちゃだめ!秘密だって言ったでしょ~/// 明日の放課後、告白しようかなって思ってるんだけど、どうかな…。 ほんとに!?…よしっ!私、頑張るね!! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー よ。俺は木城 涼雅。 サッカーが好きな中学2年生。 あのさ、ちょっと相談に乗ってくれねぇかな…。 今から言うことは、絶対、誰にも言うなよ…! …お前さ、西城希空、知ってるだろ? 俺、そいつのこと好きでさ…/// 明日の放課後、一か八か告ろうと思ってるんだけど…。 …ほんとか!?…ありがとな。俺、明日頑張るわ。 告ったらLINEするから!まじさんきゅ! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ー次の日の放課後ー 涼雅「なんだよ、急に呼び出して…。」 希空「…そっちだって。」 涼雅「用があるなら言えよ」 希空「…木城くんから言ってよ。」 涼雅「…西城から言えよ。」 希空「じ、じゃあ、一緒に言うっていうのはどう?」 涼雅「…まあ、西城がいいなら別に…。 行くぞ。…せーのっ!」 2人「好きです!付き合って下さいっ/// …え…?」 涼雅「…俺…お前のこと、中学入ってからずっと好きだったんだ。 西城の笑顔に惹かれてたんだよ。」 希空「わっ私もっ…中学入ってからずっと… 木城くん、いつも優しくしてくれるから。」 涼雅「……結局俺ら、両想いだったんだな。」 希空「だね。…涼雅くん、これからよろしくね…!」 涼雅「こちらこそよろしくな、希空。」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー どうでしたか、! 終盤の表現、ちょっと自分じゃ納得いってないところもあるんですけど… アドバイスあればぜひお願いします!
眠れない夜、君と。
またこの夜がやってきた。 眠れない夜。チク、タクと、時計の 秒針の音だけが暗い部屋に響く。 私は溜息を吐きながら、ベッドから 身体を起こした。 私は、眠れない夜がやってくると、 いつも、散歩に出掛ける。 外に出ると、夜の新鮮な空気で 身体が包まれた。 深夜問わず人が多い繁華街を歩く。 「……見つけた」私はポツリと 呟いた。 「お、久しぶりだねぇ、元気してた?」 彼女はクスリと笑いながらそう私に声を掛けた。 「…うん、いつも通り。」「そっか。 なら良かった。」そう会話をすると、 彼女は私に向けて手を差し出した。 「じゃあ、行こっか。」「…うん。」 私はその手を取って、繁華街の中を 走り出した。 明日に向かって。
月が見守る恋の行方
「ねえ、知ってる?”月が綺麗ですね”って、”あなたの事が好きです”っていう意味なんだって!」 そう興奮気味に親友の中川文音が言ってくる。私は、星野綺羅。ごく普通の中学二年生だ。実は今、同じクラスの二階堂俊に恋をしている。二階堂くんとは、中学校に入学した時に初めて出逢って、今の関係は友達だ。しかし、二階堂くんはイケメンで文武両道タイプ、そして性格もいいから学校中の女子にモテている。 「綺羅、二階堂が好きなんでしょ?これ、二階堂に言ってみたら?」 いや、無理無理。そんなロマンチックな事、この私が言える訳ない!!とはいえ、無理難題だと思いつつも、少し言ってみたくなってきた。 その日の放課後、私は昨日の小テストで赤点を取ってしまった為、追試を受ける事になってしまった。それが終わった頃、窓から空を見上げたら辺りは真っ暗。まあ、そりゃそうだよね。今は十一月の終わり、もう冬が近づいてきている。教室にカバンを取りに戻ったら、 「二階堂くん!?」 なんと、もう午後六時だというのに教室に二階堂くんがいた。 「バスケ部の練習やってたら遅くなって。