短編小説の相談いちらん
短編小説
みんなが作った短編小説のコーナーだよ。※2024年9月30日までの投稿で受け付けを終了いたしました。
短編小説 あの一言で。
「はあ..」私・奈美(なみ)は、自分の部屋のドアを閉め、大きなため息を付いた。 今日から夏休み。楽しみなはずなのに。 理由は私にもわからない。だけど、ため息がでる。 エアコンが冷気を出す音だけが聞こえてくる。思い切って部屋に寝っ転がってみた。 「宿題...やってみようかな」 私は、自分で言うのもだけど、クラスで2番目?くらいで成績がいい方っていうのもあって、勉強は好き。 だからそこまで夏休みの宿題が嫌なわけじゃない。ちょっと面倒だな、って思うことがあるくらい。 宿題やったら気分転換になるかなあ..。起き上がり、自分の椅子にすわる。 そこで、学習机に置きっぱなしだったスマホがなった。 親友のゆーちゃんこと、優里(ゆうり)ちゃんからのメッセージだった。 「なっちゃーん!今からさ、うちの家で一緒に宿題しない?あーちゃんもくるって~!」 あーちゃんっていうのは、同じく親友の葵来(あいら)ちゃんのことで、なっちゃんっていうのは私・奈美のこと。 「いいよ!あーちゃんもくるの!?うれしい!!」 「やった!なっちゃんに勉強教えてもらおっかな~笑なっちゃん勉強得意だし」 「たしかに勉強は得意な方かもしれないけどさ..」 「? けど?? どーしたの?」 「教えるのほとんどやったことないから自信なくて...」 「大丈夫だよ!何もかも、やらないとわかんないじゃん? やる前から決めつけるんじゃなくてさ、まずはチャレンジしてみようよ!自信がないなら、私に教えることを、練習としてやってみようよ!」 「そっか..そうだよね!ゆーちゃんありがとう!」 ”やる前から決めつけるんじゃなくてさ、まずはチャレンジしてみようよ!”この言葉が、胸にずっと響いていた。 「....あれ?」私は寝っ転がっていた。今のはすべて夢だったってこと..? スマホを見ても、ゆーちゃんからのメッセージはきていなかった。 「夢だったんだ..でも現実にしちゃおう!」 ―やる前から決めつけるのではなく、まずはチャレンジする。 この言葉を思い出しながら、私はスマホを手にとった。 誤字脱字あったらすみません汗 初めて書いた短編小説です!意見や感想など、お願いします!
一緒に夕日と見ようよ!
桜がひらひらと舞い、青空はカラッとしていて、暖かい日の入学式だった。教室に入って、自分の席に座った時、ドンッ!と大きな物音がして、後ろを振り返った。女の子がお茶をこぼしていたのだ。私はすぐに雑巾を持って行ってあげた。 「雑巾ありがとう!あなたの名前は?」 「あっ。えっと...。こっ。琴葉です」 「私の名前は杏奈って言うの!よろしくね!」 私達は絵の具が紙にすっと馴染んだように仲良くなった。ある日、私は廉斗くんという男の子に好意を持っていた。でも、杏奈ちゃんも廉斗くんのことを好意に思っていて、その2人はとても仲が良かった。2人が仲良くしているところを見ると、涙が溢れ出そうになる。暑い夏の日だった。私はいつものように本を読んでいると、杏奈ちゃんから呼び出された。 「廉斗くんは奪ったのはあんたのせいよ!廉斗くんに嫌われるように、顔を傷だらけにしてやる!」 「痛っ」 「何よ!手を少し切っただけでしょ!次は顔よ!」 杏奈ちゃんは私の知っている杏奈ちゃんじゃなかった。心の中が黒く染まっていくのがわかった。涙が溢れ出そうになった。今まで溢れ出ないようにしていたからだろうか...。その時、廉斗くんがやってきて、びっくりしたように杏奈ちゃんが立ち去った。 「大丈夫?怪我とか...」 「あっ。全然、大丈夫だよ。ほら!この通り。じゃっ。じゃあね!」 「手ぇ。怪我してるじゃん。絆創膏貼ってやるから、待ってろ」 「こんな怪我、平気だよ」 「傷から菌が入ったらどうするんだ。待ってろ」 時がゆっくりと進むのがわかった。私は顔がとても熱かった。 「ほら、できた」 「あ、ありがとう」 「あのさ」 (琴葉の手を握る) 「俺さ、琴葉のことが好きなんだ。だから付き合ってくれる?」 意外にすんなりとした告白でそして、突然の告白で、私は胸が敷き詰められた。 「うん!」 夕日が赤く染まり、2人の影が細長くのびていた。
天国の世界。
