【短編小説】枯れない花
私は風香(ふうか)。12歳。
今年、小学6年生になったんだ。
小学校生活最後の年だし、
最高の1年を・・・・と考えてたけど、
そうはいかなかった。
私のクラスの担任は、悪徳教師。
それがとにかく酷いのよ。
贔屓はするわ、児童のことをバカにするわ、
暴力は振るうわ、悪口は言うは・・・
挙げればきりがないの。
「贔屓」をするから、この悪徳教師に
気に入られている子もいる。
悪徳教師と仲が良い児童の特徴は、
自分の意見を言わない、
教師に従ってばかり、
大人しい・・・・
結局は自分に従ってくれる人しか
認めないのよね。
私も気に入られていればまだ
よかったかもしれないけど、
私の性格は彼女が気にいる
性格とは正反対。
だから暴力を振るわれたり、
悪口を言われたり、
時には教材を隠されたりもする。
具合が悪くなっても保健室に
いかせてくれないし、
ちょっと問題がわからなかっただけで
クラスみんなの前で怒鳴られる。
こんな生活うんざりよ。
しかし、あることがきっかけで
私の最後の小学校生活が変わった。
ある日、私が悪徳教師に暴力を振るわれ、
泣いて倒れているところに仲良しの
明菜(あきな)が来てくれた。
「風香、大丈夫?痛かったでしょう。
まったく、酷いわね。教師として
働く資格がないわ。」
と、私のことを慰めてくれた。
「うん、大丈夫。
でも、このクラスになってしまった以上
仕方ないわ。
傷口は内緒で保健室に行って、
応急処置をしてもらうから。」
私が涙をぬぐいながらそう言うと、
明菜は黙って微笑みながら、
私の手を引いて歩き始めた。
「なに、ねえどうしたの?」
私は明菜に慌てて問いかけた。
すると明菜は小声だけど勢い
のある声で、
「目を瞑って!
貴女の人生が変わる物がある場所に
連れて行ってあげるから。」
と言ってきた。
よくわからなかったけれど、
私は明菜に言われた通りに
目を瞑った。
それから5分ほど経った頃だろうか。
明菜は足を止めて、私の手を離した。
私が目を開けようとすると、明菜は
「まだダメ!そこで待ってて。」
と言った。
私は慌てて目を瞑って、
(何かしら・・・『私の人生が
変わるもの』って・・・)
と、素朴な疑問を抱きながら
ドキドキして明菜を待った。
しばらくすると明菜が戻ってきた。
「目を開けて良いわよ。」
私はワクワクしながら目を開けると、
明菜の手に1輪の花があった。
「花?これが、私の人生を変えるの?」
わたしはいまいちピンとこなかった。
確かに綺麗な花だったけれど、
たった1輪の花がわたしの人生を
変えるとは思えなかった。
すると明菜が話し始めた。
「ええ、勿論。
あのね、この花は普通の花に見えるけれど、
実は凄い花なのよ。
大体の花は、ある季節を過ぎると
枯れてしまうでしょう?
でも、この花は違うわ。
この花はね、永遠咲花(えいえんさきか)
と呼ばれていて、見つけるのが
本当に難しいのよ。
名前の通り、どんな季節でも枯れないの。
吹雪の中でも猛暑の中でも、美しく咲き誇る。
茎を折ろうとしても折れない。
花びらを取ろうとしても取れない。」
「そんな花、あったんだ・・・」
私はその話を聞いた途端に、
その花がとても美しく見えてきた。
でも、どうしてこの花を見せて
私の人生を変えようとしたのかがわからなかった。
「でも・・・どうしてこの花を見せて
私の人生を変えようとしたの?
確かに、凄い花だとは思うけど・・・
なんで、この花を見ただけで
私の人生が変わるの?
どんなふうに変わるの?」
私が問いかけると、明菜は微笑みながら
答えてくれた。
「・・・風香にも、この花のように生きて欲しいの。
私の一番大切な友達が、あんな悪徳教師のせいで
苦しめられてるなんて、居ても立っても居られないわ。
・・・だから、風香、あんな悪徳教師に負けないで!