星野は今から帰り?真っ暗な中女子一人で下校なんて危ないだろ。一緒に帰ろう。」 え、一緒に帰れるの?しかも、二階堂くんと二人きり?!嬉しいけど、何だか恥ずかしい。 そんな事を思っていたが、結果的に一緒に帰る事になった。空には幾つもの星が輝き、真ん丸な月が浮かんでいる。あ、月?もしかして今、アレを言うチャンスなのでは...? 「あっ、あの、二階堂くんっ。つ、月が綺麗だね...。」 あぁ~、言えたけど全然自然な感じじゃない。私、今絶対に顔真っ赤だ。 「星野、月が綺麗って?あっ、もしかして・・・」 二階堂くんの顔も真っ赤だ。耳まで赤く染まっている。月が綺麗ですねの意味、二階堂くんに伝わったのかな? 「俺、星野が好き。俺の彼女になってください!」 二階堂くんがそう言って左手を私の前に差し出す。ドキンドキンと心臓が二階堂くんにも聞こえそうなくらい大きな音をたてる。 「はい。」 私は二階堂くんの左手を両手でつつみこむようににぎった。 十一月の終わり、キンと冷えた風が吹く晩方、満月が私と二階堂くんを優しく見守っていた。
いつしか君もさようなら
私は、幸せ者。 大好きな人がそばにいる。それだけで私は幸せ者。でも、私の大好きな人は幸せなのかな? 「俺の手術費、1億かかんだよ。」 私は君の為になにかできないの? 気づいたら私は悪の手に染まっていた。「君、すごいね。私が出した 仕事もう終わらせて、そんなにお金が欲しいのかい?」「はい」 「殺しをしても愛する人を守りたいのかい?」「はい」「そうか。」 殺して、殺して、殺して、君の為に集めたんだよ。お金。 ガラッ。君の病室を開ける。「あなただぁれ?」綺麗な女性だ。「ああ。あいつはただの幼馴染。こいつ。俺の彼女」「よろしくね」 頭が真っ白になる。貴方は、私の大切な人、いや健人の彼女なの? 私が頑張った意味は何?自然と病室から飛び出る。涙がサラサラと溢れる。ああそうだ。あいつらを殺してしまえばいいんだ。そうだ。それがいい。あいつらの方に銃をむける。 何でだろ。撃てないや。なーんだ。 私、健人の笑顔を見れたらいいんだ。一億円を君の彼女の鞄の中にそっと入れる。 「おい。本当に退職するのか。それって死ぬってことだぞ。」「はい。もういいんです。」「私あの人が今 笑顔なら。もういいんです。」「そうか。」 バンッ。部屋の中に一つの銃撃音が 響く。「あの人って幸せ者。」 終わり
紅い世界
私はアユミ。 家の庭に出ると、見慣れない扉を発見した。 「なに、ここ?お母さんが勝手に作った・・・わけないよね?」 困惑した。ダメ、開けちゃダメ、とわかっているけど、つい、私は扉に触れた。 冷たいドアノブの感触が気持ちいい。 反射的に扉を開ける。その向こうには・・・・・・。 「ええっ!?」 すべてが赤色の世界が広がっていた。 「よっ!・・・あれ、君誰?」 横から声を掛けられて、驚いてそっちを見ると・・・ 今私が好きなカイトがいた。 「カイト・・・・」 よく見るとこの世界には、私が今まで好きになった人が住人として集まっていた。 「なに~!?ここ!!!」 困惑で叫ぶ。慌てて扉を無理やり開ける。 その世界から出ると、見えたのは現実世界。 私はこの世界を「紅い世界」と呼ぶことにした。 悲しいときや疲れた時は、この世界に入って彼らに癒される・・・・という日々を送った。 紅い世界は、私の秘密基地、のようなものだ。
ハナ、ハルカ
