短編小説の相談いちらん

短編小説

みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。

短編小説みんなの答え:3

君のくれた誕生日プレゼント

私は紗奈。澄輝が好き。でも、こんなことを言われるとは思ってもいなかった。 「ねえ、紗奈の誕生日さ、お前の家行っていい?」 そう澄輝に言われた。誕生日の一週間前。今年も誰からも何も言われないいつもの誕生日だと思っていた。 「えっ。何かの罰ゲーム?」 思わず私はそう聞き返してしまった。そうでなければ私は誰からも話しかけられないクソ隠キャ。私のことなんて誰も気にしていないと思っていた。気まずい沈黙。私たちは何もできないで固まってしまった。先に口を開いたのは澄輝だった。 「じゃあ、そういうことだから、紗奈の誕生日、家行っていいか聞いといて!」 ああ、言われてしまった。親は基本家にいない。だから好きに友達を呼んでいいと言われている。 「ちょっと待って。澄輝。」 慌てて澄輝が振り返る。 「来てもいいよ。」 その一言を言って、私は席についた。 __一週間後 来るわけないよな、と思いながら一応来た時に恥ずかしくないよう、部屋は片付けておく。 __10分後_ ピンポーン。 軽いチャイムの音。私はのぞき窓から誰か見る。そこには、澄輝の姿があった。 「来たよー」 そして私は、ドアを開けた。澄輝は、何も持っていなかった。当たり前だよな、と思う。 「いらっしゃい。中にどうぞ。」 ついそう言ってしまった。 「お邪魔しまーす」 そして私はいつもの通り、自分の部屋に案内する。 「じゃあ、誕生日プレゼントあげるね。」 あっても、生ごみしか渡されない私の誕生日。 「ずっと前から好きだった。付き合ってください。」 え。私はそんなことないと聞き返す。本当だと澄輝はいう。嘘だ。 そうこうしている間に、私は自分のベッドの前に寝かされる。抱きしめられる。 「もう一度言う。好きだ。」 その時私は、YESというしかなかった。 そして私たちは付き合った。 __10年後_ 私たちは結婚した。そして澄輝にこんなことをいわれた。 好きだよ、と。私たちはキスをした。

短編小説みんなの答え:1

思い続けた人=大好きな人

私が片思いしている相手はサッカー部。 俺が片思いしている相手はテニス部。 私の好きな人はかっこいい。 俺の好きな人はかわいい。 私はあの人の明るさに惚れた。 俺はあの子の優しさに惚れた。 私は 俺は 今日もあの人を思い続ける。 あの人は同じクラスのムードメーカー。 あの子は同じクラスの優等生。 あの人の あの子の 好きな人は誰なんだろう。 わ、目があった。たまたまだよね、。 あ、こっち見てる、?気のせいか。 私の頭の中には常にあの人がいる。 俺の頭の中にいつもあの子がいる。 ___ある日こんなことを聞いた___ 「“あいつ”があんたのこと好きらしいよ」 「“あの子”お前のこと好きらしいぜ」 え、?あの人が、私のことを、、? は、?あの子が俺を、?? そんなはずない。私が両思いなんて。あり得ないんだから。 まさかな、。どうせデマだろ。俺が両思いのはずない。 ある日私はこう思った。『告白するのも、悪くないかも?』 ある時俺はこう思った。『告白、してもいいんだけどなぁ。』 そして私は決めた。 そして俺は決めた。 あの人に告白することを。 俺はあの子を呼び出した。そして伝えた。 「俺は、〇〇が好きです。付き合ってください」 予想外の言葉が返ってきた。 「わ、私も。今日告白しようと思ってたの。」 そして返事はマル。 俺は大好きなあの子の彼氏になった。 教室の隅で告白のシュミレーションをこっそりしている時だった。 あの人に呼び出された。話の内容はまさかの告白だった。 嬉しさで泣きそうになったけれど、答えた。 「わ、私も。今日告白しようと思ってた」 私は目の前に差し出されたあの人の手を握った。 私は、大好きなあの人の彼女になりました。 こんにちは!蒼那(せなって読みます)です!初投稿で小説書いてみました! 無名の平和な両片思いです!感想ください!