どんなことがあっても、強く、美しく生きて欲しいの。
それを説得するために、この花を見せたのよ。」
明菜のこの言葉を聞いた途端、
私の目に涙が溢れてきた。
明菜が、こんなに私のことを思ってくれていただなんて・・・
私は1人じゃない、と感じることができた。
私は、何があっても強く、美しく生きよう。
こんにちは。冷酷な女です。
今、この話に出てくる風香のように
何かに苦しめられている方々の力になれれば良いなと
思い、書かせていただきました。
勿論、この物語はフィクションです
感想・アドバイスお待ちしています!
(辛口NG) 冷酷な女さん(選択なし・10さい)からの相談
とうこう日:2020年7月26日みんなの答え:1件
今年、小学6年生になったんだ。
小学校生活最後の年だし、
最高の1年を・・・・と考えてたけど、
そうはいかなかった。
私のクラスの担任は、悪徳教師。
それがとにかく酷いのよ。
贔屓はするわ、児童のことをバカにするわ、
暴力は振るうわ、悪口は言うは・・・
挙げればきりがないの。
「贔屓」をするから、この悪徳教師に
気に入られている子もいる。
悪徳教師と仲が良い児童の特徴は、
自分の意見を言わない、
教師に従ってばかり、
大人しい・・・・
結局は自分に従ってくれる人しか
認めないのよね。
私も気に入られていればまだ
よかったかもしれないけど、
私の性格は彼女が気にいる
性格とは正反対。
だから暴力を振るわれたり、
悪口を言われたり、
時には教材を隠されたりもする。
具合が悪くなっても保健室に
いかせてくれないし、
ちょっと問題がわからなかっただけで
クラスみんなの前で怒鳴られる。
こんな生活うんざりよ。
しかし、あることがきっかけで
私の最後の小学校生活が変わった。
ある日、私が悪徳教師に暴力を振るわれ、
泣いて倒れているところに仲良しの
明菜(あきな)が来てくれた。
「風香、大丈夫?痛かったでしょう。
まったく、酷いわね。教師として
働く資格がないわ。」
と、私のことを慰めてくれた。
「うん、大丈夫。
でも、このクラスになってしまった以上
仕方ないわ。
傷口は内緒で保健室に行って、
応急処置をしてもらうから。」
私が涙をぬぐいながらそう言うと、
明菜は黙って微笑みながら、
私の手を引いて歩き始めた。
「なに、ねえどうしたの?」
私は明菜に慌てて問いかけた。
すると明菜は小声だけど勢い
のある声で、
「目を瞑って!
貴女の人生が変わる物がある場所に
連れて行ってあげるから。」
と言ってきた。
よくわからなかったけれど、
私は明菜に言われた通りに
目を瞑った。
それから5分ほど経った頃だろうか。
明菜は足を止めて、私の手を離した。
私が目を開けようとすると、明菜は
「まだダメ!そこで待ってて。」
と言った。
私は慌てて目を瞑って、
(何かしら・・・『私の人生が
変わるもの』って・・・)
と、素朴な疑問を抱きながら
ドキドキして明菜を待った。
しばらくすると明菜が戻ってきた。
「目を開けて良いわよ。」
私はワクワクしながら目を開けると、
明菜の手に1輪の花があった。
「花?これが、私の人生を変えるの?」
わたしはいまいちピンとこなかった。
確かに綺麗な花だったけれど、
たった1輪の花がわたしの人生を
変えるとは思えなかった。
すると明菜が話し始めた。
「ええ、勿論。
あのね、この花は普通の花に見えるけれど、
実は凄い花なのよ。
大体の花は、ある季節を過ぎると
枯れてしまうでしょう?
