君。
「おはよう。」
君の挨拶が聞けるだけで僕の心が満ちていく。
君の笑顔が愛おしい。いつまでも、いつまでも、この幸せを守っていきたいと思う。
僕が君に恋したのは、今から10年も前のこと。
僕は転校生だった。
『小山 紫雲(こやま しおん)です。えぇっと……仲良くしてください…。』
あがり症の僕は、自分の名前を言うので精一杯で、名前以外に一言自己紹介をと言われていたのに出来なかった。
その後も僕はなかなかクラスに馴染めず、休み時間はずっと一人で図書室にいた。
君と出会ったのはそれから半年後のことだった。
「ねぇ、紫雲くん…だっけ?本好きなの?」
『えっ…あ、うん。』
いつも独りぼっちの僕を見かねてなのか、君が突然話しかけてくれたんだ。
君は僕によくかまってくれるようになった。
「ねえー紫雲くん!おすすめの本とかある?」
『どうしたの?突然…。』
「いや、朝読書の本読み終わっちゃってさあ。ほら、本好きだって言ってたじゃない?だからおすすめの本とかあるかなーって。」
『おすすめと言っても…僕が読んでいるのは文豪物だから、君からしたら面白くない物だと思うよ。』
「えーそんなこと無いよー?夏目漱石の小説とか好きだし。」
君も僕と同じように文豪好きだった。
『じゃあ、おすすめは、【道草】だね。分厚くて読む気失せる人がほとんどだけど…家族の気まずい感じとか、読んでたら意外と感情移入するような内容だったりするし…難しいけどね。』
「なんか…すごいしゃべるね。」
『えっ。何か変な所でもあった…!?』
「いや、そうじゃなくてさ。いつもは口数少ないのに、本の話になると熱くなるから…」
『あっ…ごめん…(ウザいって言われるかな…)』
「なんで謝るの?本が好きっていうのがひしひしと伝わってきて、私はすごく嬉しかったんだよ?」
『そ…そうなの?』
「うん!(^^)」
君の笑顔に嘘はなかった。自然と僕は君に心を開き、いつしか恋心を抱いていた。
でも、君と僕とであからさまに違う点が1つあった。
君はクラスの人気者なんだ。
それに対して僕はちょっと浮いてる転校生。
君と僕が親しくしているところは、君を好いている人たちにとって面白いことではなかったらしい。
かろうじて必要な会話は出来ていたはずのクラスメートが、まるで僕が存在していないかの様に振る舞い始めた。
(いじめ…か。)
僕はなんとも思ってなかった。こんなこと、慣れっこだった。君はいつものようにクラスの人気者で、キラキラしていた。
そんな君を見ているだけで幸せだった。
なのに…
僕が転校してきてから1年が経過したある日のこと。
「私ね、もうすぐ引っ越すの。」
突然言われ、僕は戸惑った。
『嘘…をついているようには見えない。』
「2週間後にはお別れしなきゃいけなくなった…」
君の瞳には大粒の涙が浮かんでいた。
『寂しくなるね…』
「うん…。あのね、紫雲く…」
『あのさ!』
君が話そうとしたことを遮ってしまった。でも、遮ってでも言いたいことがあった。
『君がどんなに遠くに行っちゃっても、僕は君のことだけを想うから。
君が笑顔で過ごしてくれることを願ってるから。
だから、"さようなら"なんて悲しいこと、僕に言わないで欲しい。
僕、君がいないと寂しくて…その…死んじゃうから…。』
「紫雲くん…それって…」
『えっ、僕今変なこと言った!?言ったなら謝…』
「ありがとう。」
『え…』
「私も同じことを言おうとしてた。
紫雲くんが好きだから、"さようなら"なんて悲しい言葉は使わないよって。」
『それって…』
あれから10年。今僕は、あの日恋した君と、ひとつ屋根の下で幸せに暮らしている。
半年後にはもう1人、家族が増える。今はその準備に大忙しだ。
僕は少しでも、君と君のお腹にいるもう1人の家族のために出来ることを増やそうと思う。
