兄妹コンプレックス
私は伊藤かなめ。四つ上の兄を持つ小学5年生だ。兄は運動神経がよくて特にサッカーが得意だった。また勉強も常に一位で優しくてかっこよくて尊敬する兄だった。
でもそんなにとは違って私は走りが早いわけでもないし勉強が得意なわけでもなかった。かわいいわけでもないし意地っ張りだった。告白されたこともなかった。一度も。
このことが唯一の悩みだった。兄とは違いよく周りから言われた。
「お前、ほんとにお前の兄ちゃんと血縁なんか?」
そう言って周りの子がケケケ、ククク、と笑った。
でも、自分でもそのことがよくわかっていた。だから反論ができなかった。ただただ唇を噛んで突っ立ってるしかできなかった。
そんな私に兄はものすごく優しくしてくれた。でも逆にそれが悲しくて悔しくてしょうがなかった。
兄のことが羨ましかった。とにかく羨ましかった。世界で最高の人だった。
でもある日自分の感情を抑えることができなくなった。最低だった。
「お前の兄ってかっこいいよな。俺尊敬するわ。と言いつつもぉ、お前ってさぁ、勉強も運動も何にもできねーしばかじゃないの?これじゃ兄がかわいそうやわ。」
こう言われた。好きな男子、泉孝之助から。
ついつい私はこう言ってしまった。
「それぐらいわかってるし!もういい!」
これでもなんとか抑えたはずだった。でもその次の言葉に体に電気が走った。
「へーわかってんねんやん。偉いなぁ。偉いなぁ。あんなかっこいい兄とは全く違うけどちゃんとそういうとこはわかってんねんなぁ。」
周りの男子がケラケラずっと笑っている。
許せない。許せない。許せない。
「うっせーーー黙れ!」
そう言ってとにかく暴れ回った。
いつの間にか校長室に行った。隣にはお母さんがいた。正面には泉孝之助とその母親とみられる人がいた。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」
母親はそういった。どうやら私は泉孝之助に怪我を負わせてしまったようだ。
でもそんなことどうでもよかった。みんなが嫌いになっていた。このまま山奥で1人で暮らしたかった。
「か……め か……め。 かな…め。かなめ!」
誰かの声で目が覚めた。目の前には兄がいた。
「かなめ……。」
「お兄ちゃん……」
「どうして暴れ回っちゃったのか兄ちゃんだけに教えてくれ?」
「……うん。」
そして一部始終を話した。いつの間にか私の顔は鼻水と涙でぐちゃぐちゃだった。
「そっか……。ごめんな。兄ちゃんがこんなんで。」
「ううん。お兄ちゃんのせいじゃないもん……。私のせいだもん……。」
「実はな兄ちゃんもな同じようなことがあったんだ。」
「え………?」
「何も持ってるものはないのに明るく素直だったかなめと違って兄ちゃんは引っ込み思案だったんだ。で、かなめみたいなことを起こしちゃったんだ。」
「そう…なんだ……。」
「かなめ。何にも完璧な人間なんて世界に1人もいないよ。かなめにはかなめらしさの良さがある。兄ちゃんが保障する。」
「お兄ちゃん……」
そうやって大切なことを学んだ私は生きていた。 音泉♪さん(大阪・12さい)からの相談
とうこう日:2020年11月6日みんなの答え:3件
でもそんなにとは違って私は走りが早いわけでもないし勉強が得意なわけでもなかった。かわいいわけでもないし意地っ張りだった。告白されたこともなかった。一度も。
このことが唯一の悩みだった。兄とは違いよく周りから言われた。
「お前、ほんとにお前の兄ちゃんと血縁なんか?」
そう言って周りの子がケケケ、ククク、と笑った。
でも、自分でもそのことがよくわかっていた。だから反論ができなかった。ただただ唇を噛んで突っ立ってるしかできなかった。
そんな私に兄はものすごく優しくしてくれた。でも逆にそれが悲しくて悔しくてしょうがなかった。
兄のことが羨ましかった。とにかく羨ましかった。世界で最高の人だった。
でもある日自分の感情を抑えることができなくなった。最低だった。
「お前の兄ってかっこいいよな。俺尊敬するわ。と言いつつもぉ、お前ってさぁ、勉強も運動も何にもできねーしばかじゃないの?これじゃ兄がかわいそうやわ。」
こう言われた。好きな男子、泉孝之助から。
ついつい私はこう言ってしまった。
「それぐらいわかってるし!もういい!」
これでもなんとか抑えたはずだった。でもその次の言葉に体に電気が走った。
「へーわかってんねんやん。偉いなぁ。偉いなぁ。あんなかっこいい兄とは全く違うけどちゃんとそういうとこはわかってんねんなぁ。」
周りの男子がケラケラずっと笑っている。
許せない。許せない。許せない。
「うっせーーー黙れ!」
そう言ってとにかく暴れ回った。
いつの間にか校長室に行った。隣にはお母さんがいた。正面には泉孝之助とその母親とみられる人がいた。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」
母親はそういった。どうやら私は泉孝之助に怪我を負わせてしまったようだ。
でもそんなことどうでもよかった。みんなが嫌いになっていた。このまま山奥で1人で暮らしたかった。
