紅葉とブロッコリーとカイロ
今日は彼女とデート。
大学の先輩に俺から告白して、付き合うことになった。
もうすぐ冬。外は寒いから、カイロを持っていくことにした。
デートは4回目。最初はドキドキして目も合わせられなかったけど、ちょっとだけ慣れてきた。
カフェに行くと、彼女はもう居た。まだ約束の時間の20分前なのに。
「すみません!待たせちゃいました・・・?」
彼女は笑顔で言う。
「ううん、今来たところだよ」
あ!それ俺が言いたかったセリフ!
「じゃあ、行こっか」
彼女にリードされてる。これじゃあ大学と変わらない。デートのときくらい、俺がリードしたい。
今日は紅葉を見に行く予定だ。すごく綺麗なところがあるらしい。そのあと昼食を食べて、何か見たり買ったりする。
彼女が話し始める。
「ねえ、寝癖ついてるよ」
「え!?」
そんなはずはない、朝ちゃんとチェックしたはず・・・
「ほら」
彼女がバッグから出した鏡をこちらに向ける。寝癖は・・・
「嘘です!ついてませーん!」
彼女はケラケラ笑う。良かった。寝癖ついてなかった。
「かわいいー!」
そう言ってケラケラ笑う。つられて俺も笑う。
「ねえ、なんでそんなに離れてるの?」
俺と彼女の間に小さな空間がある。俺がわざと空けてるんだ。
「だって・・・」
恥ずかしいんだもん。隣で歩くのもやっと慣れたところなのに、そんなに近づいたら・・・
「付き合ってるんだからさ」
彼女が距離をつめてきた。
そのとき、俺と彼女の手が触れた。身体に電気が走った気がした。心臓もうるさい。
「今ビリってなった?」
俺は驚く。彼女に伝わってしまったのか?手が触れただけでこんなになるなんて・・・
「静電気、ためてたんだよね、服擦って。失敗だな」
俺をからかってるのか?静電気なんか無くてもビリってきたよ。
さっきから彼女しか喋ってない。俺も何か喋らないと・・・
「うわあ!綺麗!」
彼女は目を輝かせる。
紅葉が綺麗な所に着いたようだ。
そこには赤く綺麗な景色が広がっていた。
「紅葉、こうやってちゃんと見るの初めてなんですよね」
やっと喋れた。
「じゃあ、記念に葉っぱ持って帰ろう!」
でも持って帰っても・・・
「枯れちゃいません?」
「キーホルダーにすれば良いんだよ。ほら、なんか透明のやつあるじゃん。四つ葉のクローバーをそうやって身につけてる人居たんだよ」
ああ、なるほど。
「記念にさ、2人でお揃いの作ろう」
ほんとに彼女にリードされっぱなしだ。
昼食を食べにハンバーグ屋さんに行った。
彼女はここのハンバーグのソースとブロッコリーが合うと言う。ハンバーグ屋さんにブロッコリーを食べに行くなんて、ほんとに不思議な人だ。
「この普通のハンバーグを2つお願いします」
ブロッコリーは普通のハンバーグにしかなく、チーズや目玉焼きが乗っているものにはついてこないと言う。
「いただきます!」
彼女はハンバーグを食べ始めた。ブロッコリーは最後に食べるのかな。
俺もハンバーグから食べ始める。
「うま!」
想像以上に美味しい。このソースがすごくいい。
「でしょ!このソースがすごく良いの!」
彼女はあっという間にハンバーグと他の野菜を食べ終え、ブロッコリーにフォークを刺した。
「これをこうやって・・・」
ブロッコリーに余ったソースをつける。そして口に入れた。
「おいしいー!」
彼女は見たことないくらいの笑顔になった。そんなに美味しいのか。
俺も他のものを全部食べ、ブロッコリーにソースをつけて口に入れた。
「・・・!」
美味しい!なんだこれは!
「美味しいでしょ!」
俺はうなずく。
すごい、まさかハンバーグ屋さんでブロッコリーの美味しさを堪能するなんて。
店員さんにお金を払ってお礼を言い、店を出た。もちろん俺が払った。最初は彼女が払おうとしたけど、なんとか俺が払った。
それからふらふらとお店を回り、夕方になった。
「今日は楽しかったね」
楽しかった。すごく楽しかった。もうすぐお別れか・・・彼女は夕食は家族と食べるらしい。
「早く帰ろう!・・・寒!」
結構冷え込んできた。風がふいてくる。そうだ、カイロ持ってきたんだった。
「あの、カイロあります」
ちょっと冷めてる・・・無いよりましかな・・・
「ありがとう!じゃあ・・・」
カイロを差し出すと、彼女が指を絡めてきた。
「えっ、あ、ちょっと、」
間にカイロがはさまっている。
心臓が鳴りやまない。さっきよりカイロが熱い。手まで脈打っている。
暗くてよく見えないけど、彼女の頬も少し赤くなっているのがわかる。
「じゃあ、帰ろっか」
カイロ越しに恋人つなぎをして、俺たちは歩き出した。 *はるちゃんさん(神奈川・13さい)からの相談
とうこう日:2020年8月25日みんなの答え:1件
大学の先輩に俺から告白して、付き合うことになった。
もうすぐ冬。外は寒いから、カイロを持っていくことにした。
デートは4回目。最初はドキドキして目も合わせられなかったけど、ちょっとだけ慣れてきた。
カフェに行くと、彼女はもう居た。まだ約束の時間の20分前なのに。
「すみません!待たせちゃいました・・・?」
彼女は笑顔で言う。
「ううん、今来たところだよ」
あ!それ俺が言いたかったセリフ!
