独裁的な世界で
「本日のニュースです。先月王となった、ファンブル国王。独裁的な政治で、歯向かった国民を拘束するなど、批判が集まっています。」
今日もテレビが、悲報をながす。
ため息しかでない。
僕は高校生。佐野勇気だ。
この国、いや、この国の王が大嫌いだ。
ファンブル国王は、自分の気に入らない人を拘束し、地下の牢屋に閉じ込めているそうだ。体格もガチガチ。あぁ怖い。
国王になったが、選挙で不正が疑われている。
だが、それも今日で終わりだ。
「プルルルル」
電話が来た。約束の時間だ。僕は家をでた。
待ち合わせ場所には、僕の親友の、岡本正義がいた。
正義は、僕と同じ考えを持つ。今の国王が嫌いなようだ。
「よし!じゃあ行くぞ。」
そういう正義に僕はついていく。
僕たちは今から国王に反逆する。あのファンブルを国王の座から引きずり落としてやる。
もちろん僕たちは国王になりたい訳じゃない。ただ、独裁的な政治でなく、民主的な政治を行わせたいのだ。
僕たちには作戦がある。あんまり自分で言うことではないが、僕は運動神経が良く、正義は頭が良い。
正義が国のデータベースをハッキングし、国王の城のMAP、国王のスケジュール、城のあちこちの電子キーを入手した。が、逆を返せばそれ以上のデータはない。
そのデータを元に、選挙の不正が暴ける資料を見つけられれば、最高だ。
「ちなみに目的の資料の場所は大体どの辺かな。」
「あぁ。おそらく、西側の資料室だ。」
「ありがとう!さすがだな。正義。やっぱ最高だぜ!」
さっそく城へ向かった。
城に着いた。城の門は電子キーだ。ここは難なく開けた。
が、「ブーー!」サイレンが鳴り響いた。
完全にバレた。
「ヤバいヤバい!完全にばれた!」
俺たちは猛ダッシュで西側へ向かった。
「ハァ...ァ」
疲れたが、あんまり大きくため息をつくとバレてしまう。
早く行かないと。そう思った僕が前を見ると、「西資料室」な文字が踊っていた。
さっそく中に入って資料を探さないと。
二人西資料室へ入った。
だが、この資料室はあり得ないほど広かった。
「ここから探すのは、かなり時間がかかりそうだ。」
僕は絶望に近い呟きを漏らした。が、正義はそんなこともお構い無し。ガンガン探し始める。
そうだ、うなだれている場合じゃない。早く見つけないと。
すると廊下から、トン、トン、と足音が聞こえきた。こっそりと確認すると、そこには巨体の影が。
そう。ファンブルである。かなり怒っている様子であった。もし捕まったら、何されるかわからない。
二人共かなり焦った。だが、人間、ピンチでこそ本領を発揮するものである。
なんと正義は持ち前の頭脳で資料の場所を特定。
そして俺は高い所にあるその資料を、トントン、と壁を蹴ってゲット!
これで僕たち二人は目的を達成した。大喜びである。
「よし!急いで帰るぞ!」「おう!」
西資料室を出た。僕たちはそこで気を抜いてしまった。
ファンブルはすぐそこにいた。
驚いた僕たちは腰が抜けてしまった。そこを捕らえられてしまった。
どこかの部屋に連れていかれた。腕は縛られている。すると国王は言った。
「お前たちは本当にバカだ。だが、非常に面白い。
よし、拘束するのは片方だけでいい。その代わり、もう一方は、その親友の記憶を消す。それで解放してやる。」
僕は「うーん。」という顔をしてしまった。僕をとるか、正義をとるか。どっちをとっても後悔しそうだ。どうしよう。
「俺を拘束してください。」
正義が大声で言った。
「え?」僕は困惑の表情を浮かべた。
「よろしい。では、そいつを連れていこう。」
正義は連れていかれた。もう彼には会えない。あいつは最後、笑っていた気がする。
僕は目を覚ました。自宅のベッドに横たわっていた。
いつもの朝だ。
でもなんだろう。何か大切なものを忘れてしまった気がする。
あれ、何だか涙がこぼれてきた。
なんだろう。不思議だ。
僕の携帯には、岡本正義という、知らない男が登録されていた。
以上です。ここまで読んでくれてありがとうございます! 鈴木爆撃機さん(三重・13さい)からの相談
とうこう日:2020年8月14日みんなの答え:1件
今日もテレビが、悲報をながす。
ため息しかでない。
僕は高校生。佐野勇気だ。
この国、いや、この国の王が大嫌いだ。
ファンブル国王は、自分の気に入らない人を拘束し、地下の牢屋に閉じ込めているそうだ。体格もガチガチ。あぁ怖い。
国王になったが、選挙で不正が疑われている。
だが、それも今日で終わりだ。
