午後6時の日と月と海
私の名前は波塩愛海(なみしおまなみ)。
家は浜辺の近くにあるんだ。私の1番好きな場所は海。だいたい海は砂浜のパラソルが張っているところや冷たい海水が好きって人が多いんだと思うんだけど私は違う。私が海で1番好きなのは1番端っこの砂浜。これ以上砂がないって感じる。この瞬間が1番好き。砂浜の1番端っこはまるで人生みたいに思えるんだ。人生の始まりと人生の終わりは端っこ。端っこに行けば行くほど砂浜はどんどん小さくなっていく。でも、人生はどうかなって考えるのが1番好き。
〜学校〜
「おはよう!波塩さん。」「おはよう。緑木くん。」
今、声をかけてくれたのが好きな人。緑木葉水(りょくきはす)くん。私は浜辺近くに住んでるんだけど、緑木くんは森近く。私は自然がいっぱいのところで育ってきたから誰が自然をどれだけ好きか分かっちゃうんだ。緑木くんはだいぶ好きっていうオーラが伝わってくる。それも好きなポイントの一つなんだ。
〜朝の会〜
「今から、席替えをします。それぞれくじを引いて、出席番号順に並び、先生にくじを見せてください。」
やった!席替えだ!一番窓際だったらいいな。海が見えるもの。
「あぁ〜、一番窓際だったらいいなぁ。いや、後ろの方だったらいいな。森が見えるから。」
緑木くん!やっぱり自然が好きなんだね。ほっこりしちゃう。
「おい!緑木!お前、自然なんかが好きなん?変わっとるのぉ。」「ほんまやわ。」「変なの〜」
「いいじゃないの別に!自然好きだって!そんなの人の勝手でしょ!?」
うわっ!自分でもびっくりした。こんなに男子に向かって大きな声で怒鳴るのは初めてだもの。
「ちえっ、行こーぜ。」「そうだな、行こーぜ。」
男子たちが去っていった…。
「ありがとう、波塩さん。」「いやっ、べ、別に…、」
「波塩さんも自然、好き?」「うん!もちろん!私、浜辺に住んでいるんだ。」
「へー、じゃあ僕の仲間入りだね!」「え?」
「自然好きな仲間入り、だからこれから愛海、って呼んでいい?」「え、あ、うん…!」
「じゃあ僕のことも葉水って呼んでね。」「分かったよ、葉水くん。」
うわー、好きな人と下の名前で呼び合うとか…最高!!
〜それから二週間経ち放課後〜
私と葉水くんはずいぶん話をするようになってきた。特に自然の好きなところをそれぞれ1分間で語るゲームをやっている。
「ねぇ1日で一番好きな時間っていつ?」
「え、僕は、朝。新芽が出ているかどうかを確かめて、日光をぞんぶんに浴びるんだ。だからいつも朝5時には起きてるよ。」
「5時!早い!私は朝も好き、潮の匂いで目がぱっちり覚めて、おはよう、って言ってくれている気がするの。でも、」
「一番好きなのは…そうだ!今日は満月だよね?」「うん。」
「じゃあいいところに案内するよ、午後6時、下川浜辺に来て。」「分かった!」
〜午後6時〜
「ほらここに座って目をつぶって。」「うん、」「いまだ!目を開けてごらん。」
「う……うわぁ〜〜……」
葉水は驚きすぎて声が出ないみたい。
「ねっ、綺麗でしょ?」「うん、愛海みたいに綺麗だよ。」「……?」
私は葉水の言葉に疑問を持ちながらも寛大な夕日が沈む瞬間を二人っきりで見届けた。
「…沈んだね…。」「うん、でも、まだ続いてる。反対方向、西を見て。」
「………すごい…なんて神秘的なんだろう…」
今日は満月、西から月が昇って来ている。夕日と入れ替わりに。
「本当に…すごいや…。」
そのあと何分間か月の出を見続けた。
「…寒くなって来たね…。」「うん、そろそろ葉水も帰らないとお母さん心配しちゃうかも…。」
「大丈夫!自然に関しての事柄はお母さん、許してくれるからね。」「でも、私は寒いな…バイバイ。」
「待って!愛海!」「え……?」
「今日見た夕日と月は今までで一番美しいと思った自然の風景だった。」「…うん。」
「でも、これを僕一人で見てもあまり奥深くまで感動しなかっただろう。」「え…?」
「愛海が一緒に見てくれたから感動を分かち合えた。嬉しかった。…ぼく、愛海のことがずっと好きだったんだ。」
「本当に……?」
「ほんとさ、つきあって…くれる?」「…もちろん!私もずっと好きだった…。」「ありがとう。」
「今度は森に案内してよね。」「分かった、約束する!」
そして、私と葉水の手はぬくもりでいっぱいになり、寒いだなんて感じなかった。 負けぬが仏さん(大阪・12さい)からの相談
とうこう日:2020年7月11日みんなの答え:0件