「天国の世界」 私はものすごい難病を持っている。 寿命は今日中には無くなるだろう… 最期は家族みんなで見送ってとお願いしていた。 ほら目が閉じてくる。 私ももうこの世とはおさらばだね… 目を開ければそこは薄暗い世界。 私は状況を理解できなくて少し固まっていた。 そしたら1人の人が目の前を走ってきた。 「これ、あなたですか?」 その女性は私の体を持っていた。 「はい。」 なぜか口からその声が出た。 私の体は体だからいいんだけど。 どうやらここは天国… 横を見れば人がたくさんいることに気づいた。 (あれ?なんだろう“現実へのすべり台”って) 左には“現実へのすべり台”の看板がついた大きな穴があった。 色々な人がその穴に入っていく。 「それ、生き返るんですか?」 「いいえ。幽霊として現実を見れるのです。 もちろん幽霊ですから現実の人からは姿も見えず、言葉も聞こえません。 幽霊側は現実の人が見えて喋っている声も聞こえますよ。」 「あ、そうなんですね…」 私は特にそんなの考えてなかった。 「生き返りたいんですか?」 「はい。私、12年しか生きてなくて…」 「生き返る事はできませんが新たな人生ならお作ります。 ただし、記憶は全て消し取られます。」 「…」 私は記憶が消えるのは本当に嫌なことだった。 だってずっと頑張って生きた人生を失いたくないからだ。 でも私は考えた。 (でも私が産まれたのも前世の人が優輝を出して記憶を無くしてくれたんだ。) そしたら横の人が喋ってきた。 「新人?」 「あ、今日来ました。眞壁美綾です」 「美綾、よろしくね。私は佐藤香夢だよ」 「あの、新しい人生行こうと思いますか?」 「いつかはね…あと、タメ口でいいよ。」 「ありがとう。確かに中々行けないもんね。」 「まだ勇気ってのがたりないの!」 「だよね…」 なぜか香夢とは仲良くなっていた。 天国も悪くなさそうだし… このまま過ごそうかな。 ありがとうみんな… 現実世界では 「美綾、お空でも見守っていてね」 そんな声が毎日聞こえるのさ。 やっぱ死にたくなかったよ… お母さん、お父さん、お姉ちゃん、蒼、いままでありがとう。 一生忘れない思い出だったよ。 愛してる… 何もできなくて役立たずの娘でごめんね。 でも私は後悔なんて1つもない楽しい人生だったよ 改めてもう一度。 ありがとう。 END
雨上がりの公園
やっぱり、雨上がりの公園はさびしい。 私は、紺野天音(こんのあまね)。 ポニーテールの黒い髪に、桃色の目が特徴的だ。 私は、公園をのぞいた。 一人だけ男の人が座っているのが見えた。 年は天音より一つ上だろうか。 男の人は何かをじっと見つめている。 私は普通の人より好奇心が強い。 私は男の人の座っているベンチへ向かった。 「何を見ているんですか?」 反応はない。 栗色の髪に、大きな目。結構かっこいい。 私はやっと気付いた。 この人、寝てる。 下を向いて何かを見ているのではなく、 下を向いて寝ていたのだ。 もう日が暮れる。 (起こしてあげよう) そう思った私は、男の人をポンポンたたいた。 「起きてくださーい。」 「ん・・・いた・・い・・・。」 男の人はベンチから起き上がり、私の方を向いた。 「もしかして、キミ、紺野天音さん?」 「えっ、あっ。」 「うん。」 私はあることに気付いた。 私は、男の人を見て言った。 「もしかして、牧野蓮(まきのれん)さん?」 「えっと・・。」 「うん。え・・・はい。」 私たちは顔を見合わせた。 「・・・。」 おしまい。
私はピーマンが嫌い
「うげっ、朝からピーマンかよ」 私はピーマンが嫌いだ。あの色も、苦さも、どうも苦手だ。 「真奈ー、速くしろよー」 由美が弾けるような声で叫ぶ。ちょっと待ってと私は返す。全部朝ごはんにピーマンが入ってたのが悪いんだ。私はご飯を無理矢理飲み込んでドアの外の青空へと駆け出した。 「真奈ってさー、好きな人とかいんの?」 由美はいつも恋バナばかりする。あんなに嫌いだって言ってんのにしつこいな。小学生の頃はゲームの話しかしなかったのに変わってしまったな、と思う。やっぱり吐き気がするほど気持ち悪い。やめてと言っても彼女の口は楽しそうに踊る。太陽のように輝く瞳に嫌悪感を覚えてしまう。 「あたし翔太好きでさー、わかる?C組の」 わかるに決まってんじゃん。それ私の幼馴染だよ?こんなことを言ってしまう自分も性格悪いよな、とつくづく思う。 中学生になって由美は変わった。休み時間のたびに前髪をせっせと直し、短いツインテールの髪はいつしかくるくる巻かれた背中までのロングになっていた。なんだか全く違う人間みたいだ。そういえば翔太も変わった。いつも見下ろしてたのに誰よりも背が高くなりやがって。ちんちくりんはいつのまにか私になっていた。声も低くなってまるで熊みたい。いつも遊んでいたのにすぐ付き合ってると思われるから迂闊に遊ぶことだって出来なくなった。 変わりたくない。気持ち悪い。青春なんていらない。 「真奈ー、聞いてんの?」 「気持ち悪い」 あ、やっちゃった。 「あ、ごめん、今日先行くわ」 私はその場から逃げるように走った。 あーあ、私って馬鹿みたい。