恋の桜は春に咲く #恋愛系
中学生になった今でも、考えてしまう。
小学生のころの初恋の相手、佐倉優斗くんが、また、私の前に現れないかなって…
「ギリギリセーフっ!」
予鈴2分前。やっと教室に着いた。
「桜、遅いじゃん、開き直って一限とかからくると思ってたわ」
親友の空音は完全に呆れている。
そんなことはスルーして、私は席に着いた。
すると、その直後に、先生が来た。
先生の横に、男子生徒がいる。
先生は、教壇の前に立つと、大きな声でいった。
「転校生を紹介します。佐倉優斗くんです」
サクラユウト…サクラユウト…
そう、転校生は私の初恋相手だった。
私の後ろの席は今までだれもいなかった。
なのに今は、自分の初恋相手がいる。
授業にも集中できず、ずっと優斗くんについて考えてしまう。
そして、これって夢かなと本気で考え始めたところで、昼休みになった。
「空音、いっしょにお昼…」
「ごめん!委員会の仕事あって!ごめんねほんと!」
そう言って、空音は風のように去っていった。
(忙しそう…)
ぼーっとしながらそう考えていると…
「桜ちゃん!」
名前を呼ばれたから振り返ってみると、そこには、優斗くんが。
「お昼一緒に食べない?」
「えっ!あっ!えっと、んーと…いいよ!」
初恋相手が急にお昼を誘ってきたらそりゃど陰キャな私はテンパる。心臓がドキドキしていてすごく苦しい。
そんな私の様子も気にせず、優斗くんはにこにこしながら机を動かし始めた。
私もそれにあわせて、ドキドキしながら優斗くんの机に机を合わせる。
「桜ちゃんって彼氏できちゃった?」
唐突な質問。これ以上はもう心臓がもたない。
「えーと…い、いないよ…」
「へー…なるほど…」
なるほど…?怖いななんか…
そう思った直後、予想外の言葉が
「桜ちゃん、僕、桜ちゃんが好きなんだけど、付き合ってくれない?」
真剣で、キラキラしてて、大きな瞳。ずっと夢だった。
「わたしで、いいなら…」
破裂寸前の心臓を抑えながら、なんとか返事をすると、
「ほんとう!うれしい!」
とにこにこしながら返してくれた。
動物に例えるなら、子犬。
可愛らしくて、それでいてどこか頼りがいのある存在。
こんな人がわたしの彼氏なんて、状況を理解するには相当時間が…いや、一生理解できないかも。
9年後。
大学を卒業し、私たちは、それぞれ別の会社に就職した。
会社は別でも、頻繁に連絡を取ったり、二週間に一度ランチに行ったらいていたから、自然消滅ってことにはならなかった。
そして今日も、二週間に一度のランチに行く。毎日連絡はとっているものの、やっぱり実際に会うのは緊張する。
待ち合わせ場所には、優斗くんがいた。
手には、花束を持っている。
私が、優斗くんのそばに駆け寄ると、優斗くんは、
「桜ちゃん、僕と結婚してください!」
と言った。
花束を受け取って、私は、
「もちろん!」
と答えた。
すると優斗くんは、ニヤニヤしながら、
「これから桜ちゃんは、『サクラサクラ』だね!」
という。
そういえば昔、そのことでからかわれていたこともあった気がする。
だけど、全然嫌な気持ちはしない。
「うん!」
サクラサクラ。春に咲く、私たちだけの大切な合言葉。 ゆきみ大福さん(神奈川・12さい)からの相談
とうこう日:2023年5月24日みんなの答え:1件
小学生のころの初恋の相手、佐倉優斗くんが、また、私の前に現れないかなって…
「ギリギリセーフっ!」
予鈴2分前。やっと教室に着いた。
「桜、遅いじゃん、開き直って一限とかからくると思ってたわ」
親友の空音は完全に呆れている。
そんなことはスルーして、私は席に着いた。
すると、その直後に、先生が来た。
先生の横に、男子生徒がいる。
先生は、教壇の前に立つと、大きな声でいった。
「転校生を紹介します。佐倉優斗くんです」
サクラユウト…サクラユウト…
そう、転校生は私の初恋相手だった。
私の後ろの席は今までだれもいなかった。
なのに今は、自分の初恋相手がいる。
授業にも集中できず、ずっと優斗くんについて考えてしまう。
そして、これって夢かなと本気で考え始めたところで、昼休みになった。
「空音、いっしょにお昼…」
「ごめん!委員会の仕事あって!ごめんねほんと!」
そう言って、空音は風のように去っていった。
(忙しそう…)
ぼーっとしながらそう考えていると…
「桜ちゃん!」
名前を呼ばれたから振り返ってみると、そこには、優斗くんが。
「お昼一緒に食べない?」
「えっ!あっ!えっと、んーと…いいよ!」
初恋相手が急にお昼を誘ってきたらそりゃど陰キャな私はテンパる。心臓がドキドキしていてすごく苦しい。
そんな私の様子も気にせず、優斗くんはにこにこしながら机を動かし始めた。
私もそれにあわせて、ドキドキしながら優斗くんの机に机を合わせる。
「桜ちゃんって彼氏できちゃった?」
唐突な質問。これ以上はもう心臓がもたない。
「えーと…い、いないよ…」
「へー…なるほど…」
なるほど…?怖いななんか…
そう思った直後、予想外の言葉が
「桜ちゃん、僕、桜ちゃんが好きなんだけど、付き合ってくれない?」
真剣で、キラキラしてて、大きな瞳。ずっと夢だった。
「わたしで、いいなら…」
破裂寸前の心臓を抑えながら、なんとか返事をすると、
「ほんとう!うれしい!」
とにこにこしながら返してくれた。
動物に例えるなら、子犬。
可愛らしくて、それでいてどこか頼りがいのある存在。
こんな人がわたしの彼氏なんて、状況を理解するには相当時間が…いや、一生理解できないかも。
9年後。
大学を卒業し、私たちは、それぞれ別の会社に就職した。
会社は別でも、頻繁に連絡を取ったり、二週間に一度ランチに行ったらいていたから、自然消滅ってことにはならなかった。
そして今日も、二週間に一度のランチに行く。毎日連絡はとっているものの、やっぱり実際に会うのは緊張する。
待ち合わせ場所には、優斗くんがいた。
手には、花束を持っている。
私が、優斗くんのそばに駆け寄ると、優斗くんは、
「桜ちゃん、僕と結婚してください!」
と言った。
花束を受け取って、私は、
「もちろん!」
と答えた。
すると優斗くんは、ニヤニヤしながら、
「これから桜ちゃんは、『サクラサクラ』だね!」
という。
そういえば昔、そのことでからかわれていたこともあった気がする。
だけど、全然嫌な気持ちはしない。
「うん!」
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すっご! どうもこんにちは、村人Aです。
最後のサクラサクラっていうの最初から見通して、小説作ったんですか?
そうだとしたら、まじすごい!語彙力やっば!私じゃ考えられないよ!
小説読みながら、めっちゃワクワクしました!
これからもがんばってください! 村人Aさん(福岡・10さい)からの答え
とうこう日:2023年7月4日
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