短編小説みんなの答え:1

描けない。

いつだろう、私が絵を描けなくなったのは。 私は夕暮 咲(ゆうぐれ さき 絵を描くのが好きだった。自分で言うのもなんだが、きっと同じ年齢の中では上手い部類に入るだろう。 中学生のとき、友達に絵を見せたらネットに絵を投稿することを勧められた。 ネットでの名前は暮崎 優(くれさき ゆう 投稿を始めてから2ヶ月ほどで結構な人気がでて、依頼も来るようになった。 そこからだった。私を見失ったのは。 私は高校生になった。 光莉 藍(ひかり あい この子が、私の心を動かしたのだ。 「初めまして。光莉藍って言います、よろしくね!」 優しそうだ。 「夕暮咲です。よろしく」 「夕暮さんってなんか絵が上手そうだね!」 …この子は唐突に何を言っているのだろう。まあ、昔のことを話す気はない。 「私ね、絵を見るの大好きなんだー! 私のおすすめの絵師さんは暮崎優さんって人なんだよ!」 私の名前だ。見ていたんだろうか。 「暮崎さんの絵を見たとき、ビビッときたの!この人はすごい人だって! だけど、依頼の絵を描き始めたあたりから  なんか暮崎さんっぽい絵じゃなくなっちゃって… 最近は投稿も全然ないんだ…」 そうか。ちゃんとわかってくれている人もいたのか…この子になら…! 「あのさ、信じないかもだけど、私が暮崎優なんだ」 「えっ、本当!?」 「うん。私の話、聞いてくれるかな」 昔は、依頼に少し憧れていた。けど、今まで私は自分の描きたい絵しか描いてこなかった。 自分の描きたい絵とみんなが求めている絵は、少し違うって気づいてしまった。 依頼で描いた絵は良いって言ってもらえなかった。ちゃんとやり遂げられない自分がみじめだった。 だから、人気のある絵を研究して、みんなに良いって言ってほしかった。 それから、依頼は上手くいったけど一つだけ気になっていた。 ___楽しくない。 だから私は絵をやめた。自分の描きたい絵が描けなくなったから。絵そのものが描けなくなったから。 「ごめんね。こんな話しちゃって。聞いてくれてありがとう」 「ううん、むしろ聞けてよかった!ありがとう! 良かったら、私の絵を見てほしいな」 そう言って一枚の紙を取り出した。 「どう、かな…」 その絵は、あの頃の私と同じだった。 楽しいっていう気持ちがめいいっぱい絵に詰め込まれていた。 「良い。すごく良いよ」 また、絵を描けるかもしれないな。 【作者より】 読んでいただきありがとうございます。 フィクションです。 誤字脱字あったらすみません! 初めて小説を書いたので、良ければ感想を聞きたいです。アドバイスなども歓迎します!!

短編小説みんなの答え:1

あの星が輝かなくなるときまで {未央}

「未央!未央!」 「どしたのねーちゃん。こんな夜遅くに電話なんて。」 「ねぇ!茨城から流れ星見える!?」 「?あぁ、見えるけど…それがなに?」 「ホント?綺麗だねぇ~」 『…』 「え、それだけ!?」 「それだけって…もしかしてしっかり見えない!?ウソォ…こんな輝いてるのに!!…あっ今!!」 「落ち着けよ、 俺サッカー帰りだから疲れてんの。」 「あ、そっか…ごめん。」 「…体調は?」 「…え?未央が心配なんて…」 「俺だって心配くらいするし!」 「アハハ!全然大丈夫!今日もご飯完食したよぉ!!!」 「まぁそんなうるさかったら当然だよな。俺バカだった。」 「もぉーーー!」 「そんな騒いで大丈夫なの?」 「個室だしきこえないっしょ♪」 「そーゆーいみじゃねぇー」 「ほかの患者さん寝てるし。あ、見回りの人来る。」 「んじゃ」 「うん、ばいばーい  ねぇ未央…」 思えばこれが最後だった。 東京に病気を治すため引っ越した姉との最期の会話 明るくて、 転んでも、いじめられても笑って、 なにより嘘つきな姉だった。 星のようだった。俺にとって姉は 輝いていて、 手が届かなくて、 やっと触れたと思ったら火傷するくらい熱い思いを感じて その熱さが転生の明るい性格からなのか怒りからなのかわからないままおれはここに存在している。 存在してしまっている。 素直に伝えておけばよかった。 西沢未那という星が輝かなくなるときまでに。 「ありがとう。」

短編小説みんなの答え:0

文通と悪友

 文通がしたい、と、ふと思った。  LINEだのインスタのDMだの、なんでもかんでもスマホに終始してしまう昨今の生活がなんだか嫌になったからである。とはいえ手紙を入れた小瓶を海に流して偶然的な文通を始めるのは非現実的極まりなく、かといって恋慕っている雪子さんのポストに突如手紙を入れることは不審者がられてしまう危険があるため相応しくない。むくむく湧き上がる文通欲の行き場をなくして、私は親友であり悪友でもある池野に相談した。 「文通したいっていうか、『雪子と』文通したいんでしょう」 「まぁ大体そんなところだ」 「じゃあ僕が、送り主の名前は非公開だって言って渡してきてあげますよ。向こうにも気味悪がられないし、あんたものびのび雪子と文通できる。ほらwin-win」 「それはありがたいが雪子さんを呼び捨てにするな」 「そんなに怒るなんて、本当に大好きなんだなぁ」  からかわれはじめたので腹が立ったが、ともかくこうして文通は始まった。名前を明かせず、自分のヒントになるようなことも言えないので緊張しつつではあったが楽しかった。送るとすぐに返信してくれる雪子さんの優しさに触れて、余計に恋心は膨らんだ。雪子さんはきれいな字を書く。丸っこく親しみを持てる字だ。こんなことを言うと少々気持ち悪いかもしれないが、便箋からほんのり石鹸の匂いがして、雪子さんの長く艶やかな髪を思い出させた。会えなくても、それだけで満足だった。  しかし少し経った頃、段々と「会いたい」と思い始めた。私は雪子さんとはバイト先が数年前に同じだっただけで、文通以外でまともに話したことがなかったからだ。しかし僕は会いたかった。文通から始まるカップルなんて、優雅じゃないか。  手紙の送り主欄に書いてあった住所を頼りに、雪子さんの家に向かってみた。初めこそわくわくしていたが、だんだんと不思議に思ってきた。なんだか見覚えのある景色だったからだ。もう少し進むと、その違和感の理由がはっきりわかった。  ここは、親友であり悪友である、あの池野のアパートだ。    しかしなぜだろうか。まさか池野は雪子さんと同じアパートなのだろうか。そんな話は聞いたことがない。念の為、部屋番号を見ると、それは池野の部屋番号だった。これには驚いた。と言うより混乱した。池野の部屋のドアは鍵がかかっていなかったためドアを開けて「池野ー!!!」と叫んだ。すると、大層驚いたような顔でこちらを見る池野が、部屋の真ん中の机で、見覚えのある文字で手紙を書いていた。雪子さんの字、だと思っていた字だった。 「あー、バレてしまったか。あのあと雪子さん宛と言って君が渡してきた手紙を見たらちょっと面白くなっちゃって、イタズラしてやろうと思っちゃって。あの手紙、ぜーんぶ俺が書いたんだよね。残念」 池野は親友であり悪友であると思っていた。 これからはただの悪友と呼ぼうと思った。