みんなが当たり前に受け入れてることを受け入れられない。青春ってなんだそれ。思春期ってなんだそれ。大人はこんな気持ち悪いことに名前を付けて美化しないでよ。みんなが大人に近づこうとしててそれに足並みを揃えられないのがこんなに窮屈で苦しいの?大人になることに抗っても体は言うことを聞いてくれない。「大きくなったね」「背が伸びたね」「もうお姉さんだね」こんな言葉を聞くたびに嫌気がさしてその場から逃げ出したくなって、自分の写真を見るたびに気持ち悪くなる。写真に映る貴方は誰?写真の先には私が知らない自分がいる。その事実が受け止められない。 「はあ、はあ…」 呼吸が乱れる。気づけば私は近くの公園にいて、登校時間も過ぎていた。もういいや。どうでも良くなってブランコに浅く腰掛ける。こんなことしてるだけでも自分に酔ってる気がして気持ち悪いけど学校よりマシだ。もう疲れた。意識が遠のく感じがする。そして私は眠りについた。 夢の中には幼い頃の私が幼稚園にいた。私の腰のところに頭がある。彼女が私に気づいたのかこちらを見つめる。地面に小さなシミができ、やっと私が泣いていることに気がついた。 「だいじょうぶだよ」 彼女が呟いた。耐えられず、思わず地面にうずくまる。 「だいじょうぶ、だいじょうぶ」 彼女はおまじないのように繰り返す。チクリチクリと心が痛んだが、何故だかそれは心地よかった。 「もうだいじょうぶ?」 大丈夫ではないけど、私は頷く。彼女はくしゃりと笑い、私の意識は朧げになっていった。 目が覚めたとき、空は薄らと赤みがかり、時計を見ると5時を過ぎていた 「やらかした…」 まずいと思ったが、何故だか気分は清々しかった。別に今日で何か変わった訳でもない。でも、この胸の痛みを、気持ち悪いと言う感情を認めてあげようと思えた。 私はピーマンが嫌いだ。あの青色も、苦さも、まるで青春とか言う気持ち悪いものみたいで。でも、仕方ねぇから食べてやる。私は私なりに、青春を調理して、私味で。
戦争と夫婦の絆
和歌子はエキゾチックな顔立ちをした歴史が好きな中学生女子である。大往生だった祖母がなくなり母の実家の小豆島に来ている。 葬式が終わって祖母の遺品整理をしていたとき古い色あせた日記帳を見つけた。 「1945年8月15日ようやく戦争が終わった。 けれどもあの人は帰ってこない。」 伯母の英子が入ってきた。 「祖母はどうしてこのような日記を?」 「少し長くなるわ」 祖母は和歌子によく似たハーフのような美人で、夫とともに貧しいながら楽しくくらしていた。でも夫は戦争に呼ばれてしまった。 当時母と伯母を身ごもっていた祖母は嫌な予感をしつつお腹のためにも必ず戻ってきてくださいといった。しばらくして愛らしい双子の赤ちゃんを産み落とした。ある日夫の戦死の知らせがきた。戦友と名乗る青年が骨とともに遺品を届けに来た。祖母はそれをみて泣きくずれた。 忘れ形見となった二人の幼い娘を立派に育て上げるのが使命と改めて感じたのだった。 伯母は和歌子の面差しに祖母の面影を見て涙ぐんた。 「和歌子ちゃん母の分までしあわせになってね。」 わっと泣き出した和歌子を抱かしめて頭や背中をぽんぽんと優しく叩いた。和歌子は骨箱に語りかけるように言った 「おばあちゃん」 それから何年もたち和歌子は社会の先生になった。これからの未来を生きる子どもたちに平和の大切さを伝えたいと思って。
冒険かもしれない。
私は、小野七海(おのななみ)。 ハーフアップの栗色の髪に水色の瞳が特徴的だ。 今日は日曜日だ。 休日は妹の葵(あおい)と一緒に公園でサッカーをするのだ。 葵は運動不足で不器用だからと、私が考えた案なんだけど。 「葵~!」 「ボールこっちに蹴って~!」 私は、葵に向かって言う。 葵がボールを蹴った。 予想通り、ボールはまったく違う方向に飛んで行った。 「はぁ。」 ボールは近くの森の方に飛んで行った。 「ボール取ってくるから、葵はそこで待ってて」 私は一人で森の中に入っていった。 ボールは見当たらない。 もっと奥だろうか。 そう思って先に進むと、 「シュッ」 音が聞こえた。同時に、足に痛みを感じた。 足元を見ると、足が少し切れている。 私は手当てしようと、身をかがめた。 すると、 「シュッ」 付けていたカチューシャが切れた。 七海の髪がなびく。 「あっ」 (もう少しでハゲになるとこだったー。ふぅ。) とっさに、こんな状況でも、そんなことを考えた自分がバカだったと少し反省した。 後ろから、足音がした。 後ろには、男の人が立っていた。年は自分より、一つ上だろうか。 グレー色の髪で、琥珀色の目をしている。 「はい」 男の人は私にボールをわたした。 「えっ、あっ、ありがとうございます。」 私はとっさに言った。 「あと、ここ、危ないから、帰った方がいい。」 