【短編小説】努力とは
何で?どうして?
キーンコーン
チャイムがなっているのも関わらず、私はしばらく固まっていた。
〜5分前〜
「今日、期末テストのランキング発表だって。凜、いこ!」
「あっ、今日?行く行く!」
学校が終わり、塾に行って勉強していた。
今は5分休憩。
伸びをしていて、休憩していると塾の友達、藍(あい)に言われた。
私、凜。小学5年生。
成績は上の方で、塾の期末テストの成績優秀者では総合トップ5位以内には必ず入っている。
両親も私のお姉ちゃんも私が自慢の子なの。
私は笑顔で結果が書いてある掲示板へ向かった。
「凜は自信あるの?」
「まー、あるって言っといた方がかっこいいかな?」
「えー!すごい自信。凜はすごいよ。」
当たり前。私はすごいもん。
ていうか、自信あるに決まってる。だって、毎日勉強したもの。
テレビも漫画も見ずに。
今回は何位かなー。1位?もしかしたら5位?ま、5位はギリ大丈夫。
そんなこと考えてる私を横に、藍が結果を見て顔をひきつけて青ざめていることに気がついた。
「……藍?」
「……」
うーん。藍は唇をかみしめてる。
その様子は、恐怖と緊張が混じっているように見える。
あ、藍より結果を見なきゃ。
えーと……あ、藍は110人中25位。
前より成績上がってる!
じゃあ、何で藍はこんな顔を?
ま、自分の成績を。
私は1位から5位に目を注ぐ。
えーと、私の名前……
ない。
どうしてっ!?
あ、10位までならギリギリ……
ない。
嘘でしょ。こんな結果あるはずない。
私は1位から順に下へと私の名前を探した。
早く出てきて。私の名前……
あった。29位……
「おーい!水谷ー。どこだー?」
先生の声がする。
藍は私が固まってるすきに逃げちゃって。
授業が始まってるのに関わらず、私は掲示板の前でしゃがみ込む。
「あ。水谷……」
先生が私の方をみたとたん、私の目から涙が溢れた。
先生は私の背中を優しく撫でてくれる。
「なんで?私は漫画もテレビも見ずに勉強したの!なのに藍みたいなアニオタで漫画ばっかり読んでる子に負けるの!?努力は水の泡なの?努力は結果を出すんじゃないの!?信じない!こんな現実信じない。」
先生はしばらく黙っていた。
しばらくして言った。
「お前は確かにすごい。逆にここまで成績を保てたのがすごいよ。
みんな尊敬してる。
けど、早見だって頑張ったんだ。真面目に授業聞いてるんだ。」
早見……藍のことだ。
「水谷みたいな努力家がいい結果を出せなくて。努力が報われなくて。
辛いと思う。でも、努力が報われないときもある。
早見もこの塾に来てから勉強を頑張ったらしい。
学校の成績もグンと上がって。
でも、なかなか期末テストの順位が上がらなくて。努力が報われなかったんだ。」
そうだったんだ……
「ずっと努力がいい結果になる水谷が羨ましかったらしい。
だから、お手本のお前がくじけちゃダメだ。」
努力すれば良いと思ってた。
努力すれば、完璧な自分がまってると思ってた。
でも、そうじゃないときもあると、私はその時、ある人から教えてもらった。
その日、窓から見えた飛行機雲が、生まれて初めて光って見えた。
ここまで読んでくれてありがとうございます^ ^ みーさん(埼玉・11さい)からの相談
とうこう日:2020年7月5日みんなの答え:1件
キーンコーン
チャイムがなっているのも関わらず、私はしばらく固まっていた。
〜5分前〜
「今日、期末テストのランキング発表だって。凜、いこ!」
「あっ、今日?行く行く!」
学校が終わり、塾に行って勉強していた。
今は5分休憩。
伸びをしていて、休憩していると塾の友達、藍(あい)に言われた。
私、凜。小学5年生。
成績は上の方で、塾の期末テストの成績優秀者では総合トップ5位以内には必ず入っている。
両親も私のお姉ちゃんも私が自慢の子なの。
私は笑顔で結果が書いてある掲示板へ向かった。
「凜は自信あるの?」
「まー、あるって言っといた方がかっこいいかな?」
「えー!すごい自信。凜はすごいよ。」
当たり前。私はすごいもん。
ていうか、自信あるに決まってる。だって、毎日勉強したもの。
テレビも漫画も見ずに。
今回は何位かなー。1位?もしかしたら5位?ま、5位はギリ大丈夫。
そんなこと考えてる私を横に、藍が結果を見て顔をひきつけて青ざめていることに気がついた。
「……藍?」
「……」
うーん。藍は唇をかみしめてる。
その様子は、恐怖と緊張が混じっているように見える。
あ、藍より結果を見なきゃ。
えーと……あ、藍は110人中25位。
前より成績上がってる!
じゃあ、何で藍はこんな顔を?
ま、自分の成績を。
私は1位から5位に目を注ぐ。
えーと、私の名前……
ない。
どうしてっ!?
あ、10位までならギリギリ……
ない。
嘘でしょ。こんな結果あるはずない。
私は1位から順に下へと私の名前を探した。
早く出てきて。私の名前……
あった。29位……
「おーい!水谷ー。どこだー?」
先生の声がする。
藍は私が固まってるすきに逃げちゃって。
授業が始まってるのに関わらず、私は掲示板の前でしゃがみ込む。
「あ。水谷……」
先生が私の方をみたとたん、私の目から涙が溢れた。
先生は私の背中を優しく撫でてくれる。
「なんで?私は漫画もテレビも見ずに勉強したの!なのに藍みたいなアニオタで漫画ばっかり読んでる子に負けるの!?努力は水の泡なの?努力は結果を出すんじゃないの!?信じない!こんな現実信じない。」
先生はしばらく黙っていた。
しばらくして言った。
「お前は確かにすごい。逆にここまで成績を保てたのがすごいよ。
みんな尊敬してる。
けど、早見だって頑張ったんだ。真面目に授業聞いてるんだ。」
早見……藍のことだ。
「水谷みたいな努力家がいい結果を出せなくて。努力が報われなくて。
辛いと思う。でも、努力が報われないときもある。
早見もこの塾に来てから勉強を頑張ったらしい。
学校の成績もグンと上がって。
でも、なかなか期末テストの順位が上がらなくて。努力が報われなかったんだ。」
そうだったんだ……
「ずっと努力がいい結果になる水谷が羨ましかったらしい。
だから、お手本のお前がくじけちゃダメだ。」
努力すれば良いと思ってた。
努力すれば、完璧な自分がまってると思ってた。
でも、そうじゃないときもあると、私はその時、ある人から教えてもらった。
その日、窓から見えた飛行機雲が、生まれて初めて光って見えた。
ここまで読んでくれてありがとうございます^ ^ みーさん(埼玉・11さい)からの相談
とうこう日:2020年7月5日みんなの答え:1件
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うわあーーー!!! みーさんこんにちは!私はアイスクリーム♪ちゃんです!!
とっても良い小説だねーーー!!
素晴らしい!!
内容も素敵〜!!! アイスクリーム♪さん(千葉・9さい)からの答え
とうこう日:2020年7月6日
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