恋 ーいじめに遭って、助けてくれたのはー
「恋とかしないでよ、気持ち悪い」
親友だと思ってた愛羅(あいら)に裏切られた。
残ったのは、無様にぐちゃぐちゃになった私の心だけ。
「お互い好きな人教え合おうよ」
そう言い出したのは愛羅だったのに、
「凪(なぎ)くんが好き」
そう言うと彼女は顔を真っ赤にして言ったんだ。
「なに?ゆかりもなの?私と同じとか、最悪。お願いだから邪魔だけはしないでくれる?」
「え…なんで?」
「は?あんたなんて絶対勝ち目ないんだからさ。いい加減目障りなの」
「え…」
「恋とかしないでよ、気持ち悪い」
なにそれ、なにそれ。
私は悪くない、よね?
そして、毎日怒鳴りつけて、「まだ恋してんの?気持ち悪いんだって」とか「邪魔、死んでくれない?」など、散々に言われた。
愛羅はみんなの光で、星で、太陽で。
人気者のはずで、その親友となれたことに大きな喜びを感じていたのに。
放課後、愛羅も帰って、私は一人トン、トン、と階段を上がった。
本当は立ち入り禁止だけど、そんなこと知らない。
「わあ…」
綺麗な夕日は、私が最後に散るのに相応しいのだろうか。
「待って」
呼び止めたその声は、私の好きな人、凪くんだった。
「ゆかり。本当に死ぬの?」
「え…」
「そのまま死んでも、愛羅は反省なんかしないよ」
そう、そうなの。
でも、生きるのに疲れたの。
「なら、愛羅への復讐を生きる意味にすればいい」
そういうことか。
残酷なはずの提案は、私に輝いて舞い降りてきた。
「俺は、ゆかりに協力する」
凪くんは、愛羅の私に対する暴言の数々を、動画に収めていた。
「これ、拡散すればいい」
凪くんは「#拡散希望」という文字と共にグループメールに送信する。
『やば』
『なにこれ』
『愛羅ちゃんって、こんな子だったの?』
「愛羅ー!なにこれ、めっちゃ通知来てるわよ」
なによもう。みんなして。
通知音は鳴り止まない。
「なに…これ」
「お前やばいね」
「クズ」
「お前の方が気持ち悪い」…
グループの方は…
「#拡散希望」
凪くん!?嘘、見てたの…?
最悪だ。
あいつのせいだ。あいつ…ゆかりが言ったんだ…!
次の日学校へ来ると、愛羅の机には悪口が沢山書かれていた。
ちょっと胸が痛かった。
「うわ、見て、愛羅来た」
「よく来れたねー」
けれど愛羅はにっこりして
「ゆかり、今日も放課後ね」
なんて言って去っていく。
放課後。
「ゆかり!あんた、何してんのよ!」
「な、何って…」
「惚けないでよ!私の評価を元に戻す方法、考えて!」
叩かれる…!
「ねえ、何してんの?」
「あ…凪くん」
「言っとくけど、ゆかり関係ないから。俺が勝手にしたことだし。それに…愛羅、もう信頼は回復できないよ」
「っ…!」
凪くんが助けてくれた。
愛羅は去っていき、以来学校を転校したらしい。
「凪くん、あの時はありがとう」
「いや…」
「どうして助けてくれたの?」
彼は顔を真っ赤にして答えた。
「その…好きな人を助けたいって思うのは当然だろ…」
私も顔を真っ赤にして答える。
「私も、好きだから、信頼できた!」
お互いちょっと変わった告白をして、それぞれ赤くなった顔を見て笑い合った。
ねえ、愛羅。
恋は、誰でもしていいよね。
だって、こんなふうに幸せになれるんだから。
りぃーさん(福岡・14さい)からの相談
とうこう日:2024年8月19日みんなの答え:2件
「恋とかしないでよ、気持ち悪い」
親友だと思ってた愛羅(あいら)に裏切られた。
残ったのは、無様にぐちゃぐちゃになった私の心だけ。
「お互い好きな人教え合おうよ」
そう言い出したのは愛羅だったのに、
「凪(なぎ)くんが好き」
そう言うと彼女は顔を真っ赤にして言ったんだ。
「なに?ゆかりもなの?私と同じとか、最悪。お願いだから邪魔だけはしないでくれる?」
「え…なんで?」
「は?あんたなんて絶対勝ち目ないんだからさ。いい加減目障りなの」
「え…」
「恋とかしないでよ、気持ち悪い」
なにそれ、なにそれ。
私は悪くない、よね?