男の人は無表情で言った。 男の人はさらに奥へ進んでいく。 シュッシュッと音がしても、けがをしていなかった。 実はああいうものをやつける能力があるとか? そんなことを思いながらも、私はこの森から出た。 「お姉ちゃん、遅い~」 葵が外で待っていた。 「うん。ごめん。」 私はとっさに返事をした。 また、あの人に会いたい。 ちょっとだけ、そう思った。 おしまい。 {登場人物} ・男の人(名前は鈴野蓮(すずのれん)) 大体無表情。 実はああいうものをやつける能力があるらしい。 小春という妹がいる。 誕生日は10月6日。 ・小野七海(おのななみ) 性格は明るい方。 葵(あおい)という妹がいる。 誕生日は3月14日。 ・小野葵(おのあおい) 運動不足で、不器用。 愛想があって、カワ(・∀・)イイ!! ショートカットの髪に、いつもカチューシャを付けている。 誕生日は4月10日。 作者{みにうさ} やっはろー。 みにうさだよぉ♪ ↑の登場人物と誕生日同じ人いる? ぜひコメントくださいな☆
月の君と、太陽の私
私は、陽菜(ような)太陽になり、生まれていきた。私には、彼氏がいる。その彼氏の名前は、伊月(いつき)友人だっているよ。まぁ、星なんだけどね。名前はね。星花(せいか)っていうんだ。優しいよ。けど、めったに、会えないんだ。当たり前に考える人もいるだろうけど、星と太陽って、会えないよね。星花の名前の由来は…星のように輝き、美しく、花のように、優しい子になりますようにと願ったらしいよ。あっっ そうそう、良い忘れてたよ。ごめーん伊月くんも会えないね。アハ(ノ∀`)アチャーあはは で・も、ソ・レ・が・会えるんですよね。アハハッハッ。 伊月くんと、私があった日は、朝は、晴れてて、夜になったら、夜空が、きれいな日だった。 私が伊月くんとあった日は一、という文を見てわかった人もいるだろうが、私達の出番がないと、それぞれ…会えないのだ。まぁ、それもそのはず。太陽と月だから付き合うことも、難しい。朝しか、付き合えない。伊月くんは、朝でも夜でも顔を、出してるし、私は、朝しか顔を出していないから。付き合うときは、…伊月:またどこかで。とか寂しい感じの別れ方なのだ。わたしは、焦ってあ、ま、またどこかでね。ば、バイバイさような、らとか毎回、付き合うときは、こう 言っているのが恥ずかしい。(。>A<。)~、♢~。🙏とたまに言葉が出てこない時も、ある。そういうときは、伊月くんがオイ、大丈夫か?。と聞いてくれるから、優しいんだね。とつい、言葉が出てしまった。アワってて、ゴメンゴメン、と誤ったけど、いいってそんぐらいなことだけで。焦らなくても。と落ち着かせてくれる。というとこだって優しい、そういうことから、付き合い始めて、今日だって…。ヤバい事いちゃったもの。ーOー(_ _;) 明日も、その次の日も。こんな日常ガ続いたりするのかな。ごめんね。伊月くん ==END== ご感想をお願いします。 読んでくれているだけでもありがたいですぅ。読んでくれてありがとうございます。ぜひ、ご感想を。 バイ(・∀・)バイ
梅雨におきた小さな事件
梅雨。今日も雨がザアザアと降っていたある日。 (雨、止まないなぁ) 学校から下校して、ちょうど近くの公園に通りかかったとき、私は見た。 色とりどりの紫陽花の花畑を。紫陽花に雨が落ち、その水滴がキラキラと輝いているように見えた。 そして、奥には一人の少年がジーとこっちを見ていたのにも気がついた。 (なんだろう…・) 「こんにちは!傘さしてないけど大丈夫?」 私が話しかけても少年は、ただこっちも見ているだけ。 なんだろうと思いつつ、少年に近づこうとすると、 「あっ!待って!」少年は紫陽花の花畑の奥へ走っていったのだ。 私は、もうほっとこうかと思ったのだが、何故か気になってしょうがなかった。 私は、吸い込まれるように少年の元へ走った。 咲き誇る紫陽花をかき分けて。水たまりを踏みながら。 少年は、私よりも速かった。 ついには、私は傘を置いて走った。びしょ濡れになりながら。 (あと、もう少し、もう少しで) もう少しで少年に手が届く様になったとき、 目の前が見えなくなった。 私は、焦るが、自分の全身を見て何かがわかった。 大雨が降ったのだ。 (どうしよう。傘おいてきちゃった。帰ろう。でも、もうここかどこかわからない。) 私は、パニックになってしまった。 (どうしよう、どうしよう) その時、微かにガサッという音がしたのだ。 私は、なんとなく、その音がした方へ跳んでみた。 すると、 あの少年がいたのだ。 近くで見てみると、青い瞳、綺麗な白髪、びっくりするほどの綺麗な顔立ち。どれも人間とは思えないほど、美しかった。 突然、その少年が口を開いた。 