君に捧げるジムノペディ
自分の自慢話、中身の無い会話、上辺だけの付き合い。そんな奴らの中心で俺はピアノを弾く。なんでこんな奴らのパーティーでピアノを弾かなければならないんだ。俺はまだ、君に会えていないというのに。君に出会ったのは2年前の今。今日と同じ様な所でピアノを弾いていた時だった。君は独り端にいて、静かに座っていた。俺はそんな君に惚れた。なんとか君に振り向いてもらえないかと、1番自信のある『ジムノペディ』を弾いた。でも君はパーティーが終わるまでそこから動く事なく独りでいた。俺は少し肩を落としながら立ち上がり、帰ろうとした時だった。君は俺に話しかけた。
「ピアノ、とてもお上手でした。特に最後の…」
「ジムノペディ、ですか」
「そう言うんですね」
「好き、ですか?」
「はい、気に入りました。」
そう言って君は微笑む。薄化粧した上品な顔がシンプルな衣装に映える。
「今週の日曜、コンサート開くんですが、一席いつも余分に取ってまして。ジムノペディも弾きます。来ますか」
「はい、是非」
そこから君との交流が始まった。君はちょくちょく俺のコンサートに来ては話しかけてくれ、連絡先なども交換した。君に会う度俺はジムノペディを弾いた。君と何度か食事に行き、4度目の食事の時に告白した。君は優しく笑ってOKしてくれた。そこから俺の人生はガラッと変わった。何も無かった、抜け殻の様な生活は、キラキラに輝いていた。幸せの絶頂だった。なのに君は、消えた。
「別れよう」その一言で俺には何も言わせず、君は電話を切った。少し涙ぐんだ声に違和感を覚えた。俺の生活はまた、元に戻った。というよりもっと酷くなった。俺は金持ちのパーティーやコンサートの終わりに君を探すことが日課になった。心当たりのある場所をくまなく探した。君はどこにもいなかった。
「くそっ」
倉庫の様な部屋に置いてあるピアノに向かって椅子を投げる。ピアノは壊れていく。
「あ"ぁ"!」
俺の声が響く。ピアノを弾くのが嫌になった。
ある日、俺は何を思ったのだろう。病院へ向かった。そんな、まさかとは思った。色々な病院を回った。この病院で終わりにしようと思って中に入る。
「すみません、星川一葉(いつは)はいますか」
力の抜けた様な声で俺は聞く。
「はい、504号室です。最期を見送ってあげて下さい。」
俺は察した。急いで504号室に向かう。勢いよく扉を開ける。
「一葉!」
君の親族らしき人達は、俺の方を見て誰だ?という様な目でこちらを見る。俺に気づいた一葉は驚く。
「ど、どうしてだ。分かったのっ」
「言えよっ病気なんだったらそう言ってくれよっ!」
「天(そら)、ジムノペディ、聞かせて」
弱々しい声で君は言う。俺は君のためにジムノペディを口ずさむ。彼女は笑って涙を流す。
「やっぱり、この曲好き。」
「俺は、嫌いだ」
「えっ?」
君は不思議そうな顔でこちらを見る。すると次の瞬間、発作を起こした。俺は焦った。何も出来ない事が悔しかった。医師達は色々作業をしている。けど、君は逝ってしまったんだ。最期に「愛してる、君もあの曲も。だからピアノを弾くのやめないで。」そう言って。
今日も俺は中身の無い奴らの為にピアノを弾く。コンサートへ行く。そして君のためにピアノを弾く。
『ポロン』
静寂の漂う俺の家にピアノが鳴る。ピアノに手を添え、深呼吸をする。今日も俺は君のために弾く。あの日君に言えなかった理由。俺はジムノペディが嫌いだ。逝ってしまった君を思い出して辛くなるから。だけど君はこの曲が好きだから弾き続ける。
『君に捧げるジムノペディ』を。 lime-らいむ-さん(選択なし・15さい)からの相談
とうこう日:2020年10月6日みんなの答え:1件
「ピアノ、とてもお上手でした。特に最後の…」
「ジムノペディ、ですか」
「そう言うんですね」
「好き、ですか?」
「はい、気に入りました。」
そう言って君は微笑む。薄化粧した上品な顔がシンプルな衣装に映える。
「今週の日曜、コンサート開くんですが、一席いつも余分に取ってまして。ジムノペディも弾きます。来ますか」
「はい、是非」
そこから君との交流が始まった。君はちょくちょく俺のコンサートに来ては話しかけてくれ、連絡先なども交換した。君に会う度俺はジムノペディを弾いた。君と何度か食事に行き、4度目の食事の時に告白した。君は優しく笑ってOKしてくれた。そこから俺の人生はガラッと変わった。何も無かった、抜け殻の様な生活は、キラキラに輝いていた。幸せの絶頂だった。なのに君は、消えた。
「別れよう」その一言で俺には何も言わせず、君は電話を切った。少し涙ぐんだ声に違和感を覚えた。俺の生活はまた、元に戻った。というよりもっと酷くなった。俺は金持ちのパーティーやコンサートの終わりに君を探すことが日課になった。心当たりのある場所をくまなく探した。君はどこにもいなかった。
「くそっ」
倉庫の様な部屋に置いてあるピアノに向かって椅子を投げる。ピアノは壊れていく。
「あ"ぁ"!」
俺の声が響く。ピアノを弾くのが嫌になった。
ある日、俺は何を思ったのだろう。病院へ向かった。そんな、まさかとは思った。色々な病院を回った。この病院で終わりにしようと思って中に入る。
「すみません、星川一葉(いつは)はいますか」
力の抜けた様な声で俺は聞く。
「はい、504号室です。最期を見送ってあげて下さい。」
俺は察した。急いで504号室に向かう。勢いよく扉を開ける。
「一葉!」
君の親族らしき人達は、俺の方を見て誰だ?という様な目でこちらを見る。俺に気づいた一葉は驚く。
「ど、どうしてだ。分かったのっ」
「言えよっ病気なんだったらそう言ってくれよっ!」
「天(そら)、ジムノペディ、聞かせて」
弱々しい声で君は言う。俺は君のためにジムノペディを口ずさむ。彼女は笑って涙を流す。
「やっぱり、この曲好き。」
「俺は、嫌いだ」
「えっ?」
君は不思議そうな顔でこちらを見る。すると次の瞬間、発作を起こした。俺は焦った。何も出来ない事が悔しかった。医師達は色々作業をしている。けど、君は逝ってしまったんだ。最期に「愛してる、君もあの曲も。だからピアノを弾くのやめないで。」そう言って。
今日も俺は中身の無い奴らの為にピアノを弾く。コンサートへ行く。そして君のためにピアノを弾く。
『ポロン』
静寂の漂う俺の家にピアノが鳴る。ピアノに手を添え、深呼吸をする。今日も俺は君のために弾く。あの日君に言えなかった理由。俺はジムノペディが嫌いだ。逝ってしまった君を思い出して辛くなるから。だけど君はこの曲が好きだから弾き続ける。
『君に捧げるジムノペディ』を。 lime-らいむ-さん(選択なし・15さい)からの相談
とうこう日:2020年10月6日みんなの答え:1件
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グスッ〜! 泣けますね〜 つみきさん(兵庫・10さい)からの答え
とうこう日:2022年9月23日
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