「ハナ、ここ教えて…」 「んーと、そこは…」 ありふれた日常 当たり前の会話 2人で笑い合う瞬間 できなくなるだなんて、考えてもみなかった * 「ハルカ…私、転校することになった」 そう打ち明けたハナは、眉を下げて悲しそうな顔をしてた 「…そっか」 行かないでと言いたい けれど、ハナが家族と話し合った結果に友達に過ぎない私が、口出ししてはいけない気がした 「…いつ?」 「夏休み入ってすぐ。約束のお店、行けなくなった。ごめん」 約束などどうでもいい ただそばにいたかった ただ横にいてほしかった ただ一緒に笑っていたかった でも、神様は許してくれないんだね * 「明日かぁ…」 「…うん」 「実感無いな。ハナが引っ越しちゃうなんて」 「私なんて実感ありすぎるよ。家の中ダンボールだらけだし」 「ふは、そうなんだ」 明日、ハナはここから去る 本当なら直前まで話していたいけれど、朝早くなのでハナも来なくていいよと言っていたし、親にもダメと言われた …だから 「…ハナ、これ」 「ん…?手紙?」 「そう。向かい合ってだったら、うまく言えない気がして」 「…なんかハルカらしくないね。でもありがと」 その場で見たりせずそっとポケットにしまった それがハナらしくて、でも酷くハナらしくなくて 今日離れてしまったらしばらくは会えないんだ、そう考えるとキュッと胸が締め付けられた それは、共に過ごした日々の尊さを表しているのかも 長い影 橙色の空 カラスの鳴き声 門限がすぐそこにある 今日くらい破ってもいいかな でもハナはそんなことしないよね 順従な子だもん 「…もうこんな時間か、そろそろ帰らなきゃ」 「…また会お。ハルカ」 「うん…またいつか。絶対ね、ハナ」 ひらひらと手を振り、目尻に溜まる涙を無視して全力で笑う ハナはくるっと回り帰路へ体を向けた 運動は苦手でも歩くのは凄く早いのがハナだ 小走りでないと追いつけない スタスタと歩みを進めている ”追いかけなきゃ” 本能的に感じたんだ でも私の足は動かない なぜ?まだ話したい 「……ハナ…!」 絞り出した声は、届きもせず夕暮れの空へ消えていった 『ハナへ── ハナと出会ったのはあの小さな”花”畑だったよね。また会うのが例え”遥か”遠い未来でも、あの花畑は忘れないでよ? ─大好き。今まで有難う ハルカ』
くらべられっ子
私には、双子のお姉ちゃんがいる。 私はあかり、お姉ちゃんはあおいである。 漢字はこう 「明花莉」「葵衣」 私は葵衣が嫌い。 葵衣は、可愛くて明るくて、クラスの人気者タイプ。でも勉強はできない。 私は、勉強はできるけど地味だし可愛くもない。 そんな私達は、よくくらべられた。 私には「地味だしかわいくない」「しゃべりかけにくいよね」「名前と真逆じゃん」 「双子なのに性格違いすぎ」「会話つづかない」「葵衣ちゃんと別人」「仲良くできない」 葵衣には、「遊んでばっかり」「同じように育てたのに」「もっと明花莉を見習って」 「できがちがう。もっと頑張って」「勉強しなさい」「なんで明花莉にできて葵衣にはできないの?」 *・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*'・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・* (2人)もう限界!私を…ほっといてよ! そんな中、葵衣がひらめいた。 「2人の力を合わせよう!」 ということで、私は葵衣に勉強を教えて、葵衣は、私にヘアアレンジや、ファッションなど、 可愛くなれるようなことをたくさん教えることにした。 *・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・* そして学校の日… 「え!?本当に明花莉ちゃん!?」「めっちゃ可愛い!」「そっちの方が絶対いーよ!」 テスト返却の日… 「すごいじゃん葵衣!」「やればできるじゃん!」「よく頑張ったね!」 (2人)双子でよかった! *・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・* ある双子ちゃんのお話です。 感想いただけたら嬉しいです!