「プッ、ハハハ!もうだめだね!ごめんごめん。つい楽しくて本気出しちゃった。今止めるから。」 声は無邪気などこにでもいる子供の声。(今止めるから?ってどういうこと?) 少年が手を高く上げた瞬間。さっきまで降っていた雨がやんだ。 びっくりして何も言えない私に向かって少年は、 「ありがと!鬼ごっこ、楽しかった。あ、帰り道はあっちをまっすぐに行ってね!じゃあ、もう会えないけどさよなら!」 私は、少年が言っている意味が分からなかったが少年が指差す方に行ってみると、 目の前にはいつもの公園があった。 私は、あのときのことを何もわかっていない。あの少年のことも何一つわかっていない。 唯一分かるのは、あれは、ニュースにもならない、新聞にも載らない。 『梅雨におきた小さな事件だ。』 END
最期
私の名前は佐藤優香(さとうゆうか)。今は高校1年生。 来週は、瀧谷廉(たきやれん)くんとの初デート。1ヶ月前に私から告白して付き合うことになった元幼馴染の、今は彼氏。 ただ、私は昨日、体の不調を感じ、病院に行ったところ、膵臓がんが発覚した。それも、かなり進行していて、もう治すことはできない段階まで進んでいるという。余命を聞いてみたところ、あと今日で1週間だという。大した症状はこれまではなかったのに・・・ そして今日、いよいよ初デートの日であり、私の人生最期の日。今は廉くんに告白してから初めて送る手紙である遺書を書いている。私の手はとても震えていた。 「初めての日なのに・・・今日で終わっちゃうんだ・・・。」 私は、がんが発覚してから初めての涙をこぼした。 「でも、最期の日だからこそ、楽しもう。」 手の震えを止めた頃には、手紙を書き終わっていた。 「ピ~ンポ~ン」 突然、玄関からインターホンの音がした。ドアを開けてみると、そこには廉くんが立っていた。 「あんまりにも遅いから、家まで来たよ。さぁ、早く行こう」 彼が「行こう」と行っているところは、私たちが、初めて一緒に行った場所、私が人生初の告白をした思い出の場所、遊園地だ。 私は、「ごめん」と返事をして、「用意するから、待っていて。」といって家の中に入った。 用意を終えて、私はドアから出てきたら、彼が、廉くんが手を「早く行こうぜ」といわんばかりに引っ張って走り出した。 「ほんと、子供みたいなんだから。」私の口からはその言葉がでていた。その後に「でもそこが好きなんだよね」といって、彼と一緒に走っていった。私達は色々楽しんだ。ジェットコースターで叫びまくったり、コーヒーカップで回りまくったり。 でも、楽しんでいたのは廉くんだけだった。私の頭には、余命のことばかり思い浮かんでくる。 「もう3時だし、おやつにここの遊園地の名物のクレープを買ってくるね。何味がいい?」 と聞いてきた。私は、 「廉くんが選んでくれたクレープなら何でも美味しいよ」 と返事した。「じゃあ、買ってくるね。」彼はそう行ってクレープ屋の方へ走っていった。 3分ほどして、彼が帰ってきた。そして、ベンチがあるところまで走っていき、私と一緒にクレープを食べ始めた。 彼がクレープを食べ終わり、私もクレープを食べ終わった。その直後、抵抗できないほどの眠気におそわれ、地面に倒れ込んだ。廉くんが、 「大丈夫かっ!優香っ!誰か、救急車を呼んでください!」 彼がそう叫び終わった頃には、私はもう・・・あの世へ連れて行かれる直前だった。 「私、実は・・・膵臓がんになっていたんだよ。でも・・・、廉くんに心配かけたくなくて・・・、黙っていたんだ・・・」 私の口からは、血がたれていた。 「バイバイ。私はもう、こっちの世界にはいれないみたい。」 「そんな事言うなよ。優香がいなくなったら、俺はどうすればいいんだよ。」 「廉くんは・・・幸せに生きてね。廉くんが幸せなら・・・私も幸せだよ。」 それが私の最後の言葉となり、息を引き取った。 ・・・その後、廉は生気を失ってしまったような顔をして、家へ帰った。 家へ帰ってドアを開けると、廉の母親が、「廉~、あなたあてに手紙が届いてるわよ。」と言い、それを渡した。 廉くんへ 廉くんは今、私が書いた手紙を読んでいるんだね。 私もこの言葉を使うことになるとは思わなかったけど、この手紙を読んでいるっていうことは、私はこの世界にはいないんだね。 だから、最期に、この言葉を廉くんに送ります。 あんまり早くこっちに来ちゃだめだよ。つらいこともあるだろうけど頑張って。廉くんは残りの人生が長いんだから、幸せになってね。 廉くんが幸せなら、私も幸せだからね。バイバイ ___優香より 優香の書いた手紙の文字は、いつの間にか廉の涙でにじんでいた。 ----------END---------- どうでしたか?読んでくれた人は感想をください!