家は浜辺の近くにあるんだ。私の1番好きな場所は海。だいたい海は砂浜のパラソルが張っているところや冷たい海水が好きって人が多いんだと思うんだけど私は違う。私が海で1番好きなのは1番端っこの砂浜。これ以上砂がないって感じる。この瞬間が1番好き。砂浜の1番端っこはまるで人生みたいに思えるんだ。人生の始まりと人生の終わりは端っこ。端っこに行けば行くほど砂浜はどんどん小さくなっていく。でも、人生はどうかなって考えるのが1番好き。
〜学校〜
「おはよう!波塩さん。」「おはよう。緑木くん。」
今、声をかけてくれたのが好きな人。緑木葉水(りょくきはす)くん。私は浜辺近くに住んでるんだけど、緑木くんは森近く。私は自然がいっぱいのところで育ってきたから誰が自然をどれだけ好きか分かっちゃうんだ。緑木くんはだいぶ好きっていうオーラが伝わってくる。それも好きなポイントの一つなんだ。
〜朝の会〜
「今から、席替えをします。それぞれくじを引いて、出席番号順に並び、先生にくじを見せてください。」
やった!席替えだ!一番窓際だったらいいな。海が見えるもの。
「あぁ〜、一番窓際だったらいいなぁ。いや、後ろの方だったらいいな。森が見えるから。」
緑木くん!やっぱり自然が好きなんだね。ほっこりしちゃう。
「おい!緑木!お前、自然なんかが好きなん?変わっとるのぉ。」「ほんまやわ。」「変なの〜」
「いいじゃないの別に!自然好きだって!そんなの人の勝手でしょ!?」
うわっ!自分でもびっくりした。こんなに男子に向かって大きな声で怒鳴るのは初めてだもの。
「ちえっ、行こーぜ。」「そうだな、行こーぜ。」
男子たちが去っていった…。
「ありがとう、波塩さん。」「いやっ、べ、別に…、」
「波塩さんも自然、好き?」「うん!もちろん!私、浜辺に住んでいるんだ。」
「へー、じゃあ僕の仲間入りだね!」「え?」
「自然好きな仲間入り、だからこれから愛海、って呼んでいい?」「え、あ、うん…!」
「じゃあ僕のことも葉水って呼んでね。」「分かったよ、葉水くん。」
うわー、好きな人と下の名前で呼び合うとか…最高!!
〜それから二週間経ち放課後〜
私と葉水くんはずいぶん話をするようになってきた。特に自然の好きなところをそれぞれ1分間で語るゲームをやっている。
「ねぇ1日で一番好きな時間っていつ?」
「え、僕は、朝。新芽が出ているかどうかを確かめて、日光をぞんぶんに浴びるんだ。だからいつも朝5時には起きてるよ。」
「5時!早い!私は朝も好き、潮の匂いで目がぱっちり覚めて、おはよう、って言ってくれている気がするの。でも、」
「一番好きなのは…そうだ!今日は満月だよね?」「うん。」
「じゃあいいところに案内するよ、午後6時、下川浜辺に来て。」「分かった!」
〜午後6時〜
「ほらここに座って目をつぶって。」「うん、」「いまだ!目を開けてごらん。」
「う……うわぁ〜〜……」
葉水は驚きすぎて声が出ないみたい。
「ねっ、綺麗でしょ?」「うん、愛海みたいに綺麗だよ。」「……?」
私は葉水の言葉に疑問を持ちながらも寛大な夕日が沈む瞬間を二人っきりで見届けた。
「…沈んだね…。」「うん、でも、まだ続いてる。反対方向、西を見て。」
「………すごい…なんて神秘的なんだろう…」
今日は満月、西から月が昇って来ている。夕日と入れ替わりに。
「本当に…すごいや…。」
そのあと何分間か月の出を見続けた。
「…寒くなって来たね…。」「うん、そろそろ葉水も帰らないとお母さん心配しちゃうかも…。」
「大丈夫!自然に関しての事柄はお母さん、許してくれるからね。」「でも、私は寒いな…バイバイ。」
「待って!愛海!」「え……?」
「今日見た夕日と月は今までで一番美しいと思った自然の風景だった。」「…うん。」
「でも、これを僕一人で見てもあまり奥深くまで感動しなかっただろう。」「え…?」
「愛海が一緒に見てくれたから感動を分かち合えた。嬉しかった。…ぼく、愛海のことがずっと好きだったんだ。」
「本当に……?」
「ほんとさ、つきあって…くれる?」「…もちろん!私もずっと好きだった…。」「ありがとう。」
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とうこう日:2020年7月11日みんなの答え:0件
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