普通に生まれて来れたら___
こんにちは星乃(ゆら)です。今回出て来るのは九尾と化け猫です。
---START---
「っ!」
私はこの姿を他の人に見られちゃいけない。だって…
私は髪が「人間離れ」しているほどに長く、目は右がエメラルドグリーン、左がディープブルー。そして「人のモノではないヒトミ」。最後に、人のいないところでは耳と九つの尻尾…
「あの子」に出会うまでは私“だけ”が異形だと思っていた。
ある時、人里から幾つも離れた山の中でとても綺麗な「あの子」を見つけた。
猫耳と猫の尻尾。「人間のモノではないヒトミ」私と同じだと思った。「あの子」は「私」に気づくと逃げようとした。考えるより先に体が動いていて、声を出していた。
「あの子」を「ひとり」にしちゃいけない気がして、駆け出して駆けて「あの子」に届くように、力の限り、思いの丈を伝えられるように、体力と魂を削るようにして叫んだ。
「「キミダケ」じゃないんだ!!私も、異形なんだ!私も、っ、「ニンゲン」じゃない!!怖がんなくていいよっ!君を「ひとり」にしない!私と、一緒に、来て欲しいっ!」
体力、魂、思い、私はその全てを「あの子」に伝えるようにして叫んでいた。そして追いつけた時には「あの子」の細い腕首を掴んでいた。「あの子」に私の思いが伝わったのか、「あの子」は悲鳴をあげるようにして私に言った。
「ホントに!?信じて良いの!?裏切んない?!ホントに異形なのっ!!!???」
「ほらっ!」バサッ
私は人間に会うと悪いから。と被っていたフードを脱ぎ捨てた。
「っ!」
「あの子」は驚いていた。私がフードを脱ぎ捨てたから。私も自分がそんな行動を取るとは思っていなかった。
それから私は「あの子」と暮らすようになった。「あの子」は名前をなかなか教えてくれなかった。私の名前すらも読んでくれなかった。ある日、「あの子」が「人間」に呼ばれた。嫌な予感が全身を駆け巡る。
私は走った。走って走って走って…………………
「!っ、え…?」
その時、私が見たのは、「血塗れのあの子」だった。「あの子」は私に語りかけた。
「ごめんなさい……うち…あなたに…な……もの……せ……なか……」
「良いよ。良いからっ。私の名前を最期に呼んで?」
「っ!………ありが…とう………空恋霞(あいか)さん……」
「ううん。アンタが少しでも幸せな日々を過ごせたなら良かったよ」
「うち………名前…………琶麗音(わりん)で…す」
「!琶麗音…良い名前…。琶麗音。好きだよ。すぐ、いくから。」
「っ!?………………………はい……………うち…も…空恋霞さん…が…す………………………き……………また、…………会い…ま…………しょ…う」
そう言って琶麗音は眠った。私は、琶麗音を殺した人間を潰してから、すぐに命を絶った。
琶麗音と空恋霞がなくなった場所には、綺麗なグラデーションの花が2つ、ずっと咲いていた。1年中、咲いていた。人々はソレを大切に守り抜いた。やがてそこには人の形跡がなくなった。だが。動物や妖怪に踏み潰される。なんて事はなかった。動物も妖怪も、その花を大切にしていた。その花の伝説は後世に語り継がれていった。
その花が枯れる事は、決してなかった。その花は今でも、咲き続けているという。
片方は紺と紫に星が舞っているような幻想的な花…
片方はエメラルドグリーンとディープブルーに日差しが差しているような暖かい花…
その花はずっとずっと、「この世が朽ち果てるまで」咲き続けるのでしょう。
2人が切られたって2人の中に芽吹いていた大きな大きな決意と…小さな小さな…恋の芽は、切られていなかった。
切られたって、芽吹くでしょう。切られたって、切れていないかもしれない。ソレが確かに2人を繋いでいた。
---END---
どうでしょうか?「人間」ではない「2人の恋」を描いた小説でした。最初は琶麗音を男の子にしようと思いましたが、この様な恋の形が認められていない場合もあるので、女の子っぽくしてみました。
誰の恋でも認められる時代になります様に。星乃-…yura…- 星乃さん(新潟・12さい)からの相談
とうこう日:2024年7月19日みんなの答え:4件
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「っ!」
私はこの姿を他の人に見られちゃいけない。だって…
私は髪が「人間離れ」しているほどに長く、目は右がエメラルドグリーン、左がディープブルー。そして「人のモノではないヒトミ」。最後に、人のいないところでは耳と九つの尻尾…
「あの子」に出会うまでは私“だけ”が異形だと思っていた。
ある時、人里から幾つも離れた山の中でとても綺麗な「あの子」を見つけた。
猫耳と猫の尻尾。「人間のモノではないヒトミ」私と同じだと思った。「あの子」は「私」に気づくと逃げようとした。考えるより先に体が動いていて、声を出していた。
「あの子」を「ひとり」にしちゃいけない気がして、駆け出して駆けて「あの子」に届くように、力の限り、思いの丈を伝えられるように、体力と魂を削るようにして叫んだ。
「「キミダケ」じゃないんだ!!私も、異形なんだ!私も、っ、「ニンゲン」じゃない!!怖がんなくていいよっ!君を「ひとり」にしない!私と、一緒に、来て欲しいっ!」