私の一番好きな時間
私、倉下 琉璃香(くらした るりか)には幼馴染がいる。昔からいつも一緒に寝ているから今も一緒に寝ている。 「よし、今日も奏より早く起きれた!」 藤崎 奏(ふじさき かなで)。―私の幼馴染兼私の好きな人。毎日私のことを『女の子』として意識してもらうように日々頑張っている。 「奏の寝顔、好きだなー。」 私はもともと早起きが好きではない。けど毎日奏の寝顔を見るために早起きをしている。 「奏のこんな無防備な顔、ファンの子は知らないもんなー。」 理由?そんなの奏の寝顔を見れる。っていう幼馴染としての最大の特権を味わうため。 『ファン』っていう言葉で察した人はわかると思うけど私の幼馴染は、今をときめくモデル。なんでモデルをやっているのかわ知らないけど,, 奏はモデルをやっているから、ファンの子とかがいたりする。ファンの子たちもとっても可愛い子たちだし、モデルさんにも可愛い子はいっぱいいる。―いつかわたしみたいな幼馴染は相手にされないのかな。って思っちゃうけど今はまだ幼馴染としての最大の特権を味わうことにしよう。 奏の寝顔は見ていて飽きない。。 「好きだなー。この時間。」 一日のどの時間よりこの時間が好き。ずっとずっと続いてほしい。 奏が起きる時間まであと10分。ねえ、奏。あと10分だけ、独り占めしてもいいかな?
人気者 ""だった""私
天野 美駒、私はクラスの中心いわゆる 人気者 だ。 グ儿ープ活動になれば、皆が私を誘う 私が困って居ると助けてくれる 先生達も課題を忘れたときには笑って許してくれる そう私は、皆に 愛されるのだ。 でも、次の日の朝は何がちがう、教室に入ってあいさつをしても誰も返事をしてくれない、 ただ何か空気が重く皆ざわざわしている。 私は新友の、かえでに何があったのか聞こうとした時、 Γな、んで、、、美駒、どうして先に行っちゃたの?、、、」 え?先、に?どういうこと? Γなぁ昨日の放課後、美駒が乗ってた電車 事故ったらしいよ、しかも全員亡くなったって、、、」 私が乗ってた、?事故?亡くなった?私はここにいるじゃない! どうして気がつかないの?!、、いつもだったら私が教室に入ったら皆私の周りに来てる。 それから、私は誰に話しかけても無視をされ、困って居ても助けてくれない、グ儿ープにも誘ってくれない、、、 クラスの人気者は私なのに今では、かえで どうして?クラスの人気者は 私だったのに ー終わりー これは亡くなったのに気づいていない女の子のお話です おもんなかったらすんません
私の前世
「やっと目を覚ましたか。」 「ここは...」 「ここは、三途の川の船内でございます。」 「サンズノカワって...」 「あなたは一度、お亡くなりになっておられます。」 「...」 「この三途の川は、「生から死行き」の船と「死から生行き」の船が通っています。 あなたは、今、死から生行きの船に乗っています。つまり、生き返るのです。」 私が生き返る? 「この川はとても長いので、乗っている間は、あなたが前世で何をしていたのか動画を見てもらいます。」 そうしてタブレットをもらい、動画を見ることにした。 前世の記憶が全くない私にとって、分からないことが多かった。 ただ、動画を見ていくにつれて、色んなことが分かってきた。 私の名前は天坂莉音だということ。 親にとても愛されて育ったこと。 3歳の時に病気が見つかったこと。 病気と闘いながら育ったこと。 小学校、中学校を無事に卒業できたこと。 彼氏ができたこと。 高校生の時に病気が悪化し、入院したこと。 親、友達、彼氏が毎日お見舞いに来てくれたこと。 みんな、私のことをとても心配したこと。 そして、私は死んでしまったこと。 動画の最後を見終わった時、私の頬は涙で、濡れていた。 こんなにも、私は前世で愛されていたのだと... 「見終わりましたか? この動画を見ても結局、生の世界に行けば、全て忘れるんですよね。 ただ、生の世界に行く途中の一時に前世のことを知ってもらえればと思って作りました。」 「私が前世で会った人ともう一度会うことができますか?」 「基本的にはないです。 ただ、 実際に巡りにめぐって、再会という事がごく稀にありますが... しかも、その人は動画の事を微かに覚えてたとか... 会いたい人がいるんですか?」 「はい。 友達に彼氏に、そして親に。」 「会えるといいですね! ほら、もう少しで生の世界の岸が見えますよ。」 「乗船、ありがとうございました。良い人生を!」 彼女が、手を振って見送ってくれた。 私は、これからの人生の一歩を踏み出した。 完 ~あとがき~ こんにちは!凛花です。 分かりにくい部分があるかもしれません。 ちなみに主人の名前は、あまさかりおんです。 感想、待ってます! 最後まで読んで読んでくれてありがとう!
