お父様
〜少し昔の話〜
私の名前は乙葉(おとは)。大富豪一家の末娘だ。
···何で、私はこんなところに産まれてきてしまったのだろうか?
皆、『お金あったら不自由しなさそう〜!』と言う。確かに困ってないけど、色々大変だ。勉強とか芸術、音楽の習い事も厳しいし、お姉様たちにはいつもイジメられる。
でも、貴族だから耐えないといけない。そして、つい最近、大好きだったお母様が亡くなった。優しいお母様が···。
「乙葉様っ! 話を聴いていますの!? 集中して下さいまし!」
「···申し訳ありません、先生」
先生のキンキン声に、内心うんざりしていると、私に良く仕えてくれている"ばあや"が間にスッと入ってきた。
「今日の分の授業は、すでに終わっていましてよ。退出して下さい。姫様はもうずいぶん頑張りましたよ」
「っ! わかりましたわよ!」
バタンッ、と先生が強く扉をしめる。
「···助かりましたわ、ばあや。ありがとう」
「いえ、姫様のために行っただけですよ」
ニコリと笑いあっていると、お姉様たちが部屋に入ってきた。
「嫌だわ、乙葉。ちゃんと出来ないから、授業の時間が伸びるのではなくて?」
「まぁ! そうですの? 出来の悪い妹ですこと」
二人の悪口にムッとしていると、ばあやが肩に手を置いた。
···感情を抑えろって言っているんだよね?
私はふぅ、と息を吐くとニコリと笑った。
「愛葉(まなは)お姉様、照葉(てるは)お姉様。そのようなことではありませんわ。ただ━」
「乙葉お嬢様、旦那様が呼んでおられます」
執事が予定表を見ながら言った。
···お父様が?
私がきょとんとしていると、愛葉お姉様が鼻で笑った。
「ほら、きっと苦情ですわ! ちゃんと出来ないんですもの。ホホホ···」
「ホホホ···」
···そうなのかな? 私、ちゃんと出来ないのかな。
あんまり言われるから、不安になっていると、ばあやが優しく笑いかけてくれた。
「大丈夫ですよ、姫様。旦那様は、きっと褒める為に呼んだのです」
私はぎこちなく笑った。
◆
「お、お父様。お呼びでしょうか?」
「乙葉かい? 入ってくれ」
少し緊張しながら聴くと、お父様が許可を出した。
「失礼します」
「···隠し部屋に来てくれるかい?」
「えっ? はい···」
隠し部屋は、プライベートがたくさんあるから、普通は他人を入れない。
···怒られるのかな? そういう雰囲気じゃないけど···。
部屋に入ると、思わなかったことをされた。
「えっ? お、お父様?」
お父様が、優しく私を抱きしめたのだ。
「···すまなかったな、乙葉。愛葉や照葉にイジメられているのだろう? 妻、お母様が死んで辛かっただろう。乙葉には、我慢ばかりさせていた。すまない···」
「お父様···」
私はそのあと、長い間泣いた。貴族だなんて関係無い。
今までの不満を、涙と共に流していった···。
私はそのあと、お父様とお母様の残したお金を全てもらい、側仕えたちと幸せに暮らしました。
(お姉様たちにも、少し分けたけどね!)
この物語はフィクションです。
胡蝶三姉妹ラブ❤️さん(大阪・11さい)からの相談
とうこう日:2020年6月18日みんなの答え:2件
私の名前は乙葉(おとは)。大富豪一家の末娘だ。
···何で、私はこんなところに産まれてきてしまったのだろうか?
皆、『お金あったら不自由しなさそう〜!』と言う。確かに困ってないけど、色々大変だ。勉強とか芸術、音楽の習い事も厳しいし、お姉様たちにはいつもイジメられる。
でも、貴族だから耐えないといけない。そして、つい最近、大好きだったお母様が亡くなった。優しいお母様が···。
「乙葉様っ! 話を聴いていますの!? 集中して下さいまし!」
「···申し訳ありません、先生」
先生のキンキン声に、内心うんざりしていると、私に良く仕えてくれている"ばあや"が間にスッと入ってきた。
「今日の分の授業は、すでに終わっていましてよ。退出して下さい。姫様はもうずいぶん頑張りましたよ」
「っ! わかりましたわよ!」
バタンッ、と先生が強く扉をしめる。
「···助かりましたわ、ばあや。ありがとう」
「いえ、姫様のために行っただけですよ」
ニコリと笑いあっていると、お姉様たちが部屋に入ってきた。
「嫌だわ、乙葉。ちゃんと出来ないから、授業の時間が伸びるのではなくて?」
「まぁ! そうですの? 出来の悪い妹ですこと」
二人の悪口にムッとしていると、ばあやが肩に手を置いた。
···感情を抑えろって言っているんだよね?
私はふぅ、と息を吐くとニコリと笑った。
「愛葉(まなは)お姉様、照葉(てるは)お姉様。そのようなことではありませんわ。ただ━」
「乙葉お嬢様、旦那様が呼んでおられます」
執事が予定表を見ながら言った。
···お父様が?
私がきょとんとしていると、愛葉お姉様が鼻で笑った。
「ほら、きっと苦情ですわ! ちゃんと出来ないんですもの。ホホホ···」
「ホホホ···」
···そうなのかな? 私、ちゃんと出来ないのかな。
あんまり言われるから、不安になっていると、ばあやが優しく笑いかけてくれた。
「大丈夫ですよ、姫様。旦那様は、きっと褒める為に呼んだのです」
私はぎこちなく笑った。
◆
「お、お父様。お呼びでしょうか?」
「乙葉かい? 入ってくれ」
少し緊張しながら聴くと、お父様が許可を出した。
「失礼します」
「···隠し部屋に来てくれるかい?」
「えっ? はい···」
隠し部屋は、プライベートがたくさんあるから、普通は他人を入れない。
···怒られるのかな? そういう雰囲気じゃないけど···。
部屋に入ると、思わなかったことをされた。
「えっ? お、お父様?」
お父様が、優しく私を抱きしめたのだ。
「···すまなかったな、乙葉。愛葉や照葉にイジメられているのだろう? 妻、お母様が死んで辛かっただろう。乙葉には、我慢ばかりさせていた。すまない···」
「お父様···」
私はそのあと、長い間泣いた。貴族だなんて関係無い。
今までの不満を、涙と共に流していった···。
私はそのあと、お父様とお母様の残したお金を全てもらい、側仕えたちと幸せに暮らしました。
(お姉様たちにも、少し分けたけどね!)
この物語はフィクションです。
胡蝶三姉妹ラブ❤️さん(大阪・11さい)からの相談
とうこう日:2020年6月18日みんなの答え:2件
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話し自体は良いけど 話し自体は良いけど、暗号(?)変な数字かなければ良かったかも!
参考程度に! 真のカービィ使いさん(大阪・16さい)からの答え
とうこう日:2020年6月20日 -
貴族もいいけど、、 私もお金持ちになりたいと思ってたけど、こんな厳しく習い事されるなら、嫌ですね、、お父様やばぁやは優しさが溢れてますね!素敵な作品ありがとう〜 みるくさん(大阪・12さい)からの答え
とうこう日:2020年6月19日
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