いつもの図書館
午後5時25分。 僕はいつもの図書館に向かって歩き出す。 その図書館では恋人の呉屋が今日も待ってるのだ。 歩いてる途中、電柱の側にある花束を見て嫌気が差す。前にここで交通事故があって、学生が1人亡くなった。 気分が悪いまま図書館に着いた。 図書館に入り、呉屋をみつけ隣に座る。 呉屋は5時30分を指す時計を見てから少し寂しそうにこっちを向き、すぐに本を読み始めた。 9月の夕日が呉屋の後ろから射して逆光で呉屋の姿が黒々しい。 そういえば前に呉屋がこの時間帯は黄昏時って言って、少し薄暗くて相手の顔の見分けが付きにくい時だって言っていた。 でも正直、呉屋の顔が暗くて見えなくても背丈とか声とか仕草で分かる。 しばらく黙ってたけど、呉屋に言いたいこと、いや、言わなくちゃいけないことがあるんだ。 ずっと本を読んでいる呉屋に向かって、口を開く。 『呉屋、あのさ「呉屋くん。」 突然、図書館員のおにいさんが呉屋に話しかけた。この人はよく本を探すのを手伝ってくれるから、僕も呉屋も面識がある。 「毎日来てるみたいけど、大丈夫なの?」 「はい、逆に毎日来ないと落ちつけなくて。あいつ学校帰りよくこの席で一緒に本を読んでたから」 呉屋の声が震えてる。なんだか胸が苦しい。 「その本、いつも読んでるよね」 「これ、あいつが最期に読んだ本なんですよ。この本に限った話じゃないけど、小学生でもわかる漢字なのにこの字なんて読む?って何回もきいてきて。本よく読めば頭良くなるなんて嘘なんだなーって。バカですよ。だからいつも無茶するんです」 「呉屋くん」 「ここで忘れ物しても、明日学校休みなんだからその時取りに行けばいいのに、暗い時間帯に行く必要ないのに、たかが俺があげたペンなんてわざわざ取りに行かなくていいのに、あの日、あの時、俺が図書館に行くのを止めてれば・・・」 呉屋の目からどんどん涙が溢れてくる。それを見て図書館員のおにいさんが慰める。 僕はただ見ることしかできない。 背中をさすることも、声をかけることもできない。 でも呉屋に言いたい。もうこれ以上、呉屋にこんな思いさせたくない。なのに、 『呉屋、あのさ、あれは呉屋のせいじゃないよ。僕、今でも呉屋が大好きだよ。だからそんな顔すんなよぉ・・・』 今日も僕は呉屋に話しかける。 けれど呉屋には届かない。
もう、自分でもわからない
あっ、聞こえてますか?どうも■■です。今日は、全然知らない人の相談に乗ってくれて、ありがとうございます!私のことは、なんとでも思ってください! さて、急に話してごめんなさい。私は、気づいてしまったんですよ。それをどうしても誰かに伝えたくって。 私は、怖いんですよ。いつも誰かに褒めてほしい。私を認めてほしい。どんなに信頼されなくてもいい。嫌われたくないんですよ。 そんな私だから、【独り】は大嫌いです。常に誰かと繋がりを感じたい。私はそんな大嫌いな私に勝つために、「自分の本当の敵は自分」という言葉を掲げて今まで逃げませんでした。どんなにつらくても、息をしました。それが、痛か った。辛かった。嫌だった。そんな感じで、心の病気になっちゃいました!そんな重く捉えないでください!少なくとも、私は気遣ってほしくありませんから。 しかし、私はこんな言葉に出会いました。 「 自分の本当の味方は自分だけ 」 面白くないですか??だって、これの真逆の言葉で今日まで逃げなかったんですよ。おかしくないですか??じゃあ、逃げなかった私の努力は、何だったんですか。心がボロボロになるまで我慢してきたことは、無駄だったんですか。 本当の私は「敵は自分だけ」なんて変な解釈して嫌なことから目を背けてきた。周りからの悪口も、「『本当の敵』が言ってると。周りはみんな優しいんだよ。」なんて聞かないふりして。辛かった。誰も気づいてくれなかった。 いや、違う。みんな、気づいてたんだ。そうだよ。記憶を変えちゃだめでしょ。皆、皆、 知ってた。 みんな、私が傷ついていることも知ってた。 みんなが知っていることを知っている私もいた。 みんな、面白がって止めないことも、私は知っていた。 自分の敵は自分だけだ。でも、周りも敵だ。どう生きるのが正解なんですか。どうすれば、周りからの認めてもらえますか。 こんな水曜の真っ昼間にこんな異常な話をしてしまってすいません!あなたがささやかな日常を遅れることを祈ってます! では。
モーニングルーティン ー小さな花探しー