短編小説みんなの答え:0

青春、この瞬間

えんぴつがカッカッと音を鳴らす。 合間にページをめくる音が挟まる。 誰一人、声を出さない。 ミユはこの静かな空間が好きだ。 一人で、夕日のあたった海を眺める雰囲気と似てる、 心地よい沈黙。 チャイムが鳴ると、とたんに全員しゃべりだす自由な感じも好きだ。 みんなの気楽で明るい声の中で読書をするのが、 ミユの何よりの楽しみだった。 友達もいない、好きな人もいない、だけど、 ミユはこの生活に満足していた。 今日までは。 「ミユさん、ミユって呼んでいい?」 「ミユが呼んでる本、それ何?」 「ミユ、放課後空いてる?」 同じクラスの吉野林太。 リンタが話しかけてくると、ミユは仕方なく本を閉じ、目を合わせる。 人づきあいが苦手なはずが、ミユは答えてしまう。 「いいよ」 「小説」 「空いてない」と。 “恋”の感覚を知らなくて、ミユはリンタが何を思って 話しかけてきているのか分からない。 分かったのは二ヶ月後、暗い教室の中で。 「好き、なんだ。付き合ってください」 いつもとは違う緊張気味の声。 汗だくの顔。 ふと、笑えた。 こんな私を好きになってくれてる。 胸が高鳴った。ドキッとした。 この瞬間、今の一瞬が「恋」が分かった時だった。 「い、いいよ」 そして、初めて彼氏ができた。

短編小説みんなの答え:1

太陽が綺麗

  僕は、江頭東。引きこもりだ。 学校のいじめが原因で、4年生の頃から引きこもりで不登校である。 今日も、ゲームして、勉強もして、食べて、寝ようとしていた。 …そのはずだった。 「東。ちょっと話があるんだけど。」 突然お母さんからそう呼ばれた。 「お父さんの仕事の関係で、田舎の方に引っ越す事になったの。」 「だから、学校も転校することになるけど。」 「…東。その学校に行く?」 学校という言葉を聞いて僕は、少しだけ顔を曇らせた。 僕は、学校が怖い。行きたくない。嫌いだ。 でも、少しだけ、心の中で 「行ってみたい」 と言ってう自分がいた気がした。 何分か時間がたった。僕は、僕は。 「学校。行くよ。」 「そう……。東が言うならそうしましょう。」 怖い。本当は、怖い。 でも、勉強をしたい。友だちを作りたい。楽しい、学校生活を送りたい。 大丈夫。 僕は、江頭東。もともと、引きこもりだ。 今、学校に行こうとしている。 「フーー。」 深呼吸をして、一歩を踏み出す。 ……… 「あはは。外に行くだけで結構時間かかっちゃった。」 「東…。車で行く?」 「大丈夫だってば!」 僕は、ふと空を見た。 「……太陽ってあんなに綺麗だったっけ?」 太陽が何故か前より、眩しく、輝いてみえた。 これから、僕はどんな生活を送るのかはわからない。 でも、いつでもこの綺麗な太陽とともに、 新しい学校生活をおくれたらいいな。

短編小説みんなの答え:1

雨宿りをしませんか?

