【短編小説】甘酸っぱいレモンソーダ
ソーダです!
【甘酸っぱいレモンソーダ】
「ただいまぁ」
私は安達羽音(あだちはのん)。中学2年生。学校生活は大変だけど、毎日楽しく頑張ってます!
「はのんお帰り」
リビングに来ると、優希ねーちゃんが恋愛ドラマを見ながらベッドに寝転がっていた。
「もおぅ。相変わらず塩だな。優希ねーちゃんは。」
こちらは姉の安達優希(あだちゆき)。高校1年生。いつもは塩だけど、頼れる自慢のおねーちゃんだ。
「はのぉん、お母さんがレモンソーダ買ってきてくれてるから。冷蔵庫んとこ、見てみ?」
優希ねーちゃんがだらけた口調で言う。
それにつられて、わたしも「あーい」とだらけた口調で答える。
レモンソーダ…それは特別な飲み物で、今でもあのときの、甘酸っぱい記憶が残っている。私は甘酸っぱいレモンソーダを飲みながら、当時の記憶を思い出していた。
時は、2年前。私が小学六年生の頃に遡る。
キーンカーンカーンコーン…
6時間目の終了を告げるチャイムが鳴った。
「はぁ…」
自然とため息をついていた。
私は1ヶ月前に、住んでいた東京から、田舎の街に引っ越してきた。
お父さんやお母さんは空気がいいと喜んでいたが、私はとても喜べない。
なぜなら、近くに学校がないため、電車通学になってしまったからだ。
しかも田舎たから電車が滅多に来ないため、早朝の時間にならなくてはならない。
「はぁ、今日も電車で帰るのか…。」
憂鬱な気持ちで駅に行き、電車を待っている時、誰かに話しかけられた。
「…あの、安達さん?」
クラスメートの桐谷晴樹(きりたにはるき)くんだった。
「あ…、うん。」
「安達さんも、この電車で登下校していたの?実は俺、田舎に住んでるから電車で登下校してたんだ。恥ずいから今まで隠してて」
「えぇっ?!」
私が驚いたあまり声を出すと、桐谷くんは肩をすくめてハハっと苦笑して見せた。
「実は私も…なんだ。」
「そうだったんだ。俺で良かったら、なんか話してよ。転校してきたばかりなのに、安達さんこんな顔してるしな。」
そういうと、桐谷くんは、自分の頬を手でつまみびろんとおろして見せた。
「はははっ!てか私そんな顔してないしっ!桐谷くんって、面白いね!」
「晴樹でいいよ。みんなそう呼んでるし。」
「え、じゃあ私のことも羽音って呼んでいいよ!」
「分かった」
そんな軽めの会話をしていたら、晴樹が突然立ち上がって、駅の奥の方へ行ってしまった。
「晴樹ー?!どこ行くのー?」
やっちゃった。私何かまた思いつきで、晴樹の気に触るようなことを言ってしまったんだ。
そう思い落ち込んでいると、晴樹が走って戻ってきた。腕の中には、缶に入ってるレモンソーダが二つ入ってた。
「お待たせー!」
晴樹は、ハァ、ハァ、っと息を整えてから、私の顔を見る。
私がよほど酷い顔をしていたのか、晴樹はなぜか急いで謝った。
「えっ?!ご、ごめん!レモンソーダ嫌いだった?」
どうやら、私の為にレモンソーダを買ってきてくれたらしい。
「ううん。私の為に買ってきてくれたの?」
「うん。そこの自販機のレモンソーダ。うまいし。」
すると晴樹はベンチに寄っ掛かり、「はぁっ」とのびをしながらため息をついた。
しばらく謎の無言が続き、それを吹っ切るように晴樹が話し始めた。
「あの、安達さん。」
急に重いトーンになって話し始めた。
「な、なに?」
私もつい暗くなってしまった。
心臓の音が早い。
「好きな人…いる?」
「えー!いないよ?晴樹は?」
「いる…」
「マジ?!誰ー?!」
「俺の好きな人は」
「羽音」
書き間違えかと思った。
「ええええぇ?!」
「うっソー」
へへへっっと舌を出して笑う晴樹。私も笑った。
この時間が一生続いたらいいな。
そう思うのは私だけだろうか。
…この時に飲んだ甘酸っぱいレモンソーダの味は、今でも忘れられない。
ちなみに今では、晴樹から告白されて付き合っている。
こんにちは!作者のソーダです!甘酸っぱい恋には憧れますよね!
みなさんも沢山恋しましょう!
感想、アドバイス等お待ちしております!
ソーダさん(選択なし・13さい)からの相談
とうこう日:2020年7月11日みんなの答え:2件
【甘酸っぱいレモンソーダ】
「ただいまぁ」
私は安達羽音(あだちはのん)。中学2年生。学校生活は大変だけど、毎日楽しく頑張ってます!