僕が僕の手で君を幸せにできることが、僕にとっての幸せだ。
「おはよう。」
君が笑顔で挨拶する。
その幸せそうな笑顔と声色に僕の頬もほころぶ。
この幸せは絶対に守りぬこう。
愛おしい君の笑顔を見て、僕の愛は膨らんでいくのだった…。
_____おしまい。 通りすがりのポエマーさん(北海道・15さい)からの相談
とうこう日:2021年1月9日みんなの答え:10件
君の挨拶が聞けるだけで僕の心が満ちていく。
君の笑顔が愛おしい。いつまでも、いつまでも、この幸せを守っていきたいと思う。
僕が君に恋したのは、今から10年も前のこと。
僕は転校生だった。
『小山 紫雲(こやま しおん)です。えぇっと……仲良くしてください…。』
あがり症の僕は、自分の名前を言うので精一杯で、名前以外に一言自己紹介をと言われていたのに出来なかった。
その後も僕はなかなかクラスに馴染めず、休み時間はずっと一人で図書室にいた。
君と出会ったのはそれから半年後のことだった。
「ねぇ、紫雲くん…だっけ?本好きなの?」
『えっ…あ、うん。』
いつも独りぼっちの僕を見かねてなのか、君が突然話しかけてくれたんだ。
君は僕によくかまってくれるようになった。
「ねえー紫雲くん!おすすめの本とかある?」
『どうしたの?突然…。』
「いや、朝読書の本読み終わっちゃってさあ。ほら、本好きだって言ってたじゃない?だからおすすめの本とかあるかなーって。」
『おすすめと言っても…僕が読んでいるのは文豪物だから、君からしたら面白くない物だと思うよ。』
「えーそんなこと無いよー?夏目漱石の小説とか好きだし。」
君も僕と同じように文豪好きだった。
『じゃあ、おすすめは、【道草】だね。分厚くて読む気失せる人がほとんどだけど…家族の気まずい感じとか、読んでたら意外と感情移入するような内容だったりするし…難しいけどね。』
「なんか…すごいしゃべるね。」
『えっ。何か変な所でもあった…!?』
「いや、そうじゃなくてさ。いつもは口数少ないのに、本の話になると熱くなるから…」
『あっ…ごめん…(ウザいって言われるかな…)』
「なんで謝るの?本が好きっていうのがひしひしと伝わってきて、私はすごく嬉しかったんだよ?」
『そ…そうなの?』
「うん!(^^)」
君の笑顔に嘘はなかった。自然と僕は君に心を開き、いつしか恋心を抱いていた。
でも、君と僕とであからさまに違う点が1つあった。
君はクラスの人気者なんだ。
それに対して僕はちょっと浮いてる転校生。
君と僕が親しくしているところは、君を好いている人たちにとって面白いことではなかったらしい。
かろうじて必要な会話は出来ていたはずのクラスメートが、まるで僕が存在していないかの様に振る舞い始めた。
(いじめ…か。)
僕はなんとも思ってなかった。こんなこと、慣れっこだった。君はいつものようにクラスの人気者で、キラキラしていた。
そんな君を見ているだけで幸せだった。
なのに…
僕が転校してきてから1年が経過したある日のこと。
「私ね、もうすぐ引っ越すの。」
突然言われ、僕は戸惑った。
『嘘…をついているようには見えない。』
「2週間後にはお別れしなきゃいけなくなった…」
君の瞳には大粒の涙が浮かんでいた。
『寂しくなるね…』
「うん…。あのね、紫雲く…」
『あのさ!』
君が話そうとしたことを遮ってしまった。でも、遮ってでも言いたいことがあった。
『君がどんなに遠くに行っちゃっても、僕は君のことだけを想うから。
君が笑顔で過ごしてくれることを願ってるから。
だから、"さようなら"なんて悲しいこと、僕に言わないで欲しい。
僕、君がいないと寂しくて…その…死んじゃうから…。』
「紫雲くん…それって…」
『えっ、僕今変なこと言った!?言ったなら謝…』
「ありがとう。」
『え…』
「私も同じことを言おうとしてた。