私は、雨宮雫<あまみやしずく>私は雨女だ。そのせいで遠足などが中止になって友達もできなかった…でもある日、空を見上げるとなんと雲一つない快晴だったの。不思議に思いつつ学校に行ったら転校生がやってきた。彼の名は吉良陽太くん<きらひなた>彼が言うには晴れ男らしい。私は、吉良君のことが気になって話しかけようとしたの。でも吉良君の眩しいオーラで私の存在はかき消されて…そう落ち込んでいるとなんと吉良君が話しかけてくれたの。どうしたの?と聞かれたので私は、自分が雨女ということ、そのせいで友達がいないということを伝えたすると、「雨女が泣いてるから雨が降るんだよ。まずは雨宮さんが笑顔になればいいんじゃない?」と言ってくれたうれしかった。今までそんな人いなかったから。次の日、私は吉良君の言う通り笑顔で教室に入ったのそしたら、同じクラスの超モテモテ女子 虹咲菜々ちゃん<にじさきなな>が言ってくれたの。「おはよう」って。それから私はいつの間にか吉良君を目で追うようになっていた。そんな私を見る菜々ちゃんの視線が冷たいことを知らずに…ある日、もう一度吉良君に話しかけられたの。もしよかったら今度一緒に遊園地いかないって誘われたんだ。返事はもちろんオッケー。期待に胸を膨らませて待ち合わせ場所に向かったの。すると、吉良君と腕を組んでおしゃべりしている菜々ちゃんが。それでなぜか一緒に回ることに。二人きりじゃないのは残念だけど、吉良君といられるだけで十分だよねって思っていた。すると、吉良君がトイレに行ったとき。菜々ちゃんから私も吉良君が好きと告げられる。そんな中トイレから戻ってきた吉良君がごめん俺忘れ物したと言い出したのそれで雨宮さんついてきてと言い二人きりに。そこで急に大雨が降ってきた私たちは地価の屋根で雨宿りをした。そこでいきなり抱きしめられてオレ雨宮さんが好きなんだ。付き合ってほしいと耳元で言われる。私は私も吉良君が好き!と言い腕を組み菜々ちゃんのところへ戻っていった。そんな二人の上には七色の虹がかかっていた。       完

短編小説みんなの答え:1

拝啓。10年後の君へ。

海斗へ。 元気にしてる?私は…どうかなっ? たぶん、元気だと思うよ。 あれから10年たったけど、海斗は私がいなくても大丈夫? つらかったら、ちゃんと休むんだよ。 ご飯食べてる?ちゃんと寝てる?お仕事大丈夫? …もう、心配するとこだらけだよ。 私は、君を思わなかったことなんて、一度もないよ。 そして、今もきっと貴方のことを思ってる。 大好きだよ。                                      愛唯より。 愛唯へ。 元気か?…俺は元気だと思うけど… こう、彼女に手紙を書くって、緊張するんだな。 もう鉛筆を握る手がぶるぶる震えてる。 お前がいなくなってから、10年か…長いな。 寝れねえかも…お前のことが頭から離れなくて… でも、お前を忘れたくねえ。何があっても忘れない。 てか、忘れらんねえ。もう頭にしみついてる。 お前が生きられない分、俺がちゃんと生きるから、お前もしっかりしろよ。 大好きだぜ。                       海斗より。 十年前… 「これを、十年後の今日に見てね。」 「お前もな。」 「わかってるよ。」 「てか、天国に持ってけるのか?」 「大丈夫!なんとかする!」 「…」 そうして、二人は手紙を預け合い、愛唯は息を引き取った。 それから、10年の月日が流れた。 二人は手紙を見た後、声をそろえていった。 「ぷっ…変わんないな。」 「はっ…変わんねえな…」 二人はまるで、同じ空間にいるような気がして、慌てて振り向いた。 そして、その手紙を大事に抱きしめるのであった… それから60年後… 海斗は、結婚したが、今でも愛唯のことを思っていた。 そして、娘の名前にも、愛唯という名を付けた。 奥さんも、このことは承知しており、家族仲良く暮らした。 そして、あれから60年後の愛唯の命日、海斗も息を引き取った。 天国では、今でも二人で愛し合っている… END どうも!どうでしたか?今回はちょっと悲しいお話にしてみました。 海斗と、愛唯の名前の読み方は、想像にお任せします! ぜひ感想をお聞かせください!

短編小説みんなの答え:1

噂の女(ホラー)

俺はみちる。中1男子だ。 「ねえ、みちるくん。」 その時俺に話しかけてきたのは、俺が今、絶賛片思い中のゆりちゃんだった。 「え、あ、ど、どうしたの?」 俺は時々ゆりちゃんに話しかけて少しだけ話をしているが、この時はあっちから初めて話しかけてくれた動揺で、どもってしまった。それに…なんか話し方変わった?なんかちょっと上品になったような… 「取り憑き女って、知ってる?」 「え、なにそれ?有名?」 「わかんないけど…知らない?ショートカットの、取り憑いてくる女の幽霊。」 やっぱり話し方が前と違う。前はこんな上品な感じじゃなく、もっと元気な感じで話していたはず… 「あ…いや、知らないよ。そいつ、どんなやつ?」 「取り憑いてくるやつだから目には見えないんだけどね、大人しい感じの幽霊で、明るい性格の人に取り憑いて、その人の性格が大人しくなってしまうの。でね、取り憑かれた人が、他の人に取り憑かれてる事がバレてしまったら、わかった人が56されてしまうらしいの。そして、その『取り憑き女』の話ばっかりするらしいの。」 「へぇー。なんか怖いね。あ、そういえばゆりちゃん、もしかして、おしとやかな性格に憧れてる?なんか今日、いつもと違くない?」 そう俺が言った瞬間、ゆりちゃんが黙り、急にうつむいた。そして辺りを見渡せば、教室にいたはずのクラスメイトが、いつの間にか全員いなくなり、この教室は、俺とゆりちゃんの2人だけの部屋なっていた。 「え?」 俺はゆりちゃんの急な変化と、教室の異変に恐怖を感じ、思わず声が出た。 「ど、どうしたn」 「………ばれたかな。」 「え」 ー次の日ー アナウンサー「昨日、朝学校に登校したはずの『杉原みちる』さんと、みちるさんのクラスメイトの『春日ゆり』さんの行方が分からなくなりました。その2人のクラスメイトは、『あの2人は時々話す程度の仲だった。』『気付いたらいなくなっていた。』などと述べていました。」 ー数年後ー アナウンサー「数年前、学校に登校したきり行方が分からなくなっていた『杉原みちる』さんと『春日ゆり』さんのものと見られる骨が、学校の裏庭から発見されました。────」

