転校生はあの日のあの子
夢乃月渚(ゆめのるな)、元気いっぱいな女の子。
「月渚ー!早く来てよー!」
友達とカラオケに行く日。月渚の前にある男の子がいた。
(イケメン…!!)
彼は、知り合いのように手を振ってくれた。
「こんにちは。」
「え?あ、こっこんにちは…?」
「夢乃、まだか?置いてくぞ。」
「いやーっ!!待って待って!」
月渚はすごく心臓が跳ねているのがわかった。
〜翌日〜
「おっはよー!今日はね、秘密の転校生、連れてきちゃった♪」
明るい月渚の担任の先生がそう言うと、教室はすぐさまその話で大騒ぎ。
「誰だろ!!めっちゃ楽しみっ!!」
「可愛い女の子がいいな〜。」
月渚もドキドキ。その時、教室のドアが開いて男の子が入ってきた。教室は静まり返る。
「初めまして。○○小から来ました、納夢波留(のうむはる)です。…仲良くして下さい。」
男の子と月渚の目が会った。月渚は照れて、すぐ目をそらす。
「席は…夢乃さんの隣が空いてるわね!納夢さん、そこでいい?」
「!」
月渚はドキッとした。
「はい。」
(こんなの、偶然にもほどがあるよ…!!)
その男の子は、あの時手を振ってくれた男の子だったのだ。これは、神様からの何か?と月渚は思って、少し面白くなった。
「納夢くん、あたしの名前呼んでみて!!」
「…やだ。」
「よろしくね!よろしくね!早速今日、うち来ない!?」
「行かない。」
波留は冷たい態度を見せる。
(これは仲良くなれそうもないな。まず、女子の圧力に近づけない。)
月渚が諦めて席を立とうとしたとき。
「あ、月渚。」
波留に名前呼び捨てで急に呼ばれた月渚は、とても驚いた。それよりも先に、女子からの視線がすごいことに気づいた。焦りながら、ゆっくり振り返る。
「なっなんか、用ある…?」
波留は明るい笑顔で手を差し出す。
「んーん。用ってもんじゃないけど。よろしくね。ただ、仲良くしたいだけ。」
月渚も手を出した瞬間、女子のキャーッという悲鳴に押しつぶされた。
「「う…」」
うるさい、波留と月渚が同じ気持ちになった。
「波留くん、月渚とどういう関係!?」
「し、知り合いなの?うっそー!!」
「んー。知り合いっていうか、俺たちは元々そういう運命?赤い糸で結ばれてるから。」
「「「きゃー!!!!!」」」
「月渚やばぁ!めっちゃ愛されてるじゃん!」
月渚は意味が分からなかった。まだ頭が追い付いていなかった。
〜放課後〜
ピンポーン、月渚の家のチャイムが鳴る。急いで走る、そして出る。
「はい…って、波留くん!」
「あの、遊んで行ってもいいかな。」
「あー、ちょっと待って。」
「波留くん、ごめん。お母さんがかたしてないから家片付いてから来てって。」
「あ…わかった。じゃあまた明日。」
月渚には、帰りの波留の背中がさみしく見えた。
〜翌日〜
「……みなさん。昨日転校してきた波留さんが、行方不明になりました。悪く思わないで、早く帰ってくるように願ってあげましょう。」
「う、嘘…。」
「行方不明って、どこ行ったんだろ…。」
「怖…帰ってくるかな…?」
「え、波留くん…なんで…。」
月渚は込み上げてきた涙を抑えることができなかった。もしあの時遊んでいれば救えたかもしれない、そう思った。
(私…私のせいだ。あの時、家に入れていれば少しは変わっていたかもしれない。波留くんを救えたかもしれない。)
月渚は数日、部屋にこもって自分を責めた。
「お母さんに何言われようと入れておけばよかった…。部屋が汚いことなんて、波留くんの命より小さなことなのに…。」
するとどこからか、波留に似た声が。
『気にしてないよ、月渚』
「!」
月渚は顔を上げた。
「波留くん、波留くんなの…?ごめん!ごめんね!」
『月渚。俺は、月渚のことが好きだよ。これだけ知っておいて。俺は、月渚の幸せで幸せになれるから。お願い、俺の分まで生きて』
それだけ言うと、その声は消えた。
「…波留くんの命も、私が生きる。頑張って生きなきゃ…!!」
そして月渚は結婚して、子供ができた。その子の名は、春。
「春!」
「まぁま!!」
可愛い赤ちゃんが、月渚ままに近づく。
「波留くんの分まで幸せに生きてね!!」
「はぁい!」
それは、新たな命の始まり。命はいつか終わるが、また始まる。それを繋げば、みんなはずっと生きていける。 #ゆめるな.さん(選択なし・11さい)からの相談
とうこう日:2024年7月29日みんなの答え:1件
「月渚ー!早く来てよー!」
友達とカラオケに行く日。月渚の前にある男の子がいた。
(イケメン…!!)