でも、この花は違うわ。
この花はね、永遠咲花(えいえんさきか)
と呼ばれていて、見つけるのが
本当に難しいのよ。
名前の通り、どんな季節でも枯れないの。
吹雪の中でも猛暑の中でも、美しく咲き誇る。
茎を折ろうとしても折れない。
花びらを取ろうとしても取れない。」
「そんな花、あったんだ・・・」
私はその話を聞いた途端に、
その花がとても美しく見えてきた。
でも、どうしてこの花を見せて
私の人生を変えようとしたのかがわからなかった。
「でも・・・どうしてこの花を見せて
私の人生を変えようとしたの?
確かに、凄い花だとは思うけど・・・
なんで、この花を見ただけで
私の人生が変わるの?
どんなふうに変わるの?」
私が問いかけると、明菜は微笑みながら
答えてくれた。
「・・・風香にも、この花のように生きて欲しいの。
私の一番大切な友達が、あんな悪徳教師のせいで
苦しめられてるなんて、居ても立っても居られないわ。
・・・だから、風香、あんな悪徳教師に負けないで!
どんなことがあっても、強く、美しく生きて欲しいの。
それを説得するために、この花を見せたのよ。」
明菜のこの言葉を聞いた途端、
私の目に涙が溢れてきた。
明菜が、こんなに私のことを思ってくれていただなんて・・・
私は1人じゃない、と感じることができた。
私は、何があっても強く、美しく生きよう。
こんにちは。冷酷な女です。
今、この話に出てくる風香のように
何かに苦しめられている方々の力になれれば良いなと
思い、書かせていただきました。
勿論、この物語はフィクションです
感想・アドバイスお待ちしています!
(辛口NG) 冷酷な女さん(選択なし・10さい)からの相談
とうこう日:2020年7月26日みんなの答え:1件
![※23:00〜6:00は回答の投稿はできません](/soudan/v2/images/btn_answer_ng.png)
[ まえへ ]
1
[ つぎへ ]
1件中 1 〜 1件を表示
-
いい話ですね! いい話ですね!
もし、永遠咲花があったら私も見てみたいと思いました! 菜奈さん(宮城・14さい)からの答え
とうこう日:2020年7月29日
[ まえへ ]
1
[ つぎへ ]
1件中 1 〜 1件を表示
-
- 【「相談するとき」「相談の答え(回答)を書くとき」のルール】をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
-
- 「短編小説投稿について」をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
-
- キッズなんでも相談では、投稿されたユーザーの
個人 を判断 することが出来ないため、削除依頼 には対応することは出来ません。投稿しても問題ない内容かよく確認してください。
- キッズなんでも相談では、投稿されたユーザーの
![※23:00〜6:00は相談の投稿はできません](/soudan/v2/images/sendng_subbtn.png)
![実施中のアンケート](/images/smp/survey_list_t.png)
- カテゴリごとの新着相談
-
-
- AIと話せるならどんなことを話してみたい?06月26日
-
- インスタやってみたい!07月21日
-
- 友達が...07月22日
-
- 林間学校について07月22日
-
- 夏休みのレポート07月21日
-
- やっぱ私って変なのかな?07月21日
-
- 吃音症の治し方ってありますか?07月21日
-
- 部活の先輩・後輩関係07月21日
-
- 夏休みなのにゲーム全然できない07月21日
-
- 現ると参上と降臨07月22日
-
- 好きな人と会えない07月22日
-
- 彼女できたけど話しにくい07月22日
-
- 27時間テレビ見た???07月22日
-
- おすすめのアイマスク07月20日
-
- 運命の人は一度別れる04月25日
-
- 生きている価値が無い気がする07月21日
-
![いろんな相談先があります](/images/bnr/bnr_sos.png)
![子供のSOSの相談窓口](/images/bnr/bnr_sos_2.png)
いじめで困ったり、ともだちや先生のことで不安や悩みがあったりしたら、一人で悩まず、いつでもすぐ相談してね。
・>>SNSで相談する
・電話で相談する
![24時間子供SOSダイヤル(通話料無料)](/images/bnr/bnr_tel.png)
・>>地元の相談窓口を探す
![チャイルドライン](/images/bnr/bnr_sos_3.png)
18歳までの子どものための相談先です。あなたの思いを大切にしながら、どうしたらいいかを一緒に考えてくれるよ。