短編小説みんなの答え:7

僕が死ぬまで。

僕の体は生まれつき弱かった。 夜は熱が出る毎日で、吐き気に襲われる日もあった。 もう、全てが辛かった。 立てない、歩けない。 外にも出れない。 でも、僕は、病室の窓から毎日眺めているものがあった。 それは、季節毎によって変わる木々や、花。 春は桜、夏はひまわり、秋は紅葉、冬は、雪。 冬は、草木も枯れたりして寂しいけど 雪が降るからそれで満足だった。 でも、外を見ると見たくないものも見てしまう。 それは、元気に遊んでいる子どもたち。 僕もこどもなんだけど、僕よりも年下の子達が遊んでいる。 そんなところを見ていると少しばかり胸が痛くなる。 僕だって、あんなふうにあそべたらな。 なんて思ってしまう。 そんなこと、叶うわけないのに。 今日は、朝から高熱が出た。 吐き気もした。 こんなことが起こると度々思う。 『僕って、いつ死ぬんだろう』 死ぬ日は必ずくる。 でも、僕は、分からない。 余命があるわけでもない。 ただただ待つだけ。 次の日はお兄ちゃんがきた。 お兄ちゃんはいつも僕の体を心配してくれる。 今日だって、体は大丈夫なのかとか、昨日はどうだった。 とか。色々聞かれた。 昨日は熱が出たと言ったら、行けなくてごめんと謝っていた。 謝らなくてもいいのに。 お兄ちゃんといると時間が早く進む。 冬がきた。 冬は、僕にとって1番の敵。 冬はインフルエンザ、最近だとコロナにかかりやすい。 僕はこういう病気になると高い確率で死ぬ。 だから、1番怖い。 今日、初めて吐血した。 その時改めて思った。 死ぬ日は近いかもしれないと。 死んだら、お兄ちゃんには申し訳ないな、。 死ぬのって、怖い。 記憶も何もかも失うから。 吐血してから、1ヶ月がたった。 僕は、酸素マスクをつけられた。 咳が出過ぎて呼吸困難になった。 体も、もうボロボロだった。 点滴も打たれた。 医者もできる限りのことはするとお兄ちゃんに言っていた。 でも、僕は、わかってた。 自分の体だからそれくらいわかる。 1時間がたった。 僕の視界はぼやけていた。 お兄ちゃんの顔も見れない。 お兄ちゃんは泣いていた。 僕も泣いた。 僕は力を振り絞ってお兄ちゃんの手を掴んだ。 お兄ちゃんも握り返してくれた。 おそらく、これが最後。 僕は、今までのことを伝えようと思った。 頑張って、声を出した。 涙が止まらなかった。 ついにきた。 この時が。 16年生きた。 僕はそろそろ逝かないといけない。 視界はほぼ見えない。 最後の最後まで、吐き気や、気持ち悪さは治らなかった。 そのくらい、仕方ないか、。 僕の視界が完全に真っ暗になった時、 一瞬、聴こえた、みえた。 お兄ちゃんの顔が、声が。 『会おう』 そう言っていたように聴こえた。 僕のいったことに対してだろうか。 ついに、何もみえなくなった。 聴こえなくなった。 深い深い闇に堕ちていった。 でも、上に光がみえた。 気づいたら、光にいた。 ここは、。 、そっか。 僕は、そこで、繰り返した。 お兄ちゃんにいった言葉を。 手を握っても、暖かさは戻ってこない。 冷え切ったまま。 目も開かない。 最後にお前が言った言葉。 ずっと、繰り返されてる。 『またね。絶対。絶対。』 もう一回聴こえた。 お前の声が、聴こえた。 お前が言った言葉が聴こえた。 俺は繰り返した。 『会おう/ありがとう』 そして俺は、もう一回、顔をみた。 体は冷え切っていた。 でも、 お前は、 笑ってた。

短編小説みんなの答え:2

「空色の輪」

青いブレスレット運動。 皆は、この運動を聞いた事があるだろうか。 これは、自傷行為をしている、していた人に 「あなたは独りじゃない」 と言うためにできた運動だ。 青い物を体のどこかに付ける。そうする事で、誰かに 「安心してもいい」 と伝える事が出来るのだ。 私は、過去に自傷行為をした経験がある。 まぁ、重症になりすぎてとんでもない事になったので、今はしていない。 やりたいなって思う事はあるけど、何とか気持ちを抑えつけている。 そんな私だが、インターネットの海で見つけた 「青いブレスレット運動」。 少し興味が湧いたので、私もこの運動に参加する事にした。 幸い私は手先が器用な方なので、お手製の青いブレスレットは作れた。 家にそれっぽいビーズがあったので、それを輪っかに通す。一粒ずつ丁寧に輪っかに通してゆく。 そうやって完成した青いブレスレット。 私は自分自身の腕にブレスレットを通した。 本来は左手に付けるらしいが… あえて、リスカ跡がよく残っている右腕に付けてみた。 綺麗だ。 そんな日から少し経った時。 私は学校に青いブレスレットをつけていった。 なんだか心が暖かくなった。 私の右腕にある、空色の輪。 この輪を、私はたいせつにしたい。

