神様、お願いします：キッズなんでも相談：ニフティキッズ

神様、お願いします 「ただいまー」
玄関を開けた瞬間に感じた血の臭い。
玄関を閉めて、リビングに行くと、家族が血に塗れて倒れていた。
床全体が血の海になっていた。
私は自分の手から鞄が落ちる音を聞いた。
「お父さん、ねえ、お父さん」
お父さんをそっと揺すってみる。返事は無かった。
「お母さん、返事をしてよ」
お母さんをそっと揺すってみた。お母さんは返事をしなかった。
「一(はじめ)、ねえ、一ったら」
一をそっと揺すった。一は虚空を見つめたまま静止していた。
手には包丁。
一瞬、手が震えたけれど、包丁の刃についた血が一含め三人を殺したにしては少ないことに気づいて安堵した。
犯人を刺したに違いない。
剣豪の名前だから名前負けしてるってぶつくさ言ってたけど、名前負けなんかしてないじゃん。小学六年生で名前負けとか決めつけちゃ駄目だよ。お父さんもお母さんもちゃんと考えてつけたんだから。
私は辺りを見回した。
机の上に置かれている救急箱。蓋が開けられていた。
中を覗いてみると、二つあったはずの包帯が一つ、無くなっていた。絆創膏も三箱あったはずなのに、二箱に減っている。消毒は空だった。
ここで一に刺された傷の手当てをしたんだ。
私は家族の死体を眺め、下唇を噛んだ。
家族を殺しやがって。今日の夜、父方のばあばとじいじのところに行く予定だったのに。お父さんもお母さんも一も楽しみにしてたのに。名前に負けてないって感じた瞬間が今際の際なんて悲しすぎるじゃないか。
生きたかったよね。もっと生きたかったよね。
生き返らせてよ、誰か。
「御用改めである！」
と天から声がして、お爺さんが直立不動の姿勢で屋根を通過して降りてきた。
頭はつるっ禿げ。顎にはモジャモジャの白い顎髭。体には黄色いタオルのようなものが巻かれ、右手には茶色い、木でできた杖。神様らしいお爺さんだ。
「何ですか、私、あなたに家宅捜索や斬り殺されるようなこと、しましたか？そもそもあなたを見たことも無いんですが」
「お主もお主の家族もしとらんよ、司馬竹子(しばたけこ)」
私は目を見開いた。
何で、私の名前を知ってるの？
驚いた私を見て、おじいさんははふっと楽しそうに笑った。
「わしは神様じゃ。お前の家族を生き返らせるために来た」
願っても無いことだ。この神様が私の見た幻覚じゃないのなら。
「一くんは名前の通りの子じゃ。一人は架空のキャラクターじゃが。
剣豪である犯人に一撃を食らわせ、犯人が錯乱状態で、とにかく誰かを殺したかったということも見抜いた。たった十分の間に。
だが、殺されてしまった。お父さんとお母さんもそうじゃ。純朴で素敵な人たちじゃった」
何人も人は死んでいる。特別なのは私だけなの？それとも、みんな、こういうことに遭ってるの？私だけなら、それはずるいよ。
「……ねえ、私の家族を生き返らせられるのなら他の人はどうなの？」
「わしが生き返らせることができるのは周りの人間がそれを望んだ場合に限る。子供の場合は親族、より近い親、きょうだいじゃ。親が望ばなければ生き返らせることはできない。大人しく寿命を受け入れる親もいれば、目障りだ、死んで清々すると笑顔を見せる親もいる。きょうだいが何と言おうと、親の意見が優先される。
死を事前に止めることはわしにはできない」
「……そう。
ねえ、私は家族に生き返ってほしい。楽しみだったことをさせてあげたいし、名前負けじゃないことを知らなくても、いずれ知ることができるから」
神様は満足そうに頷くと、私に向けた拳から青白い光を放った。

「ただいまー」
「おかえりー」
台所で洗い物をしていたお母さんが言った。
お父さんは一に勉強を教えている。
「こうして応仁の乱に突入した。ここまでは分かる？」
一は歴史があまり得意ではない。
神妙な顔でお父さんの問いに頷く。
「うん」
お父さんが顔を上げて私に
「竹子、一に歴史を教えてくれないか？歴史、得意だろう？」
「教えるけど、待って。高校の制服、脱ぐから」
お父さんが頷いたのを見て、私は二階へ続く階段を上り始めた。 睡眠不足さん（静岡・14さい）からの相談
とうこう日：2021年1月6日みんなの答え：7件

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泣ける… 泣けます…それだけしか何故か言えませんｯ!! きーりさん（選択なし・10さい）からの答え
とうこう日：2023年6月21日
なんかちょっと...可哀想(TT) 今になってすごいこのコーナーにはまっています！月光です(o^－^o)
あ、出来れば...年齢は気にしないでほしいです(´▽｀)ゞ