「プルルルル」
電話が来た。約束の時間だ。僕は家をでた。
待ち合わせ場所には、僕の親友の、岡本正義がいた。
正義は、僕と同じ考えを持つ。今の国王が嫌いなようだ。
「よし!じゃあ行くぞ。」
そういう正義に僕はついていく。
僕たちは今から国王に反逆する。あのファンブルを国王の座から引きずり落としてやる。
もちろん僕たちは国王になりたい訳じゃない。ただ、独裁的な政治でなく、民主的な政治を行わせたいのだ。
僕たちには作戦がある。あんまり自分で言うことではないが、僕は運動神経が良く、正義は頭が良い。
正義が国のデータベースをハッキングし、国王の城のMAP、国王のスケジュール、城のあちこちの電子キーを入手した。が、逆を返せばそれ以上のデータはない。
そのデータを元に、選挙の不正が暴ける資料を見つけられれば、最高だ。
「ちなみに目的の資料の場所は大体どの辺かな。」
「あぁ。おそらく、西側の資料室だ。」
「ありがとう!さすがだな。正義。やっぱ最高だぜ!」
さっそく城へ向かった。
城に着いた。城の門は電子キーだ。ここは難なく開けた。
が、「ブーー!」サイレンが鳴り響いた。
完全にバレた。
「ヤバいヤバい!完全にばれた!」
俺たちは猛ダッシュで西側へ向かった。
「ハァ...ァ」
疲れたが、あんまり大きくため息をつくとバレてしまう。
早く行かないと。そう思った僕が前を見ると、「西資料室」な文字が踊っていた。
さっそく中に入って資料を探さないと。
二人西資料室へ入った。
だが、この資料室はあり得ないほど広かった。
「ここから探すのは、かなり時間がかかりそうだ。」
僕は絶望に近い呟きを漏らした。が、正義はそんなこともお構い無し。ガンガン探し始める。
そうだ、うなだれている場合じゃない。早く見つけないと。
すると廊下から、トン、トン、と足音が聞こえきた。こっそりと確認すると、そこには巨体の影が。
そう。ファンブルである。かなり怒っている様子であった。もし捕まったら、何されるかわからない。
二人共かなり焦った。だが、人間、ピンチでこそ本領を発揮するものである。
なんと正義は持ち前の頭脳で資料の場所を特定。
そして俺は高い所にあるその資料を、トントン、と壁を蹴ってゲット!
これで僕たち二人は目的を達成した。大喜びである。
「よし!急いで帰るぞ!」「おう!」
西資料室を出た。僕たちはそこで気を抜いてしまった。
ファンブルはすぐそこにいた。
驚いた僕たちは腰が抜けてしまった。そこを捕らえられてしまった。
どこかの部屋に連れていかれた。腕は縛られている。すると国王は言った。
「お前たちは本当にバカだ。だが、非常に面白い。
よし、拘束するのは片方だけでいい。その代わり、もう一方は、その親友の記憶を消す。それで解放してやる。」
僕は「うーん。」という顔をしてしまった。僕をとるか、正義をとるか。どっちをとっても後悔しそうだ。どうしよう。
「俺を拘束してください。」
正義が大声で言った。
「え?」僕は困惑の表情を浮かべた。
「よろしい。では、そいつを連れていこう。」
正義は連れていかれた。もう彼には会えない。あいつは最後、笑っていた気がする。
僕は目を覚ました。自宅のベッドに横たわっていた。
いつもの朝だ。
でもなんだろう。何か大切なものを忘れてしまった気がする。
あれ、何だか涙がこぼれてきた。
なんだろう。不思議だ。
僕の携帯には、岡本正義という、知らない男が登録されていた。
以上です。ここまで読んでくれてありがとうございます! 鈴木爆撃機さん(三重・13さい)からの相談
とうこう日:2020年8月14日みんなの答え:1件
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すごい! 最後は切ない終わり方でしたが、正義が「拘束して」っていったのが僕、勇気の事を思っていて、僕、勇気も正義のことを思っていて、お互いに思い合っているんだなと思いました。
強いて言うなら、名前のふりがなをつけてくださると嬉しいです!
正義と勇気は再会できるのか…。
ファンブル王、早く辞めて欲しいですね…。
それか性格を変えて欲しい!笑
ドキドキしながら見れました!
ありがとうございます(*^^*)
また書いてくださいね!
では! マメトラさん(選択なし・13さい)からの答え
とうこう日:2020年8月18日
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