短編小説みんなの答え:2

花言葉は…”私と付き合ってください”

ここのクラスの女王様は花にたとえると黄色い薔薇。でも裏はちがう。暴言・暴力を奮う。私はそんな人が嫌い。 逆に私はピンクのたんぽぽ。いわゆる雑草。でもさ、この花言葉は素敵なの。花言葉は”温かみのある心”なのです。 でも私の初恋相手の貴方はオレンジのチューリップ。花言葉は”照れ屋さん”。だって私の前にいるといつも顔を赤らめる。 そんな貴方が好き。でもさ、こんな雑草の私は誰にもの目に入らない。 でも貴方は私の分からない算数の問題を教えてくれた。そのとき女王は 「そんな問題もわからないの~?」 うざい。うざすぎる。いいじゃん、人には得意不得意があるんだから。 あ、ここで意味不明な学級ルールを教えてあげよう。 ”告白は花言葉で伝えよう”だ。なんだよ、そのルール。当時は思ったけどよく考えば言わなくても伝わる!陰キャの私にとってはラッキーである! また別の日 今日はホワイトデ-。貴方は手作りチョコをくれた。貴方は 「お返し。みんなには内緒な。」 「うん、分かった。」 今日は貴方の誕生日。私は振られる準備も受かる準備もした。後は放課後に呼び出すだけ。 「あ、あの、放課後、屋上にきてくれませんか。」 「いいよ。」 よし、呼べた。後は告白するぞ。 で、放課後。 「なに?お話って?」 よ、よしっ。 バサッ…通じるのかな。この花言葉。 「1,2,3…。」 よし、 「11…12…!」 気づいたかな? 「ヒック、ヒック…。」 「だ、大丈夫?大翔君…!」 「うん、うれしくて。あのね、まず、花言葉から。」 「うん、」 「薔薇12本の花言葉は…”私と付き合ってください”だよね。」 「うん、、。」 「で、返事は、僕でよかったら喜んで。鈴。」 「うん…!」 すると上から甘いキスが降りかかった。 「僕も、好きだよ。鈴。」 「…ねぇ、こんな私でいいの?」 「…?言ってきたの鈴じゃん。あ、もしかしてどうしてOKしたかって?」 「うん、」 すると大翔は私にハグしてきた。 「それはね、薔薇じゃさ、輝きすぎ。たんぽぽはね、目立たず輝きすぎずかわいいからだよ。」 「うん…!」 「でしょ?それで僕がOKしないわけないじゃん。」 「…だよね!」 「うん。」

短編小説みんなの答え:1

ヤングケアラーな私

「失礼します。13時から面接の者です。」そう言うと、勢いよくドアノブに手を当てる。『ガチャ!』 「井上梨理花(いのうえりりか)13歳です!どうか…どうか!ここで…働かせて下さい!」 90度腰を曲げてお願いした。でも、その努力は一瞬で散っていった。 「君、ここ何回目だと思ってんの?第一、13歳だよ?少しは学べ!世間は甘くない!」 そう言い放たれ、追い出される私を、心配する素振りもなく面白そうに覗き込む正社員達。 家に帰り、机に散らばるノートを掻(か)き分け、「職ノート」と書き込まれた背表紙のノートをみつけると、 ふせんのところで開き、痛々しい赤色の蛍光ペンで「○○マーケット、13時面接」と言う文字を潰すように消していく。 今月のお金、どうしよう、と言わんばかりに自分の「入学祝い」と書かれた封筒に手を伸ばす。 そもそも、なぜ13歳の少女がお金に苦労しているのか。 これは、あるヤングケアラーの少女のお話だ。 私は、普通ではない5人家族のうちの1人。 まず、この家には、父型の祖母がいる(シングルマザーのため、祖父は居ない)祖母は認知症で、 介護が必要だ。例えば昨日は、ハンコがないと大騒ぎした挙句、冷蔵庫に入れてあったし、今日は 先程食べたはずの朝食を食べていないと言いだす。車椅子にも乗っているし、とても苦労している。 次に、両親。父は私が3歳の誕生日の翌日の朝、病気で旅立っていった。母は父がいないことの苦しみを 紛らわすためにお酒を飲んでいて、アルコール中毒だ。我が家の金欠の理由の一つである。 正直、悲しいのは分かるが、だからと言ってお酒の大量摂取は、体にも家計にも良くない。 最後に、姉妹について。姉はとある動画配信サイトで有名らしく、コスメを大量に買う。 その結果これも、我が家の金欠の理由になっている。姉は、世間では良い人呼ばわりだが、 家では真逆の存在。他人に全て押し掛け、終いにはお金だけかっぱらっていく。本当にどうかしている。 一方で、妹は重度の障害を持っていて、サポートはいつも欠かせない。自我が強く、最近よく振り回されている。 仕方がないけど。祖母と妹らは良いとして、母と姉は、何とかできるのでは?と思う。 母は父の死から立ち直って欲しい。姉はスマホの奥にいる人より、すぐそばに居る家族を見て欲しい。 そんな家族達に振り回されて数年。日頃のストレスで倒れた。スマホを持つ姉が救急に連絡し、 緊急入院。目が覚めるなり、家族の事が頭をよぎる。そんな時、ベテラン看護師さんが部屋へ来た。 要件は、「救急隊が家に入った時、『家の環境が気になった』と言っている。」とのこと。 嘘は付けず、全て話すと、私のような人は他にいること、そしてヤングケアラーと呼ぶことを教えてもらい、 次の日からカウンセリングが始まった。すると精神的にすごく楽になった気がした。ーーーーー ー週間後、ついに退院!不安気に家に入ると、あのカウンセラーさんと、 申し訳なさそうに立ち尽くす母と姉の姿が。その日を境に母と姉の 態度が急変。今では、生活保護制度と共に家族円満な家庭を築いている。 あとがき 長くなってごめんなさい。ヤングケアラーをテーマにしました。今では17人に1人がヤングケアラー だそうです。これを機にヤングケアラーの方について知って欲しいです♪