紫雲くんが好きだから、"さようなら"なんて悲しい言葉は使わないよって。」
『それって…』
あれから10年。今僕は、あの日恋した君と、ひとつ屋根の下で幸せに暮らしている。
半年後にはもう1人、家族が増える。今はその準備に大忙しだ。
僕は少しでも、君と君のお腹にいるもう1人の家族のために出来ることを増やそうと思う。
僕が僕の手で君を幸せにできることが、僕にとっての幸せだ。
「おはよう。」
君が笑顔で挨拶する。
その幸せそうな笑顔と声色に僕の頬もほころぶ。
この幸せは絶対に守りぬこう。
愛おしい君の笑顔を見て、僕の愛は膨らんでいくのだった…。
_____おしまい。 通りすがりのポエマーさん(北海道・15さい)からの相談
とうこう日:2021年1月9日みんなの答え:10件
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すごい 表現の仕方とか、
上手だなと思った。
知らないうちに小説の中に入ってた。
綺麗だなって思いました。 とらまるさん(石川・16さい)からの答え
とうこう日:2022年8月10日 -
感動 マジで感動しました。
終わりの仕方、上手すぎです! 困ったさん(東京・10さい)からの答え
とうこう日:2022年6月26日 -
本出せる 冗談抜きで本出せます。本当にいい小説です。 yuzu-kunさん(東京・11さい)からの答え
とうこう日:2021年12月5日 -
すげえ、、、 なんか、すごいです
10年後また会えたとか、ヤバいっす
半泣きっす(w)
本出せます
出したらすごいけど、、、
以上雪の宿からでした!!!!! 雪の宿好きっす!さん(兵庫・10さい)からの答え
とうこう日:2021年11月6日 -
凄くいい!文章ため口&上から目線でごめん 凄いね!言葉の表現とか!最後2人が幸せになるとことか!でも、余計なお世話だとは思うけど(^^)←こういうの使わない方がいいよ。小説は言葉で表すものだから!あっ、メールでわざと使うのはいいと思う。ごめんね。うるさく言って。一応さゆも小説書いてるから。またこのコーナーがでたら書こうと思ってるんだ!君も時間あってたら書いてみて!お話自体は凄く良かったから!楽しみにしてるね。 さゆさん(神奈川・10さい)からの答え
とうこう日:2021年6月30日 -
もう一言 こういうのは映画にあって欲しいです(笑) ちささん(北海道・9さい)からの答え
とうこう日:2021年3月22日 -
いいね! とっても素敵なお話でした ちささん(北海道・9さい)からの答え
とうこう日:2021年3月13日 -
表現の仕方がスゴイ…。 なおちゃんさんも言っていますが、表現の仕方がスゴイ!内容も、すんなり入ってきました!これからも応援します!頑張ってください! ポリアさん(茨城・11さい)からの答え
とうこう日:2021年1月12日 -
すごい…! 結婚したって書いてないけど、
他の言い方で書かれていて、でも
伝わっていて、すごいなぁって
思いました!
良い小説をありがとうございました! なおちゃんさん(選択なし・14さい)からの答え
とうこう日:2021年1月10日 -
いいですね〜♪ タイトル適当です。すいません笑
すごく素敵なお話でした!!
紫雲くんの純粋さも、女の子の
可愛くて明るいところも好きです!
10年たって、紫雲くんが成長して
いるのも好きです。
とにかくほっこりするお話だなと
思いました…!!´∀`
素敵なお話ありがとうございます!
(語彙力がないので、うまく伝わってないかもです。すみません。)
では`∀´/ ねこじゅんさん(選択なし・14さい)からの答え
とうこう日:2021年1月10日
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