じゃ、さっそく本題ターイムｯ☆
ラルさんや、ハツさんのいってる通りだと思います！ρ(・・、)
ゆのんさんと小説解説者さんが厳しすぎると思います(｀□´)((ホントに年下からですみません(TT)

睡眠不足さん。めっちゃすごいですね！(*｀･ω･)ゞ
他の人のも見に行こっかなー？
さよならー！ 月光っ☆ｷﾗｷﾗさん（選択なし・9さい）からの答え
とうこう日：2023年1月9日
この話の批判多くない！？ え？めっちゃいい話だと思ったけど、、、
これ、わたしだけ！？
とってもすごい話だと思います！これ作れるなんて睡眠不足さんすごいと思います！ ラルさん（埼玉・11さい）からの答え
とうこう日：2022年12月29日
すごーい！ こんにちわ！(｡)ﾉｺﾝﾁｬ今日誕生日のいちごみるくです！
わたし、今ちょっとムカついてますよ？うん。小説解説者さん！？

あなたですよ。タメ口ばっかり！格好つけてるんですか？睡眠不足さんがかわいそうじゃないですか！そういうの、やめといたほうがいいですよ？

そんなこといわれて傷つかない人間はいないと思いますよ？))ﾊｲﾊｲｵﾁﾂ
可哀想です！もっと、人の気持ちを考える人になったほうがいいと思いますよ？
じゃ、なんかすみません。でも睡眠不足さんがかわいそうだったので…

早速本題に入ります↓↓↓

んっとーアドバイスいくね～。
タメ口じゃないから、安心して！

・ちょっと落ち着いてるからもーちょっとだけ慌てさせよう！
ごめん、これだけだわww

仕方ないよ。多くの人に見られると思ったらきんちょーしちゃうよね？
大丈夫！これからも頑張って！

じゃ、ばいちゃ。・・)))))) いちごみるく誕生日の女さん（選択なし・13さい）からの答え
とうこう日：2022年8月5日
いいお話…！…だったけど！ こんにちは！波津です！(｀・ω・´)
で、本題
いいお話でした！けど、神様が言っている部分が「？」でした。あと、冷静な判断できて竹ちゃんすごいな…！
それではー！☆ー（ゝ。∂） 波津(ハツ)#元亜輝(あき)さん（東京・10さい）からの答え
とうこう日：2021年11月10日
あのですね ●「私は自分の手から鞄が落ちる音を聞いた」は、大層な表現をされていますが、いりません。「私の手に強く握られていたはずの鞄がずりおちた」とかでいいんじゃないでしょうか。そんなに「絶望の音を聞いた」みたいなふうにしなくてもいいと思いますよ。
●「お母さんは返事をしなかった」は、お母さん「も」です。先にお父さんにも話しかけて返事がなかったようなので、「も」です。
●「安堵した」。一くんが家族を殺したわけじゃないと知って「安堵」。この状況でですか？
●神様があらわれたときの主人公の言葉ですが、冷静すぎて気持ち悪いです。ちゃんと主人公に人間らしさをつめこんであげましょう。
●「こういうことに遭ってるの？」もおかしいです。「こんな酷いめに遭ってるの？」のほうが分としては正しいのではないでしょうか。
●最後にインパクトがなさすぎる。頑張ってください。 小説解説者さん（選択なし・17さい）からの答え
とうこう日：2021年9月3日
ストーリーがすきです！ タイトル通りですが、
いくつか疑問点が会ったので
書いておきます。

・「血に塗れる」ではなく
「血に濡れる」だと思います

・家族を殺され、死体まで見せられた状態であんなに冷静でいられる
でしょうか？
「返事をしてよ」「一の名前が～」
「ばあばとじいじの家～」
などと考えられるでしょうか？
崩れ落ちる、悲鳴をあげる、
声が出ない、暴れ回るなど
もっとパニックになるはずです。
でも、生き返って欲しいと思うのは
分かります。
「なんで？どうして？」
「いつも通りわらってよ」
という気持ちになると思います。

・竹子さんは家族が生き返ったあと
なぜあんなに冷静なのでしょうか？
「制服着替えてくる」なんて
言えるでしょうか？
泣き出す、抱きつく、
崩れ落ちるなど安堵の表現を
すると思います。
それか、竹子さんは記憶を消されたの
でしょうか？
神様が来た時、同時に記憶が
無くなったのでしょうか？
もしそうならそこを書いて欲しいです
違うなら、安堵の表現を
すると思います。
それか、竹子さんはとっても冷静な
頭のいい人なんでしょうか？
それなら、少し分かりにくかったです ゆのんさん（神奈川・12さい）からの答え
とうこう日：2021年1月9日