短編小説みんなの答え:1

サファイアのような瞳と、心だけが言う告白

走って塾に行く。 見えないけれど、きっと私の顔は今までにないほど笑顔なんだろうな、と思った。 遠い塾だから途中まではバスで行く。 バスを飛び降りて全速力で走る私。 横を通る人の顔が遠ざかる。 私は塾の看板を目にすると、さらに速く走り出した。 「ん、桜木さん。早いね」 「先生、こんにちは」 ひたいの汗をハンカチで拭いながら挨拶する。 正直、先生の子とは別によかった。 私は“彼”に会いたくて走ったんだ。 「あ、桜木さん」 彼、平井さんが声をかける。 「平井、さん」 私も声をかける。こんにちは、と。 私は平井さんに一秒でも早く会いたくて走った。 夜も眠れなかった。 私はさっき走りながら、ああ、これが恋なんだ、と思った。 平井さんは大きくてサファイアのような瞳で、友達の中でよく見る顔、いわば「イケメン」だ。 その瞳が私を見るたびに、「好き」と心が言う。 それを口で発さないように何とかこらえる。 「桜木さん、・・・好きだよ」 今日の分が終わり、他の子がそそくさと出て行った後、 先生が外に行ってしまった後、背後から声がした。 平井さんだった。 本当に迷いのない声。 私は声が出せない。いつもの通り、「好き」と心だけが言う。 言えない、言えない、言えない。 本当は言いたかった。 言えば、両想いになれる。 なのに、言えない。 平井さんは悲しそうにサファイアのような瞳を曇らせて 「じゃあ、また次に」と言って部屋を出て行った。 その背中を、滲んでいてよく見えなかったけど、見送った。 後悔、した。 なぜ、心の中だけでしか言えないのだろう、 伝えたい、「好き」。

短編小説みんなの答え:0

4時44分のマンション

平成26年のこと。橋本 光という一人の女性がいた。「あ~いっぱい遊んだ~!」そう言って光は家に帰っていく。光はふと目に止まった時計を見てこう言った。「・・・やだ、もうこんな時間じゃない。早く帰らなきゃ」時刻は4時30分だった。 光は小走りで家に向かった。そして、光は家についた。光が住んでいる家は、とても古いマンションだった。光が帰ってきた時刻は、4時44分だった。光の目にはなにかの儀式をマンションの庭でしている白装束姿の二人の女性だった。光が、「何・・・何なの・・・」といった。すると二人の女性がゆっくり光の方をむく。するとこう言った。「ねぇ。今見たわよね・・・見られたからには許すわけにはいかない・・・」光はその場を立ち去ろうとするも、追いつかれてしまった。「あの世に連れて行ってあげるわ・・・」と、二人の女性は光に謎の薬を飲ませた・・・光は意識がもうろうとしてきて、ついに目を粒ってしまった・・・それから7年後、子どもたちの間でその話が話題になった。「ねぇ、この話知ってる・・・」「ん?何の話?」「光っていう女の人がね・・・・・・」「何、怖いよ、」「私絶対朝の4時44にはお家に帰らない・・・」そう言って光の存在は世間に知らされるのであった。

