放課後の恋
新学期が始まって、今日で一ヶ月がたった。僕…佐野圭介(さのけいすけ)は、未だに友達が一人もできていない。強いていうなら、休み時間にほんの少しだけ話す後ろの席の男子くらいだ……
「大丈夫?体調悪い?」
「わあっ!?」
そう話しかけてきてくれたのは、いわゆる「陽キャ」である滝沢千夏(たきざわちか)さんだ。僕が机に突っ伏していたから、心配して声をかけてくれたのだと思う。
「いや、だ、大丈夫です」
「そう?よかった!」
陰キャである僕に話しかけてくれる女子は、滝沢さんだけ。どうして話しかけてくれるんだろう。それも、毎日。いやじゃないのだろうか。
四限目、一週間前にやった小学校の振り返りのテストが返された。みんなに返し終わった後、先生は、
「全教科満点なのは佐野だけだぞー。みんなはもう習っている問題なんだから、満点取れないとやばいぞ。まあ、頑張れよ。あとは自習の時間だ」
と言った。たしかに、僕は全教科満点だったけど。いちいちみんなの前で言う必要はなくないか?
自習の時間になると、みんなは好き勝手しゃべりだす。僕は、図書室で借りた本を読むことにした。
「おれ算数満点ー!」
「マジ?すっご!海斗、おまえカンニングした?」
「するわけねーだろっ」
そう話しているのは、滝沢さんとその幼馴染みらしい加島海斗(かしまかいと)君。……一ヶ月がたって、気づいたのだけど、僕は、たぶん、滝沢さんのことが好きだ。そう思ったのは、気づけばいつも滝沢さんのことを目で追っているからであって、本当に好きなのかは自分でもよくわからない。それに、滝沢さんに話しかけてもらうたびに、僕は元気をもらっている。なんていっても、陽キャの滝沢さんと陰キャでほぼ存在感のない僕が付き合えるわけないんだけど。そもそも、滝沢さんは、加島君のことが好きなはずだ。本当かどうかはわからないけど、滝沢さんと加島君が一緒にいることは多いし、そのときはいつも笑っている。つまり、叶わない恋ってことだ。
数日後、いつも一番に教室に入っている僕は、いつも通り教室に入ろうとしたところで足をとめた。中に人がいたのだ。……滝沢さんだった。音を立てずに教室へ入ると、滝沢さんは机の上で眠っていた。
そっと準備をして本を読もうとすると、滝沢さんが突然起き上がった。
「あ、佐野君。早いね!頭いい人って早く来てるイメージがあるから、その気分を味わってみたくて早く来たんだけど……寝ちゃった」
えへへと笑ったその笑顔は、明るい星のように輝いて見えた。
「ということで帰りの会を終わります。さようならー」
先生がそう言うと、みんなは一斉に立ち上がる。部活に行くのだ。でも、僕は部活に入っていない。なので、図書室に行って勉強しようと思って図書室に行った。図書室には、カウンターで本を読んでいる図書室担当の先生以外誰もいなかった。
30分くらい勉強して、休憩をしようと図書室を出ると、廊下を歩いている滝沢さんを見つけた。それを見つけると同時に、僕の足は図書室の中に向かったのだ。それも奥の方へ。なにも悪いことをしていないのに、滝沢さんに見つかりたくなかった。恋って、そういうものなのだろうか……
図書室の一番奥の所でわけもなく本の背表紙を見つめていると、「あ、いたいたー」という明るい声がした。僕の心臓がドキッとはねる。振り向くと、予想通り滝沢さんが立っていた。
「ねえ、あのさ、いやじゃなかったらでいいんだけど……勉強教えてくれない?私バカだからさ」
「え。僕は全然いいんだけど……なんで僕?加島君に聞けば?」
「えーっ、いやだよぉ。」
「まあ、いいですけど。」
「マジ?ありがとう!じゃあ、これから放課後、毎日お願い!……それにさ、私、なんでかわからないんだけど……海斗といるより、君といる方が、なんか落ち着くんだよね」
そう言って彼女はふわっと笑ったのだった。
こんにちは!星うさぎです!文章変だったり、読みにくかったらごめんなさい!m(__)m私、小説書くときはだいたい女子目線なんですけど、今回は男子目線で書いてみました!どうだったでしょうか?読んでくださった方は、よければ感想を書いてくれると本当に嬉しいです!男女・年齢関係なく、感想待ってます! 星うさぎさん(東京・11さい)からの相談
とうこう日:2023年5月2日みんなの答え:3件
「大丈夫?体調悪い?」
「わあっ!?」
そう話しかけてきてくれたのは、いわゆる「陽キャ」である滝沢千夏(たきざわちか)さんだ。僕が机に突っ伏していたから、心配して声をかけてくれたのだと思う。
「いや、だ、大丈夫です」
「そう?よかった!」
陰キャである僕に話しかけてくれる女子は、滝沢さんだけ。どうして話しかけてくれるんだろう。それも、毎日。いやじゃないのだろうか。
四限目、一週間前にやった小学校の振り返りのテストが返された。みんなに返し終わった後、先生は、
「全教科満点なのは佐野だけだぞー。みんなはもう習っている問題なんだから、満点取れないとやばいぞ。まあ、頑張れよ。あとは自習の時間だ」
と言った。たしかに、僕は全教科満点だったけど。いちいちみんなの前で言う必要はなくないか?