「はのんお帰り」
リビングに来ると、優希ねーちゃんが恋愛ドラマを見ながらベッドに寝転がっていた。
「もおぅ。相変わらず塩だな。優希ねーちゃんは。」
こちらは姉の安達優希(あだちゆき)。高校1年生。いつもは塩だけど、頼れる自慢のおねーちゃんだ。
「はのぉん、お母さんがレモンソーダ買ってきてくれてるから。冷蔵庫んとこ、見てみ?」
優希ねーちゃんがだらけた口調で言う。
それにつられて、わたしも「あーい」とだらけた口調で答える。
レモンソーダ…それは特別な飲み物で、今でもあのときの、甘酸っぱい記憶が残っている。私は甘酸っぱいレモンソーダを飲みながら、当時の記憶を思い出していた。
時は、2年前。私が小学六年生の頃に遡る。
キーンカーンカーンコーン…
6時間目の終了を告げるチャイムが鳴った。
「はぁ…」
自然とため息をついていた。
私は1ヶ月前に、住んでいた東京から、田舎の街に引っ越してきた。
お父さんやお母さんは空気がいいと喜んでいたが、私はとても喜べない。
なぜなら、近くに学校がないため、電車通学になってしまったからだ。
しかも田舎たから電車が滅多に来ないため、早朝の時間にならなくてはならない。
「はぁ、今日も電車で帰るのか…。」
憂鬱な気持ちで駅に行き、電車を待っている時、誰かに話しかけられた。
「…あの、安達さん?」
クラスメートの桐谷晴樹(きりたにはるき)くんだった。
「あ…、うん。」
「安達さんも、この電車で登下校していたの?実は俺、田舎に住んでるから電車で登下校してたんだ。恥ずいから今まで隠してて」
「えぇっ?!」
私が驚いたあまり声を出すと、桐谷くんは肩をすくめてハハっと苦笑して見せた。
「実は私も…なんだ。」
「そうだったんだ。俺で良かったら、なんか話してよ。転校してきたばかりなのに、安達さんこんな顔してるしな。」
そういうと、桐谷くんは、自分の頬を手でつまみびろんとおろして見せた。
「はははっ!てか私そんな顔してないしっ!桐谷くんって、面白いね!」
「晴樹でいいよ。みんなそう呼んでるし。」
「え、じゃあ私のことも羽音って呼んでいいよ!」
「分かった」
そんな軽めの会話をしていたら、晴樹が突然立ち上がって、駅の奥の方へ行ってしまった。
「晴樹ー?!どこ行くのー?」
やっちゃった。私何かまた思いつきで、晴樹の気に触るようなことを言ってしまったんだ。
そう思い落ち込んでいると、晴樹が走って戻ってきた。腕の中には、缶に入ってるレモンソーダが二つ入ってた。
「お待たせー!」
晴樹は、ハァ、ハァ、っと息を整えてから、私の顔を見る。
私がよほど酷い顔をしていたのか、晴樹はなぜか急いで謝った。
「えっ?!ご、ごめん!レモンソーダ嫌いだった?」
どうやら、私の為にレモンソーダを買ってきてくれたらしい。
「ううん。私の為に買ってきてくれたの?」
「うん。そこの自販機のレモンソーダ。うまいし。」
すると晴樹はベンチに寄っ掛かり、「はぁっ」とのびをしながらため息をついた。
しばらく謎の無言が続き、それを吹っ切るように晴樹が話し始めた。
「あの、安達さん。」
急に重いトーンになって話し始めた。
「な、なに?」
私もつい暗くなってしまった。
心臓の音が早い。
「好きな人…いる?」
「えー!いないよ?晴樹は?」
「いる…」
「マジ?!誰ー?!」
「俺の好きな人は」
「羽音」
書き間違えかと思った。
「ええええぇ?!」
「うっソー」
へへへっっと舌を出して笑う晴樹。私も笑った。
この時間が一生続いたらいいな。
そう思うのは私だけだろうか。
…この時に飲んだ甘酸っぱいレモンソーダの味は、今でも忘れられない。
ちなみに今では、晴樹から告白されて付き合っている。
こんにちは!作者のソーダです!甘酸っぱい恋には憧れますよね!
みなさんも沢山恋しましょう!
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ソーダさん(選択なし・13さい)からの相談
とうこう日:2020年7月11日みんなの答え:2件
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ハニレモ好きですか? こんにちは!ニックネームは響香だけどヒロアカの最推しは轟焦凍です!
名前を覚えてくれたら嬉しいです。
本題へ。
もしかしたら、ハニレモ好きですか?
羽音って名前も羽花に似てるし…(違ったらすみません…)
あ、話はめっちゃ面白かったです!こういうラブストーリー、大好きです!
では!
響香@ヒロアカ好きさん(大阪・11さい)からの答え
とうこう日:2021年8月15日 -
甘酸っぱ〜い!w うん、タイトルどうり!
めちゃよかったと思います!! 姫乃さん(千葉・11さい)からの答え
とうこう日:2020年7月14日
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