彼は、知り合いのように手を振ってくれた。
「こんにちは。」
「え?あ、こっこんにちは…?」
「夢乃、まだか?置いてくぞ。」
「いやーっ!!待って待って!」
月渚はすごく心臓が跳ねているのがわかった。
〜翌日〜
「おっはよー!今日はね、秘密の転校生、連れてきちゃった♪」
明るい月渚の担任の先生がそう言うと、教室はすぐさまその話で大騒ぎ。
「誰だろ!!めっちゃ楽しみっ!!」
「可愛い女の子がいいな〜。」
月渚もドキドキ。その時、教室のドアが開いて男の子が入ってきた。教室は静まり返る。
「初めまして。○○小から来ました、納夢波留(のうむはる)です。…仲良くして下さい。」
男の子と月渚の目が会った。月渚は照れて、すぐ目をそらす。
「席は…夢乃さんの隣が空いてるわね!納夢さん、そこでいい?」
「!」
月渚はドキッとした。
「はい。」
(こんなの、偶然にもほどがあるよ…!!)
その男の子は、あの時手を振ってくれた男の子だったのだ。これは、神様からの何か?と月渚は思って、少し面白くなった。
「納夢くん、あたしの名前呼んでみて!!」
「…やだ。」
「よろしくね!よろしくね!早速今日、うち来ない!?」
「行かない。」
波留は冷たい態度を見せる。
(これは仲良くなれそうもないな。まず、女子の圧力に近づけない。)
月渚が諦めて席を立とうとしたとき。
「あ、月渚。」
波留に名前呼び捨てで急に呼ばれた月渚は、とても驚いた。それよりも先に、女子からの視線がすごいことに気づいた。焦りながら、ゆっくり振り返る。
「なっなんか、用ある…?」
波留は明るい笑顔で手を差し出す。
「んーん。用ってもんじゃないけど。よろしくね。ただ、仲良くしたいだけ。」
月渚も手を出した瞬間、女子のキャーッという悲鳴に押しつぶされた。
「「う…」」
うるさい、波留と月渚が同じ気持ちになった。
「波留くん、月渚とどういう関係!?」
「し、知り合いなの?うっそー!!」
「んー。知り合いっていうか、俺たちは元々そういう運命?赤い糸で結ばれてるから。」
「「「きゃー!!!!!」」」
「月渚やばぁ!めっちゃ愛されてるじゃん!」
月渚は意味が分からなかった。まだ頭が追い付いていなかった。
〜放課後〜
ピンポーン、月渚の家のチャイムが鳴る。急いで走る、そして出る。
「はい…って、波留くん!」
「あの、遊んで行ってもいいかな。」
「あー、ちょっと待って。」
「波留くん、ごめん。お母さんがかたしてないから家片付いてから来てって。」
「あ…わかった。じゃあまた明日。」
月渚には、帰りの波留の背中がさみしく見えた。
〜翌日〜
「……みなさん。昨日転校してきた波留さんが、行方不明になりました。悪く思わないで、早く帰ってくるように願ってあげましょう。」
「う、嘘…。」
「行方不明って、どこ行ったんだろ…。」
「怖…帰ってくるかな…?」
「え、波留くん…なんで…。」
月渚は込み上げてきた涙を抑えることができなかった。もしあの時遊んでいれば救えたかもしれない、そう思った。
(私…私のせいだ。あの時、家に入れていれば少しは変わっていたかもしれない。波留くんを救えたかもしれない。)
月渚は数日、部屋にこもって自分を責めた。
「お母さんに何言われようと入れておけばよかった…。部屋が汚いことなんて、波留くんの命より小さなことなのに…。」
するとどこからか、波留に似た声が。
『気にしてないよ、月渚』
「!」
月渚は顔を上げた。
「波留くん、波留くんなの…?ごめん!ごめんね!」
『月渚。俺は、月渚のことが好きだよ。これだけ知っておいて。俺は、月渚の幸せで幸せになれるから。お願い、俺の分まで生きて』
それだけ言うと、その声は消えた。
「…波留くんの命も、私が生きる。頑張って生きなきゃ…!!」
そして月渚は結婚して、子供ができた。その子の名は、春。
「春!」
「まぁま!!」
可愛い赤ちゃんが、月渚ままに近づく。
「波留くんの分まで幸せに生きてね!!」
「はぁい!」
それは、新たな命の始まり。命はいつか終わるが、また始まる。それを繋げば、みんなはずっと生きていける。 #ゆめるな.さん(選択なし・11さい)からの相談
とうこう日:2024年7月29日みんなの答え:1件
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キュンキュン!→感動! SUN★お日様だよ(*^▽^*)
最初の方は、青春真っ盛りって感じで、
キュンキュンして読んでたけど‥‥
最後の方は、すごく悲しかった‥‥!
「それは、新たな命の始まり。命はいつか終わるが、また始まる。それを繋げば、みんなはずっと生きていける。」
っていうところが、
私にとって、すごく心に残る名言でした!!
切ないけど、めちゃくちゃ素晴らしいお話でした!!
じゃね☆彡 お日様さん(埼玉・12さい)からの答え
とうこう日:2024年11月4日
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