自習の時間になると、みんなは好き勝手しゃべりだす。僕は、図書室で借りた本を読むことにした。
「おれ算数満点ー!」
「マジ?すっご!海斗、おまえカンニングした?」
「するわけねーだろっ」
そう話しているのは、滝沢さんとその幼馴染みらしい加島海斗(かしまかいと)君。……一ヶ月がたって、気づいたのだけど、僕は、たぶん、滝沢さんのことが好きだ。そう思ったのは、気づけばいつも滝沢さんのことを目で追っているからであって、本当に好きなのかは自分でもよくわからない。それに、滝沢さんに話しかけてもらうたびに、僕は元気をもらっている。なんていっても、陽キャの滝沢さんと陰キャでほぼ存在感のない僕が付き合えるわけないんだけど。そもそも、滝沢さんは、加島君のことが好きなはずだ。本当かどうかはわからないけど、滝沢さんと加島君が一緒にいることは多いし、そのときはいつも笑っている。つまり、叶わない恋ってことだ。
数日後、いつも一番に教室に入っている僕は、いつも通り教室に入ろうとしたところで足をとめた。中に人がいたのだ。……滝沢さんだった。音を立てずに教室へ入ると、滝沢さんは机の上で眠っていた。
そっと準備をして本を読もうとすると、滝沢さんが突然起き上がった。
「あ、佐野君。早いね!頭いい人って早く来てるイメージがあるから、その気分を味わってみたくて早く来たんだけど……寝ちゃった」
えへへと笑ったその笑顔は、明るい星のように輝いて見えた。
「ということで帰りの会を終わります。さようならー」
先生がそう言うと、みんなは一斉に立ち上がる。部活に行くのだ。でも、僕は部活に入っていない。なので、図書室に行って勉強しようと思って図書室に行った。図書室には、カウンターで本を読んでいる図書室担当の先生以外誰もいなかった。
30分くらい勉強して、休憩をしようと図書室を出ると、廊下を歩いている滝沢さんを見つけた。それを見つけると同時に、僕の足は図書室の中に向かったのだ。それも奥の方へ。なにも悪いことをしていないのに、滝沢さんに見つかりたくなかった。恋って、そういうものなのだろうか……
図書室の一番奥の所でわけもなく本の背表紙を見つめていると、「あ、いたいたー」という明るい声がした。僕の心臓がドキッとはねる。振り向くと、予想通り滝沢さんが立っていた。
「ねえ、あのさ、いやじゃなかったらでいいんだけど……勉強教えてくれない?私バカだからさ」
「え。僕は全然いいんだけど……なんで僕?加島君に聞けば?」
「えーっ、いやだよぉ。」
「まあ、いいですけど。」
「マジ?ありがとう!じゃあ、これから放課後、毎日お願い!……それにさ、私、なんでかわからないんだけど……海斗といるより、君といる方が、なんか落ち着くんだよね」
そう言って彼女はふわっと笑ったのだった。
こんにちは!星うさぎです!文章変だったり、読みにくかったらごめんなさい!m(__)m私、小説書くときはだいたい女子目線なんですけど、今回は男子目線で書いてみました!どうだったでしょうか?読んでくださった方は、よければ感想を書いてくれると本当に嬉しいです!男女・年齢関係なく、感想待ってます! 星うさぎさん(東京・11さい)からの相談
とうこう日:2023年5月2日みんなの答え:3件
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めっちゃキュンとした!! 最後の滝沢さんの言葉にめっちゃキュンとしたぁー!!
ほんのりと甘く甘酸っぱい物語、大好きです!!
星うさぎさん、小説家になれるかも!
私は小説家が夢だから、星ウサギさんみたいな小説が書けるようになりたい♪
ステキな物語をありがとうございました(*^^*)
ばいちゃっ☆ ☆ルーマイオニ―♪さん(千葉・11さい)からの答え
とうこう日:2023年6月8日 -
・・・(^^)v 男子目線で書いていたけれど、面白い〜!
また書いてほしい!!
お願いします! YUINAさん(静岡・11さい)からの答え
とうこう日:2023年6月8日 -
めっちゃときめいた すごい!もう本物の小説読んでる気分だった!めっちゃキュンキュンしながら読みました!まあ自分がいんきゃなのもあるんですけど佐野くんへの共感がヤバすぎて…私も中学生の頃は好きな人がいて、でもとんでもなく好き避けしちゃって、結局ほとんど話すことも無く卒業しました笑
だから一緒に勉強することになった佐野くん羨ましすぎます!滝沢さんかわええ!
また星うさぎさんの小説読ませてください! 小説家になりたい人さん(選択なし・16さい)からの答え
とうこう日:2023年6月8日
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