そして、毎日怒鳴りつけて、「まだ恋してんの?気持ち悪いんだって」とか「邪魔、死んでくれない?」など、散々に言われた。
愛羅はみんなの光で、星で、太陽で。
人気者のはずで、その親友となれたことに大きな喜びを感じていたのに。
放課後、愛羅も帰って、私は一人トン、トン、と階段を上がった。
本当は立ち入り禁止だけど、そんなこと知らない。
「わあ…」
綺麗な夕日は、私が最後に散るのに相応しいのだろうか。
「待って」
呼び止めたその声は、私の好きな人、凪くんだった。
「ゆかり。本当に死ぬの?」
「え…」
「そのまま死んでも、愛羅は反省なんかしないよ」
そう、そうなの。
でも、生きるのに疲れたの。
「なら、愛羅への復讐を生きる意味にすればいい」
そういうことか。
残酷なはずの提案は、私に輝いて舞い降りてきた。
「俺は、ゆかりに協力する」
凪くんは、愛羅の私に対する暴言の数々を、動画に収めていた。
「これ、拡散すればいい」
凪くんは「#拡散希望」という文字と共にグループメールに送信する。
『やば』
『なにこれ』
『愛羅ちゃんって、こんな子だったの?』
「愛羅ー!なにこれ、めっちゃ通知来てるわよ」
なによもう。みんなして。
通知音は鳴り止まない。
「なに…これ」
「お前やばいね」
「クズ」
「お前の方が気持ち悪い」…
グループの方は…
「#拡散希望」
凪くん!?嘘、見てたの…?
最悪だ。
あいつのせいだ。あいつ…ゆかりが言ったんだ…!
次の日学校へ来ると、愛羅の机には悪口が沢山書かれていた。
ちょっと胸が痛かった。
「うわ、見て、愛羅来た」
「よく来れたねー」
けれど愛羅はにっこりして
「ゆかり、今日も放課後ね」
なんて言って去っていく。
放課後。
「ゆかり!あんた、何してんのよ!」
「な、何って…」
「惚けないでよ!私の評価を元に戻す方法、考えて!」
叩かれる…!
「ねえ、何してんの?」
「あ…凪くん」
「言っとくけど、ゆかり関係ないから。俺が勝手にしたことだし。それに…愛羅、もう信頼は回復できないよ」
「っ…!」
凪くんが助けてくれた。
愛羅は去っていき、以来学校を転校したらしい。
「凪くん、あの時はありがとう」
「いや…」
「どうして助けてくれたの?」
彼は顔を真っ赤にして答えた。
「その…好きな人を助けたいって思うのは当然だろ…」
私も顔を真っ赤にして答える。
「私も、好きだから、信頼できた!」
お互いちょっと変わった告白をして、それぞれ赤くなった顔を見て笑い合った。
ねえ、愛羅。
恋は、誰でもしていいよね。
だって、こんなふうに幸せになれるんだから。
りぃーさん(福岡・14さい)からの相談
とうこう日:2024年8月19日みんなの答え:2件
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すごい… すごすぎる…!((語彙力 こんちゃー♪ まかろにですっ!
りぃーさんの小説読みました!
めちゃめちゃいい話ですね!
私もよく小説&漫画を書いているのですが、
この小説は文章も上手くて設定も最高でキュンキュンするし
もう最高です!
こんなにいい小説を作っていただきありがとうございます…!
せめて…師匠!お師匠とよばせてくださぁい!
そして私も好きな人に助けられたい…
両想いになりたい…!
ゆかりさんと凪さんてぇてぇ( *´艸`)
では ばいマロ!
まかろにさん(東京・12さい)からの答え
とうこう日:2024年11月27日 -
なんか、勇気がでた! @げんちゃろといおくんがかわちい*.・+
夢乃ですっ
最後の
「恋は、誰でもしていいよね。」
の部分が
すごく心に響いたし、
なんか、勇気がでた!
素敵な小説ありがとございます(´ω`*)
【おわり】 夢乃@ゆめのさん(三重・14さい)からの答え
とうこう日:2024年11月27日
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