「じゃあ、行こっか」
彼女にリードされてる。これじゃあ大学と変わらない。デートのときくらい、俺がリードしたい。
今日は紅葉を見に行く予定だ。すごく綺麗なところがあるらしい。そのあと昼食を食べて、何か見たり買ったりする。
彼女が話し始める。
「ねえ、寝癖ついてるよ」
「え!?」
そんなはずはない、朝ちゃんとチェックしたはず・・・
「ほら」
彼女がバッグから出した鏡をこちらに向ける。寝癖は・・・
「嘘です!ついてませーん!」
彼女はケラケラ笑う。良かった。寝癖ついてなかった。
「かわいいー!」
そう言ってケラケラ笑う。つられて俺も笑う。
「ねえ、なんでそんなに離れてるの?」
俺と彼女の間に小さな空間がある。俺がわざと空けてるんだ。
「だって・・・」
恥ずかしいんだもん。隣で歩くのもやっと慣れたところなのに、そんなに近づいたら・・・
「付き合ってるんだからさ」
彼女が距離をつめてきた。
そのとき、俺と彼女の手が触れた。身体に電気が走った気がした。心臓もうるさい。
「今ビリってなった?」
俺は驚く。彼女に伝わってしまったのか?手が触れただけでこんなになるなんて・・・
「静電気、ためてたんだよね、服擦って。失敗だな」
俺をからかってるのか?静電気なんか無くてもビリってきたよ。
さっきから彼女しか喋ってない。俺も何か喋らないと・・・
「うわあ!綺麗!」
彼女は目を輝かせる。
紅葉が綺麗な所に着いたようだ。
そこには赤く綺麗な景色が広がっていた。
「紅葉、こうやってちゃんと見るの初めてなんですよね」
やっと喋れた。
「じゃあ、記念に葉っぱ持って帰ろう!」
でも持って帰っても・・・
「枯れちゃいません?」
「キーホルダーにすれば良いんだよ。ほら、なんか透明のやつあるじゃん。四つ葉のクローバーをそうやって身につけてる人居たんだよ」
ああ、なるほど。
「記念にさ、2人でお揃いの作ろう」
ほんとに彼女にリードされっぱなしだ。
昼食を食べにハンバーグ屋さんに行った。
彼女はここのハンバーグのソースとブロッコリーが合うと言う。ハンバーグ屋さんにブロッコリーを食べに行くなんて、ほんとに不思議な人だ。
「この普通のハンバーグを2つお願いします」
ブロッコリーは普通のハンバーグにしかなく、チーズや目玉焼きが乗っているものにはついてこないと言う。
「いただきます!」
彼女はハンバーグを食べ始めた。ブロッコリーは最後に食べるのかな。
俺もハンバーグから食べ始める。
「うま!」
想像以上に美味しい。このソースがすごくいい。
「でしょ!このソースがすごく良いの!」
彼女はあっという間にハンバーグと他の野菜を食べ終え、ブロッコリーにフォークを刺した。
「これをこうやって・・・」
ブロッコリーに余ったソースをつける。そして口に入れた。
「おいしいー!」
彼女は見たことないくらいの笑顔になった。そんなに美味しいのか。
俺も他のものを全部食べ、ブロッコリーにソースをつけて口に入れた。
「・・・!」
美味しい!なんだこれは!
「美味しいでしょ!」
俺はうなずく。
すごい、まさかハンバーグ屋さんでブロッコリーの美味しさを堪能するなんて。
店員さんにお金を払ってお礼を言い、店を出た。もちろん俺が払った。最初は彼女が払おうとしたけど、なんとか俺が払った。
それからふらふらとお店を回り、夕方になった。
「今日は楽しかったね」
楽しかった。すごく楽しかった。もうすぐお別れか・・・彼女は夕食は家族と食べるらしい。
「早く帰ろう!・・・寒!」
結構冷え込んできた。風がふいてくる。そうだ、カイロ持ってきたんだった。
「あの、カイロあります」
ちょっと冷めてる・・・無いよりましかな・・・
「ありがとう!じゃあ・・・」
カイロを差し出すと、彼女が指を絡めてきた。
「えっ、あ、ちょっと、」
間にカイロがはさまっている。
心臓が鳴りやまない。さっきよりカイロが熱い。手まで脈打っている。
暗くてよく見えないけど、彼女の頬も少し赤くなっているのがわかる。
「じゃあ、帰ろっか」
カイロ越しに恋人つなぎをして、俺たちは歩き出した。 *はるちゃんさん(神奈川・13さい)からの相談
とうこう日:2020年8月25日みんなの答え:1件
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終わり方好き! ”カイロ越しに恋人つなぎをして、俺たちは歩き出した。”
なんかちょっと距離感があるけど、やっぱり恋人的な??(語彙力皆無)
うまく言い表せないけど、こんな感じの雰囲気好きです! otoufuさん(選択なし・12さい)からの答え
とうこう日:2020年8月27日
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- 【「相談するとき」「相談の答え(回答)を書くとき」のルール】をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
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- 「短編小説投稿について」をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
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