3月1日~卒業の雨~
私は彩吹(いぶき)。吹奏楽部に所属している高校3年生だ。 私は一昨年の3月1日の卒業式の後、幼馴染の亜依(あい)に付き合った。 その日は雨だった。 高2の半ばの頃、放課後プリントを忘れてしまって教室に行ったとたんに教室に亜依の姿があった。 亜依は外の景色を見て泣いていた。 「今は1人でいたいのかな」 と思い急いでプリントをとった。 そして月日が経ち、高2の時の卒業式の天気も雨だった。 高3の初め頃、亜依は少し元気がなさそうだった。 「大丈夫かな?」 と私は心の中で思った。 そして月日が経ち、3月1日になった。 また雨だった。 卒業式が終わった後、私は亜依に呼び出された。 その話を聞いた瞬間、私は心の中で驚いた。 「ごめん。僕と別れて。」 急なことに私は言葉が出なかった。 理由をちゃんと聞いてた。 理由は、ずっと私と一緒にいて苦しくなったから。 「どうして?苦しくなったの?」 と聞いたが、亜依は「分からない」と言った。 そして話し合った結果、別れることになった。 高校生の卒業後、私は大学に入った。 その日は心が重く感じた。 月日が経ち、3月1日の日は雨が降った。 3月1日で思い出した。 その日、幼馴染の亜依と別れたこと。 時々、雨が降るとそのことを思い出す。 締め付けられるような心の痛みがした。
ありがとうと言わせてよ
「え…」 私、野辺 しのか。高校2年生。私は気がつくと、どこかわからないところにいた。 (あら、新しいお客様?) 「あぇっ!?」 (あらあらそんな驚かないで。あなたは別に死んだわけではないから…安心して。私の名前はマナール。よろしくね) 「いやいや。よろしくだけどマナールさん。速く戻りたいんだけど。元のあの世界に…。なんで私だけ?」 (あなただけじゃないわよ。ここに来た人は。ここわね?どこか選択を間違ったり未来に迷ったりしたときここで何か感じてほしいの。それで元の世界に戻る感じねっ。) 「はぁー。でも私、人生で何も間違っていな…。」 (いいえ、あなたは何か違うと思っているはず。じゃなきゃここに来られないもの。) 「なにか違う…」 「私は」(あなたは) 「(クールと冷たいの境界線を間違った)」 (うふふ。はもったなんて初めてよ。) はもったの私も初めてだ。 「じゃあ私は何をすればあっちの世界に戻れるの?」 (そんなにもどりたいの?会いたい人がいるの?) 「…いるのかな…。」 家族には会いたいけどそこまでじゃない。 (なら学校は?平日の半分を過ごしているでしょ?) 「学校…」 クラスメイト、先生…。クラスメイトは、いつも素っ気なくしてるのに話しかけてくれる、かの、みゆ、あきは。いつだって、何かしてても話しかけたら手を止めて聞いてくれる、笹川先生。それから、いくつお世話になったんだろう。 (そんなにお世話になっている、あなたは何か返してあげた?感謝の言葉は?) 「…言ってない。」 どうして気づかなかったんだろう。いつも話しかけてくれてるのに、「はい」「うん」「そうだね」…。「ありがとう」は?ありがととかは言った記憶はある。でも感謝の気持ちはあったの?心を込めた? (じゃあ、あなたに今足りないのは?) 「ありがとうと心を込めて伝えること。」 (ほう。いいんじゃない?はいっ) 「なにこれ…?」 マナールさんから、白が多めのピンクの紙を受け取った。 (それは別世界の人にどうしても伝えたいことがある時に送る、最上級の手紙。これを書いて、心を込めて書けばその人の心に届くわ。 「…。じゃあ、書く…」 (ん?何か足りないんじゃない?) 「あっ。ありがとう!」 それから私は心を込めてきれいな字で書いた。そしてありがとうと伝えたい人の元へー。 今なら言える。 本当に ーありがとうー
あの青が消える頃には
私は、空が好き。 いつだろう。空のどこまでも続く青いところ。私達をその青で包んでくれるところ。全てが好きになったのは。 私は、空を愛していたんだ。ずっと、空といられることが私の幸せだった。 あの時までは、 「きゃああああああああ」 色々な人の叫び声が私の耳に入る。 20xx年 4月28日 謎の青い巨大生物が街に現れたのだ。 「え?」 街が森が…人が壊されていくのを見て私は、ただ呆然としていた。 「早くシェルターに逃げるぞ!」 お父さんに私は連れられて、私は広いシェルターに行った。 「…お父さん、あの怪物何?怖い。」 お父さんは、私を撫でこう言った、 「あの怪物はね。ずっと、封印されていたんだよ。空高くに。でも、封印が解かれたんだ。」 当時の私は、どういうことかまだ分からなかった。 「…大丈夫なの?やっつけられるの?また、空に会えるの?」 お父さんは、少し間を開けて、 「…うん。大丈夫だよ。安心して。」 私には、その間がもしかしたら大丈夫じゃないかもしれないそう思った。 その予感が的中するなんて…… 『速報です。現在、この街に現れたP.456は、私達には太刀打ちできないことがわかりました。』 何日か立ってラジオにこんなことが報道された。 よく考えて意味がわかった。 「お父さん。もう私達お外に行けないの?空に会えないの?」 お父さんは険しそうな顔をした。 私は、涙がポロポロと出てきた。 「嫌だ!会いたい!外にでたい!嫌だ!」結局引き止められたけど。 それから、何年か立って。 私は思う。 いつか、空の存在をみんな忘れてしまうんじゃないかって。あの怪物は、もう私達にはどうにもできない。 あの青が消える日が来るなんてあの日の私は想像もできなかった。 …あの青が消える前に私ができること。それは、。 2xxx年 「ねえ、おばあちゃん、この映像に出でくる空って本当にあったの?」 「ええ、そうよ。すごくきれいなのよ、あの青は。」 私にできることそれは、みんなに空を、あの青色を伝えること。