私たちは毎日、「人生」と言う道にいる。それはいつも違う景色。今日のあなたの道はどんな感じ?華やかな花道を歩いている人もいれば、ランウェイみたいなスポットライトを浴びながら歩いている人、逆に山があって谷があってで辛い道を歩いている人もいるだろう。 私は今山道を歩いている。だって人間関係が上手くいかないし、受験生だし、将来にぬ悩むし。でもずっとその道ではない.歩いていたら,小さい花が少し咲いていることがある.小さな幸せがそこにはある.その小さな花、幸せを拾うか拾わないかは、自分次第。私は、いつも拾います。 いつも仲良くしてくれる友達がいること,いつも家庭のために働いて、可愛がってくれるお母さん、なんだかんだお姉ちゃん子な妹たち,いつも授業をしてくれる先生たち、毎日生きられていること。それだけでも幸せだと思う.だから今日も頑張れ私! といつも考えながら登校中1人で考える。 「さぁ、今日も小さな花を探そうかぁ」 青い空に向かってそうつぶやいた。 これが私の秘密のモーニングルーティンだ。 あとがき これは主人公の「私」の少しかわった心を書きまくったものです。なのでちょと考え深い話かもしれません。人生辛すぎたことがあったので感覚がおかしいくなってしまっていつからかこう言うことしか考えなくて 笑笑 あなたの人生が少しでも色鮮やかになるように、ぜひ「小さな花」を探してみてください。
「未だあの空に透過していた。」
「次もまた行こうね」 そう談笑していた矢先のことだった。 7月末の浜辺は 夏休みというのもあってか 人で賑わっていた。 快晴で絶好の海水浴日和だった。 あんな大波が押し寄せるとも知らず。 大波が押し寄せるまで そこは観光客で賑わうただの海だった。 までは。 それは本当に 突然のことで。 誰も予想していなかった。 沖に流されて 溺れかけていた子供を助けに行って 砂浜へと戻ろうとした時だった。 その大きな鯨のような波は 彼女と子供諸共飲み込んで 海に連れ去った。 残されたのは 彼女の誕生日プレゼントにと 私から彼女へ渡した 淡い水色のブレスレット。 白と青のガラスビーズをあしらったもので 世界に1つしかない物だから すぐ彼女の物だと分かった。 綺麗な青い空がブレスレットに反射して 綺麗な光を放っていても 彼女は二度と帰っては来なかった。 「私初めて海来たかもしれない」 「そう?よかった」 「また来年も海行こうね」 「うん」 「約束」 あれから 何年経っただろうか。 私は大人になって 社会の闇に呑まれそうになって それでも頑張っていた。 今日が君が居なくなった日だからと 君が好きだといった青い花と ブレスレットと 青い描きかけのキャンバスを持って あの海にいた。 私も掻っ攫って あの海に溶けたいと思いながら 青い空に手を伸ばす。 私は未だあの夏に取り残されてる。 未だあの空に透過していた。
いじめ
「主人公の姫川花乃役は、今井美鳥さんに決定していいですか。」 と、学級委員が言う。 それに続いてクラスメイトたちが頷き、私は主人公役になった。 私の名前は今井美鳥(いまい みどり)だ。 演技が好きで、今回の文化祭の劇でも、主人公役に立候補して、主人公になれた。 他の役の投票の集計が終わる。 「発表します。雪村真理亜役を、花川南さんに決定していいですか。」 学級委員の言葉にクラスメイトが頷く。 花川南さんは、お金持ちのいわゆるお嬢様だが、性格がとてもよくて親しみやすい。 劇の練習はきっとトラブルも起きないだろう。 そう考えながら、たくさんの拍手に礼をした。 練習はトラブルだらけ。 南さんの演技が絶望的だったのだ。 真理亜は気が強いお嬢様という役なのだが、南さんが演じるとただの心優しいお嬢様になってしまう。 そのうえ滑舌も悪く、練習が途中で止まることも少なくなくて、その度にどこからか舌打ちが聞こえてくる。 まあ、まだ本番まで数ヶ月あるのだ。急がずに練習していけばいいだろう。 そう思ったのは、私だけだったのかもしれない。 最近、南さんの元気がない。 筆箱がいつもと違うものになっているし、髪もプロに結んでもらったように綺麗だったのに、今はもう髪を結ばずにおろしていて、髪はボサボサだ。 いつも友達と行動していたはずだが、今は移動教室の時も一人で移動している。 もしかして、演技のことでいじめられたのだろうか。 そう考えて、担任に、南さんのことを伝えてみて、よく見ておいてほしいと伝えたが、やはり不安だ。 本番までになおるといいと思ったが、なおる気配はなかった。 