短編小説みんなの答え:1

勇者のいないこの世界で

「ご苦労だった。約束通り身分はもとに戻しておこう、いや、前よりも良い待遇にしてもよいぞ。どうだ、幹部には興味ないか。」 「俺、いや、私には恐れ多い提案でございます、魔王様。」 小さい頃から魔力もあまりない、才能もない俺は家からも周りの人たちからも目の上の腫物同然の扱いを受けてきた。魔界唯一といっても過言ではない人間の家系だから尚更だ。俺は俺なりに頑張ってきたというのに。 さらにその上、14の時。俺とは違って才能のある幼馴染に、お前にはこの姿がお似合いだと「醜い化物になる呪い」をかけられてからは家族からも見放され破門。一人路上いや、森での生活だった。唯一得意だった弓矢を使って何とか今まで食いつないできた。こうも報われないともういっそのことこの世とオサラバしてしまおうか、そう思ったがそれを呪いは許してくれなかった。死にたくても死ねなかった。そしてある噂を聞いた。 「勇者が現れた」「魔王様を倒そうとしている奴がいるらしい」 俺はすぐさま魔王様に言った。 「俺がそいつの首をとってきます。それができたら…俺に居場所をください。」 「やめておけ。その姿じゃ何もできないであろう、何ができる、弓矢では仕留められるはずがないだろう。寝床などは支給できる。ひっそりと暮らしたほうがお前の性に合っているのではないのか?」 俺が思っていたよりも魔王様は俺に同情されているようだった。俺はすぐさま答えた。 「奴の懐に潜って油断したところを突きます。心配なさらず、俺はこの国でも生きていけます。」 言ってみたはいいもののやはりこの姿じゃまず人にも近づけない。しかし、意外なことに勇者は自分から俺に近づいてきた。 「どうしたんだい?そんな思いつめられている顔をして。」 勇者は、いや「彼女」はまだ17にも満たない少女だった(といっても俺も19だけど)。他と比べると無口な方で不器用な性格をしていた。元々は剣士を志していたらしいが彼女が5歳の時家に魔王の手下が襲ってきたらしくその際父母、姉を殺されたらしい。弟とも逃げる際に生き別れになってしまってそれきりだという。魔王を倒すというよりも弟を探している方が彼女が旅を続けている理由に感じた。俺はその時彼女に聞いた。 「生きているという確証はあるのか?」 「そうと信じていないと気が狂いそうだからね。」 そう言って彼女は苦笑した。あの時の悲しそうな、泣きそうな横顔は今でも覚えている。 また、あの彼女の最期の顔がちらりと脳裏に浮かぶ。何もかもを悟った顔で、それでも静かに、笑っていた。最初から俺が敵と分かっていて受け入れ、俺の幼馴染が襲ってきたときも俺の代わりに怒り、ボロボロになりながらも倒し、呪いを解いてくれた。「思っていたよりも顔面偏差値高くてびっくりしたよ。」「あんまり期待していなかったのかよ」と笑いあった日々。 もう、そんな日々はない、できない。俺自身が壊してしまったから。 呪いが解けたあの日「彼女とこれからも平穏に暮らせたらー。」そんな風に一瞬思ってしまった。彼女自身も魔物を問答無用で倒すことは好きじゃなかったらしく、俺が旅に同行するようになって和解することができた時とてもうれしそうな顔をしていた。 「彼らには彼らの生活があるだろう?血のある争いはなるべくしたくないんだ。」 そう言って彼女はほほ笑んでいた。 いっそ、戦闘狂であったら俺も勇者を倒すことに抵抗はしなかっただろう。 後悔後に立たずとはうまくいったものだ。 これで俺も俺らしく、周りの顔色を窺ってばかりだった生活を終わらせることができる。 今まで散々待ち望んできたものなのに何故胸にぽっかりと穴が開いたような気持ちになるのだろうか。少し考えてわかった。 俺は家族というものにあこがれていたのだ。家族のいる本館と離れた別館での生活を強いられ誰からも愛情をもらえなかった幼少期。 あの剣士といる間は心から幸せだと思える日々ばかりだった。 泣きたい、そう思ったが俺は泣けない、泣いてはいけない。泣いたらそれは自分勝手(エゴ)すぎる、彼女を倒したのは俺自身なのだから。 魔王様から頂いた新しい家に入る。今日からここが俺の新しい家。大豪邸といっても過言じゃない大きな屋敷。 玄関に入ったところに大きな姿見があった。 久々に見た俺の姿は、化け物だった頃よりも、哀れで醜く見えた。

短編小説みんなの答え:11

じぶんのかたち

―――女の子が好きだ。 いつからだろう 小学生の時にはじめて女の子に恋をした 明るくて、優しくて、運動ができる子 誰とでも仲良くなれて、かっこいい子だった。 それを友だちに伝えたんだ。 「あの子が好き」だって。 そしたらね、 「おかしい」 「変なの」 「きも」 「なんで?」 「女の子なのに?」 って言われた 私がおかしいのかなぁ。 女の子なのに、女の子好きって変?だめ? 小学校4年生くらいのときに授業で発表するときに怖くて黙り込んでいたらクラスの男子に 「はやく言えよーww」 「そうだそうだーwww」 って言われてから男の子が怖くなった。 女の子は私を守ってくれた あの笑い声は今でも忘れられない たまに思い出す だから、女の子を好きになるようになった 男の子の友達なんていないよ それから中学生になった 女子しかいない中学に受験した 男の子が怖いのは相変わらずだったから そこでまた恋をした 謙虚な子で、でもしっかりと自分の芯をもっていて、優しくて、すごく美人だ でもだれにも言わなかった。 言えなかった。 またバカにされて息が詰まるような生活は送りたくない。 「ねぇねぇみんな好きな子いないの?」 私の友達が話し出す。 恋バナ…苦手だなぁ またあんなふうになる予感しかしない 「いないの?好きな子」 ――いないよ。 そうやって苦笑いをした ある子が言った。 「私〇〇ちゃんが好き」 「えまじなんで?どんなところが?」 「あーかわいいもんね」 「優しいしねー」 ………え?みんな引かないの? 私も言っていいのかな? 「私、あの子がすき………」 え何言ってるの?私。あんなに怖がってたのに なんで…   「いいやーん」 「あんた見る目あるな」 「いや見る目って笑」 ボロボロ涙がこぼれてきた ―――私も“好き”って言っていいのかな

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