キライな君を
「言っとくけど私、君がキライだよ」 可愛くて優しくて元気な澪(みお)が、そういった。 僕は、学期末の大掃除をしてて・・・・。 僕は窓拭きをしてた。 拭けば拭くほどキレイになるのが面白かった。 あ、そう・・・・一緒に窓ふきをしてた、澪。 澪は僕を見て、 「顔、汚れてる」と言う。 「あ、ありがと・・・。」 急いで拭くと、ハンカチに黒いものが付いた。 「ほこりか汚れか、何かだろうね」 澪は笑って、また窓拭きにかかる。 「・・・なあ、澪」 僕はしゃべっていた。 「お前、好きな人いんの?」 聞いた僕が悪かった。キライだという澪は悪くないんだ・・・・。 「言っとくけど私、君がキライだよ」 そしてさらに、澪は言った。 「君は、私が好きだったの?」と。 僕は慌てて言う。 「女子なんてみんな、キライだよ」と。 言ってしまった。 言うつもりじゃなかったのに。 僕は、好きな人がいるのに・・・・・。 そして4年後、小学六年生。 「・・・なあ、澪」 僕はしゃべっていた。 「お前、好きな人いんの?」 聞いた僕は、まただ、と思った。 4年前もやらかした質問、してしまった。 ヤバい・・・・・。 「言っとくけど私、君がずっと好きだったんだよ」 ――え? なんで? キライって、言ってたでしょ。ずっと好きだっただなんて、嘘だよね? おかしい、おかしい・・・・・ 「嘘ついててゴメン。好きだよ。でも、汚れた顔の君はキライかな」 僕は慌てて拭く。 ハンカチに黒いものが付いた。 「ほこりか汚れか、何かだろうね」 澪は笑って、 「カッコイイよ」と言った。 僕は言い返す。 「僕も、汚れた服の君はキライかな」
しずく
「陽麻里、ちょっとこっち来て」 学校から帰えり、家についてすぐ、お母さんに呼ばれた。 「落ち着いて聞いてね。雫ちゃんが…今朝、亡くなったの。」 お母さんがそういったが、私はすぐに信じられなかった。 亡くなった? あんなに優しい、あの雫が? あんなに明るかった、あの雫が? 「嘘…嘘だよ!なんで…なんでよ…」 私がそういうと、お母さんは深呼吸をして、 「これ、読んでみて。」 といった。 一枚の紙が差し出される。 『大好きな陽麻里へ 病気のこと、話せなくてごめんね 小さい頃から余命のことは知ってた 陽麻里は幼馴染だし、本当は話したかったけど、話せなかった 余命のことを話すと、陽麻里と今までの関係でいられないかもしれないって思って 私は陽麻里が大好き 陽麻里が笑うと私も元気になるような気がするから 名前と似てるね 陽麻里は、ひまわりみたい 私は雫だから、そのまましずく。 「ひまわり」を潤して支える「しずく」みたいな ちゃんと陽麻里を潤せてたかなぁ 陽麻里は、私以外の新しい友達をつくってね 私が死んでからは、ちょっと覚えてくれてるだけでいいから ずっとずっとずーっと大好きだよ 雫より』 手紙に、ぽたぽたと涙が落ちる。 「陽麻里、大丈夫?」 お母さんが話しかけてくれたけどうまく聞こえなかった。 ノイズがかかっている、という表現が一番近いかもしれない。 お母さんの声だけではなく、外で鳴いているセミの声や、下校中の小学生達の声、時計の秒針の音まで、全てにノイズがかかっていた。 全てがノイズにかかり、何も聞き取れないなか、雫の声だけが頭に響いていた。 優しくて強い、あの声だけが鮮明に聞こえる。 雫の声を聞けば聞くほど、私の涙が流れて、私の涙が流れれば流れるほど、雫の声がどんどん大きくなっていって。 気づいたら、ノイズすら聞こえなくなっていた。 「今ごろ、ホームルームかなぁ…」 私、雫は、小さな頃から病気を持っている。 薬を飲めば他の人と同じように暮らせるが、高校生まで生きるのは難しいと言われていた。 そして、中学三年生になった今、病状が悪化した。 つまり、私はもう死ぬのだろう。 陽麻里の前では、極力明るく振る舞うようにしていたが、病気のことは勘付かれなかっただろうか。 陽麻里あての手紙を眺めながら考える。 陽麻里への手紙が読み終わった途端、急に体の力が抜けていった。 暑くて、寒くて、体が浮いていくような感じがして、体が沈んでいくような感じもして。 もう少し、陽麻里にとっての「しずく」でいたかったが、そういう運命なのだから仕方ない。 私はそのまま、目を閉じて、私を襲う数々の感情に身を任せた。 午前四時二十九分のことだった。 ~後書き~ おはー!都姫だよ! 解説?的なのをすると、午前四時二十九分は、語呂合わせで、「しずく」と読みます! 「4」→「し」 「2」→「づ」 「9」→「く」 って事です! 感想くれると嬉しいです! アドバイスなどもぜひぜひ! それではー♪