南さんが学校をやすんだ。 本番まで、あと二ヶ月の時のことだった。 担任は、体調不良だと言っていたが、本当かどうかわからない。 劇の練習は、南さんがいなくなったことでスラスラと進んだ。 そのことが、なんだか南さんはただ害でしかないと言っているようだった。 本番まであと一ヶ月になったが、南さんはきていない。 南さんの家にお見舞いに行こう。 急に、思った。 お見舞いに行ってなにをするかはわからないけど、とりあえず行ってみよう。 そう思って、制服のまま南さんの家へ向かった。 南さんの家はやはり広い。 庭は少し小さめの家が一つくらい建てられるのではないかというくらいの広さ。 家自体は、三階立てて、こちらもそうとう広い。 チャイムを押すと、しらない若い男の人が出てきた。 「南さんの、クラスメイトの、今井美鳥です。お見舞いにきて…」 「わかりました。こちらです。」 そういわれて、家の中に入れられた。 階段を登り、二階に上がって、男の人がドアをノックする。それと同時に、 「はあい」 と声が聞こえる。 「クラスメイトの、今井美鳥さんが、お見舞いに…」 男の人がいい終わる前にドアが開く。ドアが開くと、そこには部屋着姿の南さんがいた。 部屋はとても広くて、私の家のリビングぐらいある。 「南さん、急にきちゃってごめんね。一ヶ月も休んでたから、心配で、お見舞いに…」 「うん。ありがとう。私が、いじめられてるの気づいてたんでしょう?」 えっ、と声をあげてしまう。 「あ、大丈夫。別に責めてるわけじゃなくて…あの、担任の、玉城先生が、美鳥さんが心配してたって教えてくれて…嬉しかったの。」 「本当にごめん。担任に報告するだけでなにもできずに。」 「いいよ。あ、お父さん、もう仕事戻っていいよ。」 すると、南さんのお父さんが階段を降りていく。 「あのね、南さん」 「なあに、美鳥さん。」 「南さんは、なんでいじめられたの?」 すると、南さんは、困ったように笑った。 「そんなの、わかんないよ。けど、きっと、私が演技が下手だから…」 「南さんは、学校、行きたい?」 南さんの目が大きく開く。そして、ぽろりと涙が落ちた。 「行きたい、行きたいよ、けど、言っても、いじめられるし、迷惑かけちゃうし、」 綺麗な大きい瞳から、涙がぽろぽろと流れ落ちる。 「南さんは、迷惑なんかじゃないよ。いじめは、なおるかわかんないけど、私が、支える」 気づいたら、私も泣いてしまっている。 「待ってるからね。絶対、来てね。二年生になっても、大人になっても、おばあさんになってもいいから、絶対会いにきてね」 「うん、会いに行く、絶対学校いく。」 二人の瞳から落ちる涙が、きらきらと綺麗に輝いていた。 ~後書き~ おはー!都姫*だよー! 最後まで読んでくれてありがとうございました! アドバイスくれると嬉しいです!! それじゃあ、ばいちゃ!
僕のカタチ
鏡を見るたび、嫌になる。 身長155cm。細身で、筋肉がついていない。似合わないセーラー服を着て暗い顔をした僕が写る。いつ見ても、それは変わることがない。 僕は女の子として生まれた。僕はかわいい女の子として育てられ、ヒラヒラのお洋服を着て、女の子の友達と遊んで育ってきた。それが当たり前だった。 でもいつからだろう。それが僕の当たり前ではなくなった。 家でも学校でも、女の子として扱われる。そんな生活に違和感しか感じなくなった。僕は女じゃない。毎日毎日そう自分に向かって叫んだ。僕はおかしい。なぜ普通の女の子でいられないんだろう。 これは僕だけの秘密だ。誰にもカミングアウトはしない。嫌われたくないから。気持ち悪がられたくないから。 そんな僕が、恋をした。あまりにも唐突だった。恋愛になんて興味がなかったのに。その女の子だけ、僕の目には美しく輝いているように写った。 もちろん、僕は戸惑う。この気持ちをどうすればいいかわからない。その子に好きと伝えたい。伝えたくてたまらない。でも勇気が持てない。そんな自分が許せなかった。毎晩毎晩、一人で泣いた。 でもそんなある日、奇跡が起きた。僕が帰ろうとしているとき、彼女が「一緒に帰らない?」と話しかけてきたのだ。 彼女と歩く帰り道は、いつもと違う景色が見えた。僕は夕日に押されるように、彼女に思いを伝えた。 君が好きだ 彼女は一瞬、驚いたような顔をして、それからとても嬉しそうに笑った。彼女は初めて、僕の全てを受け入れてくれた。 僕は彼女の横で、声をあげて泣いた。僕は僕でいい。初めてそう思えた。