体力、魂、思い、私はその全てを「あの子」に伝えるようにして叫んでいた。そして追いつけた時には「あの子」の細い腕首を掴んでいた。「あの子」に私の思いが伝わったのか、「あの子」は悲鳴をあげるようにして私に言った。
「ホントに!?信じて良いの!?裏切んない?!ホントに異形なのっ!!!???」
「ほらっ!」バサッ
私は人間に会うと悪いから。と被っていたフードを脱ぎ捨てた。
「っ!」
「あの子」は驚いていた。私がフードを脱ぎ捨てたから。私も自分がそんな行動を取るとは思っていなかった。
それから私は「あの子」と暮らすようになった。「あの子」は名前をなかなか教えてくれなかった。私の名前すらも読んでくれなかった。ある日、「あの子」が「人間」に呼ばれた。嫌な予感が全身を駆け巡る。
私は走った。走って走って走って…………………
「!っ、え…?」
その時、私が見たのは、「血塗れのあの子」だった。「あの子」は私に語りかけた。
「ごめんなさい……うち…あなたに…な……もの……せ……なか……」
「良いよ。良いからっ。私の名前を最期に呼んで?」
「っ!………ありが…とう………空恋霞(あいか)さん……」
「ううん。アンタが少しでも幸せな日々を過ごせたなら良かったよ」
「うち………名前…………琶麗音(わりん)で…す」
「!琶麗音…良い名前…。琶麗音。好きだよ。すぐ、いくから。」
「っ!?………………………はい……………うち…も…空恋霞さん…が…す………………………き……………また、…………会い…ま…………しょ…う」
そう言って琶麗音は眠った。私は、琶麗音を殺した人間を潰してから、すぐに命を絶った。
琶麗音と空恋霞がなくなった場所には、綺麗なグラデーションの花が2つ、ずっと咲いていた。1年中、咲いていた。人々はソレを大切に守り抜いた。やがてそこには人の形跡がなくなった。だが。動物や妖怪に踏み潰される。なんて事はなかった。動物も妖怪も、その花を大切にしていた。その花の伝説は後世に語り継がれていった。
その花が枯れる事は、決してなかった。その花は今でも、咲き続けているという。
片方は紺と紫に星が舞っているような幻想的な花…
片方はエメラルドグリーンとディープブルーに日差しが差しているような暖かい花…
その花はずっとずっと、「この世が朽ち果てるまで」咲き続けるのでしょう。
2人が切られたって2人の中に芽吹いていた大きな大きな決意と…小さな小さな…恋の芽は、切られていなかった。
切られたって、芽吹くでしょう。切られたって、切れていないかもしれない。ソレが確かに2人を繋いでいた。
---END---
どうでしょうか?「人間」ではない「2人の恋」を描いた小説でした。最初は琶麗音を男の子にしようと思いましたが、この様な恋の形が認められていない場合もあるので、女の子っぽくしてみました。
誰の恋でも認められる時代になります様に。星乃-…yura…- 星乃さん(新潟・12さい)からの相談
とうこう日:2024年7月19日みんなの答え:4件
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いい話! ヤッホー!!みんなにとって今日1日良い日になりますように!虹色花火だよ!
本題
空恋霞と琶麗音の二人の友情がとてもいい話でした!
ありがとうございました! 虹色花火(元花火君、レインボー君)さん(神奈川・11さい)からの答え
とうこう日:2024年10月28日 -
いい話! こんちは嗚呼です!
いいと思うよ!
初めてうるっと来た!
短編小説再開したらまた投稿してね!
あと↓ふーんとか薄い反応なら書かないで
星乃さんこれからも頑張ってください! 嗚呼さん(選択なし・17さい)からの答え
とうこう日:2024年10月26日 -
いい話! こんちは嗚呼です!
いいと思うよ!
初めてうるっと来た!
短編小説再開したらまた投稿してね!
あと↓ふーんとか薄い反応なら書かないで
星乃さんこれからも頑張ってください! 嗚呼さん(選択なし・17さい)からの答え
とうこう日:2024年10月26日 -
ふ〜ん。 いいと思うけどね。 みあさん(選択なし・13さい)からの答え
とうこう日:2024年10月26日
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- 【「相談するとき」「相談の答え(回答)を書くとき」のルール】をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
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- 「短編小説投稿について」をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
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- キッズなんでも相談では、投稿されたユーザーの
個人 を判断 することが出来ないため、削除依頼 には対応することは出来ません。投稿しても問題ない内容かよく確認してください。
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