「か……め か……め。 かな…め。かなめ!」
誰かの声で目が覚めた。目の前には兄がいた。
「かなめ……。」
「お兄ちゃん……」
「どうして暴れ回っちゃったのか兄ちゃんだけに教えてくれ?」
「……うん。」
そして一部始終を話した。いつの間にか私の顔は鼻水と涙でぐちゃぐちゃだった。
「そっか……。ごめんな。兄ちゃんがこんなんで。」
「ううん。お兄ちゃんのせいじゃないもん……。私のせいだもん……。」
「実はな兄ちゃんもな同じようなことがあったんだ。」
「え………?」
「何も持ってるものはないのに明るく素直だったかなめと違って兄ちゃんは引っ込み思案だったんだ。で、かなめみたいなことを起こしちゃったんだ。」
「そう…なんだ……。」
「かなめ。何にも完璧な人間なんて世界に1人もいないよ。かなめにはかなめらしさの良さがある。兄ちゃんが保障する。」
「お兄ちゃん……」
そうやって大切なことを学んだ私は生きていた。 音泉♪さん(大阪・12さい)からの相談
とうこう日:2020年11月6日みんなの答え:3件
[ まえへ ]
1
[ つぎへ ]
3件中 1 〜 3件を表示
-
え、めっちゃよきよき(*´▽`*)好き♪ のおっ!こんちゃ☆秋菜だよー♪
初めまして!秋菜といいます!
あっきー、秋菜、もちろんゆーな☆でもおけです!なんでも呼んでください!
本題へっ!
音泉さん!初めまして♪秋菜です!
『あきな』と読みます!
名前覚えてくれるとめっちゃうれしいです♪
えーと、感想です!
え、お兄ちゃん優しすぎん?
かなめちゃんのお兄様神やろ…。
秋菜一人っ子やからわからんけど
いいなぁ。どんなにできなくても見放したりしないお兄ちゃん素敵♪
好きな人にそんなこと言われたら秋菜だってそうなるもん。我慢できなかったんだね…。可哀想…。って思いながらもこういう話すきだからウキウキ〜☆
これからも自分のペースで頑張って♪
応援してるっ☆q(*・ω・*)pファイト!
秋菜(元ゆーな☆)@花嫁志望!さん(北海道・13さい)からの答え
とうこう日:2020年11月8日 -
泣ける!! うなぎですヾ(*゚∀゚*)ノよろしくね!
音泉♪さんスゴすぎ!!
クオリティー高っ(;゚∇゚)
かなめちゃんわかるわ〜私も四歳上の姉がいて差がつくと大変なんだ(゚ω゚)
だから、かなめちゃんみたいに言われると思わず笑顔になっちゃうかも(^^)
音泉♪ちゃんて呼んでいいですか?
私の事はなんて呼んでもOKです!
じゃあね〜また会えたら♪ うなぎさん(千葉・10さい)からの答え
とうこう日:2020年11月7日 -
ヤバイ! こんにちは音泉♪さん
ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!
すごく感動しちゃいました!!!!いや本当に泣きそうになっちゃいました¶ ⌒¶ いや私二人お姉ちゃんいるから「かなめ」の気持ちがわかるんです。だけどこの小説、何度も言いますが感動感動素晴らしいです
!!! 嗚呼さん(静岡・10さい)からの答え
とうこう日:2020年11月7日
[ まえへ ]
1
[ つぎへ ]
3件中 1 〜 3件を表示
-
- 【「相談するとき」「相談の答え(回答)を書くとき」のルール】をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
-
- 「短編小説投稿について」をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
-
- キッズなんでも相談では、投稿されたユーザーの
個人 を判断 することが出来ないため、削除依頼 には対応することは出来ません。投稿しても問題ない内容かよく確認してください。
- キッズなんでも相談では、投稿されたユーザーの
- カテゴリごとの新着相談
-
-
- AIと話せるならどんなことを話してみたい?06月26日
-
- 画面が割れてしまった07月19日
-
- 急に友達じゃなくなった…07月20日
-
- いじられ過ぎてしんどいです…。07月20日
-
- お母さんが怖い07月20日
-
- 中2の勉強時間について07月19日
-
- 私の生理っておかしい?07月20日
-
- これって目の病気?07月20日
-
- 先輩がキモい07月19日
-
- 体操競技好きな人ー!!07月19日
-
- 自分イチオシの中古ショップ!07月19日
-
- きらわれたかも…07月20日
-
- ギャルになりたい!!07月19日
-
- パソコンを使いたい07月20日
-
- 助けて、、07月19日
-
- 人04月23日
-
- 消えたい07月19日
-
いじめで困ったり、ともだちや先生のことで不安や悩みがあったりしたら、一人で悩まず、いつでもすぐ相談してね。
・>>SNSで相談する
・電話で相談する
・>>地元の相談窓口を探す
18歳までの子どものための相談先です。あなたの思いを大切にしながら、どうしたらいいかを一緒に考えてくれるよ。